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助産院の章
12.ま、ま だ で な い の~?(震え声)
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ファイト一発!
良い陣痛が来ると私が思っている液体を経口補給した後、マウスピースを咥え直す。
どんどん陣痛の痛みが増してくる。
夕方6時になり、サブ助産師さんが交代し、夜勤助産師さんたちに代わる。
補助の人たち、二人だったんだけど、3人に増えたような?
夕方6時以降って夜間料金じゃねっけ?あ~割り増し料金に~。
痛みの中にも、金勘定には冷静な部分がありますわ、主婦ですね。
うんうん呻ってると、仕事帰りの義妹が来てくれて、上の子の相手をしてくれた。
全く母に無関心ってわけじゃなく、飽きてフラフラしてるだけで、ちょいちょい唸ってる横にも来たりした上の子ちゃん。
「赤ちゃんまだー?」
うんうん、飽きたよね。
けど、気楽に聞いてくれんじゃねえかよ。
「グ!ヴァ~、まだだよう、ゴ!おあああああああ~」
うなる唸るつうか、叫ぶ?声出さないと痛みがまぎれないんですェ。
ビックリマーク!は語尾には付かないですわ。
唸りの最初がでっかくて、最後は息切れで掠れますもんよ。
ちなみに、上の子の時も、下の子の時も、ヒッヒッフーとか息遣い指導なんかありませんでした。
過呼吸しないようにゆっくりね~と、過呼吸気味の時に言われたぐらいで。
さて、陣痛の感覚がいよいよ短くなると、お布団の上に、使い捨て介護シーツが敷かれます。
ペットシーツのでっかいやつですね。
そして下半身全部脱がされます。
しゃがんで、和式便所を使う形に。
産褥パットが助産師さんたちによって股に当てられて。
「はい、出していいよ~」
「ふんああああ!」
もう出るもの血も小便もどんどん出ますね。
恥も外聞もなく、ウンコも出すつもりで踏ん張ります。
バン!
体の中でゴムボールが破裂する感触!
羊膜が破裂した!
バケツひっくり返した如く、ジョババ!と羊水が吹き出します。
「よ、横になります」
ここで寝そべる私
四つん這いで出産とか座位でイスに座った出産もあるんですが、私は寝てた方が陣痛が来やすかったので、横向けに寝っ転がりました。
ふぎゃー!骨盤の内側がメリメリ痛てえ!
膣に助産師さんの手が入り内診。
「子宮口すっかり開いたね、もうすぐだよー」
スグスグ詐欺はもういいわ!
全然出ねーじゃねーかよ!
ぐうおおお!はやくデでぐでえええ!!
「うおおお!それと、タオル貸してくださいい」
U字型の木の分娩イスを足の方に置く。
U字型の木が上下についてて、それを木の棒が6本くらいつないで支えている。
横に倒したら、馬の鞍みたいにも見える形。
この縦棒にタオル通してひっかけて、両手でからげる様にひっつかみ、上になってる方の足を乗せる。
イスを足で挟んで股を広げつつタオルを手で引っ張って上半身に力を籠め、踏ん張る体勢完成。
仰向けだと苦しいし、骨盤痛い。横が楽だけど、上になってる方の足は上げてないと、つまり股を開いてないと、ものすごく足の付け根、骨盤の内側が痛い。
こう、出産の痛みって、鼻からスイカとかいうのが有名だけど、あれは痛みの質とか想像が付きづらいなと思いますね。
生理痛の痛みを伝えるために、歯医者で歯を削られる痛みと言っているような。
実際の痛みって、ソフトボール大の鉄の玉が腹の内側を圧迫して、骨盤と玉の間の肉がメリメリ万力で挟まれて、肉がギョギューっと全体に容赦なく抓られている的に圧縮される痛みというか。
腹が超下ってる痛みと刺し込んだ痛みと胃もたれの耐えられないほど酷いやつが下っ腹にあって腸全体に渡り胴体を苛まれつつ、両股関節のスジを、プロレスラーに全力でアイアンクローされているって感じ?
痛みの程度と質としては、多分これが一番近いような。
骨盤一番狭いところが、足の付け根あたりで、そこを胎児の頭が通っていくのが、一番の難所で一番痛い。
つか、股関節ガギガガガガガ!
サブさんたちは背中をさすったり、手を握ったり、産褥パットを変えたり。
ほんで、メインの助産師さんは
「あたしの太ももに足かけて、踏ん張って~、思いっきり!」
と言いつつ
「はい、ちょっと我慢してねぇ」
「ぐああああ!??なに?!」
助産師さん!出そうとしてるとこに、手突っ込んで来ないでよ!
膣に指2・3本突っ込まれた。
尾てい骨側の方に指突っ込まれて、今出そうとしている塊の端っこなぞるようにグイグイ押された。
うわあああ!鬼か!!あんたは!
「あ~嫌だよね~、ごめんね~、でも、この引っかかってるとこ、伸ばしたら出てきやすいからね~」
助産の技だったらしい。
けどすっごい気持ち悪くて痛くて苦しかった!
でっかい便秘のウンコ引っかかってるから、いったん奥に戻して出しやすいようにしましょう、とウンコを指で押し込まれてグリグリほじられた、と言えば痛さと気持ち悪さと苦しさがわかるだろうか。
頭にドン!と浮かんだのは、漫画、パラノイアストリート (駕籠真太郎)
時間をゆっくりしたり、早めている町があり、それを黒子にさせている。キャッチボールのスローボールは、黒子がボールを持ってゆっくりミット間を移動している、という風に。
その町は時間を巻き戻してはいけないとされているが、巻き戻してしまう。
黒子は時間が巻き戻っている風に行動する。
大便をしてた人の尻に出したものを入れたり、ご飯食べてた人に吐き出させたり、出産した人は赤ちゃんをおなかに戻す。
基本ギャグマンガなんだけど、妊婦の腹に子を戻すこのシーンは、すごい嫌で受け付けなかった。
戻すなよ!死ぬわ!
そういや、動物のお医者さんの牛の助産実習にも、いったん子牛を戻して取り上げる方法ありましたね。
出産赤子腹戻し、それを体感した。
か、かんべんしてつかあさい……。
もうとにかく、腹に力を入れる。
自重をかなぐり捨てて、歯を食いしばって、これ以上ないって程に、ンギギギギイイイイイイイ!!!!
でも
「ま、まだでないの~?」
ひいはあひいはああああツライ辛い
骨盤に引っかかってるー!出かかってるー!けど出ない!骨盤~~~!股関節の付け根ぇ!スジがツル!いだいいいグギギギ!
「まだだよーもう少し!あと少し!」
いい加減さっさと出してえよ出てくれよ頼んます!!!
大荒れの内心、その荒れ模様のようにお外も大雨大風になっていったのでした。
台風が近づいてたんですェ。
良い陣痛が来ると私が思っている液体を経口補給した後、マウスピースを咥え直す。
どんどん陣痛の痛みが増してくる。
夕方6時になり、サブ助産師さんが交代し、夜勤助産師さんたちに代わる。
補助の人たち、二人だったんだけど、3人に増えたような?
夕方6時以降って夜間料金じゃねっけ?あ~割り増し料金に~。
痛みの中にも、金勘定には冷静な部分がありますわ、主婦ですね。
うんうん呻ってると、仕事帰りの義妹が来てくれて、上の子の相手をしてくれた。
全く母に無関心ってわけじゃなく、飽きてフラフラしてるだけで、ちょいちょい唸ってる横にも来たりした上の子ちゃん。
「赤ちゃんまだー?」
うんうん、飽きたよね。
けど、気楽に聞いてくれんじゃねえかよ。
「グ!ヴァ~、まだだよう、ゴ!おあああああああ~」
うなる唸るつうか、叫ぶ?声出さないと痛みがまぎれないんですェ。
ビックリマーク!は語尾には付かないですわ。
唸りの最初がでっかくて、最後は息切れで掠れますもんよ。
ちなみに、上の子の時も、下の子の時も、ヒッヒッフーとか息遣い指導なんかありませんでした。
過呼吸しないようにゆっくりね~と、過呼吸気味の時に言われたぐらいで。
さて、陣痛の感覚がいよいよ短くなると、お布団の上に、使い捨て介護シーツが敷かれます。
ペットシーツのでっかいやつですね。
そして下半身全部脱がされます。
しゃがんで、和式便所を使う形に。
産褥パットが助産師さんたちによって股に当てられて。
「はい、出していいよ~」
「ふんああああ!」
もう出るもの血も小便もどんどん出ますね。
恥も外聞もなく、ウンコも出すつもりで踏ん張ります。
バン!
体の中でゴムボールが破裂する感触!
羊膜が破裂した!
バケツひっくり返した如く、ジョババ!と羊水が吹き出します。
「よ、横になります」
ここで寝そべる私
四つん這いで出産とか座位でイスに座った出産もあるんですが、私は寝てた方が陣痛が来やすかったので、横向けに寝っ転がりました。
ふぎゃー!骨盤の内側がメリメリ痛てえ!
膣に助産師さんの手が入り内診。
「子宮口すっかり開いたね、もうすぐだよー」
スグスグ詐欺はもういいわ!
全然出ねーじゃねーかよ!
ぐうおおお!はやくデでぐでえええ!!
「うおおお!それと、タオル貸してくださいい」
U字型の木の分娩イスを足の方に置く。
U字型の木が上下についてて、それを木の棒が6本くらいつないで支えている。
横に倒したら、馬の鞍みたいにも見える形。
この縦棒にタオル通してひっかけて、両手でからげる様にひっつかみ、上になってる方の足を乗せる。
イスを足で挟んで股を広げつつタオルを手で引っ張って上半身に力を籠め、踏ん張る体勢完成。
仰向けだと苦しいし、骨盤痛い。横が楽だけど、上になってる方の足は上げてないと、つまり股を開いてないと、ものすごく足の付け根、骨盤の内側が痛い。
こう、出産の痛みって、鼻からスイカとかいうのが有名だけど、あれは痛みの質とか想像が付きづらいなと思いますね。
生理痛の痛みを伝えるために、歯医者で歯を削られる痛みと言っているような。
実際の痛みって、ソフトボール大の鉄の玉が腹の内側を圧迫して、骨盤と玉の間の肉がメリメリ万力で挟まれて、肉がギョギューっと全体に容赦なく抓られている的に圧縮される痛みというか。
腹が超下ってる痛みと刺し込んだ痛みと胃もたれの耐えられないほど酷いやつが下っ腹にあって腸全体に渡り胴体を苛まれつつ、両股関節のスジを、プロレスラーに全力でアイアンクローされているって感じ?
痛みの程度と質としては、多分これが一番近いような。
骨盤一番狭いところが、足の付け根あたりで、そこを胎児の頭が通っていくのが、一番の難所で一番痛い。
つか、股関節ガギガガガガガ!
サブさんたちは背中をさすったり、手を握ったり、産褥パットを変えたり。
ほんで、メインの助産師さんは
「あたしの太ももに足かけて、踏ん張って~、思いっきり!」
と言いつつ
「はい、ちょっと我慢してねぇ」
「ぐああああ!??なに?!」
助産師さん!出そうとしてるとこに、手突っ込んで来ないでよ!
膣に指2・3本突っ込まれた。
尾てい骨側の方に指突っ込まれて、今出そうとしている塊の端っこなぞるようにグイグイ押された。
うわあああ!鬼か!!あんたは!
「あ~嫌だよね~、ごめんね~、でも、この引っかかってるとこ、伸ばしたら出てきやすいからね~」
助産の技だったらしい。
けどすっごい気持ち悪くて痛くて苦しかった!
でっかい便秘のウンコ引っかかってるから、いったん奥に戻して出しやすいようにしましょう、とウンコを指で押し込まれてグリグリほじられた、と言えば痛さと気持ち悪さと苦しさがわかるだろうか。
頭にドン!と浮かんだのは、漫画、パラノイアストリート (駕籠真太郎)
時間をゆっくりしたり、早めている町があり、それを黒子にさせている。キャッチボールのスローボールは、黒子がボールを持ってゆっくりミット間を移動している、という風に。
その町は時間を巻き戻してはいけないとされているが、巻き戻してしまう。
黒子は時間が巻き戻っている風に行動する。
大便をしてた人の尻に出したものを入れたり、ご飯食べてた人に吐き出させたり、出産した人は赤ちゃんをおなかに戻す。
基本ギャグマンガなんだけど、妊婦の腹に子を戻すこのシーンは、すごい嫌で受け付けなかった。
戻すなよ!死ぬわ!
そういや、動物のお医者さんの牛の助産実習にも、いったん子牛を戻して取り上げる方法ありましたね。
出産赤子腹戻し、それを体感した。
か、かんべんしてつかあさい……。
もうとにかく、腹に力を入れる。
自重をかなぐり捨てて、歯を食いしばって、これ以上ないって程に、ンギギギギイイイイイイイ!!!!
でも
「ま、まだでないの~?」
ひいはあひいはああああツライ辛い
骨盤に引っかかってるー!出かかってるー!けど出ない!骨盤~~~!股関節の付け根ぇ!スジがツル!いだいいいグギギギ!
「まだだよーもう少し!あと少し!」
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大荒れの内心、その荒れ模様のようにお外も大雨大風になっていったのでした。
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