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11話 幸せな未来【完】
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ジークフリートは、昔から付き合いのある貴族へ無理を言って、この夜会の招待状を買い取った。
それだけの価値が、今日の夜会にはある。
(ここ数年の中では、一番の盛り上がりを見せるだろう。何しろ主催は、この国トップのサマーズ公爵家だ)
何としてでも、繋がりを作りたい。
そしてできるならば、新たな妻に相応しい女性と、知り合いになりたかった。
(もう贅沢は言っていられない。スミレほど完璧な女は、いないだろうから)
別れて二年が経つが、ジークフリートはまだ、スミレを忘れられずにいた。
そしてその残影を追うように、どうしても群衆の中では、黒髪を探してしまうのだった。
(あ、あれは? スミレと同じ――)
老年のサマーズ公爵と会話している女性の後ろ姿に、ジークフリートの目が吸い寄せられる。
それは楚々として美しい、月夜の滝のような黒髪の持ち主だった。
ジークフリートはふらふらと、そちらへ近づいて行く。
そして、黒髪の女性の腰を愛しげに抱く、背の高い男性の存在を認めると、向かっ腹を立てた。
「おいっ! 貴様――」
後先を考えずに突っ込んでいき、声掛けに振り返った青年の顔を見て、ジークフリートは驚愕する。
豊かな金髪に青い瞳、柔和だった幼い頃の印象はどこにもなく、切れ味のある精悍さを漂わせたテオドールがそこにいた。
「ひっ……! テオ、生きていたのか……!」
幽霊に会ったかのように、目を白黒させたジークフリートは、その場で無様に尻もちをつく。
スミレと心中したとばかり思っていたテオドールが、こうして生きている。
ということは、その隣で腰を抱かれていた黒髪の女性は――。
「……スミレ? なんだ、その腹はどうした?」
薄紫色のゆったりしたドレスを身にまとっているスミレの、腹が大きく突き出ていた。
ジークフリートはあまり関心がなかったが、たしか妊娠していたマルガレータの腹が、同じようだった気がする。
「もしかして、妊娠しているのか。またしても、俺以外の男の子どもを――」
死んだと思って諦めたスミレが、どうやらテオドールと夫婦になって、温かい家庭を築こうとしている。
それを目の当たりにしたジークフリートは、嫉妬と怨嗟でブルブル震えだした。
「ジークフリートさま、お久しぶりでございます」
「招待客でもない人へ挨拶なんて、しなくていいんですよ」
スミレが礼儀正しく会釈をするのを、テオドールが止める。
「たしかに。儂はカスナー商会の商会長なんぞ、招待した覚えがない。さては招待状を、誰かから無理やり買い取ったか?」
スミレ以上に大きな腹のサマーズ公爵が、ぎろりとジークフリートを睨みつけた。
サマーズ公爵は、テオドールに別荘を貸し出した張本人だ。
カスナー家で起きた不祥事も、おおよそ把握していた。
サマーズ公爵の鋭い眼光に、脂汗を垂らしてジークフリートは後ずさる。
そして四つん這いのまま、みっともなく会場から逃げ出した。
「兄弟というのに、テオドールとは似ても似つかんのう。まだ少年らしさが残る頃から、テオドールには気概があった。この儂が、いくらでも出資したいと思った男は、後にも先にもお主だけじゃよ」
ジークフリートの情けない後ろ姿を見送って、サマーズ公爵がふんと鼻を鳴らす。
「恐縮です、サマーズ教授。おかげさまで我が社の業績は、落ちることを知りません」
「わっはっは! そうだろう、そうだろう。儂が教えた経営理論を、見事に体現してくれおって。こんなに教授冥利につきることはないわい!」
強面のサマーズ公爵が、腹をゆらして機嫌よく笑う。
テオドールが卒業した学校では、現役の大企業の社長や、王族に連なる研究者らが教鞭をとっていた。
サマーズ公爵もそのひとりで、早いうちからテオドールの才覚を見出し、起業しろとせっついていたのだ。
「今夜は、お主のお披露目のために開いたのだ。たんと出資者を募るがよい。奥方や、奥方が生む後継者のためにも、財は助けになるだろう。もはや貴族という身分に、あぐらをかく時代は終わった。これからは、お主のような先駆者が、貴族を喰らっていけ」
この国のトップである公爵家からのお墨付きだ。
テオドールはありがたくそれを受け取る。
「ありがとうございます。必ずや、ご期待に応えてみせます」
堂々としたテオドールの姿は、夜会に参列した貴族たちを圧倒した。
その隣に並ぶスミレへも、自然と注目は集まる。
スミレは当初、華やかな場所へ行くのを躊躇った。
その理由は、体を売っていた自分の存在が、テオドールの栄光の邪魔になると思ったからだ。
しかし、そんなスミレの気持ちを、見抜いたテオドールに諭される。
「スミレさんが尻込みする必要はありません。軽蔑されるべくは、金で人妻を買った相手でしょう?」
テオドールは、スミレを護ると誓った通り、どこから調べたのかスミレを抱いた貴族たちを、ひとりひとり消していった。
男爵や子爵などは家ごと乗っ取り、伯爵や侯爵などは当主の首をすげ替えた。
それだけの力が、今のテオドールにはあった。
そしてようやく、スミレの過去を知る貴族たちを握り潰し終えて、今夜を迎えたのだ。
「お腹が張ったらいけませんから、ほどほどで帰りましょう」
「せっかくサマーズ公爵が場を設けてくれたのに?」
「サマーズ公爵が僕の後ろ盾であると示しただけで、この夜会はもう成功しているのです」
テオドールは、ゆっくりとスミレをエスコートする。
「僕にとっては、スミレさん以上に大切なものなど、ありはしませんから」
その言葉通り、テオドールはスミレを、生涯にわたって大事に扱った。
スミレが生んだ元気のよい男の子は、「カイ」と名付けられる。
先駆けという意味をもつ、スミレの母国の言葉だった。
年齢もあって、スミレが生んだのはカイだけだったが、テオドールは息子を可愛がった。
カイの容姿が、スミレに瓜二つだったせいもあるだろう。
やがて大企業の仲間入りを果たしたテオドールの会社を継ぐために、成長したカイもまた、テオドールの母校へと入学する。
その頃には、男子校だったのが共学へと変わっており、カイはそこで運命の少女と出会うのだが、それはまた別の話――。
◇◆◇
華々しい三条家とは違って、カスナー家は衰退の一途を辿った。
醜態をさらしたあの夜会から、ジークフリートは貴族たちの集まる場所へ出向くことはなかった。
そしてジークフリートの手腕では、カスナー商会を建て直すことができず、一発逆転をかけた良縁にも恵まれず、そのまま負債を抱えて倒産。
都心にあった大きな本邸も別邸も、借金のかたに差し押さえられた。
唯ひとつ残った田舎の別荘へ引っ越し、そこで年老いたカスナー夫妻と、血の繋がらない息子ファビアンと共に、ジークフリートは余生を過ごす。
運よく、ファビアンが健康で働き者だったため、大きな農家に雇ってもらい、親子は食べるものには困らなかったという。
そんなある日――。
「ファビアン、この花の名前を知っているか?」
ジークフリートが、道端に咲く小さな紫色の花を摘み、ファビアンに見せる。
「いいえ、何と言うんですか?」
「スミレだ、この国の言葉ではないが――この花の名前なんだ」
ジークフリートはジッと可憐な花を見つめる。
日頃から、あまり父と話す機会がなかったファビアンにとって、その出来事は深く印象に残った。
だから農作業の傍ら、スミレの花を見つけると、株ごと持ち帰り、別荘の庭に植えた。
だんだんと増えていくスミレの花の群生を、ジークフリートはぼんやりと眺め、ときおり寂しそうに顔をしかめる。
スミレの花が好きなわけではなかったのか、とファビアンが庭から撤去しようとしたら――。
「このままでいい。……ありがとう」
その日、ファビアンは知ったのだった。
ジークフリートは、スミレの花を見ては、泣いていたのだと。
それだけの価値が、今日の夜会にはある。
(ここ数年の中では、一番の盛り上がりを見せるだろう。何しろ主催は、この国トップのサマーズ公爵家だ)
何としてでも、繋がりを作りたい。
そしてできるならば、新たな妻に相応しい女性と、知り合いになりたかった。
(もう贅沢は言っていられない。スミレほど完璧な女は、いないだろうから)
別れて二年が経つが、ジークフリートはまだ、スミレを忘れられずにいた。
そしてその残影を追うように、どうしても群衆の中では、黒髪を探してしまうのだった。
(あ、あれは? スミレと同じ――)
老年のサマーズ公爵と会話している女性の後ろ姿に、ジークフリートの目が吸い寄せられる。
それは楚々として美しい、月夜の滝のような黒髪の持ち主だった。
ジークフリートはふらふらと、そちらへ近づいて行く。
そして、黒髪の女性の腰を愛しげに抱く、背の高い男性の存在を認めると、向かっ腹を立てた。
「おいっ! 貴様――」
後先を考えずに突っ込んでいき、声掛けに振り返った青年の顔を見て、ジークフリートは驚愕する。
豊かな金髪に青い瞳、柔和だった幼い頃の印象はどこにもなく、切れ味のある精悍さを漂わせたテオドールがそこにいた。
「ひっ……! テオ、生きていたのか……!」
幽霊に会ったかのように、目を白黒させたジークフリートは、その場で無様に尻もちをつく。
スミレと心中したとばかり思っていたテオドールが、こうして生きている。
ということは、その隣で腰を抱かれていた黒髪の女性は――。
「……スミレ? なんだ、その腹はどうした?」
薄紫色のゆったりしたドレスを身にまとっているスミレの、腹が大きく突き出ていた。
ジークフリートはあまり関心がなかったが、たしか妊娠していたマルガレータの腹が、同じようだった気がする。
「もしかして、妊娠しているのか。またしても、俺以外の男の子どもを――」
死んだと思って諦めたスミレが、どうやらテオドールと夫婦になって、温かい家庭を築こうとしている。
それを目の当たりにしたジークフリートは、嫉妬と怨嗟でブルブル震えだした。
「ジークフリートさま、お久しぶりでございます」
「招待客でもない人へ挨拶なんて、しなくていいんですよ」
スミレが礼儀正しく会釈をするのを、テオドールが止める。
「たしかに。儂はカスナー商会の商会長なんぞ、招待した覚えがない。さては招待状を、誰かから無理やり買い取ったか?」
スミレ以上に大きな腹のサマーズ公爵が、ぎろりとジークフリートを睨みつけた。
サマーズ公爵は、テオドールに別荘を貸し出した張本人だ。
カスナー家で起きた不祥事も、おおよそ把握していた。
サマーズ公爵の鋭い眼光に、脂汗を垂らしてジークフリートは後ずさる。
そして四つん這いのまま、みっともなく会場から逃げ出した。
「兄弟というのに、テオドールとは似ても似つかんのう。まだ少年らしさが残る頃から、テオドールには気概があった。この儂が、いくらでも出資したいと思った男は、後にも先にもお主だけじゃよ」
ジークフリートの情けない後ろ姿を見送って、サマーズ公爵がふんと鼻を鳴らす。
「恐縮です、サマーズ教授。おかげさまで我が社の業績は、落ちることを知りません」
「わっはっは! そうだろう、そうだろう。儂が教えた経営理論を、見事に体現してくれおって。こんなに教授冥利につきることはないわい!」
強面のサマーズ公爵が、腹をゆらして機嫌よく笑う。
テオドールが卒業した学校では、現役の大企業の社長や、王族に連なる研究者らが教鞭をとっていた。
サマーズ公爵もそのひとりで、早いうちからテオドールの才覚を見出し、起業しろとせっついていたのだ。
「今夜は、お主のお披露目のために開いたのだ。たんと出資者を募るがよい。奥方や、奥方が生む後継者のためにも、財は助けになるだろう。もはや貴族という身分に、あぐらをかく時代は終わった。これからは、お主のような先駆者が、貴族を喰らっていけ」
この国のトップである公爵家からのお墨付きだ。
テオドールはありがたくそれを受け取る。
「ありがとうございます。必ずや、ご期待に応えてみせます」
堂々としたテオドールの姿は、夜会に参列した貴族たちを圧倒した。
その隣に並ぶスミレへも、自然と注目は集まる。
スミレは当初、華やかな場所へ行くのを躊躇った。
その理由は、体を売っていた自分の存在が、テオドールの栄光の邪魔になると思ったからだ。
しかし、そんなスミレの気持ちを、見抜いたテオドールに諭される。
「スミレさんが尻込みする必要はありません。軽蔑されるべくは、金で人妻を買った相手でしょう?」
テオドールは、スミレを護ると誓った通り、どこから調べたのかスミレを抱いた貴族たちを、ひとりひとり消していった。
男爵や子爵などは家ごと乗っ取り、伯爵や侯爵などは当主の首をすげ替えた。
それだけの力が、今のテオドールにはあった。
そしてようやく、スミレの過去を知る貴族たちを握り潰し終えて、今夜を迎えたのだ。
「お腹が張ったらいけませんから、ほどほどで帰りましょう」
「せっかくサマーズ公爵が場を設けてくれたのに?」
「サマーズ公爵が僕の後ろ盾であると示しただけで、この夜会はもう成功しているのです」
テオドールは、ゆっくりとスミレをエスコートする。
「僕にとっては、スミレさん以上に大切なものなど、ありはしませんから」
その言葉通り、テオドールはスミレを、生涯にわたって大事に扱った。
スミレが生んだ元気のよい男の子は、「カイ」と名付けられる。
先駆けという意味をもつ、スミレの母国の言葉だった。
年齢もあって、スミレが生んだのはカイだけだったが、テオドールは息子を可愛がった。
カイの容姿が、スミレに瓜二つだったせいもあるだろう。
やがて大企業の仲間入りを果たしたテオドールの会社を継ぐために、成長したカイもまた、テオドールの母校へと入学する。
その頃には、男子校だったのが共学へと変わっており、カイはそこで運命の少女と出会うのだが、それはまた別の話――。
◇◆◇
華々しい三条家とは違って、カスナー家は衰退の一途を辿った。
醜態をさらしたあの夜会から、ジークフリートは貴族たちの集まる場所へ出向くことはなかった。
そしてジークフリートの手腕では、カスナー商会を建て直すことができず、一発逆転をかけた良縁にも恵まれず、そのまま負債を抱えて倒産。
都心にあった大きな本邸も別邸も、借金のかたに差し押さえられた。
唯ひとつ残った田舎の別荘へ引っ越し、そこで年老いたカスナー夫妻と、血の繋がらない息子ファビアンと共に、ジークフリートは余生を過ごす。
運よく、ファビアンが健康で働き者だったため、大きな農家に雇ってもらい、親子は食べるものには困らなかったという。
そんなある日――。
「ファビアン、この花の名前を知っているか?」
ジークフリートが、道端に咲く小さな紫色の花を摘み、ファビアンに見せる。
「いいえ、何と言うんですか?」
「スミレだ、この国の言葉ではないが――この花の名前なんだ」
ジークフリートはジッと可憐な花を見つめる。
日頃から、あまり父と話す機会がなかったファビアンにとって、その出来事は深く印象に残った。
だから農作業の傍ら、スミレの花を見つけると、株ごと持ち帰り、別荘の庭に植えた。
だんだんと増えていくスミレの花の群生を、ジークフリートはぼんやりと眺め、ときおり寂しそうに顔をしかめる。
スミレの花が好きなわけではなかったのか、とファビアンが庭から撤去しようとしたら――。
「このままでいい。……ありがとう」
その日、ファビアンは知ったのだった。
ジークフリートは、スミレの花を見ては、泣いていたのだと。
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