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18話 表舞台に立つ
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数日間を離宮で過ごしたコンスタンスは、最後にガブリエルやロニーに、「お姉さまと水入らずで過ごせて、楽しかったです」とお礼を言って帰っていった。
その際に、シルヴェーヌが体臭について気にしていたと、伝えてきた。
何をきっかけに悩みだしたのかまでは、突き止められなかったそうだ。
「シルの体臭か……思ってもみなかったな。僕にとっては、芳しいものだから」
「しかし、どうして今なんでしょう? これまでにも、体臭を罵られた場面はありましたが、今回は該当する場面はなかったですよね?」
「……僕のプロポーズが、変にシルを追い詰めたのかもしれない」
ガブリエルは腕を組み、椅子の背もたれへ体を預ける。
「一刻も早く、僕はシルに悩み事を打ち明けてもらえる、頼りがいのある男にならないとね」
「殿下は立派に成長していますよ。もう体を張った大博打はしないでしょう?」
「大博打はしないけど、裏工作はするよ。シルが体臭で悩まなくていいよう、直ちに手を打とう」
「私にも手伝える仕事はありますか?」
ガブリエルとロニーは、それからしばらく密談を交わす。
あらかた話し終わると、声を元の大きさに戻した。
「規模は大きいほうがいい。あっという間に、国中に広めよう」
「それならば、国王陛下と発表の時期を合わせましょう。注目度が上がります」
主従は頷き合う。
シルヴェーヌの知らぬところで、大きく歯車が動き出した。
◇◆◇◆
正装したガブリエルにエスコートされ、シルヴェーヌはしずしずと王城の回廊を進む。
今日はこれから、カッター帝国との間に結ばれた多くの条約について、国王から民へ向けた正式発表があるのだ。
「私もその場に参列するの?」
「そうだよ、シルも表彰されるんだから」
「なにも、特別なことはしていないけど……」
「シルの存在そのものが僕の特別なんだから、謙遜しないで」
ガブリエルの言葉には、過剰に甘さが含まれている。
それを感じ取ったシルヴェーヌは、頬を染めた。
(ガブってけっこう、気持ちを口に出すのを躊躇わないよね。私はすっかり、臆病になっちゃって……)
前へ向かって真っすぐに走っていた少女時代のシルヴェーヌからしてみれば、今のシルヴェーヌはずいぶんと後ろ向きに感じられるだろう。
それだけシルヴェーヌが、手厳しい大人の世界を垣間見た結果なのだが。
(プロポーズにしたって、ガブは誠意を込めて伝えてくれた。それなのに私は、まともに返事もできずに、ズルズルと……)
ドクダミ令嬢であることを気にして、ガブリエルの求婚に頷けないのなら、すぐにごめんなさいと断ればいいのに。
(まだ、火傷が完全に治っていないのを理由に、ガブのそばに居座って……私、ずるいことをしているわ)
次第に暗くなるシルヴェーヌの表情に、隣を歩くガブリエルが心配する。
「シル、この発表が終わったら、少し話をしよう。僕はまだ、頼りなく見えるだろうけど……」
ガブリエルが言葉を途切れさせたのは、目的地のバルコニーに到着したからだ。
ここは、あの打ち上げ花火の事故現場でもある。
あえて国王とガブリエルは、ここを選んだ。
負の印象を塗り替えるために。
「待っていたぞ、ガブリエル。さあ、シルヴェーヌ嬢も前へ」
両手を広げて歓迎してくれたのは、頑健な体躯をした国王だ。
その隣には、ガブリエルに似た王妃が物静かに立っている。
以前はガブリエルに対して剣呑な視線を投げつけていたが、今日はやけに伏し目がちだ。
それを不思議に思っていると、ガブリエルがこっそり教えてくれた。
「あの人はもう怖くないよ。得体の知れない父上にすっかり怯えて、牙を抜かれた獣みたいになったからね」
知らぬ間に、国王と王妃の上下関係は様変わりしたようだ。
驚くシルヴェーヌの隣に、第一王子とその婚約者もやってくる。
お互いに軽く会釈をして、いよいよ発表の場が整った。
国王がバルコニー前に集まった民へ向けて、大きく手を振る。
それまでガヤガヤと賑やかだった群衆が、次第に静かになっていった。
◇◆◇◆
「――以上が、カッター帝国との間に新たに結ばれた条約である。ガブリエルの婚約が解消されたことを、憂慮していた者も多いだろう。だが、より強い絆で両国が繋がる結果となったので、どうか安心して欲しい」
国王の大きな声が響き渡り、それに続いて拍手喝采が沸き起こる。
「ゲラン王国、万歳!」
「さすが我らの国王陛下だ!」
「しかし、ガブリエル殿下の火傷の具合はどうなんだ?」
「今もまだ、治ってないみたいだねえ」
ガブリエルが炎に巻かれたのを、近くで見ていた民もいる。
国王や第一王子の隣に並び立ってはいるものの、ガブリエルの顔と頭には、事件から一年経っても白い包帯が巻かれていた。
そんな気掛かりな雰囲気がバルコニーまで伝わったらしく、国王に代わってガブリエルが前へ出た。
何かしらの説明が始まると分かって、人々は口を閉じる。
「せっかく寝たきりから回復したのに、また寝たきりになってしまって……申し訳なかった。だが今回も、こうしてみんなの前に出られるようになった。これらはすべて、彼女のおかげなんだ」
そこでガブリエルはシルヴェーヌの手を引く。
後ろに控えていたシルヴェーヌは、いきなりの登壇に慌てふためいた。
「ガブ、私……」
「ジュネ伯爵令嬢シルヴェーヌ、その特別な体質については、耳にした者もいるだろう」
ガブリエルがバルコニーから民に問いかけると、いくつかの声が上がった。
「知っているか? どんな体質なんだろう?」
「ジュネ伯爵家に勤める知人から、ドクダミ令嬢と呼ばれる少女の話を聞いたことがある」
「ドクダミだって? なんだって令嬢にそんな名前を?」
ざわつく群衆に向けて、ガブリエルが話し始める。
「異国では、多くの効能を持つ生薬として、ドクダミを十薬と称える。ドクダミ令嬢と呼ばれるシルヴェーヌ嬢もまた、癒しの力を備えているのだ。生まれたときから病弱だった僕の体や、火傷を負った顔が回復したのは、シルヴェーヌ嬢の献身の賜物である」
そしておもむろに、ガブリエルは巻いていた包帯を、民衆の前で解く。
短くそろえられた金髪と、まだ赤みは残るものの、王妃に似た美貌がその下から現れると、歓声が上がった。
「おおおおっ!」
「ほとんど元通りになってる!」
「すごい! あんなに燃えていた髪まで生えて……」
「ドクダミと同じ効能を持つ令嬢なんだ!」
やがて、集まった者のひとりが、大きな声を出した。
「ドクダミ令嬢、万歳!」
その掛け声は、あちこちへ伝播していく。
「ドクダミ令嬢、万歳!」
「ドクダミ令嬢、万歳!」
「ドクダミ令嬢、万歳!」
シルヴェーヌの蔑称だったドクダミ令嬢の意味が、塗り替えられた瞬間だった。
「シル、みんなに手を振ってあげて」
ガブリエルから促されるが、シルヴェーヌは固まってしまって動けない。
何が起きているのか、理解が追い付かないのだ。
「しょうがないな。じゃあ、こうするしかないね」
満更でもなさそうにガブリエルはシルヴェーヌと手を繋ぐと、それを高々と掲げた。
オロオロしているシルヴェーヌと喜色満面のガブリエルを見て、民はさらに歓喜する。
「なんだか、お似合いの二人じゃないか?」
「ガブリエル殿下は、まだ次のお相手が、決まっていないのだろう?」
「もしかしたら、あり得るかもしれないよ!」
ガブリエルを支え続けたシルヴェーヌの存在は、さらなる可能性を暗示し、バルコニー前は未来への希望に湧いた。
「ガブ、私、どうしたら……?」
「いつもみたいに笑って。みんなはシルの笑顔を、待っているよ」
ガブリエルがお手本のように微笑んで見せる。
それは公務のときの畏まった笑顔ではなく、寛いだときのものだった。
おかげで気の抜けたシルヴェーヌも、いつもみたいにふわりと笑えた。
温かい陽だまりそのもののシルヴェーヌの笑顔は、民を魅了する。
この日、一番の称嘆が起こった。
その際に、シルヴェーヌが体臭について気にしていたと、伝えてきた。
何をきっかけに悩みだしたのかまでは、突き止められなかったそうだ。
「シルの体臭か……思ってもみなかったな。僕にとっては、芳しいものだから」
「しかし、どうして今なんでしょう? これまでにも、体臭を罵られた場面はありましたが、今回は該当する場面はなかったですよね?」
「……僕のプロポーズが、変にシルを追い詰めたのかもしれない」
ガブリエルは腕を組み、椅子の背もたれへ体を預ける。
「一刻も早く、僕はシルに悩み事を打ち明けてもらえる、頼りがいのある男にならないとね」
「殿下は立派に成長していますよ。もう体を張った大博打はしないでしょう?」
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「私にも手伝える仕事はありますか?」
ガブリエルとロニーは、それからしばらく密談を交わす。
あらかた話し終わると、声を元の大きさに戻した。
「規模は大きいほうがいい。あっという間に、国中に広めよう」
「それならば、国王陛下と発表の時期を合わせましょう。注目度が上がります」
主従は頷き合う。
シルヴェーヌの知らぬところで、大きく歯車が動き出した。
◇◆◇◆
正装したガブリエルにエスコートされ、シルヴェーヌはしずしずと王城の回廊を進む。
今日はこれから、カッター帝国との間に結ばれた多くの条約について、国王から民へ向けた正式発表があるのだ。
「私もその場に参列するの?」
「そうだよ、シルも表彰されるんだから」
「なにも、特別なことはしていないけど……」
「シルの存在そのものが僕の特別なんだから、謙遜しないで」
ガブリエルの言葉には、過剰に甘さが含まれている。
それを感じ取ったシルヴェーヌは、頬を染めた。
(ガブってけっこう、気持ちを口に出すのを躊躇わないよね。私はすっかり、臆病になっちゃって……)
前へ向かって真っすぐに走っていた少女時代のシルヴェーヌからしてみれば、今のシルヴェーヌはずいぶんと後ろ向きに感じられるだろう。
それだけシルヴェーヌが、手厳しい大人の世界を垣間見た結果なのだが。
(プロポーズにしたって、ガブは誠意を込めて伝えてくれた。それなのに私は、まともに返事もできずに、ズルズルと……)
ドクダミ令嬢であることを気にして、ガブリエルの求婚に頷けないのなら、すぐにごめんなさいと断ればいいのに。
(まだ、火傷が完全に治っていないのを理由に、ガブのそばに居座って……私、ずるいことをしているわ)
次第に暗くなるシルヴェーヌの表情に、隣を歩くガブリエルが心配する。
「シル、この発表が終わったら、少し話をしよう。僕はまだ、頼りなく見えるだろうけど……」
ガブリエルが言葉を途切れさせたのは、目的地のバルコニーに到着したからだ。
ここは、あの打ち上げ花火の事故現場でもある。
あえて国王とガブリエルは、ここを選んだ。
負の印象を塗り替えるために。
「待っていたぞ、ガブリエル。さあ、シルヴェーヌ嬢も前へ」
両手を広げて歓迎してくれたのは、頑健な体躯をした国王だ。
その隣には、ガブリエルに似た王妃が物静かに立っている。
以前はガブリエルに対して剣呑な視線を投げつけていたが、今日はやけに伏し目がちだ。
それを不思議に思っていると、ガブリエルがこっそり教えてくれた。
「あの人はもう怖くないよ。得体の知れない父上にすっかり怯えて、牙を抜かれた獣みたいになったからね」
知らぬ間に、国王と王妃の上下関係は様変わりしたようだ。
驚くシルヴェーヌの隣に、第一王子とその婚約者もやってくる。
お互いに軽く会釈をして、いよいよ発表の場が整った。
国王がバルコニー前に集まった民へ向けて、大きく手を振る。
それまでガヤガヤと賑やかだった群衆が、次第に静かになっていった。
◇◆◇◆
「――以上が、カッター帝国との間に新たに結ばれた条約である。ガブリエルの婚約が解消されたことを、憂慮していた者も多いだろう。だが、より強い絆で両国が繋がる結果となったので、どうか安心して欲しい」
国王の大きな声が響き渡り、それに続いて拍手喝采が沸き起こる。
「ゲラン王国、万歳!」
「さすが我らの国王陛下だ!」
「しかし、ガブリエル殿下の火傷の具合はどうなんだ?」
「今もまだ、治ってないみたいだねえ」
ガブリエルが炎に巻かれたのを、近くで見ていた民もいる。
国王や第一王子の隣に並び立ってはいるものの、ガブリエルの顔と頭には、事件から一年経っても白い包帯が巻かれていた。
そんな気掛かりな雰囲気がバルコニーまで伝わったらしく、国王に代わってガブリエルが前へ出た。
何かしらの説明が始まると分かって、人々は口を閉じる。
「せっかく寝たきりから回復したのに、また寝たきりになってしまって……申し訳なかった。だが今回も、こうしてみんなの前に出られるようになった。これらはすべて、彼女のおかげなんだ」
そこでガブリエルはシルヴェーヌの手を引く。
後ろに控えていたシルヴェーヌは、いきなりの登壇に慌てふためいた。
「ガブ、私……」
「ジュネ伯爵令嬢シルヴェーヌ、その特別な体質については、耳にした者もいるだろう」
ガブリエルがバルコニーから民に問いかけると、いくつかの声が上がった。
「知っているか? どんな体質なんだろう?」
「ジュネ伯爵家に勤める知人から、ドクダミ令嬢と呼ばれる少女の話を聞いたことがある」
「ドクダミだって? なんだって令嬢にそんな名前を?」
ざわつく群衆に向けて、ガブリエルが話し始める。
「異国では、多くの効能を持つ生薬として、ドクダミを十薬と称える。ドクダミ令嬢と呼ばれるシルヴェーヌ嬢もまた、癒しの力を備えているのだ。生まれたときから病弱だった僕の体や、火傷を負った顔が回復したのは、シルヴェーヌ嬢の献身の賜物である」
そしておもむろに、ガブリエルは巻いていた包帯を、民衆の前で解く。
短くそろえられた金髪と、まだ赤みは残るものの、王妃に似た美貌がその下から現れると、歓声が上がった。
「おおおおっ!」
「ほとんど元通りになってる!」
「すごい! あんなに燃えていた髪まで生えて……」
「ドクダミと同じ効能を持つ令嬢なんだ!」
やがて、集まった者のひとりが、大きな声を出した。
「ドクダミ令嬢、万歳!」
その掛け声は、あちこちへ伝播していく。
「ドクダミ令嬢、万歳!」
「ドクダミ令嬢、万歳!」
「ドクダミ令嬢、万歳!」
シルヴェーヌの蔑称だったドクダミ令嬢の意味が、塗り替えられた瞬間だった。
「シル、みんなに手を振ってあげて」
ガブリエルから促されるが、シルヴェーヌは固まってしまって動けない。
何が起きているのか、理解が追い付かないのだ。
「しょうがないな。じゃあ、こうするしかないね」
満更でもなさそうにガブリエルはシルヴェーヌと手を繋ぐと、それを高々と掲げた。
オロオロしているシルヴェーヌと喜色満面のガブリエルを見て、民はさらに歓喜する。
「なんだか、お似合いの二人じゃないか?」
「ガブリエル殿下は、まだ次のお相手が、決まっていないのだろう?」
「もしかしたら、あり得るかもしれないよ!」
ガブリエルを支え続けたシルヴェーヌの存在は、さらなる可能性を暗示し、バルコニー前は未来への希望に湧いた。
「ガブ、私、どうしたら……?」
「いつもみたいに笑って。みんなはシルの笑顔を、待っているよ」
ガブリエルがお手本のように微笑んで見せる。
それは公務のときの畏まった笑顔ではなく、寛いだときのものだった。
おかげで気の抜けたシルヴェーヌも、いつもみたいにふわりと笑えた。
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