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君ハ龍ノ運命のヒト【第1章】
ミズチと人の姿⑦
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毎食後の食事の後の洗い物は私の仕事。食後ミズチは上機嫌で、畳の間をごろごろしていた。
私は手持ちぶさたなのかと思い、プリンを作ってあげた。
ミズチは猫舌なのが解ったので少し冷ましてあげる。ミズチはとても喜んで、
『この世で一番美味しいものだ』
と言っていた。そして、私が苦笑して、
『誰が作っても一緒なのに』
と言いながらお皿を拭いていると、
「美雨だからだよ。だから、美味しいプリン、オレ以外に作らないで」
「え?」
私が心の声ではなくて、透明な人間の声に不思議に思って、顔を上げると、
日本画から抜け出してきたような、着物姿の美少年が立っていた。
綺麗な顔。やさしい眼差し。
にっこり笑った顔は思わず息を飲む気品と美しさがあった。
まだ、中性的な少年と青年の狭間のようなミズチには不思議な色香があった。
まるで物語ようだと思った。白ヘビが美少年になるなんて。
「美雨が作ったから意味がある。美雨が作ったプリンだから、とっても美味しい」
「ミズチはプリン本当に好きね」
私はミズチの外見のあまりの変わりようにどぎまぎしている。
視線を感じる。
あの変化しても変わらないミズチの黒いつやつやした瞳が私を見てる。
「美雨だからだよ。オレ、美雨が好きだから。美雨だけだよ」
そう言って、ミズチは私を見つめた。
─────────────《続》
私は手持ちぶさたなのかと思い、プリンを作ってあげた。
ミズチは猫舌なのが解ったので少し冷ましてあげる。ミズチはとても喜んで、
『この世で一番美味しいものだ』
と言っていた。そして、私が苦笑して、
『誰が作っても一緒なのに』
と言いながらお皿を拭いていると、
「美雨だからだよ。だから、美味しいプリン、オレ以外に作らないで」
「え?」
私が心の声ではなくて、透明な人間の声に不思議に思って、顔を上げると、
日本画から抜け出してきたような、着物姿の美少年が立っていた。
綺麗な顔。やさしい眼差し。
にっこり笑った顔は思わず息を飲む気品と美しさがあった。
まだ、中性的な少年と青年の狭間のようなミズチには不思議な色香があった。
まるで物語ようだと思った。白ヘビが美少年になるなんて。
「美雨が作ったから意味がある。美雨が作ったプリンだから、とっても美味しい」
「ミズチはプリン本当に好きね」
私はミズチの外見のあまりの変わりようにどぎまぎしている。
視線を感じる。
あの変化しても変わらないミズチの黒いつやつやした瞳が私を見てる。
「美雨だからだよ。オレ、美雨が好きだから。美雨だけだよ」
そう言って、ミズチは私を見つめた。
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