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同級生と白装束の女
同級生と白装束の女4
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女は血の涙が流れ落ちて白目に変わり、美しい顔はみるみるうちにただれて腐れ落ちていく。じゅくじゅくと音を立て、強烈な腐臭を放つ様子に紀之がさすがに気がつき叫んだ。
「うわあ! うあああああああ!」
紀之の絶叫と共に、白骨化する顔面の中に押し込んでいた肉棒から紀之へと激痛が走った。
ぎぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
か ご め か ご め
籠 の 中 の 鳥 は
い つ い つ 出 やる
夜 明 け の 晩 に
ツ ル と カ メ が す べった
後ろの正面 だ あ れ …………
境内のほうから聞こえた叫び声に公園でたたずんでいた人間は何事かと同時に振り向いた。
「あの声は、紀之か?」
妙な不安を掻き立てられた和夫はめまいを我慢して声のした方向へと走った。この方向は境内からだ。走って二分もたたない境内の階段へと走っていった。和夫は息を切らせながら、森林の木陰に暗く霞むような長い階段の上を見上げた。
――カン、カラン、コロン
乾いた鈍い音を放ちながら何かが落ちてくる。白い塊。あれはなんだ。
徐々に落ちてくる白い塊は、階段の角にぶつかり、その状態を欠けさせながら落ちてくる。ボールのように転がり、和夫の足元にまで落ちきったそれは顔の右半分が、先ほどの落下で欠けた、しゃれこうべだった。
しゃれこうべの歯には、たった今ついたと見られる鮮血がこびりついていた。そして、ごろりと、最後のほほえみを向けるかのように転がったしゃれこうべの歯は開き、欠けた右半分から、食いちぎられた男根がこぼれてきた。
――ゴッ、ゴドッ、ドゴッ
今度は鈍い音が階段の上から聞こえてきた。和夫は恐怖で氷のように固まり、階段を見上げることができない。恐怖すらも声に出せない極限の状態で、耳の奥の遠い鈍い音が、徐々に大きくなって、また和夫の元へと近づいてくる。
――ゴッ、ドゴッ、ゴドッ
和夫の下に赤い肉の塊が転がり込んできた。それは全裸で骨と皮しか残っていない血まみれの紀之の姿だった。うつ伏せに倒れこんでいる紀之の股間を確かめる勇気もなく、ただ和夫は特に出血のひどい紀之の下半身を凝視していた。赤い鮮血が輪を広げていて、明らかに出血し続けているのがわかった。
しゃれこうべが、まるで何かを訴えるように歯をカチカチとならし、乾いた音が、空を回しながら響いていくようだった。
「うわあ! うあああああああ!」
紀之の絶叫と共に、白骨化する顔面の中に押し込んでいた肉棒から紀之へと激痛が走った。
ぎぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
か ご め か ご め
籠 の 中 の 鳥 は
い つ い つ 出 やる
夜 明 け の 晩 に
ツ ル と カ メ が す べった
後ろの正面 だ あ れ …………
境内のほうから聞こえた叫び声に公園でたたずんでいた人間は何事かと同時に振り向いた。
「あの声は、紀之か?」
妙な不安を掻き立てられた和夫はめまいを我慢して声のした方向へと走った。この方向は境内からだ。走って二分もたたない境内の階段へと走っていった。和夫は息を切らせながら、森林の木陰に暗く霞むような長い階段の上を見上げた。
――カン、カラン、コロン
乾いた鈍い音を放ちながら何かが落ちてくる。白い塊。あれはなんだ。
徐々に落ちてくる白い塊は、階段の角にぶつかり、その状態を欠けさせながら落ちてくる。ボールのように転がり、和夫の足元にまで落ちきったそれは顔の右半分が、先ほどの落下で欠けた、しゃれこうべだった。
しゃれこうべの歯には、たった今ついたと見られる鮮血がこびりついていた。そして、ごろりと、最後のほほえみを向けるかのように転がったしゃれこうべの歯は開き、欠けた右半分から、食いちぎられた男根がこぼれてきた。
――ゴッ、ゴドッ、ドゴッ
今度は鈍い音が階段の上から聞こえてきた。和夫は恐怖で氷のように固まり、階段を見上げることができない。恐怖すらも声に出せない極限の状態で、耳の奥の遠い鈍い音が、徐々に大きくなって、また和夫の元へと近づいてくる。
――ゴッ、ドゴッ、ゴドッ
和夫の下に赤い肉の塊が転がり込んできた。それは全裸で骨と皮しか残っていない血まみれの紀之の姿だった。うつ伏せに倒れこんでいる紀之の股間を確かめる勇気もなく、ただ和夫は特に出血のひどい紀之の下半身を凝視していた。赤い鮮血が輪を広げていて、明らかに出血し続けているのがわかった。
しゃれこうべが、まるで何かを訴えるように歯をカチカチとならし、乾いた音が、空を回しながら響いていくようだった。
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