俺のテイマーとかいう雑魚職業が実はチートだった件

あどりりりりり

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2章 異世界に美少女しかいない件

飛行魔法を使えるように

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 更新遅れてすみません!

 あと、クロノスの一人称、我輩にしたいと思います。今日中に全部直しときます。こっちの方がしっくりくるので。

=============

「いやー、それにしてもでかいな」

 俺は目の前に広がる門を見上げながら言った。
 シンプルなのに、どこか風格を感じさせる大きな門。高さ四メートル近くある。

 どうやって入ればいいんだろ。時空魔法になんとかしてもらうか。
『クロノス。この壁って超えられるか?』

『んー。まあ、頑張ればいけると思うぞ。頑張れ。』

『頑張るって……どう頑張るんだよ?』

『 まぁ、いいか。門の越え方までは知らん。頑張れ』

『ああ……そうか』

『そうだ』

 これだから天才は嫌いなんだよ。頑張るって……もうちょっと具体的にできないもんかね。壁の向こう側がどうなってるか分からないから転移もできないし、まず俺って時空魔法そんなに使えないし。ほんとひどいわ。

 そんな愚痴を心の中でこぼしながら門の周りをぐるっとまわってみる。勿論、人が入れそうな穴は無かった。人はおろか、虫一匹も入れないんじゃないかレベルで。

 別に門を壊そうと思えば、壊せるんだけど確実に目立っちゃう。でも、壊さないと門は越えられない。……あれ? もしかして詰んで……は無いか。
 別にやろうと思えばいくらでも方法はあるし。ドラゴンさんに暴れまわってもらうとか。いや、そんなことしないけど。

「んなこと言ってもなぁ。マジでデカすぎるってこれ。絶対越えられないだろ」

『越えられることは越えられるんじゃ無いか? 空飛ぶとか』

 このドラゴン何言ってるんだろう。ちょっとおかしくない?

『ちょっと脳みそ入ってない方は黙っててください。人間が空飛べるようになったらそれもう人間じゃ無いです。天使です』

『いや、羽ぐらい生やせるんじゃ無いか? しかもお前もう、人間じゃ無いだろ』

『現実突きつけるのやめて。それ、俺が一番知ってるから。そして、羽は生やせないから』

『ってことは、羽ぐらい生やせるだろ』

 おお? このドラゴンは学習しないのかな? 羽は生やせないって言ったばっかなんだけど。

『じゃあ、聞こう。羽ってどうやって生やすんだ?』

『え? 最初から生えてんだろ』

 クロノスがさも当たり前、と言ったような口調で言った。羽生えてる人でも見たことあるのか。羽生えてる地球の人間は少なくとも見たことない。

『じゃあ、飛んでる人間見たことある?』

『飛行魔法で飛んでるやつなら見たことあるぞ』

 飛行魔法……? それってつまり……

『な、なんだとぉぉぉ!? そんな魔法あったのか? それチートじゃない?」

『は? 魔法使いだったら誰でも使えんだろ』

『は!? この世界の魔法使い全員チート能力持ってたのか!? どういうことだ!?』

『いや、飛行魔法とかちょっと練習すれば誰にでも使えるっつーの。チートチートうるさいわ。てか、人間の中で一番チートなのお前だろ!』

『おお。俺がチートだって分かる脳みそぐらいは入ってたんだな。よかったよかった』

『100回殺そうか?』

 低い声が脳内に響き渡った。

『すみません。ティアマト様、調子に乗りました。やめてください。俺の精神が吹き飛んじゃう』

 クロノスとティアマトなら本当にやりかねない。実際、俺、10回以上殺されてるし。100回殺されたら精神的に死ぬ。

『俺のこと、もっと敬ってもいいんじゃないか?』

『やだ』

『殺すぞ?』

『すいませんでしたぁぁぁ!』

『貴様ら、ちょっとうるさいぞ。静かにしろ』

 黙っていたクロノスの少しキレ気味の時の声が脳内で響いた。『ひっ』と言うティアマトの声が小さく聞こえてくる。

 クロノスがキレれば一国が滅ぶ危険性がある。いや、一国どころか大陸一個、消え去るかもしれない。というわけで。

『『すみません』』

 この瞬間に『クロノス>ティアマト>>>>>>>>俺』という最悪の構図が俺の脳内で完成してしまった。
 自分で作っといて言うのもなんだけど、なんか俺だけ離れ方おかしいと思う。いや、まあ、ここに一般人入れたらもっとすごい離れ方するんだけど。少なくとも1キロは離れるだろう。

『まぁ、そんなことはいいんだよ。結局、どうやってこの壁越えるんだ』

 そう。この壁。どうすんだマジで。明日までに越えないといけないのに、越えられる気がしない。

『だから、飛行魔法使えばいいだろ』

『そうだ。飛行魔法ぐらい使えないのか?』

 ティアマトにクロノスも便乗してくる。こいつら、俺が異世界人だってこと忘れてない?

『そんなの決まってんだろ』

『『どう決まってんの?』』

『使えないわ!』

『『使えないんかい!』』

 俺のボケになんの変哲も無い普通のツッコミが入った。普通すぎて笑えねぇ。

『まぁ、冗談は置いといて、本当にふざけてらんないぞ。このままだと美人さんが誰かわからん奴と結婚させられてしまう』

『飛行魔法の練習すればいいんじゃね?』

『そんなにすぐできるもんなの?』

『比較的簡単だぞ。俺たちの加護で覚えやすくしてやればすぐ覚えられるだろ』

 それって神様的に大丈夫なのかな。
 やばいステータスにやばい魔法にやばいドラゴンに加えてやばい加護。うん。俺って、なんなんだろうな。

『えっと、飛行魔法の詠唱は《我が身よ宙を舞え》でいいと思うぞ。ちなみに魔法の名前は【ウィング】だったはず。ほい、加護つけたからやってみろ』

 ティアマトが丁寧に教えてくれた。
 それに習って《我が身よ宙を舞え》と唱えてみる。すると、魔法陣が出て、一メートルほどふわっと体が浮いた。体が変な感覚に襲われる。

『すげぇ!』

『なかなかいいんじゃないか? ほとんど俺たちの加護のおかげだろうけどな』

『いや、俺の実力だな』
 
 それにしてもこの《我が身よ宙を舞え》って詠唱恥ずかしい。めっちゃ痛い人みたいでやだ。

『この詠唱って変えられないのか?』

『変えられないと思うぞ。変えたら魔法は発動しない。詠唱は世界の原理に干渉するためのパスワードみたいなものだから、変えたら却下される。昔の神様が世界の事象記録を上書きするために作ったらしいんだが、ドジって人間にパスワードがバレてな。しかも、作ることには作れても、消せないから、人間が魔法として使ってるらしい。』

 な、なかなかやるじゃないかティアマト。俺でも、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ理解できないところがあったぞ。神様なだけある。

 まあ、ほとんどわからないんだけど!

 ティアマトの説明を聞いていると、効果時間の限界がきたのか、体がゆっくりと地に降りた。周りの人がめっちゃ見てる気がするけど、気にしない気にしない。

『そういや、事象記録の上書きってなんだ?』

 ティアマトに疑問に思ったことを聞いてみる。なんかかっこいいけど、全く意味が分からない。

『ああ、事象記録の上書きっていうのはな、世界不変の法則、まあ、物理法則だと思ってくれればいい。
 それを魔力を注いで、パスワード、詠唱で上書きすることだ。
 世界の法則を捻じ曲げて空を飛んだり、移動速度を爆発的に上昇させたりだな。
 ちなみに、使う魔法だとか、使用者の魔力容量キャパシティによって制限時間は変わる』

 ティアマトがえらくすごい説明をしてくれた。なかなかに難しいが、なんとなくは理解できる。要するに、魔力と詠唱で物理法則捻じ曲げて不可能を可能にするってことだろ?いかにも魔法って感じだな。

 あれ?それじゃあ、なんで俺、時空魔法使えるんだろ。矛盾してない?

『じゃあ、なんで俺は適当なパスワードで時空魔法が使えるんだ?』

 確か、適当に詠唱しとけば転移くらいできるとか言ってなかったっけ。でも、それじゃパスワードを間違えてるはずだよな。今考えたらおかしすぎる。

『ああ、それは時空魔法をクロノスが作ったからだよ。お前の詠唱に合わせてパスワードを変えてくれてたんだ。厳しいふりして実は結構優しいやつなんだよ』

『く、クロノスさんパネエっす。ちょっとナメてました』

『だろ? 我輩、結構すごいんだぞ。もっと敬え』

『クロノスさん尊敬しますわ。ティアマトより全然すごかった』

『俺も自分の魔法持ってるし! ちゃんと作ったし!』

『え。じゃあ、もしかして滅亡魔法作ったのって』

『俺だな』

 なんだと。このバカが。ありえん。いや、でも、さっきの世界の事なんたらとかいうやつをちゃんと理解してるってことは結構頭はいいのかな。頭いいけどアホなタイプか。

『ま、あと数回練習すれば、うまく空も飛べるようになるさ。明日までには間に合うだろ』

『ああ。間に合いそうだな。けど、ここで練習すると屋敷の人にバレちゃうし、一旦、森に帰って練習してからここに来よう。そうじゃないと、不審者として衛兵とかに連れて行かれちゃうかもしれない』

 俺は、一旦人混みの少ない脇道に入ってクロノスに迷惑をかけないようにいつもの詠唱を唱えて森へ飛んだ。

 木々の葉が揺れる音が耳に届く。

 空を見ると、燃えるような赤色に染まっていた。太陽が、西に沈み始めている。
 多分、明日になるまで、約9時間ほど。それまでに屋敷に突入しなきゃ。もし、花嫁が結婚式会場に連れて行かれてたら終わりなんだけど。流石にそんなことはないよな。

 俺は、そんな心配を心に抱えながら飛行魔法の練習を始めた。

 

 
 



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