適正異世界

sazakiri

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第3話

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目が覚めると俺は暗い空間にいた。
あれ?これ死んでますね、はい
すると…
リングが光を放ち周りを明るくする。
そうだ…俺は異世界に飛ばされたんだ。
異世界のことを思い出すと同時に記憶が蘇ってくる。
周りが明るくなると自分がいる場所を知らされる。
ここは洞窟だろうか…
まぁ天国じゃないってことは死んでないよね?地獄だったら笑うけど
そんなことはさておいて探索を始めよう。

ここまでのおさらいだが、俺は謎の男の道具によって異世界に飛ばされているはずだ。
そして男は自分に適正な異世界に送るとも言っていた。
つまり、ここはよくラノベとかでみる俺最強物語の世界のはずなのだ。そして英雄と称えられる存在になれる。

はずだった。

そもそもリスポーン地点が洞窟の時点でオワコンですよねこれ
まぁ今のところは危険もないし、大丈夫か!

ん?なんかへんな声がするんですけど?
あーこれは良くあるあれか魔物ってやつですね
そう得意気に考えるが、実はヤバイのでは?

しかし、ここで俺の実力を試す機会ができたな。
リスポーン地点の近くだし、そんな強い魔物はでないだろう。
フラグ立ちまくってるけど、流石にそこまで酷くないだろ

「ガァァァァァァァァ!」と鼓膜が破けるような声が上から聞こえてきた。

え?これ勝てるの?

でも大丈夫でだ。なぜならここは俺の適正異世界なのだから!

「グサッッ」鈍いおとが聞こえる

刺されたのだ。しかしまだ動ける流石人間と言ったところだ。
こんなに冷静だが既にパニックになっていてもおかしくはない。

そしてこの俺を刺したくそ野郎が顔をみせる。
カラスか?これ

目の前にいたのはくそでかいカラスだった。
しかし鎧を身に付けていてとても食い過ぎたカラスには見えない。
「やめてくれ」つい声が漏れる。

おっと?魔物が動きを止めた。

これもしかして俺の言うことに魔物が従うとかいうチート能力ですか?それなら適正異世界という意味も分かるな。

「俺をここから逃がせ!」魔物に強く命令する。

「ガァァァァァァァァ!」と魔物が泣き叫ぶ。

その瞬間、俺は死んだ。
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