平凡な僕らの、いつもの放課後。

たんさん

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※おまけ:秋瀬の嫉妬~家路にて~(ほぼ会話短いです)

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「なぁ、春川って、あーゆーの好きなの?」


「あーゆーのって?」
「その、白雪みたいな。」
「白雪先生でしょ。ちゃんと、先生をつけないとだめだよ。」
「いーんだよ、あいつ全然先生らしくないし。」
「秋瀬のそういうとこ良くないと思うなー。」


ムスッとして黙る秋瀬。


「お前が、白雪のこと可愛いっていうから悪い。」
「だって僕、可愛いもの好きだからね。」
「は?」
「さすがにぬいぐるみとかは持てないけどさ。でも、可愛いもの見てる時、可愛いなぁって幸せになるんだ。」
「お前が可愛いの好きとか初めて知ったんだけど。」
「言ってないからね。」
「えー。普通にショック。俺の知らないお前とか。」
「ギャップ萌え、ってやつ?」


春川に言われて、それはどうかと考える。夏木が可愛いものを好きだと言うと、確かにギャップだが。春川のこの見た目では、あまりギャップは感じない。


「いや、あまり。」
「えー、アニメ好きの僕が可愛いもの好きならギャップだってー。」


春川は納得言ってない様子だった。


「まぁでも、白雪先生がいくら可愛くても、僕の弟には適わないけどね。」


出た。春川の弟愛。


「春川、そういうのってブラコンって言うの知ってる?」
「僕がブラコンでもなんでもいいけど、弟の可愛さは秋瀬も分かるでしょ?」
「まぁ、確かにお前の弟は可愛いけど、俺はそれより可愛い人知ってるからなぁ。」


春川はドキッとして、黙る。


「僕の弟より可愛い人ってもしかして、秋瀬の好……」
「母さん。」


春川はガクッと項垂れる。と同時に胸をなでおろした。

「お、どうした春川?」
「僕のことブラコンって言って、秋瀬こそマザコンじゃないか!!」

「マザコンで結構。俺の母さんは最高の女性だよ。」
「男子高生が、ママ大好きーって言うの、世間ではあまり、良い目で見られないから気をつけなよ秋瀬。」
「母さんの素晴らしさを理解出来ないやつなんて、俺にはいらない。」

「秋瀬だめだよ。そーゆーとこ、ほんと。」
「なんだよ、お前だって相当のブラコンだろ。」
「……」……

「俺たち」「僕達」
「「似たもの同士だよな」」

今日も夕暮れを後にして、二人の影が長く伸びた。

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