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1章 チュートリアル
22話 大男戦その2
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「さぁ、そこをどけ」
大男は俯いている。何かをブツブツと呟いているようだが、聞き取れない。それに少しずつ苛立ちを覚える。
「カルミアはどこだ」
なおも大男は答えない。
「どこだって聞いてるんだ!」
「ッッ!!」
突如、言葉にならない雄叫びが周りの音を消し去った。雄叫びによる衝撃が冬志とウル太郎を襲う。思わず目をとじる。吹き飛ばされ、壁にぶつかる…
かと思われたが、いつまで構えていても衝撃は来ない。
「なんだ…?!」
目を開けると…そこには平野が広がっていた。
「…は?」
なぜ外にいる。いつ飛ばされた?そもそもさっきまで夜だったのになぜこんなに明るいんだ。脳が追いつかない。
視界の端で大きい何かが…大男だ。こちらへ走ってくる。『闇撃』で攻撃を…
「…だめだ、ここには影がない!」
大男が大鉈を横に薙ぎ払う。屈んで横っ飛びでそれを避ける。その先で、不自然な窪みに足を取られた。咄嗟に受け身を取ったが…
「これは、まさか、さっきの…?」
そのくぼみを見ると、大男が最初に大鉈でへこせたものにそっくりだった…
「どういうことだ…?」
しかし、今は相手のスキルを考えている場合じゃない。どうやって倒すかだ。ウル太郎が大男を引きつけている間に考えなければ。
「2対1でかかればいけるのか…どうするにせよ早く決着をつけないとどんどんこっちが不利になる」
パラキシアで多少慣れたとはいえ、まだ昼間に動くと体力の消費が激しくなる。
「…これが一番手っ取り早いか」
結局2対1にする。
「ウル太郎!合わせて!」
「承知!」
冬志が大男の背後に回る。背中に向かって剣を振り下ろす。が、大鉈によって弾かれる。その隙を狙ってウル太郎が首を斬ろうとする。が、大男は瞬時に屈んでそれを避ける。
屈んだ瞬間目線の高さが同じになり冬志が大男の首へ剣を振るう。
「なっ…」
が、使えなくなった左腕で無理矢理防がれた。
動きが鈍った隙を狙われ、大男が冬志へ大鉈を振り下ろす。剣で防ぐが、そのまま強引に押し倒される。
ウル太郎が後ろから攻撃するが、構わず押しつぶそうとしてくる。1人だけでも倒すつもりらしい。すでに大鉈は目の前に迫っている。
「簡、単にやられて…たまるかっ…!」
『怪力』を発動。少しずつ押し返す。ウル太郎の攻撃を無視していたが、体力の限界か、焦り始める。一瞬ウル太郎の方を見る。力が少し弱まる瞬間を見逃さず、大鉈をいなして大男の心臓に突きをいれる。
…剣に血が流れていく。
男が驚いた顔でこちらを振り向く。そして全てを察し、
___あまりにもやさしい笑顔を浮かべた。
大男は俯いている。何かをブツブツと呟いているようだが、聞き取れない。それに少しずつ苛立ちを覚える。
「カルミアはどこだ」
なおも大男は答えない。
「どこだって聞いてるんだ!」
「ッッ!!」
突如、言葉にならない雄叫びが周りの音を消し去った。雄叫びによる衝撃が冬志とウル太郎を襲う。思わず目をとじる。吹き飛ばされ、壁にぶつかる…
かと思われたが、いつまで構えていても衝撃は来ない。
「なんだ…?!」
目を開けると…そこには平野が広がっていた。
「…は?」
なぜ外にいる。いつ飛ばされた?そもそもさっきまで夜だったのになぜこんなに明るいんだ。脳が追いつかない。
視界の端で大きい何かが…大男だ。こちらへ走ってくる。『闇撃』で攻撃を…
「…だめだ、ここには影がない!」
大男が大鉈を横に薙ぎ払う。屈んで横っ飛びでそれを避ける。その先で、不自然な窪みに足を取られた。咄嗟に受け身を取ったが…
「これは、まさか、さっきの…?」
そのくぼみを見ると、大男が最初に大鉈でへこせたものにそっくりだった…
「どういうことだ…?」
しかし、今は相手のスキルを考えている場合じゃない。どうやって倒すかだ。ウル太郎が大男を引きつけている間に考えなければ。
「2対1でかかればいけるのか…どうするにせよ早く決着をつけないとどんどんこっちが不利になる」
パラキシアで多少慣れたとはいえ、まだ昼間に動くと体力の消費が激しくなる。
「…これが一番手っ取り早いか」
結局2対1にする。
「ウル太郎!合わせて!」
「承知!」
冬志が大男の背後に回る。背中に向かって剣を振り下ろす。が、大鉈によって弾かれる。その隙を狙ってウル太郎が首を斬ろうとする。が、大男は瞬時に屈んでそれを避ける。
屈んだ瞬間目線の高さが同じになり冬志が大男の首へ剣を振るう。
「なっ…」
が、使えなくなった左腕で無理矢理防がれた。
動きが鈍った隙を狙われ、大男が冬志へ大鉈を振り下ろす。剣で防ぐが、そのまま強引に押し倒される。
ウル太郎が後ろから攻撃するが、構わず押しつぶそうとしてくる。1人だけでも倒すつもりらしい。すでに大鉈は目の前に迫っている。
「簡、単にやられて…たまるかっ…!」
『怪力』を発動。少しずつ押し返す。ウル太郎の攻撃を無視していたが、体力の限界か、焦り始める。一瞬ウル太郎の方を見る。力が少し弱まる瞬間を見逃さず、大鉈をいなして大男の心臓に突きをいれる。
…剣に血が流れていく。
男が驚いた顔でこちらを振り向く。そして全てを察し、
___あまりにもやさしい笑顔を浮かべた。
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