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第一章 調教部屋への道案内
日向の部屋(4)
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「レイチェル夫人。私、耳の後ろに印を見つけましてよ。
エリヴァル様にも耳飾りの穴を開ける予定は、あったみたいですわね」
セレンティアは、エリヴァルの耳たぶの裏に付けられた朱色の印を楽しそうに舌でなぞった。
侍医によって位置を決められ、一ヶ月後には叔父に贈られた金の耳飾りを付けるはずの箇所は、二人の貴婦人のために設けられた好奇の場所となる。
「ーーそうよね。時期的にも、耳に穴を開けなくてはレディとしておかしいと思っていたのだけど、針を刺す前だったなんて素敵だわ。始祖神さまのお導きで、エリヴァル様は招かれたのかしら」
「まだコルセットも付けられないし、私。少々退屈していたのですけど、これくらいでしたら陛下もお許しになるでしょうね。エリヴァル様には、どのような耳飾りがお似合いになるのでしょうか?」
二人から耳たぶを吸われ、寒気がしてきた。この場で針で穴を開けられて、着飾られて。そのうち飽きられたら、火で焼かれるのではないだろうか。
「エリヴァル様が姫君で無かったら、秘芯にも穴を開けて、銀の鎖を垂らして敏感な箇所から鉄環で繋げて差し上げるのに…。
きっとそれは、素敵な光景だわ。環を揺らすとエリヴァル姫の顔が苦痛に歪んで、銀の鎖が揺れ動いて蜜を垂らしながら悶えるのよ。張形を咥えさせて、後ろ手に枷を嵌めて、秘芯に触れて欲しいと何度も哀願させながら、乗馬用の鞭で喘がせるの…」
「……あんっ、いいですわレイチェル夫人。私、そのお姿を想像しただけで気をやってしまいそうです。あぁ……、淫らに頬を染めて、涙を流しながら身体を捩らせるのですね。
イヤリング型の固定具でも鍛治職に作らせて、取り外しさえ出来る様にさえしてしまえば、エリヴァル姫にも着飾らせられますでしょうか?」
「そうね……。それでしたら、陛下もお許しになるわ。出来上がりが楽しみですわね、セレン。枷と針の用意を。
消毒は充分に行うのですよ」
「はい、レイチェル夫人」
黒い衣装棚を開くと、数々の鉄の枷と恐ろしい色合いの張形が見えた。薬剤の瓶の他には手術用具のような銀の先端と、いくつもの細長い棒が吊るされている。
歴史の本で見た、爪を剥ぐような拷問器具も見え隠れし、指先が震えて背筋が凍ってきた。
「エリヴァル様の初めてを奪えるなんて、嬉しいわ。大人しく恭順に振る舞わなかったら、手元が狂った事にして、三つくらい開けてしまうかもしれなくてよ。
こんなに興奮するのは、主人との初めての夜以来ですわ」
レイチェル夫人は黒のドレスを脱ぎ、豊満な胸元をコルセットだけで覆い隠した姿となった。
「レイチェル公爵家は医学も学んでおりますから、エリヴァル姫の耳に穴を開けても、爛れさせる心配はございませんわ。
でも、激しく抵抗されたらどうなるかまでは知りませんけど、無抵抗というのも味気ないですから麻酔の類は使わずにしましょうね。セレン、エリヴァル姫を後ろ手にして枷を嵌めて下さる?」
鉄枷が両手首に取り付けられ、エリヴァルは大きく胸を晒す格好となった。いっそ完全に裸のままなら良かったのに、下はドレスとドロワーズ姿で余計に恥ずかしくなり、顔を背けて下を見つめるとレイチェル夫人は顎を正して前を向けさせた。
「勢いを付けて刺せば一瞬で終わって、苦痛も無いと言うのに…。私は意地悪な公爵夫人ですから、何度も突き刺しながら穴を開けていく無礼を、姫君は許して下さる?
そうね、この銀飾りの細工はエリヴァル様のお耳に映えるわ。セレンティアの選んだ耳飾りを揺らせるようになるまで、エリヴァル様は耐え抜いて下さいね…」
針先が右の耳たぶに触れ、微かな痛みが少しずつ宿っていく。
先端を突き刺した所で手を止められ、ぷつんと薄皮に刺さる音がした。そのまま突き刺せばすぐに終わる苦痛だが、夫人は針を捩らせて耳穴を少しずつ掘り進めるように押し込んでいく。
「---やっ、やめて! 止めてください夫人っ!」
「私は、耳飾りの穴を開けているだけでしてよ。何をそんなに、過剰な反応を見せるというのかしら?
貴族なら、耳に飾り穴を開ける事くらい当たり前の話。誰もが通る道なのに、姫君のエリヴァル様は耐えられないとおっしゃるのかしら?」
鞭で打たれる時とは違う、別の恐怖にエリヴァルは怯えた。
ほんの僅かに耳たぶの皮へと針が突き立てられ、何層にも積まれたパイ生地にナイフを突き立てるかのように穴が開いていく。押し込んでは手を止められ、抉るように肉を裂き、血が流れ落ちていった。
わざわざ耳穴を開ける用の針ではなく、非常に細い物を選んで刺しているようで、一度刺した箇所の隣にもう一度突き立てて、仕上げる穴の大きさに届くまで数か所も突き立てながら掘り進めていく。
夫人の興奮した姿にセレンティアは嫉妬し、物欲しそうな目で見つめた。
エリヴァル様にも耳飾りの穴を開ける予定は、あったみたいですわね」
セレンティアは、エリヴァルの耳たぶの裏に付けられた朱色の印を楽しそうに舌でなぞった。
侍医によって位置を決められ、一ヶ月後には叔父に贈られた金の耳飾りを付けるはずの箇所は、二人の貴婦人のために設けられた好奇の場所となる。
「ーーそうよね。時期的にも、耳に穴を開けなくてはレディとしておかしいと思っていたのだけど、針を刺す前だったなんて素敵だわ。始祖神さまのお導きで、エリヴァル様は招かれたのかしら」
「まだコルセットも付けられないし、私。少々退屈していたのですけど、これくらいでしたら陛下もお許しになるでしょうね。エリヴァル様には、どのような耳飾りがお似合いになるのでしょうか?」
二人から耳たぶを吸われ、寒気がしてきた。この場で針で穴を開けられて、着飾られて。そのうち飽きられたら、火で焼かれるのではないだろうか。
「エリヴァル様が姫君で無かったら、秘芯にも穴を開けて、銀の鎖を垂らして敏感な箇所から鉄環で繋げて差し上げるのに…。
きっとそれは、素敵な光景だわ。環を揺らすとエリヴァル姫の顔が苦痛に歪んで、銀の鎖が揺れ動いて蜜を垂らしながら悶えるのよ。張形を咥えさせて、後ろ手に枷を嵌めて、秘芯に触れて欲しいと何度も哀願させながら、乗馬用の鞭で喘がせるの…」
「……あんっ、いいですわレイチェル夫人。私、そのお姿を想像しただけで気をやってしまいそうです。あぁ……、淫らに頬を染めて、涙を流しながら身体を捩らせるのですね。
イヤリング型の固定具でも鍛治職に作らせて、取り外しさえ出来る様にさえしてしまえば、エリヴァル姫にも着飾らせられますでしょうか?」
「そうね……。それでしたら、陛下もお許しになるわ。出来上がりが楽しみですわね、セレン。枷と針の用意を。
消毒は充分に行うのですよ」
「はい、レイチェル夫人」
黒い衣装棚を開くと、数々の鉄の枷と恐ろしい色合いの張形が見えた。薬剤の瓶の他には手術用具のような銀の先端と、いくつもの細長い棒が吊るされている。
歴史の本で見た、爪を剥ぐような拷問器具も見え隠れし、指先が震えて背筋が凍ってきた。
「エリヴァル様の初めてを奪えるなんて、嬉しいわ。大人しく恭順に振る舞わなかったら、手元が狂った事にして、三つくらい開けてしまうかもしれなくてよ。
こんなに興奮するのは、主人との初めての夜以来ですわ」
レイチェル夫人は黒のドレスを脱ぎ、豊満な胸元をコルセットだけで覆い隠した姿となった。
「レイチェル公爵家は医学も学んでおりますから、エリヴァル姫の耳に穴を開けても、爛れさせる心配はございませんわ。
でも、激しく抵抗されたらどうなるかまでは知りませんけど、無抵抗というのも味気ないですから麻酔の類は使わずにしましょうね。セレン、エリヴァル姫を後ろ手にして枷を嵌めて下さる?」
鉄枷が両手首に取り付けられ、エリヴァルは大きく胸を晒す格好となった。いっそ完全に裸のままなら良かったのに、下はドレスとドロワーズ姿で余計に恥ずかしくなり、顔を背けて下を見つめるとレイチェル夫人は顎を正して前を向けさせた。
「勢いを付けて刺せば一瞬で終わって、苦痛も無いと言うのに…。私は意地悪な公爵夫人ですから、何度も突き刺しながら穴を開けていく無礼を、姫君は許して下さる?
そうね、この銀飾りの細工はエリヴァル様のお耳に映えるわ。セレンティアの選んだ耳飾りを揺らせるようになるまで、エリヴァル様は耐え抜いて下さいね…」
針先が右の耳たぶに触れ、微かな痛みが少しずつ宿っていく。
先端を突き刺した所で手を止められ、ぷつんと薄皮に刺さる音がした。そのまま突き刺せばすぐに終わる苦痛だが、夫人は針を捩らせて耳穴を少しずつ掘り進めるように押し込んでいく。
「---やっ、やめて! 止めてください夫人っ!」
「私は、耳飾りの穴を開けているだけでしてよ。何をそんなに、過剰な反応を見せるというのかしら?
貴族なら、耳に飾り穴を開ける事くらい当たり前の話。誰もが通る道なのに、姫君のエリヴァル様は耐えられないとおっしゃるのかしら?」
鞭で打たれる時とは違う、別の恐怖にエリヴァルは怯えた。
ほんの僅かに耳たぶの皮へと針が突き立てられ、何層にも積まれたパイ生地にナイフを突き立てるかのように穴が開いていく。押し込んでは手を止められ、抉るように肉を裂き、血が流れ落ちていった。
わざわざ耳穴を開ける用の針ではなく、非常に細い物を選んで刺しているようで、一度刺した箇所の隣にもう一度突き立てて、仕上げる穴の大きさに届くまで数か所も突き立てながら掘り進めていく。
夫人の興奮した姿にセレンティアは嫉妬し、物欲しそうな目で見つめた。
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