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38話 トーナメント戦
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Bブロックも終わり、次はCと進み、難なく終わる。
次はボクのブロックの戦い。
調子は全く悪くない、さてと、ここでボクは一体どのスタイルでいくか。
現在、ボクには二つのスタイルが存在している。
今まで通りの肉弾戦で戦う、ファイトスタイル。もう一つは魔法主体の攻撃しかしない。
一月の間でどちらもかなり向上はした。
一応どっちでも戦える。
ユウナさんが作ってくれた、補強型の魔道具のお陰で魔法を使える。
未だに振り回されている感はあるけど。
それでも戦える!
『それじゃあDブロック開始』
アナウンスと共に戦いが始まる。
「まずは強い奴から狙うのが醍醐味!」
何の前触れもなく、火球が飛んで来る。
避けるまでもなく、軽く手で弾く。
魔法が飛んだ方向に体を向ける、手をこちらに向けたローブの男──風紀員がいる。
「ボクは強くないですよ。先輩たちの方が厄介ですよ」
「どの口が抜かしているんだよ、今ここにいる全員がお前の敵だ!」
風紀員の先輩は少し呆れながらも、後ろを指す。Dブロックにいる全員が、ボクの方を見て敵意剥き出し。
おっとこれは結構不味いなぁ? 早々に魔道具を付けた方がいいかもしれん。
「いつから一対多数になったんすか?」
ボクは冗談めに言う、全員笑う事もなく、こっちを真っ直ぐ見ている。
全員が臨戦態勢、少しでも動く気配を見せたら攻撃をしてくる所だろう。
本当ちょっと不味いな、一瞬魔道具を使うか迷った。
そしてボクはどうするか決断した。
「時間を掛けずに一瞬で終わらせる」
「できるもんならばやってみろや!」
ボクの発言に一人の男が怒声を上げる、男はそのまま突撃してくる。
こういう激情型のタイプは、簡単に扱いやすい。
攻撃も単調的で分かりやすい。
魔法を使わずに殴り掛かってくる。
男の拳は空を切る、ボクは横にサイドステップし躱す。
流れるように男の手首を掴み、捻りあげる。
男の体は宙に浮き、バタンと背中から地面に落ちる。
男は呻き声をあげていた。
「次は貴方たちだ」
「調子に乗んなよ! 一年坊主!」
また一人が怒声を上げ、空に手を向ける。
詠唱付きの魔法を放つなぁ、放たれる前に先手必勝。
右手を向け、魔力を巡らせる。イメージを膨らませ、形にし放つ!
「なっ!!」
赤い巨大な火球が右手から放たれる。
魔法を放とうした男以前に、他の人間を巻き込む。
火球はやがて消え、地面に火の粉が舞う。
火球に当たった人たちは、その場に倒れ込む。
これで大分脱落したな、今立っている生徒はかなり減った。
残りは約二十といった所。
「そう来ないとな! クロ」
風紀員の人は威勢よく言う、あんたのような熱血は別に嫌いではない。
だけど、あんまり時間を取らせたくないから、すぐに終わらせる。
「焔鳥」
目の前に巨大な火球が生まれ、収束する。
火はだんだんと巨大な鳥の形に変形し、残りの生徒に向かって飛んでいく。
音速の速さの為、避ける事はできない。
周りに火の粉を飛ばしながらも、突撃していく。
火の鳥は容赦なく燃やす。
すぐさまにアナウンスが入る。
『そこまで!』
まだ健在している火の鳥は、急に静かに消滅する。
少し時間は掛かったが勝てた、倒れている生徒たちに、背を向けその場を後にする。
「ふぅー頭を使い過ぎた」
フォストになるべく情報を、与えないように戦っていた為、逆に疲れてしまった。
咄嗟に新しい魔法を作って、使うのも考え物だ。
昇格戦の時はごく当然のようにできた。
魔力は少し消費された、体力、調子は特に代わりなし。
「お疲れ様クロ君」
「……ユウナさん。お見苦しい所を見せてすみません」
「ううん。圧倒的な実力だったね、本気で優勝狙えるんじゃない?」
「……ご冗談を」
ユウナさんは多分本気で言っている、悪いですけど、優勝には全く興味がない。
ボクの目的はフォストを倒す。
フォストが見せた魔法──雷竜の鍵爪。
かなり強力な魔法だった、一筋縄で攻略ができない。
それにあの様子だと、まだ何かを隠している感じ。
対抗できる魔法を生み出した方がいい、少しユウナさんを頼るか。
「ユウナさん今から少し時間いいですか?」
「え、うんいいよ」
ユウナさんは少し戸惑ったけど、了承してくれた。
ボクらは少し場所を変え話す。
「うーん難しいねー。私は魔道具しか作れないし、クロ君がちょっと羨ましい」
ユウナさんはボクの話しを聞き、心身に考えてくれた。
確かにユウナさんは、魔道具製作に特化している。
魔道具と魔法ではまたベクトルが違う。
ん? ちょっと待てよ? 魔道具と魔法でまた違う。
それでも、何かしら参考にできる筈。
「ユウナさんは魔道具作る時って、
何か意識とかしていますか?」
「え? うーん。魔道具に付属させる魔力の特性とかかな?」
魔力の特性、何かここからヒントを得ろ! フォストに対抗する術を。
その時、ユウナさんがある事を口に出す。
「あっそうだクロ君。魔法創作に繋がるか分からないけれど、魔帝の魔剣。あれについて詳しく教えて上げる!」
「あれについてですか?」
よくよく考えれば、魔帝に愛された武器、以外は知らない。
「実はね……」
◇
『では今からトーナメント表を発表するよ! 盛り上がっていけー!』
リリィ先輩のアナウンスに生徒が、反応し盛り上がる。
トーナメント表には二十五人の名前が、書かれている。
その中で見覚えのない名前がある。
三、四人は風紀員の先輩がいる。
二人一組で戦うけど、一人だけ余るな。
シードって所か、そこのシードにだれか 入る?
『それじゃあ発表』
リリィ先輩は名前をだんだと上げていき、ボクはシードだった。
二回戦くらいは免除される。フォストが勝ち上がればちょうどボクと当たる。
次はボクのブロックの戦い。
調子は全く悪くない、さてと、ここでボクは一体どのスタイルでいくか。
現在、ボクには二つのスタイルが存在している。
今まで通りの肉弾戦で戦う、ファイトスタイル。もう一つは魔法主体の攻撃しかしない。
一月の間でどちらもかなり向上はした。
一応どっちでも戦える。
ユウナさんが作ってくれた、補強型の魔道具のお陰で魔法を使える。
未だに振り回されている感はあるけど。
それでも戦える!
『それじゃあDブロック開始』
アナウンスと共に戦いが始まる。
「まずは強い奴から狙うのが醍醐味!」
何の前触れもなく、火球が飛んで来る。
避けるまでもなく、軽く手で弾く。
魔法が飛んだ方向に体を向ける、手をこちらに向けたローブの男──風紀員がいる。
「ボクは強くないですよ。先輩たちの方が厄介ですよ」
「どの口が抜かしているんだよ、今ここにいる全員がお前の敵だ!」
風紀員の先輩は少し呆れながらも、後ろを指す。Dブロックにいる全員が、ボクの方を見て敵意剥き出し。
おっとこれは結構不味いなぁ? 早々に魔道具を付けた方がいいかもしれん。
「いつから一対多数になったんすか?」
ボクは冗談めに言う、全員笑う事もなく、こっちを真っ直ぐ見ている。
全員が臨戦態勢、少しでも動く気配を見せたら攻撃をしてくる所だろう。
本当ちょっと不味いな、一瞬魔道具を使うか迷った。
そしてボクはどうするか決断した。
「時間を掛けずに一瞬で終わらせる」
「できるもんならばやってみろや!」
ボクの発言に一人の男が怒声を上げる、男はそのまま突撃してくる。
こういう激情型のタイプは、簡単に扱いやすい。
攻撃も単調的で分かりやすい。
魔法を使わずに殴り掛かってくる。
男の拳は空を切る、ボクは横にサイドステップし躱す。
流れるように男の手首を掴み、捻りあげる。
男の体は宙に浮き、バタンと背中から地面に落ちる。
男は呻き声をあげていた。
「次は貴方たちだ」
「調子に乗んなよ! 一年坊主!」
また一人が怒声を上げ、空に手を向ける。
詠唱付きの魔法を放つなぁ、放たれる前に先手必勝。
右手を向け、魔力を巡らせる。イメージを膨らませ、形にし放つ!
「なっ!!」
赤い巨大な火球が右手から放たれる。
魔法を放とうした男以前に、他の人間を巻き込む。
火球はやがて消え、地面に火の粉が舞う。
火球に当たった人たちは、その場に倒れ込む。
これで大分脱落したな、今立っている生徒はかなり減った。
残りは約二十といった所。
「そう来ないとな! クロ」
風紀員の人は威勢よく言う、あんたのような熱血は別に嫌いではない。
だけど、あんまり時間を取らせたくないから、すぐに終わらせる。
「焔鳥」
目の前に巨大な火球が生まれ、収束する。
火はだんだんと巨大な鳥の形に変形し、残りの生徒に向かって飛んでいく。
音速の速さの為、避ける事はできない。
周りに火の粉を飛ばしながらも、突撃していく。
火の鳥は容赦なく燃やす。
すぐさまにアナウンスが入る。
『そこまで!』
まだ健在している火の鳥は、急に静かに消滅する。
少し時間は掛かったが勝てた、倒れている生徒たちに、背を向けその場を後にする。
「ふぅー頭を使い過ぎた」
フォストになるべく情報を、与えないように戦っていた為、逆に疲れてしまった。
咄嗟に新しい魔法を作って、使うのも考え物だ。
昇格戦の時はごく当然のようにできた。
魔力は少し消費された、体力、調子は特に代わりなし。
「お疲れ様クロ君」
「……ユウナさん。お見苦しい所を見せてすみません」
「ううん。圧倒的な実力だったね、本気で優勝狙えるんじゃない?」
「……ご冗談を」
ユウナさんは多分本気で言っている、悪いですけど、優勝には全く興味がない。
ボクの目的はフォストを倒す。
フォストが見せた魔法──雷竜の鍵爪。
かなり強力な魔法だった、一筋縄で攻略ができない。
それにあの様子だと、まだ何かを隠している感じ。
対抗できる魔法を生み出した方がいい、少しユウナさんを頼るか。
「ユウナさん今から少し時間いいですか?」
「え、うんいいよ」
ユウナさんは少し戸惑ったけど、了承してくれた。
ボクらは少し場所を変え話す。
「うーん難しいねー。私は魔道具しか作れないし、クロ君がちょっと羨ましい」
ユウナさんはボクの話しを聞き、心身に考えてくれた。
確かにユウナさんは、魔道具製作に特化している。
魔道具と魔法ではまたベクトルが違う。
ん? ちょっと待てよ? 魔道具と魔法でまた違う。
それでも、何かしら参考にできる筈。
「ユウナさんは魔道具作る時って、
何か意識とかしていますか?」
「え? うーん。魔道具に付属させる魔力の特性とかかな?」
魔力の特性、何かここからヒントを得ろ! フォストに対抗する術を。
その時、ユウナさんがある事を口に出す。
「あっそうだクロ君。魔法創作に繋がるか分からないけれど、魔帝の魔剣。あれについて詳しく教えて上げる!」
「あれについてですか?」
よくよく考えれば、魔帝に愛された武器、以外は知らない。
「実はね……」
◇
『では今からトーナメント表を発表するよ! 盛り上がっていけー!』
リリィ先輩のアナウンスに生徒が、反応し盛り上がる。
トーナメント表には二十五人の名前が、書かれている。
その中で見覚えのない名前がある。
三、四人は風紀員の先輩がいる。
二人一組で戦うけど、一人だけ余るな。
シードって所か、そこのシードにだれか 入る?
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二回戦くらいは免除される。フォストが勝ち上がればちょうどボクと当たる。
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