適正異世界

sazakiri

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第48話

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「さて!もうさっさと武器を選ぶわよ」
「あぁ」
誰のせいでこうなったかと突っ込みたい。
しかし、そっちの方が面倒になることは確かだ。

「んー」
なにやら桜川が悩んでいる。
「どうした?」
「どんな武器がいいのかしら?」
「知らん」
「でしょうね」
まぁ知っているわけがないよな。
俺はこの世界に来てから日が浅すぎる。
「ルナちゃんは知らない?」
「あまり私も知らないです」
「まじ?」
「はい。私の家は農業とかですので」
「へー」
そう。この世界には役職がある。
家業を営む者と俺たちのように魔物の相手をする者だ。
「あ!まてよ」
俺はあることを閃いた。
「なによ?」
「良いものを見せてやろう」
そうして俺は鞄の中から本を取り出す。
「なにそれ?」
「これで役に立つことが分かるかもしれん」
「何処からそんなもの持ってきたのよ?」
「まぁ色々あってな」
本当に色々あった…
まぁ戦利品と言うべきものか。
「ほら!あったぞ」
「どれどれ」
「武器の説明だ」

武器は主に三種類に分かれる。

一つ目は近距離型だ。
これは剣や刀などの敵に近付いて戦う武器だ。
まぁ自分から近くわけだから、危険は多少ある。
しかし、ダメージは通りやすいってわけだ。

二つ目は中距離型だ。
これは簡単に言うと銃弾を使って打ち込む武器だ。
敵に近付かなくいい点としては安全な方だろう。
しかし、当てるのが難しいのが難点らしい。

そして最後に遠距離型。
これは現世で言うところの大砲とかみたいなもんだ。
急にこんなもの出てきたから驚いた。
しかし、この武器は個人で使用するものではないらしい
理由は単純だ。持ち運びが出来ない。
なので大人数とかの移動に持っていくのが普通ってわけ

まとめるとこんな感じだな。
まぁ四つ目に当てはめるとしたら魔術だが…
あれは俺たちには操れそうにはない。

「結局どの武器にするんだ?」
本を三人で確認してしばらく時間が経った。
「まぁこれね!」
「ライフルか」
「そう!」
「なんでだ?」
気がつよい桜川なら刀とかを選ぶと思ったんだが…
「それは…私の能力と相性が良いからよ!」
「へー」
「適当な返事ね」
いや、これには正直驚いている。
こいつにそこまで考える頭があったのか…
こいつの能力には弱点とかが見えるらしい。
その能力とライフルが合わさればヤバそうなんだが…
弱点を把握して撃ち抜く。
これが出来れば最強なんじゃね?
まぁこいつが当ててれるとは思えんが…

「じゃあ買ってくるから外で待ってて!」
桜川は会計に向かうらしい。
「おう」
「じゃあトウマさん!先に行きましょう」
「そうだな」
そうして、俺とルナは先に店を後にする。
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