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犯された女は男を追い込む1
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「静かな夜だから、黙っていろ」と命令すると女は素直に従った。
黙っていろとは一言も漏らすなということだ。ロックウィスキーを飲みながら机の上に座り込み黙りこむ女の太股を優しくさすり、下着の上から何度も指でなぞる。
氷がカランと音を立てた時、指がぐっと布の上から埋まっていくと唇を噛み締め耐える女が居た。
開け放った窓はカーテンが開かれている。
夏も陰りを見せた冷たい風が部屋の中を微かに巡る。
机の上の裸電球が肌色に光り、女の股に女らしい丸みへの陰影を作り白い下着を炙り出す様に柔らかく引き立たせている。
ほとんどがLEDの電灯になり、レトロで金のかかるものなどほとんど姿を消したが、男は淡い色合いが好きだった。
竹串で編んだ傘が電球の上にかかっているため、透けた光が壁に幾何学模様を作っている。
今晩のウィスキーはいいウィスキーだった。男はライウィスキーを好んで飲む。アルコール度数の高い酒が多かったがブレンデッドは複雑な味がするため避けている。味がわからないのだ。。
気取るつもりのない男にとって、わからないものはわからないと言う。
どんなに高級だろうと理解できなければ、嗜むということにはならない。
振り回されるよりも、対等に会話が出来る方がいい。
男のポリシーだった。
男が女の顔を見やると、切なそうな顔をして耐えていた。
何度も往復していた指の先に湿り気を感じ始めてはいたが、外の景色が思いの外綺麗に思えたので女を一瞥することもなく風を感じていた。
女は目を泳がせていた。
男に目を合わせていいのかどうか、決めかねているのだ。
女は男の命令がなければ何一つ動くことが出来ない。
「どうせ優柔不断で何一つ自分で決められず自らの人生も選び取ることができないのなら、ただ純粋に従えばいい。地獄の底の底まで、ついてこれるぎりぎりまで俺の側にいればいい」
ある日の男の言葉で、女は宵の戯れに関しては素直に従いだした。
女にも思うところがあったのだろう。
そこからどこか、別の女になってきたのだった。
男にとっては信じられないことであったが、つまり、男にとって女とは、我侭を言うだけ言って、その時々の都合で感傷に浸り、そして男が欲に溺れ約束する事柄の半分くらいは都合によって気持ちや方針を変えていく生き物だと思っていただけに、多少の好奇心と驚きに満ちていたのだ。
ただ男は女の都合によって自らのスタイルを変えることはないし、たとえ一人になったとしても、こうして宵の誰にも邪魔されない静かな雰囲気を楽しんでいたのだろうと思った。
男は女を見つめる。
女はどうしていいのか、見つめたり目をそらしたりする。
「目を見ろ。俺の目を、真っ直ぐに見つめろ」
まるで悪戯の後に親に叱られる子供のようにおどおどとした目で、そらしたり見つめたりを繰り返しながら女は男を徐々に見つめだした。
「そうだ。それでいい。お前は俺を真っ直ぐに見つめられるか?」
男の指は下着をずらし、ぬめぬめとした肉の奥へと入っていく。
女はぐっと目をつむったが、男が指を動かすと耐え切れず声をあげた。
「余計な事は喋るな。一切喘ぐな」
語気を強められ女は瞳を潤ませながらも睨みつけるように男を凝視する。
「そうだ。その目だ。俺を見るんだ」
既に女の瞳には涙が溜まりだしている。その姿を男は美しいと感じ、そして楽しいと感じていた。
黙っていろとは一言も漏らすなということだ。ロックウィスキーを飲みながら机の上に座り込み黙りこむ女の太股を優しくさすり、下着の上から何度も指でなぞる。
氷がカランと音を立てた時、指がぐっと布の上から埋まっていくと唇を噛み締め耐える女が居た。
開け放った窓はカーテンが開かれている。
夏も陰りを見せた冷たい風が部屋の中を微かに巡る。
机の上の裸電球が肌色に光り、女の股に女らしい丸みへの陰影を作り白い下着を炙り出す様に柔らかく引き立たせている。
ほとんどがLEDの電灯になり、レトロで金のかかるものなどほとんど姿を消したが、男は淡い色合いが好きだった。
竹串で編んだ傘が電球の上にかかっているため、透けた光が壁に幾何学模様を作っている。
今晩のウィスキーはいいウィスキーだった。男はライウィスキーを好んで飲む。アルコール度数の高い酒が多かったがブレンデッドは複雑な味がするため避けている。味がわからないのだ。。
気取るつもりのない男にとって、わからないものはわからないと言う。
どんなに高級だろうと理解できなければ、嗜むということにはならない。
振り回されるよりも、対等に会話が出来る方がいい。
男のポリシーだった。
男が女の顔を見やると、切なそうな顔をして耐えていた。
何度も往復していた指の先に湿り気を感じ始めてはいたが、外の景色が思いの外綺麗に思えたので女を一瞥することもなく風を感じていた。
女は目を泳がせていた。
男に目を合わせていいのかどうか、決めかねているのだ。
女は男の命令がなければ何一つ動くことが出来ない。
「どうせ優柔不断で何一つ自分で決められず自らの人生も選び取ることができないのなら、ただ純粋に従えばいい。地獄の底の底まで、ついてこれるぎりぎりまで俺の側にいればいい」
ある日の男の言葉で、女は宵の戯れに関しては素直に従いだした。
女にも思うところがあったのだろう。
そこからどこか、別の女になってきたのだった。
男にとっては信じられないことであったが、つまり、男にとって女とは、我侭を言うだけ言って、その時々の都合で感傷に浸り、そして男が欲に溺れ約束する事柄の半分くらいは都合によって気持ちや方針を変えていく生き物だと思っていただけに、多少の好奇心と驚きに満ちていたのだ。
ただ男は女の都合によって自らのスタイルを変えることはないし、たとえ一人になったとしても、こうして宵の誰にも邪魔されない静かな雰囲気を楽しんでいたのだろうと思った。
男は女を見つめる。
女はどうしていいのか、見つめたり目をそらしたりする。
「目を見ろ。俺の目を、真っ直ぐに見つめろ」
まるで悪戯の後に親に叱られる子供のようにおどおどとした目で、そらしたり見つめたりを繰り返しながら女は男を徐々に見つめだした。
「そうだ。それでいい。お前は俺を真っ直ぐに見つめられるか?」
男の指は下着をずらし、ぬめぬめとした肉の奥へと入っていく。
女はぐっと目をつむったが、男が指を動かすと耐え切れず声をあげた。
「余計な事は喋るな。一切喘ぐな」
語気を強められ女は瞳を潤ませながらも睨みつけるように男を凝視する。
「そうだ。その目だ。俺を見るんだ」
既に女の瞳には涙が溜まりだしている。その姿を男は美しいと感じ、そして楽しいと感じていた。
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