君ハ龍ノ運命のヒト~ミズチ編・ウカノ編~【完結】

カシューナッツ

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君ハ巳ノ運命のヒト~ウカノ編~《第2部・完》

ウカノとの出会い①

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『やめてよぅ、痛いよぅ………ここでも、変わらない………痛い、助けて、もう嫌だよう!う、うううっ………』



 中学校の近くの空き地。車がまばらに止まっている。あまり風紀のよくない場所で、微かな『心の声』が聴こえた。

 コウは走ってそこに駆けつけると、手も足もないから、頭も守れない、小さな白へびさんが震えていた。蹴られて、ボロボロにされていた。

「なんだこのヘビ、泣いてんの?おもしれー」

「やめろよ。可哀想だろ!こんな小さな白へび、バチ当たるぞ」

「ハイハイ潔白だもんなコウ坊っちゃんは」

 もう一人のクラスの奴が、白ヘビさんを踏みつけようとした。

「やめろ!」

 白へびさんを覆い隠すように庇う。僕の学ランに足跡がついた。執拗に僕を踏みつけて遊ぶ。でも、白ヘビさんが踏まれるより、いい。

 懐の小さな白へびさんの体温がグーッと上がる。白へびさんはちょんっと尻尾を動かし、僕をつついた。



『もういいよ。助けてくれて、ありがとう』

 白へびさんの体温が、急に下がっていく。もう、体力が無いみたいだった。

 僕に『心の声』で伝えるために、最後の力を振り絞ったんだと解った。僕はただ、庇っただけなのに。

 君は『ありがとう』と伝えるためだけに。自分の命を犠牲にするの?



 普通の動物ならここまでしない。多分、《神獣》か名高い《式》だ。《ヒト》を恨んでもいいのに。心根が優しく、誇り高い。

 でもこの白へびさんはこの体力じゃ家まで持たない。息をするのがやっとだ。僕は死なせたくなかった。最後の言葉が『もういいよ』なんて、哀しすぎる。

「うわー!汚れた蛇持ってるよ。汚ねー!」

 悪ガキのクラスメイトは、走り去っていく。



空き地に一人。丁度いい。

『待ってて。必ず助けてあげる』

 やさしい声の白へびさんを抱きしめ、お父さんから習ったばっかりの仙術を使う。

『──お前の生命力を分ける術だ。滅多なことでは使うな。失敗したら、お前が苦しむ──』



金色の雨が降る。

僕と抱きしめた白蛇さんは淡く光って、しばらくして雨は止むと、僕はガックリ疲れたけれど、白へびさんは大分気力を回復している。


うまく、いった。


──────────────


ウカノちゃん


ミズチ、カッコつけモード
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