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十四話 今は我慢のとき
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パレードを見ている観客へ仲良しアピールをするために、クレイグからアドリアナを抱きしめる許可をもらったバーナビーは、終始ご機嫌だった。
いつもなら華麗なお手振りを披露するバーナビーだが、視線がアドリアナに釘付けになってしまっておぼつかない。
腰に回した左手がうっかりお尻を撫でてしまわないように、意識してがっちりとアドリアナの腰を掴んでいた。
ちょうどアドリアナの腰は鱗がある部分のようで、硬質な触り心地がバーナビーの欲を昂らせる。
一瞬たりとも気を抜けないバーナビーと、そんなバーナビーをにこやかに見守るアドリアナ。
右手をぎこちなく振り続けているものの、まったく観客のほうを見ないバーナビーに、国民は失笑していた。
「バーナビー王子は、よっぽど花嫁さんが好きなんだ」
「さっきから、ずっとアドリアナさまを見ているよ」
「アドリアナさまは、キレイな獣人だなあ」
「あれで、とてつもなくお強いのだそうだ」
「我が国に、いいお嫁さんが来てくれたな!」
喜びの声、歓迎の声はアドリアナにしっかりと届いていた。
だからアドリアナはバーナビーの分も笑顔で手を振った。
その堂々たる佇まいは、まるで生まれながらの女王のようで、国民を魅了した。
その隣でずっと瞳をハート型にしていたバーナビーと共に、長らく語り継がれるパレードとなったのだった。
◇◆◇
披露宴会場で、バーナビーとアドリアナは各国の代表へ改めて結婚の報告をして、それぞれから寿ぎを受けた。
獣人国が、エイヴリング王国との繋がりを深めたことを警戒する国もあった。
それは獣人国を属国にしようと、国境への侵入を長年仕掛けていたオーガ国だ。
今後は獣人国に手を出せば、その後ろに人族の中でも大国のエイヴリング王国が控えている。
好戦的なオーガによる戯れのような開戦も、これである程度は少なくなるはずだ。
これまでも戦闘で獣人国に勝利をもたらしてきたアドリアナだったが、バーナビーに嫁ぐことで故郷の獣人国を護ったと言えた。
「アナ、ここにあなたのご両親を呼べないことが残念です。きっとアナのご両親も、アナのように素敵な方たちでしょう」
「そうとは限りませんよ。私は物心がついたときには、獣人国の孤児院にいました。父母の顔も覚えていません。ボロボロになってさまよっていたところを、助けられたと聞いています。子どもを捨てる親なんて、碌なものではないでしょう」
「きっと理由があったはずです。当時のことを調べてみましょうか? どこかの国の戦争から逃れてきて、ご両親とはぐれたのかもしれません」
「いいえ、バーニー。もう過ぎたことです。私を育ててくれたのは孤児院で、鍛えてくれたのは騎士団です。それでいいんです」
バーナビーは、親に対してあまりにも割り切っているアドリアナを抱きしめる。
「私と家族になりましょう。二人で、私とアナの血を受け継ぐ子どもたちを育てて、親になりましょう。そうして家族が増えたら、きっと賑やかで楽しいですよ」
「バーニー、心配してくれているのですね」
アドリアナもバーナビーを抱きしめ返す。
アドリアナは、孤児だった自分が親になれるのかと、不安に感じたことを思い出した。
それでも、バーナビーのために強い子どもを生みたいと願った。
それが何も持たないアドリアナが、バーナビーに返せる唯一のものだと思っていたからだ。
だが、そうではないのだ。
バーナビーは、アドリアナの子どもが欲しいわけではなく、アドリアナと家族になることを望んでいる。
そしてその温かさを、アドリアナと共有したいと思っている。
アドリアナはバーナビーを見上げる。
「バーニーのそういうところ、とても好ましく思っています」
愛するアドリアナからの告白に、これまで耐えてきたバーナビーの息子が限界を迎えた。
大乱闘がしたいと下衣を押し上げ主張する。
バーナビーはぐるぐる沸騰する頭の中で、今後の予定を組みなおす。
あらかたの国の代表との挨拶は終えた。
もう宴を抜け出しても大丈夫な頃合いではないか。
視線をクレイグに送ると、しぶしぶではあったが退席してもよいとの合図をもらう。
それを確認して、バーナビーはアドリアナを、初夜を迎えるべく用意した寝室へ誘おうとした。
今回もバーナビーが朝摘みしたバラを、丁寧にベッドに撒いてきたのだ。
しかし、そのタイミングでアドリアナの席に、大勢の獣人が大挙して押し寄せた。
アドリアナの可愛がる部下たちだった。
これまで遠慮して近寄らないようにしていたが、各国のトップからの挨拶が途切れる間を狙って、ようやくアドリアナに声をかけてきたのだ。
アドリアナとの別れを惜しみ、おんおんと泣いている部下たち。
それを慰めつつ、アドリアナはひとりひとりに言葉を贈っている。
そんなアドリアナと部下たちの温かい交流を遮ることは、バーナビーには出来なかった。
バーナビーは今しばらく、たぎった息子を押さえつつ、披露宴の席に座り続けたのだった。
◇◆◇
「ありがとうございます、バーニー。とても素晴らしい結婚式と披露宴でした。待ってくれたおかげで部下たちとも、きちんと話をすることができました」
あれからバーナビーはかなり長い待機の後、ようやくアドリアナを寝室へエスコートすることが出来た。
会場を辞して、人通りの少ない回廊を歩き、初夜を迎えるにふさわしい飾りつけをされた客間へアドリアナを導く。
「いいえ、アナが喜んでくれるのなら、私はなんだってします。アナを慕う部下のみなさんも、その気持ちは一緒でしょう。つまり私たちは、同志なのです」
バーナビーは、統制のとれたアドリアナシンパの部下たちのことを、そう思っていた。
獣人国にアドリアナ親衛隊があることをバーナビーが知れば、きっと「自分も」と名乗りをあげただろう。
アドリアナは、そんなバーナビーをおかしそうに見る。
「アナ、信じていないでしょう? これからそれを証明してみせますからね。今度こそは素敵な夜にしたいのです。もう誰にも、アナとの夜を邪魔させません」
バーナビーは男の顔になると、アドリアナを客間の中のさらに奥、寝室へと案内した。
以前であれば、寝室に長椅子と冷えたスパークリングワインが用意されていたが、今夜はそれがない。
ベッドサイドにのみ、氷が入った果実水がグラスと共に置かれていた。
すぐに初夜が始められるようにと、バーナビーの欲望がチラついた結果だ。
ベッドのすぐ横までアドリアナをつれてきたバーナビーは、繋いでいた手にキスをすると、上目遣いでアドリアナに許可を請う。
「アナ、そのドレスを脱がせてもいいですか?」
実は3点用意された花嫁衣装について、全て脱がせる練習を終えているバーナビー。
その3点の中でも一番シンプルだったこのドレスなら、秒で脱がせることが出来る。
バーナビーの口の中には唾液がじわりと滲み、アドリアナを早く味わいたいと舌がうごめく。
そんなバーナビーの雄の部分も、アドリアナは愛しく思った。
「ええ、お願いします」
その言葉を聞いて、バーナビーがふっと口角を上げる。
もともと美麗なバーナビーの顔が、さらに凶悪なまでの魔性を帯びた。
バーナビーはアドリアナに近づき、そっと下顎に手を添えると、唇に軽く触れるキスをした。
ちゅっとリップ音をさせて唇を離すときには、アドリアナのドレスは足元にわだかまっていた。
バーナビーはドレスの輪から、下着だけになったアドリアナを抱き上げる。
この三か月、最もバーナビーが注力したのがここだ。
絶対にアドリアナを抱えてベッドに運びたい。
そのために鍛え直し、全身に筋肉をつけた。
アドリアナは抱えられた事実にちょっと驚いている。
そんなアドリアナを見て、バーナビーは嬉しそうだ。
「今までの男を全て塗り替えてあげます。もう私しか覚えていられないように」
いつもなら華麗なお手振りを披露するバーナビーだが、視線がアドリアナに釘付けになってしまっておぼつかない。
腰に回した左手がうっかりお尻を撫でてしまわないように、意識してがっちりとアドリアナの腰を掴んでいた。
ちょうどアドリアナの腰は鱗がある部分のようで、硬質な触り心地がバーナビーの欲を昂らせる。
一瞬たりとも気を抜けないバーナビーと、そんなバーナビーをにこやかに見守るアドリアナ。
右手をぎこちなく振り続けているものの、まったく観客のほうを見ないバーナビーに、国民は失笑していた。
「バーナビー王子は、よっぽど花嫁さんが好きなんだ」
「さっきから、ずっとアドリアナさまを見ているよ」
「アドリアナさまは、キレイな獣人だなあ」
「あれで、とてつもなくお強いのだそうだ」
「我が国に、いいお嫁さんが来てくれたな!」
喜びの声、歓迎の声はアドリアナにしっかりと届いていた。
だからアドリアナはバーナビーの分も笑顔で手を振った。
その堂々たる佇まいは、まるで生まれながらの女王のようで、国民を魅了した。
その隣でずっと瞳をハート型にしていたバーナビーと共に、長らく語り継がれるパレードとなったのだった。
◇◆◇
披露宴会場で、バーナビーとアドリアナは各国の代表へ改めて結婚の報告をして、それぞれから寿ぎを受けた。
獣人国が、エイヴリング王国との繋がりを深めたことを警戒する国もあった。
それは獣人国を属国にしようと、国境への侵入を長年仕掛けていたオーガ国だ。
今後は獣人国に手を出せば、その後ろに人族の中でも大国のエイヴリング王国が控えている。
好戦的なオーガによる戯れのような開戦も、これである程度は少なくなるはずだ。
これまでも戦闘で獣人国に勝利をもたらしてきたアドリアナだったが、バーナビーに嫁ぐことで故郷の獣人国を護ったと言えた。
「アナ、ここにあなたのご両親を呼べないことが残念です。きっとアナのご両親も、アナのように素敵な方たちでしょう」
「そうとは限りませんよ。私は物心がついたときには、獣人国の孤児院にいました。父母の顔も覚えていません。ボロボロになってさまよっていたところを、助けられたと聞いています。子どもを捨てる親なんて、碌なものではないでしょう」
「きっと理由があったはずです。当時のことを調べてみましょうか? どこかの国の戦争から逃れてきて、ご両親とはぐれたのかもしれません」
「いいえ、バーニー。もう過ぎたことです。私を育ててくれたのは孤児院で、鍛えてくれたのは騎士団です。それでいいんです」
バーナビーは、親に対してあまりにも割り切っているアドリアナを抱きしめる。
「私と家族になりましょう。二人で、私とアナの血を受け継ぐ子どもたちを育てて、親になりましょう。そうして家族が増えたら、きっと賑やかで楽しいですよ」
「バーニー、心配してくれているのですね」
アドリアナもバーナビーを抱きしめ返す。
アドリアナは、孤児だった自分が親になれるのかと、不安に感じたことを思い出した。
それでも、バーナビーのために強い子どもを生みたいと願った。
それが何も持たないアドリアナが、バーナビーに返せる唯一のものだと思っていたからだ。
だが、そうではないのだ。
バーナビーは、アドリアナの子どもが欲しいわけではなく、アドリアナと家族になることを望んでいる。
そしてその温かさを、アドリアナと共有したいと思っている。
アドリアナはバーナビーを見上げる。
「バーニーのそういうところ、とても好ましく思っています」
愛するアドリアナからの告白に、これまで耐えてきたバーナビーの息子が限界を迎えた。
大乱闘がしたいと下衣を押し上げ主張する。
バーナビーはぐるぐる沸騰する頭の中で、今後の予定を組みなおす。
あらかたの国の代表との挨拶は終えた。
もう宴を抜け出しても大丈夫な頃合いではないか。
視線をクレイグに送ると、しぶしぶではあったが退席してもよいとの合図をもらう。
それを確認して、バーナビーはアドリアナを、初夜を迎えるべく用意した寝室へ誘おうとした。
今回もバーナビーが朝摘みしたバラを、丁寧にベッドに撒いてきたのだ。
しかし、そのタイミングでアドリアナの席に、大勢の獣人が大挙して押し寄せた。
アドリアナの可愛がる部下たちだった。
これまで遠慮して近寄らないようにしていたが、各国のトップからの挨拶が途切れる間を狙って、ようやくアドリアナに声をかけてきたのだ。
アドリアナとの別れを惜しみ、おんおんと泣いている部下たち。
それを慰めつつ、アドリアナはひとりひとりに言葉を贈っている。
そんなアドリアナと部下たちの温かい交流を遮ることは、バーナビーには出来なかった。
バーナビーは今しばらく、たぎった息子を押さえつつ、披露宴の席に座り続けたのだった。
◇◆◇
「ありがとうございます、バーニー。とても素晴らしい結婚式と披露宴でした。待ってくれたおかげで部下たちとも、きちんと話をすることができました」
あれからバーナビーはかなり長い待機の後、ようやくアドリアナを寝室へエスコートすることが出来た。
会場を辞して、人通りの少ない回廊を歩き、初夜を迎えるにふさわしい飾りつけをされた客間へアドリアナを導く。
「いいえ、アナが喜んでくれるのなら、私はなんだってします。アナを慕う部下のみなさんも、その気持ちは一緒でしょう。つまり私たちは、同志なのです」
バーナビーは、統制のとれたアドリアナシンパの部下たちのことを、そう思っていた。
獣人国にアドリアナ親衛隊があることをバーナビーが知れば、きっと「自分も」と名乗りをあげただろう。
アドリアナは、そんなバーナビーをおかしそうに見る。
「アナ、信じていないでしょう? これからそれを証明してみせますからね。今度こそは素敵な夜にしたいのです。もう誰にも、アナとの夜を邪魔させません」
バーナビーは男の顔になると、アドリアナを客間の中のさらに奥、寝室へと案内した。
以前であれば、寝室に長椅子と冷えたスパークリングワインが用意されていたが、今夜はそれがない。
ベッドサイドにのみ、氷が入った果実水がグラスと共に置かれていた。
すぐに初夜が始められるようにと、バーナビーの欲望がチラついた結果だ。
ベッドのすぐ横までアドリアナをつれてきたバーナビーは、繋いでいた手にキスをすると、上目遣いでアドリアナに許可を請う。
「アナ、そのドレスを脱がせてもいいですか?」
実は3点用意された花嫁衣装について、全て脱がせる練習を終えているバーナビー。
その3点の中でも一番シンプルだったこのドレスなら、秒で脱がせることが出来る。
バーナビーの口の中には唾液がじわりと滲み、アドリアナを早く味わいたいと舌がうごめく。
そんなバーナビーの雄の部分も、アドリアナは愛しく思った。
「ええ、お願いします」
その言葉を聞いて、バーナビーがふっと口角を上げる。
もともと美麗なバーナビーの顔が、さらに凶悪なまでの魔性を帯びた。
バーナビーはアドリアナに近づき、そっと下顎に手を添えると、唇に軽く触れるキスをした。
ちゅっとリップ音をさせて唇を離すときには、アドリアナのドレスは足元にわだかまっていた。
バーナビーはドレスの輪から、下着だけになったアドリアナを抱き上げる。
この三か月、最もバーナビーが注力したのがここだ。
絶対にアドリアナを抱えてベッドに運びたい。
そのために鍛え直し、全身に筋肉をつけた。
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そんなアドリアナを見て、バーナビーは嬉しそうだ。
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