51 / 51
51話 ユウナとクロ
しおりを挟む
何か音が聞こえる。それに妙に温かい。
そういえば私どうしたんだけ? あ! クロ君は!? 体を横にずらそうとした。その時、何かが私を支える。
瞼が重い、気を抜けばまたすぐに意識を失う。
でも、支えているのが何か、正体を見る為には開けないと。
目を開くとまず最初に、眩しい光が襲う。
思わず目を細めてしまう、それでも私を支える何かは分かった。
見慣れた手が私を支える。それにこの大きく見えて案外小さい背中。
「クロ君……ここは?」
「起きたと思ったら、急に落ちようとするのは勘弁して下さい!」
呆れた声でクロ君は言う。
落ちようとしないで? 私は今の状況を冷静に見る。
周りを見渡すと、明らか様に空の上にいる。
「えっ? なんで空にいるの!?」
「だから! 落ちるから暴れないで下さい」
私の体は横にずれ落ちそうになった。それでもクロ君の腕が支えてくれた。
私はその腕にしがみつく。
すると、クロ君が声を荒げて言う。
「せめて背中にして下さい! 腕が腕が攣る」
クロ君の焦りの声に従う、背中に抱き着く。
なんで今空に浮いてるの? クロ君の魔法? それにしては何か乗っている。
「ねぇ今どういう状況?」
「学園に帰っている途中です。本当に暴れないで下さいね。ワイバーンの背中に乗っていますから」
ワイバーンの背中? あ、アルトリアか。彼奴がクロ君に貸してくれた。
帰っている途中、つまりクロ君は……。
「勝ったって事?」
「はい勝ちました」
そっか! 勝ったのかクロ君は! 嬉しい。私が魔人を倒した訳ではない。
それでもクロ君が生きて、無事に帰れてるのか一番嬉しい。
何より魔帝の力に覚醒した、それだけでも結構成果は大きい。
まぁ私は肝心な所を見られなかった。
「ユウナさん。彼奴──リグは物凄く強かったです。決してボク一人では勝ってなかったです」
クロ君の思わぬ一言に胸がグッときた。
私は何の役にも立てず、彼のお荷物だ。そう自分自身で思っていた。それなのに彼は一人で戦ってはいなかった。
「私は何も動けなかった。ただ君を見守る事しかできなかった」
「それは少し違います。最後のあれでボクはリグに勝てました」
最後のあれ? 私は思い出す。顔が熱くなるのが分かる。
そうだ私クロ君とキスした!? 思い出しただけで、顔は熱いし恥ずかしい。
「そういえば何であんな事したんすか? 一つ間違えれば連れ去られても可笑しくない」
クロが言っている事は間違いない、一つ間違えれば私は連れて行かれた。
それも目的である、魔帝の剣も目の前に合った。
腑とあの時の事を回想する。
◇
「これでお前を助ける者はいない。さぁ魔帝の剣と共に来て貰おうか」
魔人がジリジリと近付こうとしてくる。
クロ君の意識はゼロ、腹を貫かれたけど、血は出てない所を見るとまだ死んではいない。
治癒魔法を使えば、クロ君は助かるかもしれない。でもどうやって魔人の中を、掻い潜ってクロ君の下に行く? 私にそんな力はない。
じゃあクロ君を見捨てる?
「そんな事できる訳がない!」
「あ? 頭でも可笑しくなったか?」
魔人は嘲笑う。
好きなだけ嘲笑えばいい! 地を蹴り疾走する。
少しの攻撃の被弾覚悟で、クロ君の下へ走った。
魔人は攻撃のモーションを取った、けれどそれを辞めた。隙が生まれる。
足を止めず、クロ君の下まで辿り着けた。
魔人がニヤリと口角を上げたのを、見逃さなかった。
「お前はつくづくバカだなリステリ! これこそがオレ様の狙いだ」
私はまんまと魔人に誘導された、でも! そのお陰でクロ君を助けれる。
魔法を使うのは苦手だ、それでも治癒魔法は誰よりも得意。
お願いクロ君戻って来て!
「バカが! 回復する前に連れ去る」
魔人の手が私に差し掛かる。次の瞬間。
魔人の体に鎖が巻かれ、捕縛状態になっている。何処から鎖が出ている? 尻目で探す。
と、ヴァニタスの魔導書が現れ、鎖を出している。
じゃあクロ君は? 意識が戻ったのか、確認をするが、まだ戻ってない様子。
「くそが!! なんだこの鎖!? 剥がれろ!」
魔人は声を荒げ、雄叫びを上げる。けれど鎖は離れない。
どうやったらクロ君は意識を取り戻す? 考えろ、治癒魔法は施した。
後はクロ君が意識を取り戻すだけだ。
次に私はどうすればいいか分からない。
次の刹那、脳裏に言葉が過った。
『力を使え。己の力を』
力? 私の力……!! 魔人が言っていた。『禁羅支配』それしかない。
でもあれは謂わば反射攻撃。クロ君を助けるに至らない。
いや本当にそうか?
「……これならば君は復活できる!」
ごめんねクロ君。君は私にされて嫌かもしれない。それでもする。
クロ君の顔に手を置き私はキスをした。
◇
「なんか直感だね。自分の力を使えば君を復活できると思った」
「まぁ実際復活できて、リグに勝てました。全部ユウナさんのお陰です」
ううん違うよ、私はただきっかけを上げたに過ぎない。後は君の実力さ。
まだ誰も知らず、私だけが知っている。
『ここに現代へと甦った新たなる魔帝』
君は今間違いなく、誰よりも強いよ。
そういえば私どうしたんだけ? あ! クロ君は!? 体を横にずらそうとした。その時、何かが私を支える。
瞼が重い、気を抜けばまたすぐに意識を失う。
でも、支えているのが何か、正体を見る為には開けないと。
目を開くとまず最初に、眩しい光が襲う。
思わず目を細めてしまう、それでも私を支える何かは分かった。
見慣れた手が私を支える。それにこの大きく見えて案外小さい背中。
「クロ君……ここは?」
「起きたと思ったら、急に落ちようとするのは勘弁して下さい!」
呆れた声でクロ君は言う。
落ちようとしないで? 私は今の状況を冷静に見る。
周りを見渡すと、明らか様に空の上にいる。
「えっ? なんで空にいるの!?」
「だから! 落ちるから暴れないで下さい」
私の体は横にずれ落ちそうになった。それでもクロ君の腕が支えてくれた。
私はその腕にしがみつく。
すると、クロ君が声を荒げて言う。
「せめて背中にして下さい! 腕が腕が攣る」
クロ君の焦りの声に従う、背中に抱き着く。
なんで今空に浮いてるの? クロ君の魔法? それにしては何か乗っている。
「ねぇ今どういう状況?」
「学園に帰っている途中です。本当に暴れないで下さいね。ワイバーンの背中に乗っていますから」
ワイバーンの背中? あ、アルトリアか。彼奴がクロ君に貸してくれた。
帰っている途中、つまりクロ君は……。
「勝ったって事?」
「はい勝ちました」
そっか! 勝ったのかクロ君は! 嬉しい。私が魔人を倒した訳ではない。
それでもクロ君が生きて、無事に帰れてるのか一番嬉しい。
何より魔帝の力に覚醒した、それだけでも結構成果は大きい。
まぁ私は肝心な所を見られなかった。
「ユウナさん。彼奴──リグは物凄く強かったです。決してボク一人では勝ってなかったです」
クロ君の思わぬ一言に胸がグッときた。
私は何の役にも立てず、彼のお荷物だ。そう自分自身で思っていた。それなのに彼は一人で戦ってはいなかった。
「私は何も動けなかった。ただ君を見守る事しかできなかった」
「それは少し違います。最後のあれでボクはリグに勝てました」
最後のあれ? 私は思い出す。顔が熱くなるのが分かる。
そうだ私クロ君とキスした!? 思い出しただけで、顔は熱いし恥ずかしい。
「そういえば何であんな事したんすか? 一つ間違えれば連れ去られても可笑しくない」
クロが言っている事は間違いない、一つ間違えれば私は連れて行かれた。
それも目的である、魔帝の剣も目の前に合った。
腑とあの時の事を回想する。
◇
「これでお前を助ける者はいない。さぁ魔帝の剣と共に来て貰おうか」
魔人がジリジリと近付こうとしてくる。
クロ君の意識はゼロ、腹を貫かれたけど、血は出てない所を見るとまだ死んではいない。
治癒魔法を使えば、クロ君は助かるかもしれない。でもどうやって魔人の中を、掻い潜ってクロ君の下に行く? 私にそんな力はない。
じゃあクロ君を見捨てる?
「そんな事できる訳がない!」
「あ? 頭でも可笑しくなったか?」
魔人は嘲笑う。
好きなだけ嘲笑えばいい! 地を蹴り疾走する。
少しの攻撃の被弾覚悟で、クロ君の下へ走った。
魔人は攻撃のモーションを取った、けれどそれを辞めた。隙が生まれる。
足を止めず、クロ君の下まで辿り着けた。
魔人がニヤリと口角を上げたのを、見逃さなかった。
「お前はつくづくバカだなリステリ! これこそがオレ様の狙いだ」
私はまんまと魔人に誘導された、でも! そのお陰でクロ君を助けれる。
魔法を使うのは苦手だ、それでも治癒魔法は誰よりも得意。
お願いクロ君戻って来て!
「バカが! 回復する前に連れ去る」
魔人の手が私に差し掛かる。次の瞬間。
魔人の体に鎖が巻かれ、捕縛状態になっている。何処から鎖が出ている? 尻目で探す。
と、ヴァニタスの魔導書が現れ、鎖を出している。
じゃあクロ君は? 意識が戻ったのか、確認をするが、まだ戻ってない様子。
「くそが!! なんだこの鎖!? 剥がれろ!」
魔人は声を荒げ、雄叫びを上げる。けれど鎖は離れない。
どうやったらクロ君は意識を取り戻す? 考えろ、治癒魔法は施した。
後はクロ君が意識を取り戻すだけだ。
次に私はどうすればいいか分からない。
次の刹那、脳裏に言葉が過った。
『力を使え。己の力を』
力? 私の力……!! 魔人が言っていた。『禁羅支配』それしかない。
でもあれは謂わば反射攻撃。クロ君を助けるに至らない。
いや本当にそうか?
「……これならば君は復活できる!」
ごめんねクロ君。君は私にされて嫌かもしれない。それでもする。
クロ君の顔に手を置き私はキスをした。
◇
「なんか直感だね。自分の力を使えば君を復活できると思った」
「まぁ実際復活できて、リグに勝てました。全部ユウナさんのお陰です」
ううん違うよ、私はただきっかけを上げたに過ぎない。後は君の実力さ。
まだ誰も知らず、私だけが知っている。
『ここに現代へと甦った新たなる魔帝』
君は今間違いなく、誰よりも強いよ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる