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二十一話 父親との再会
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「見えてきましたね、すごい密林です。その奥に尖塔があるので、あそこが古の皇国でしょう」
バーナビーは腕の中に囲いこんでいるアドリアナへ、指をさして尖塔の場所を教える。
ようやく船室から出してもらえたアドリアナは、甲板で浴びる久しぶりの太陽がまぶしくて、先ほどからずっと目を細めていた。
「密林の中には、馬車が通れる道もあるそうです。意外と早く到着しそうですね」
「なんだか海をあまり見ていない気がする」
陸についてウキウキのバーナビーと違い、ほぼ船室のベッドで過ごして、海を満喫できなかったアドリアナは恨み節だ。
「大丈夫ですよ。帰り道にも海路がありますからね。そのときを楽しみにしましょう」
「全く、バーニーがこんなに精力おばけだとは思わなかった」
三日三晩、抱き潰されて、さすがにアドリアナは腰をさすっている。
「きついようでしたら、馬車まで抱え上げて行きましょうか?」
艶々しているバーナビーの笑顔は、超弩級だ。
すでに港湾に集まっている古の皇国の使者たちは、バーナビーに目が釘付けになっている。
あれが噂の……と話している声が船上まで聞こえてきた。
こんなに話題になっている中、抱きかかえられてタラップを降りるなんて、アドリアナには無理だった。
「いいや、自分で歩く。これくらい、何てことはない」
自分に言い聞かせるように言うと、アドリアナはバーナビーにエスコートされて、タラップに足を乗せるのだった。
そうしていくらか降りたところで、今度は前方からどよめきが起きた。
アドリアナとバーナビーから見て、密林の奥だ。
出迎えの使者たちとは別に、誰かがやってきたらしい。
アドリアナとバーナビーがタラップから降り終わり、陸地に足をつけたとき、ずんぐりむっくりとした長躯の爬虫類獣人がふたりの前に現れた。
短く刈られた黒い髪、体の半分を覆う黒い鱗、三白眼の黒い瞳――。
間違いない、デリオの兄で皇配、皇国最強のダイナソー獣人だ。
ここに来ることは予定になかったことなのか、古の皇国の使者たちが慌てている。
「カルロスさま、いかがなさいましたか? ブランカさまとご一緒に、城で到着をお待ちになるかと――」
何か不手際があったのかと、恐縮している使者たちに向かって手を上げると、カルロスと呼ばれた大男は使者たちの言葉を制す。
そのまま視線をアドリアナに向け、ジッと顔を見つめたかと思うと、おもむろに口を開いた。
「息災だったか」
それは、長らく行方が分からなくなっていた娘にかけるには、あまりにもそっけない言葉だった。
口調になんの感情もこもっていなかったことから、アドリアナの隣に控えたバーナビーが静かに怒りのオーラをまとい始める。
しかしデリオのときのようにバーナビーが前に出ないのは、ここがアドリアナの場面だと承知しているからだ。
アドリアナは、カルロスを頭のてっぺんから爪の先まで、目を何往復もさせて見ていた。
そして感心したように口を開く。
「これが血の濃いダイナソー獣人か」
「アナ、感想はそれだけですか? 父君に対して、言いたいことはないのですか?」
バーナビーがすかさず突っ込む。
しかし、アドリアナはまるで気にしていない。
「父ならば、私より強いだろうと思っていた。実際に会ってみたら強そうで、安心した」
「父と、呼んでくれるのか」
無骨なカルロスが、アドリアナの言葉に顔を陰らせる。
それを見てバーナビーは、もしかしたらアドリアナの父が、ただひたすらに不器用なのではという疑念を持ち始めた。
表情が動かないのも、言葉に感情が乗らないのも、圧倒的な口数の少なさも、コミュニケーションにおいては誤解しか生まない。
バーナビーは、この男から妻を寝取るのは簡単だろうなと、余計なことまで考えた。
どうやら城で待つのももどかしく、娘会いたさに港まで来たようだから、アドリアナに対して愛情が無いわけではないのだろう。
なぜ幼子のアドリアナを攫われたままにしたのか、それは必ず問い詰めなければならないが、今ではない。
「私の黒髪は、どう見てもあなたにそっくりだ。グリーンイグアナ獣人にしては頑丈な体も、ダイナソーの血が流れる故なのだろう。おかげでオーガにも負けはしなかった。ありがたく思っている」
「オーガと戦っているのか?」
心配そうな顔つきは、まさしく父親のもの。
「正確には戦っていた、だ。バーニーと結婚したことで、私は騎士団を退いた。今はもう、戦ってはいない」
「そうか」
途端に安心した顔つきになるカルロス。
(やはり、この父親はアドリアナを愛している。だったら、なぜ――?)
アドリアナの隣で、バーナビーが内心の葛藤を隠せず変な顔をして立っていたせいだろう。
アドリアナがおかしそうにバーナビーを紹介する。
「こちらが私の夫で、エイヴリング王国の第二王子バーナビーだ。今はこんな顔をしているが、世界中が見惚れる美顔の持ち主なのだそうだ」
バーナビーは、しぶしぶ握手をしようと手を差し出す。
ところがカルロスから威圧をかけられ、思わず引っ込めそうになった。
(――娘の夫を見極めようということか。しかし、圧をかけられる謂れはない。むしろ、腹に据えかねている私のほうが、アナを孤児にした父親へ圧をかけてしかるべきじゃないか?)
抱かれたい男No.1の名を欲しいままにするバーナビーは、ここぞというときの取って置きなTHE王子様スマイルをして見せた。
その瞬間、きらびやかな金髪の輝きだけではない黄金のロイヤルオーラが、バーナビーの全身から周囲に放たれる。
アドリアナが太陽に例えた、バーナビーが生まれながらに持っている煌めきだ。
日頃は支障が多いので出し控えているそれは、実質バーナビーの攻撃手段だった。
見えない大輪のバラが一斉に背後に咲き乱れ、バーナビーの美しさに負けを認めてその花びらを散らす。
この世のものとは思えない絶対的な美の力をまともに喰らった古の皇国の使者たちが、十数人バタバタとよろめき倒れる。
踏みとどまり倒れずに済んだ使者たちも、両手で鼻を押さえていることから、鼻血は出しているようだ。
カルロスは、見えない攻撃を受けた使者たちを見て、バーナビーへの認識を改めたようだ。
「カルロスだ。この国で皇配をしている」
ぎゅっとバーナビーの差し出している手を握った。
その強さはバーナビーの骨を軋ませたが、ここで顔色を変えるほどバーナビーは貧弱ではない。
アドリアナを軽々と抱き上げるだけの腕力で握り返して、カルロスの骨も軋ませるのだった。
◇◆◇
「城まで、翼竜で送ろう」
使者たちはバーナビーとアドリアナの移動手段として馬車を用意していたようだが、先ほどのバーナビーの無双によって、御者が倒れて役に立たなくなった。
カルロスが密林を指さすと、生茂る木々の合間から、何かが顔を出していた。
尖ったくちばしに、興味深そうにキョロキョロ辺りを見回す緑の瞳、全身は赤い鱗に覆われ、蝙蝠のような羽を持つ大きなトカゲだ。
なぜか、アドリアナが、俄然前のめりになった。
「翼竜? どうやって制御を? 鞍と手綱があるのか?」
「アナ、すごく興味があるんですね。分かりやすく目がキラキラしていますよ」
そんなアドリアナを見て、カルロスがふっと頬を緩めた。
「2歳で初めて翼竜に乗せたときも、そんな目をしていた。覚えてはいないだろうが」
カルロスの父親らしい一面を見るたび、バーナビーはアドリアナが孤児にならなくてはいけなかった理由が分からなくなる。
密林の奥の尖塔を見やる。
これから向かう古の皇国には、何が待ち受けているのか。
バーナビーは腕の中に囲いこんでいるアドリアナへ、指をさして尖塔の場所を教える。
ようやく船室から出してもらえたアドリアナは、甲板で浴びる久しぶりの太陽がまぶしくて、先ほどからずっと目を細めていた。
「密林の中には、馬車が通れる道もあるそうです。意外と早く到着しそうですね」
「なんだか海をあまり見ていない気がする」
陸についてウキウキのバーナビーと違い、ほぼ船室のベッドで過ごして、海を満喫できなかったアドリアナは恨み節だ。
「大丈夫ですよ。帰り道にも海路がありますからね。そのときを楽しみにしましょう」
「全く、バーニーがこんなに精力おばけだとは思わなかった」
三日三晩、抱き潰されて、さすがにアドリアナは腰をさすっている。
「きついようでしたら、馬車まで抱え上げて行きましょうか?」
艶々しているバーナビーの笑顔は、超弩級だ。
すでに港湾に集まっている古の皇国の使者たちは、バーナビーに目が釘付けになっている。
あれが噂の……と話している声が船上まで聞こえてきた。
こんなに話題になっている中、抱きかかえられてタラップを降りるなんて、アドリアナには無理だった。
「いいや、自分で歩く。これくらい、何てことはない」
自分に言い聞かせるように言うと、アドリアナはバーナビーにエスコートされて、タラップに足を乗せるのだった。
そうしていくらか降りたところで、今度は前方からどよめきが起きた。
アドリアナとバーナビーから見て、密林の奥だ。
出迎えの使者たちとは別に、誰かがやってきたらしい。
アドリアナとバーナビーがタラップから降り終わり、陸地に足をつけたとき、ずんぐりむっくりとした長躯の爬虫類獣人がふたりの前に現れた。
短く刈られた黒い髪、体の半分を覆う黒い鱗、三白眼の黒い瞳――。
間違いない、デリオの兄で皇配、皇国最強のダイナソー獣人だ。
ここに来ることは予定になかったことなのか、古の皇国の使者たちが慌てている。
「カルロスさま、いかがなさいましたか? ブランカさまとご一緒に、城で到着をお待ちになるかと――」
何か不手際があったのかと、恐縮している使者たちに向かって手を上げると、カルロスと呼ばれた大男は使者たちの言葉を制す。
そのまま視線をアドリアナに向け、ジッと顔を見つめたかと思うと、おもむろに口を開いた。
「息災だったか」
それは、長らく行方が分からなくなっていた娘にかけるには、あまりにもそっけない言葉だった。
口調になんの感情もこもっていなかったことから、アドリアナの隣に控えたバーナビーが静かに怒りのオーラをまとい始める。
しかしデリオのときのようにバーナビーが前に出ないのは、ここがアドリアナの場面だと承知しているからだ。
アドリアナは、カルロスを頭のてっぺんから爪の先まで、目を何往復もさせて見ていた。
そして感心したように口を開く。
「これが血の濃いダイナソー獣人か」
「アナ、感想はそれだけですか? 父君に対して、言いたいことはないのですか?」
バーナビーがすかさず突っ込む。
しかし、アドリアナはまるで気にしていない。
「父ならば、私より強いだろうと思っていた。実際に会ってみたら強そうで、安心した」
「父と、呼んでくれるのか」
無骨なカルロスが、アドリアナの言葉に顔を陰らせる。
それを見てバーナビーは、もしかしたらアドリアナの父が、ただひたすらに不器用なのではという疑念を持ち始めた。
表情が動かないのも、言葉に感情が乗らないのも、圧倒的な口数の少なさも、コミュニケーションにおいては誤解しか生まない。
バーナビーは、この男から妻を寝取るのは簡単だろうなと、余計なことまで考えた。
どうやら城で待つのももどかしく、娘会いたさに港まで来たようだから、アドリアナに対して愛情が無いわけではないのだろう。
なぜ幼子のアドリアナを攫われたままにしたのか、それは必ず問い詰めなければならないが、今ではない。
「私の黒髪は、どう見てもあなたにそっくりだ。グリーンイグアナ獣人にしては頑丈な体も、ダイナソーの血が流れる故なのだろう。おかげでオーガにも負けはしなかった。ありがたく思っている」
「オーガと戦っているのか?」
心配そうな顔つきは、まさしく父親のもの。
「正確には戦っていた、だ。バーニーと結婚したことで、私は騎士団を退いた。今はもう、戦ってはいない」
「そうか」
途端に安心した顔つきになるカルロス。
(やはり、この父親はアドリアナを愛している。だったら、なぜ――?)
アドリアナの隣で、バーナビーが内心の葛藤を隠せず変な顔をして立っていたせいだろう。
アドリアナがおかしそうにバーナビーを紹介する。
「こちらが私の夫で、エイヴリング王国の第二王子バーナビーだ。今はこんな顔をしているが、世界中が見惚れる美顔の持ち主なのだそうだ」
バーナビーは、しぶしぶ握手をしようと手を差し出す。
ところがカルロスから威圧をかけられ、思わず引っ込めそうになった。
(――娘の夫を見極めようということか。しかし、圧をかけられる謂れはない。むしろ、腹に据えかねている私のほうが、アナを孤児にした父親へ圧をかけてしかるべきじゃないか?)
抱かれたい男No.1の名を欲しいままにするバーナビーは、ここぞというときの取って置きなTHE王子様スマイルをして見せた。
その瞬間、きらびやかな金髪の輝きだけではない黄金のロイヤルオーラが、バーナビーの全身から周囲に放たれる。
アドリアナが太陽に例えた、バーナビーが生まれながらに持っている煌めきだ。
日頃は支障が多いので出し控えているそれは、実質バーナビーの攻撃手段だった。
見えない大輪のバラが一斉に背後に咲き乱れ、バーナビーの美しさに負けを認めてその花びらを散らす。
この世のものとは思えない絶対的な美の力をまともに喰らった古の皇国の使者たちが、十数人バタバタとよろめき倒れる。
踏みとどまり倒れずに済んだ使者たちも、両手で鼻を押さえていることから、鼻血は出しているようだ。
カルロスは、見えない攻撃を受けた使者たちを見て、バーナビーへの認識を改めたようだ。
「カルロスだ。この国で皇配をしている」
ぎゅっとバーナビーの差し出している手を握った。
その強さはバーナビーの骨を軋ませたが、ここで顔色を変えるほどバーナビーは貧弱ではない。
アドリアナを軽々と抱き上げるだけの腕力で握り返して、カルロスの骨も軋ませるのだった。
◇◆◇
「城まで、翼竜で送ろう」
使者たちはバーナビーとアドリアナの移動手段として馬車を用意していたようだが、先ほどのバーナビーの無双によって、御者が倒れて役に立たなくなった。
カルロスが密林を指さすと、生茂る木々の合間から、何かが顔を出していた。
尖ったくちばしに、興味深そうにキョロキョロ辺りを見回す緑の瞳、全身は赤い鱗に覆われ、蝙蝠のような羽を持つ大きなトカゲだ。
なぜか、アドリアナが、俄然前のめりになった。
「翼竜? どうやって制御を? 鞍と手綱があるのか?」
「アナ、すごく興味があるんですね。分かりやすく目がキラキラしていますよ」
そんなアドリアナを見て、カルロスがふっと頬を緩めた。
「2歳で初めて翼竜に乗せたときも、そんな目をしていた。覚えてはいないだろうが」
カルロスの父親らしい一面を見るたび、バーナビーはアドリアナが孤児にならなくてはいけなかった理由が分からなくなる。
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