俺の精霊がオジサンなんだが

ストレートダーク

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第4話 氷の天才

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六男・白露(はくろ)。
白い髪に赤い瞳。
その姿はどこか儚げで、薄水色と黒をあしらった着物を身に纏っていた。

彼だけは訓練をせずとも、精霊を扱えた。
「天才」――そう呼ばれることに、本人は何の感情も示さない。

「兄さん。……準備は?」
無表情のまま、白露は問う。

「準備なんて……最初からできてる!」
溶之介が拳を構えた瞬間――。

世界は一変した。
氷の結晶が空気中に舞い、戦場は一瞬で氷結した。

「なっ……!?」
溶之介の体が凍りつき、呼吸さえ奪われる。

鈴木は顎をガクガクさせながら震えた。
「ひぃぃ……これ、冷房28度じゃなくて……冷凍倉庫ですよぉ!!」

「う、うるせぇ! 動けねぇんだよ!」

白露の赤い瞳が静かに溶之介を射抜く。
「僕は……心を繋がなくても、精霊を呼べる。
だから兄さんには……絶対に勝てない。」


氷の刃が幾重にも生まれ、溶之介を切り裂く。
血が飛び散り、膝が崩れ落ちる。

「くそっ……強すぎる……!」

だがその時、鈴木が叫んだ。
「まだ終わってません! 兄弟という“絆”があるじゃないですか!」

「……絆?」
白露の目が、わずかに揺れた。

溶之介は血まみれの体で立ち上がり、拳を突き出す。
「才能だけじゃ……勝てないものがある!
お前は俺の弟だろ! なら――繋がろうぜ!」

氷刃を突き破り、拳が白露の胸を叩いた。
静寂。

次の瞬間、白露の頬を一筋の涙が伝った。
「……兄さんと、繋がったのは……初めてだ。」

氷が溶け、白露はゆっくりと膝をついた。
無表情の彼の顔に、初めて人間らしい表情が浮かんでいた。
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