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14 エリン
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猫獣人の女性は、エリンと名乗った。
これまで獣王を輩出したことがある種族は、世界の中心である獣王城で働くことを優先的に許される。先々代の神子の伴侶は、猫獣人だった。そのお陰で、猫族は獅子族に次いで発言力があるんだって。エリンが神子である俺の世話役に任命されたのも、それが理由だった。
だけど当初、獅子族である宰相が獅子族の世話役を充てると独断で決めようとしていたそうな。これには他種族が猛反対。獅子族ばかりが優遇される状況に他種族からの反発が年々強くなっていく中、ここでも更に優遇しようとする態度に議論は荒れに荒れたんだって。
そりゃまあ荒れるよね。でも、宰相はなかなか譲らなかった。それを聞いた途端、俺の中で宰相の姿がアラビアンナイトに出てくる意地悪宰相のイメージで決定する。多分合ってる気がするんだよね。できれば会わないままでいたいから確認しなくていいけど。
なんだけど、一向に決まらない議論を静かに聞いていた獣王が「ならば猫族より選出すること」と鶴の一声を発したことで、争論は即終了。宰相は凝りもせずわーわー言っていたみたいだけど、獣王が「くだらない議論よりも神子様をお探しする方が先決だろう」と言って黙らせたんだって。
……むかつくけど、なんか割とまともじゃん。
ちなみに、そもそもなんでそんな論争になったのか。
そろそろ百年目ということもあったけど、宝珠の神子がこの世界に降臨したのは、突然荒れていた気候が穏やかなものに変わったことですぐに分かったらしい。
だけど、ちっとも俺が現れない。これはおかしいぞ、野垂れ死んだら大変なことになるよな、と捜索隊が編成されて、全国を探しまくることになった。所謂人海戦術ってやつだ。
でも、神子ってどんなのだよ? というそもそも論が勃発。有識者たちが過去の記録を漁って「神子がいる方面は何となく明るい気配がするらしい」と判明すると、完全に直感を頼りに広い帝国内での大捜索が繰り広げられたそうだ。ご苦労様です。
俺が呑気にワイルドなスローライフを送ってた間に、こっちは大騒ぎになってたんだなあ。まあ知ったこっちゃないけど。
そしてようやく、本来は誰も入り込まない最果ての森の向こうから明るい気配がしてくるのを、辺境の捜索隊が発見した。天気がやたらとよくて森が青々としてたから、「こりゃ間違いない」ってことになったんだって。
グイードが言っていた、俺が来るまで森は全然豊かじゃなかったって話、マジで本当だったんだな。ちゃんと信じなくてごめん、グイード。
だけど、最果ての森は別名迷いの森と言われる広大な森。闇雲に突っ込んでいったところで、こちら側が野垂れ死ぬのは目に見えている。
一旦引くことにした捜索隊が獣王に報告すると、獣王の行動は早かった。
宰相に余計な口出しをされる前に、帝国騎士団の特別捜索隊を即座に編成。すぐさま城にある転移陣を使用して最果ての森に一番近い砦までいくつか転移陣を経由しつつ移動すると、ズンズン森の中に入っていった。なんか行動力の塊みたいな奴だな。
で、詳細は分からないけど、獣王自ら俺を発見。即座に保護して連れ帰った――というのが、エリンが知っている流れだった。
俺はブスッとして告げる。
「あれは保護じゃない、拉致だよ」
「申し訳ございませんとしか言いようがないです」
少しずつ回復してベッドに腰掛けられるようになった俺の前で、エリンが深々と頭を下げた。
「……まあ、エリンが悪い訳じゃないのは分かったから」
俺ってやっぱりちょろいかもしれないと若干自分でも思う。でも、エリンの目には嘘がないように見えたんだよな。グイードと一緒でさ。
「なんてお優しい……!」
祈るように手を前で組んで、潤んだ瞳で俺を見つめるエリン。猫っぽい吊り目だけど、輪郭が丸いのできつい印象は与えない。美人というよりは可愛い系だ。頭の天辺に乗っている白い玉ねぎみたいなお団子ヘアが若干おばさんくさいけど。
エリンの話をまとめると。要は現在は獅子族が頂点に立っているけど、次の神子、つまり俺がどの種族を伴侶として選ぶかで権力の分布図がガラッと変わってしまうそうな。
うげ、俺をそんなことに巻き込まないでくれ。
獣王は寡黙で読めない人らしいけど、これまで理不尽なことをする印象はなかったそうだ。むしろ大人しい印象だったから、余計に今回の突然の行動力に周りは驚いているらしい。
要は影の薄かった人が突然積極的に動き出したから、「え? え?」ていう状態だったってことだ。確かにそれは怖いかも。
なので、どちらかというと厄介なのは宰相の方。あからさまな獅子族優遇や選民意識があって、獅子族以外の獣人からは毛嫌いされているんだとか。
分かりやすいちゃちい悪役って感じだな。やっぱアラビアンナイトの悪役宰相じゃん。
ざっくりとした状況が分かったところで、今度は俺がこれまでどうやって過ごしてきていたかをエリンに説明する番になった。
グイードがとても優しくて頼り甲斐たっぷりだったことは、あえて強調しまくってみた。あと、どんな風に毎日過ごしていたかも詳細に話すと、何故かエリンは「何とまあ……それはそれは……このエリン、よく理解致しました」と俺を生ぬるい目で見てたけど、なんで。
グイードにはちゃんとこの世界の成り立ちや神話も教えてもらっていて、その上で帝都に行けと言われていたこと。話を聞いた上で俺がグイードと残るって決めたことも話すと、エリンは「神子様にも神子様を保護して下さった狼族のお方にも、大変失礼なことを申しました。改めてお詫び申し上げます」と深々と頭を下げられた。お、意外と話が通じるじゃん、てホッとしたんだけどさ。
話には続きがあった。
エリンが、どこか昏い目をしながら教えてくれたんだ。
「……ですが、その者が神子様に語った神話には、あえて語られなかったと思われる部分があります」
「え、どういうこと?」
「その者は決して嘘は吐いておりませんが、獣人とそうでない者との部分の説明がごっそり抜けているのです」
「……説明して」
エリンの話で、彼女が「四つ足の劣等種となりつつある狼族」と言ったことの真相と、グイードが語れなかった彼のコンプレックスの元がどこにあったのかが明らかになった。
この世界の住人にとって、元々獣人であった一族が獣化していくことは種族の退化――恥ずべきことという認識があったんだ。
「恐らくその者は、言いたくとも言えなかったのでしょう。神子様に憐れまれたくなかったのかもしれませんね」
「憐れむなんて、そんな上からなことしないのに……」
だったらもしかしたらグイードは、怖かったのかもしれないな、と思った。だって、ずっとひとりで生きてきたグイードの前に突然現れた俺を、グイードは物凄く大事にしてくれた。俺といることで、生きていると思えるようになったと言ってくれたくらい、俺の存在はグイードの中で大きくなっていた。
そんな俺にもしも「劣等種」だと馬鹿にされたら。そんなことはしないだろうと信じたくとも、万が一のことを考えると、怖くて言い出せなかったんじゃないかな。だから神話のその部分の説明を省いたのかも。
それがグイードが過ごしてきた世界の価値観だったから。この世界は、人化できないグイードにとって常に厳しいものだったのかもしれない。
だから、俺を信じ切れなくて勇気が出なかったグイードを責める気持ちは、微塵たりともない。
「グイード……」
彼の切ない心情を思うと、今すぐグイードの元に飛んでいって抱き締めて「大丈夫だよ」と言ってあげたくなった。
これまで獣王を輩出したことがある種族は、世界の中心である獣王城で働くことを優先的に許される。先々代の神子の伴侶は、猫獣人だった。そのお陰で、猫族は獅子族に次いで発言力があるんだって。エリンが神子である俺の世話役に任命されたのも、それが理由だった。
だけど当初、獅子族である宰相が獅子族の世話役を充てると独断で決めようとしていたそうな。これには他種族が猛反対。獅子族ばかりが優遇される状況に他種族からの反発が年々強くなっていく中、ここでも更に優遇しようとする態度に議論は荒れに荒れたんだって。
そりゃまあ荒れるよね。でも、宰相はなかなか譲らなかった。それを聞いた途端、俺の中で宰相の姿がアラビアンナイトに出てくる意地悪宰相のイメージで決定する。多分合ってる気がするんだよね。できれば会わないままでいたいから確認しなくていいけど。
なんだけど、一向に決まらない議論を静かに聞いていた獣王が「ならば猫族より選出すること」と鶴の一声を発したことで、争論は即終了。宰相は凝りもせずわーわー言っていたみたいだけど、獣王が「くだらない議論よりも神子様をお探しする方が先決だろう」と言って黙らせたんだって。
……むかつくけど、なんか割とまともじゃん。
ちなみに、そもそもなんでそんな論争になったのか。
そろそろ百年目ということもあったけど、宝珠の神子がこの世界に降臨したのは、突然荒れていた気候が穏やかなものに変わったことですぐに分かったらしい。
だけど、ちっとも俺が現れない。これはおかしいぞ、野垂れ死んだら大変なことになるよな、と捜索隊が編成されて、全国を探しまくることになった。所謂人海戦術ってやつだ。
でも、神子ってどんなのだよ? というそもそも論が勃発。有識者たちが過去の記録を漁って「神子がいる方面は何となく明るい気配がするらしい」と判明すると、完全に直感を頼りに広い帝国内での大捜索が繰り広げられたそうだ。ご苦労様です。
俺が呑気にワイルドなスローライフを送ってた間に、こっちは大騒ぎになってたんだなあ。まあ知ったこっちゃないけど。
そしてようやく、本来は誰も入り込まない最果ての森の向こうから明るい気配がしてくるのを、辺境の捜索隊が発見した。天気がやたらとよくて森が青々としてたから、「こりゃ間違いない」ってことになったんだって。
グイードが言っていた、俺が来るまで森は全然豊かじゃなかったって話、マジで本当だったんだな。ちゃんと信じなくてごめん、グイード。
だけど、最果ての森は別名迷いの森と言われる広大な森。闇雲に突っ込んでいったところで、こちら側が野垂れ死ぬのは目に見えている。
一旦引くことにした捜索隊が獣王に報告すると、獣王の行動は早かった。
宰相に余計な口出しをされる前に、帝国騎士団の特別捜索隊を即座に編成。すぐさま城にある転移陣を使用して最果ての森に一番近い砦までいくつか転移陣を経由しつつ移動すると、ズンズン森の中に入っていった。なんか行動力の塊みたいな奴だな。
で、詳細は分からないけど、獣王自ら俺を発見。即座に保護して連れ帰った――というのが、エリンが知っている流れだった。
俺はブスッとして告げる。
「あれは保護じゃない、拉致だよ」
「申し訳ございませんとしか言いようがないです」
少しずつ回復してベッドに腰掛けられるようになった俺の前で、エリンが深々と頭を下げた。
「……まあ、エリンが悪い訳じゃないのは分かったから」
俺ってやっぱりちょろいかもしれないと若干自分でも思う。でも、エリンの目には嘘がないように見えたんだよな。グイードと一緒でさ。
「なんてお優しい……!」
祈るように手を前で組んで、潤んだ瞳で俺を見つめるエリン。猫っぽい吊り目だけど、輪郭が丸いのできつい印象は与えない。美人というよりは可愛い系だ。頭の天辺に乗っている白い玉ねぎみたいなお団子ヘアが若干おばさんくさいけど。
エリンの話をまとめると。要は現在は獅子族が頂点に立っているけど、次の神子、つまり俺がどの種族を伴侶として選ぶかで権力の分布図がガラッと変わってしまうそうな。
うげ、俺をそんなことに巻き込まないでくれ。
獣王は寡黙で読めない人らしいけど、これまで理不尽なことをする印象はなかったそうだ。むしろ大人しい印象だったから、余計に今回の突然の行動力に周りは驚いているらしい。
要は影の薄かった人が突然積極的に動き出したから、「え? え?」ていう状態だったってことだ。確かにそれは怖いかも。
なので、どちらかというと厄介なのは宰相の方。あからさまな獅子族優遇や選民意識があって、獅子族以外の獣人からは毛嫌いされているんだとか。
分かりやすいちゃちい悪役って感じだな。やっぱアラビアンナイトの悪役宰相じゃん。
ざっくりとした状況が分かったところで、今度は俺がこれまでどうやって過ごしてきていたかをエリンに説明する番になった。
グイードがとても優しくて頼り甲斐たっぷりだったことは、あえて強調しまくってみた。あと、どんな風に毎日過ごしていたかも詳細に話すと、何故かエリンは「何とまあ……それはそれは……このエリン、よく理解致しました」と俺を生ぬるい目で見てたけど、なんで。
グイードにはちゃんとこの世界の成り立ちや神話も教えてもらっていて、その上で帝都に行けと言われていたこと。話を聞いた上で俺がグイードと残るって決めたことも話すと、エリンは「神子様にも神子様を保護して下さった狼族のお方にも、大変失礼なことを申しました。改めてお詫び申し上げます」と深々と頭を下げられた。お、意外と話が通じるじゃん、てホッとしたんだけどさ。
話には続きがあった。
エリンが、どこか昏い目をしながら教えてくれたんだ。
「……ですが、その者が神子様に語った神話には、あえて語られなかったと思われる部分があります」
「え、どういうこと?」
「その者は決して嘘は吐いておりませんが、獣人とそうでない者との部分の説明がごっそり抜けているのです」
「……説明して」
エリンの話で、彼女が「四つ足の劣等種となりつつある狼族」と言ったことの真相と、グイードが語れなかった彼のコンプレックスの元がどこにあったのかが明らかになった。
この世界の住人にとって、元々獣人であった一族が獣化していくことは種族の退化――恥ずべきことという認識があったんだ。
「恐らくその者は、言いたくとも言えなかったのでしょう。神子様に憐れまれたくなかったのかもしれませんね」
「憐れむなんて、そんな上からなことしないのに……」
だったらもしかしたらグイードは、怖かったのかもしれないな、と思った。だって、ずっとひとりで生きてきたグイードの前に突然現れた俺を、グイードは物凄く大事にしてくれた。俺といることで、生きていると思えるようになったと言ってくれたくらい、俺の存在はグイードの中で大きくなっていた。
そんな俺にもしも「劣等種」だと馬鹿にされたら。そんなことはしないだろうと信じたくとも、万が一のことを考えると、怖くて言い出せなかったんじゃないかな。だから神話のその部分の説明を省いたのかも。
それがグイードが過ごしてきた世界の価値観だったから。この世界は、人化できないグイードにとって常に厳しいものだったのかもしれない。
だから、俺を信じ切れなくて勇気が出なかったグイードを責める気持ちは、微塵たりともない。
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