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第九章 海賊編
誘惑☆
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船に積まれた荷の上に被せてあったカムフラージュの布類をどけて、ルビーが言った。
「約束の千丁だ」
ユーリとハッサはアズハルの港に停泊したブラッディルビー号に乗り込んで、その荷を確認した。
「確かに」
アルヴィラ解放戦線はすぐにでも21ポイントを攻撃する予定だったのを、追加の武器を待って作戦を引き伸ばしていた。
「ダレイ王子軍ももう限界だ。早く戻って一日も早く出陣しないとな」
ハッサが言った。
「ありがとう、ルビー。これだけあればだいぶ決着を早められる」
開戦を急ぐダレイ王子の手前、追加の銃を待たずに攻撃を開始するか、と逡巡するジェイクに、ユーリは力説した。武器が多ければそれだけ勝敗もすぐに決まる。犠牲が少なくて済む――と。
「じゃあ早速、今日明日中に運び出すよ。人足も揃ってる」
そう言って船を降りかけたユーリの行く手を、ルビーの片腕が塞いだ。
「そう急ぐな、ユーリ・アトゥイー」
もう片方の手には、いつの間にか酒瓶が握られている。
「――なあ、もう一度、勝負しないか。負けたままというのは性に合わんのでな」
気づくと、周囲はルビーの手下たちが取り囲んでいた。どこの地方の出身か、見上げるような巨躯に鍛え上げられた筋肉を纏った海の男たちの前では、ユーリたちはまるで子供のようだ。
ユーリとハッサは顔を見合わせて、溜め息をついた。
「……荷を運び出してからな」
その夜ルビーが用意したのは、蒸留酒ではなくワインだった。
ハッサは銃と共に先に砦に向かっていた。ドレイクの船も航海に出てしまっていたので、ルビーの船室にはルビーとユーリの二人きりだった。
「うまいな」
「だろう?国王にも献上できる一級品だ」
ルビーはゴブレットを揺らして言った。
「飲み比べに使うには勿体ないな――今日は何を賭ける?」
「レーがほしい」
「随分こだわるな。レーは王都に近い。ちょっとやそっとでは陥ちないぞ」
逆にレーが手に入れば、ユーリたちにとっても王都陥落への強力な足場ができる。
「父が――」
ルビーは僅かに思い詰めたような表情を浮かべた。
「父が、レーを欲しがっている。そのためにわたしを結婚させる気なのだ」
「結婚?」
ユーリには話が見えない。
「……よくわからんが、結婚して手に入るのならば俺たちを焚きつける手間などかける必要はないだろう」
言いながら、ユーリはふと(この女、何者だ?)と考えた。今の所、ユーリたちと敵対してはいないが、味方と言い切れるほどの関係でもない。あくまで商売上の付き合いでしかないのだ。
(もし俺たちとは別のルートでルビーがレーを手に入れたら、それは後々、俺たちがルビーと敵対するということになるのだろうか)
それは果たして、ユーリたちの不利益となるのだろうか。
「わたしは結婚などしたくない」
「……相手はどんな男だ?会ってみれば案外気にいるかも知れんぞ?」
ユーリは注意深く訊いた。だいぶ飲んでいたが、まだ頭は働いている。が、それはルビーも同様のようで、簡単に相手を明かしたりはしなかった。
「わたしはトランプのカードのように利用されるのは嫌だ。賭けをするなら打ち手でありたい。欲しいものは自分の手で勝ち取りたいのだ」
ルビーの瞳が燃えるような煌めきを放った。ルビーの白い手が、ユーリの顎をくいと上げる。
「わたしは強い男が好きなのだ――ユーリ」
そう囁いて、ルビーはユーリに接吻した。
(これは……罠か――?)
酒の入った頭でユーリはぼんやりと考えた。
(罠、だとしたら何の……?)
官能的な接吻は長く長く続いた。ルビーのくっきりと形の良い唇が、様々に角度を変えてユーリのそれを塞いだ。彼女の舌が歯列をなぞり、割り開く。やがてユーリの舌を見つけると、蜜を滴らせて絡みついては、誘うように引っ込める。
(甘い――)
濃厚な蜜の味に、気付けばユーリはルビーを寝台に押し倒していた。
赤いベッドカバーに広がった金髪が眩しい。整った美しい顔は薄桃色に上気し、艶めかしい表情でユーリを見上げてくる。情欲をたっぷりと含んだ瞳を潤ませて。
――もう、止まらない。
ユーリは再びルビーに唇を重ねた。待ち受けていたように、ルビーは舌を絡ませてきた。
「――んっ……」
接吻の合間に、熱い吐息が漏れる。
ユーリは金色の髪の中に掌をうずめた。もっと、もっと――とねだるように蠢く舌を味わいながら、ルビーの服に並んだ金色の釦を順に外していく。かっちりとした男物の上着の下には、ふんわりと薄い下着に包まれた柔らかい肉体が芳香を放っていた。
二人の息遣いが荒くなっていく。
ユーリの唇が長い首を滑り降り、真っ直ぐな鎖骨をなぞる。下着を脱がせながら、豊かな乳房を両手で包み込み、先端を啄む。
「んっ、ハァ……ッ」
湿った息を吐いて、ルビーが背中を弓なりにしならせた。
ユーリは自身の腰紐を解いた。そしてルビーの張りのある腰に手を掛け、下も脱がせた。剥き出しになった長く靭やかな脚が、ユーリの腰に絡みついてきた。
ルビーの真っ白い皮膚が、ユーリの触れたところからほんのりと染まっていく。
ユーリは金色の毛に覆われた秘所に指を這わせる。そのまま指先で花弁を開いて、中の蕾に触れた。
「あ――ユーリ……っ」
ルビーが抑えきれずに声を上げ、とろりとした蜜を溢れさせた。
「お前も……脱げ」
ルビーがユーリの服に手を掛けたので、ユーリも裸になった。黒い衣の中から、野生動物のように無駄のない肢体が現れる。
ユーリはルビーの耳のすぐ下の柔らかい場所を舐めながら、ルビーの蕾を愛撫した。
「んくっ!」
びくん、とルビーの躰が反応した。先程までの余裕はすっかり消え失せ、身をくねらせている。
「んん……っ……くぅ……」
寝台の上で、ルビーの美しい躰が悶える。普段は男勝りなルビーの美しい顔が官能に歪む様は、ユーリの性欲を著しく唆った。ユーリは自身が硬くなり、身体の芯が熱く滾っていることを自覚した。ユーリは蕾を解放し、そっとルビーの入り口に触れた。
「……っ……」
この狭い場所に、熱く屹立したものを埋めたい。美しいルビーを快感の涯まで突き上げてやりたい。そうしたら彼女は、どんな表情をするのだろう。どんな声を上げるのだろう――。
激しい衝動が、ユーリの中を掻き乱した。欲望のままに乳房を揉みしだき、先端にやんわりと歯を立てる。
「く……っ……ハァッ……」
ルビーは唇を噛み締めて痺れるような快感の波に耐えていたが、たまらず身を翻して愛撫から逃れた。
途端、ルビーの白く美しい背中が、ユーリの目に飛び込んできた。
「ハァッ……ハァッ……ハァッ……」
ユーリに背を向けて、肩で息をしているルビーの秘所に、ユーリは指を挿し入れた。
「ぁあ!」
その場所はしかし、入り口の先で固く閉じて、ユーリの指が奥まで侵入するのを拒んでいる。
「あ……くぅ……ああ……っ」
ルビーの真っ直ぐな背骨がしなる。浮き出した肩甲骨が、大理石の彫刻のように美しい。
ユーリはその背中に掌を沿わせた。傷ひとつないなめらかな肌が、しっとりと吸い付いてくる。
(こんなに綺麗な背中は、眩しくて見ていられない――)
ユーリはたまらなくなって、ルビーの躰を仰向けにさせた。
「――何故、泣く?」
「――――!」
ルビーの言葉で初めて、ユーリは涙がひとすじ頬を伝っていることに気がついた。
「……わたしではないな。誰を想っている?」
ルビーが射るような眼で見上げてくる。
「なんでも……」
ユーリは横を向いて顔を拭った。
「ふん」
興醒めしたような顔で、ルビーは鼻を鳴らした。
「失礼な奴だ」
「すまない」
「まあいい。利用したのはお互い様だ。ここまできたら最後まで抱いてもらうぞ」
「……いや……やめておくよ」
ユーリは床に落ちた服を拾い上げた。
「何故――!?わたしでは不足か?」
「いや、そうじゃない」
「どこまでも失礼な男だな。よほどいい女だったか?お前が失恋した相手は」
「そんなんじゃない……あんたは綺麗だよ。綺麗すぎるくらいだ。俺には勿体ない」
「馬鹿にするな!」
ルビーが声を荒げた。大きな瞳が、怒りに震えて一層大きく見開かれ、燃え上がるように美しい。
「馬鹿になんかしていない……あんた、初めてだろう?」
「――――っ!」
ルビーは唇を噛んだ。
「どうやらあんたは、いい家の娘のようだ。それが何故、密貿易をしているのか知らんが。聞いた話だが、貴人の花嫁は処女でなければならないとか。あんた、結婚したくないから、俺と関係したい――大方そんなところだろう」
「その片棒を担がされるのは嫌だと言うのか?既にお尋ね者のお前が」
「いいや」
「じゃあ何だ?昔の女に操でも立てているのか?」
ユーリは静かに首を振った。
「あんたは強くて綺麗な女だ。俺なんかと寝なくたって、自由に生きていくだろう。いつか本当に強い男に出会う日のために、取っておけ」
「……わたしはユーリがいい、と言ったら?」
「俺はあんたが思うほど強くないよ」
ユーリは唇の端を歪めて自嘲した。
「約束の千丁だ」
ユーリとハッサはアズハルの港に停泊したブラッディルビー号に乗り込んで、その荷を確認した。
「確かに」
アルヴィラ解放戦線はすぐにでも21ポイントを攻撃する予定だったのを、追加の武器を待って作戦を引き伸ばしていた。
「ダレイ王子軍ももう限界だ。早く戻って一日も早く出陣しないとな」
ハッサが言った。
「ありがとう、ルビー。これだけあればだいぶ決着を早められる」
開戦を急ぐダレイ王子の手前、追加の銃を待たずに攻撃を開始するか、と逡巡するジェイクに、ユーリは力説した。武器が多ければそれだけ勝敗もすぐに決まる。犠牲が少なくて済む――と。
「じゃあ早速、今日明日中に運び出すよ。人足も揃ってる」
そう言って船を降りかけたユーリの行く手を、ルビーの片腕が塞いだ。
「そう急ぐな、ユーリ・アトゥイー」
もう片方の手には、いつの間にか酒瓶が握られている。
「――なあ、もう一度、勝負しないか。負けたままというのは性に合わんのでな」
気づくと、周囲はルビーの手下たちが取り囲んでいた。どこの地方の出身か、見上げるような巨躯に鍛え上げられた筋肉を纏った海の男たちの前では、ユーリたちはまるで子供のようだ。
ユーリとハッサは顔を見合わせて、溜め息をついた。
「……荷を運び出してからな」
その夜ルビーが用意したのは、蒸留酒ではなくワインだった。
ハッサは銃と共に先に砦に向かっていた。ドレイクの船も航海に出てしまっていたので、ルビーの船室にはルビーとユーリの二人きりだった。
「うまいな」
「だろう?国王にも献上できる一級品だ」
ルビーはゴブレットを揺らして言った。
「飲み比べに使うには勿体ないな――今日は何を賭ける?」
「レーがほしい」
「随分こだわるな。レーは王都に近い。ちょっとやそっとでは陥ちないぞ」
逆にレーが手に入れば、ユーリたちにとっても王都陥落への強力な足場ができる。
「父が――」
ルビーは僅かに思い詰めたような表情を浮かべた。
「父が、レーを欲しがっている。そのためにわたしを結婚させる気なのだ」
「結婚?」
ユーリには話が見えない。
「……よくわからんが、結婚して手に入るのならば俺たちを焚きつける手間などかける必要はないだろう」
言いながら、ユーリはふと(この女、何者だ?)と考えた。今の所、ユーリたちと敵対してはいないが、味方と言い切れるほどの関係でもない。あくまで商売上の付き合いでしかないのだ。
(もし俺たちとは別のルートでルビーがレーを手に入れたら、それは後々、俺たちがルビーと敵対するということになるのだろうか)
それは果たして、ユーリたちの不利益となるのだろうか。
「わたしは結婚などしたくない」
「……相手はどんな男だ?会ってみれば案外気にいるかも知れんぞ?」
ユーリは注意深く訊いた。だいぶ飲んでいたが、まだ頭は働いている。が、それはルビーも同様のようで、簡単に相手を明かしたりはしなかった。
「わたしはトランプのカードのように利用されるのは嫌だ。賭けをするなら打ち手でありたい。欲しいものは自分の手で勝ち取りたいのだ」
ルビーの瞳が燃えるような煌めきを放った。ルビーの白い手が、ユーリの顎をくいと上げる。
「わたしは強い男が好きなのだ――ユーリ」
そう囁いて、ルビーはユーリに接吻した。
(これは……罠か――?)
酒の入った頭でユーリはぼんやりと考えた。
(罠、だとしたら何の……?)
官能的な接吻は長く長く続いた。ルビーのくっきりと形の良い唇が、様々に角度を変えてユーリのそれを塞いだ。彼女の舌が歯列をなぞり、割り開く。やがてユーリの舌を見つけると、蜜を滴らせて絡みついては、誘うように引っ込める。
(甘い――)
濃厚な蜜の味に、気付けばユーリはルビーを寝台に押し倒していた。
赤いベッドカバーに広がった金髪が眩しい。整った美しい顔は薄桃色に上気し、艶めかしい表情でユーリを見上げてくる。情欲をたっぷりと含んだ瞳を潤ませて。
――もう、止まらない。
ユーリは再びルビーに唇を重ねた。待ち受けていたように、ルビーは舌を絡ませてきた。
「――んっ……」
接吻の合間に、熱い吐息が漏れる。
ユーリは金色の髪の中に掌をうずめた。もっと、もっと――とねだるように蠢く舌を味わいながら、ルビーの服に並んだ金色の釦を順に外していく。かっちりとした男物の上着の下には、ふんわりと薄い下着に包まれた柔らかい肉体が芳香を放っていた。
二人の息遣いが荒くなっていく。
ユーリの唇が長い首を滑り降り、真っ直ぐな鎖骨をなぞる。下着を脱がせながら、豊かな乳房を両手で包み込み、先端を啄む。
「んっ、ハァ……ッ」
湿った息を吐いて、ルビーが背中を弓なりにしならせた。
ユーリは自身の腰紐を解いた。そしてルビーの張りのある腰に手を掛け、下も脱がせた。剥き出しになった長く靭やかな脚が、ユーリの腰に絡みついてきた。
ルビーの真っ白い皮膚が、ユーリの触れたところからほんのりと染まっていく。
ユーリは金色の毛に覆われた秘所に指を這わせる。そのまま指先で花弁を開いて、中の蕾に触れた。
「あ――ユーリ……っ」
ルビーが抑えきれずに声を上げ、とろりとした蜜を溢れさせた。
「お前も……脱げ」
ルビーがユーリの服に手を掛けたので、ユーリも裸になった。黒い衣の中から、野生動物のように無駄のない肢体が現れる。
ユーリはルビーの耳のすぐ下の柔らかい場所を舐めながら、ルビーの蕾を愛撫した。
「んくっ!」
びくん、とルビーの躰が反応した。先程までの余裕はすっかり消え失せ、身をくねらせている。
「んん……っ……くぅ……」
寝台の上で、ルビーの美しい躰が悶える。普段は男勝りなルビーの美しい顔が官能に歪む様は、ユーリの性欲を著しく唆った。ユーリは自身が硬くなり、身体の芯が熱く滾っていることを自覚した。ユーリは蕾を解放し、そっとルビーの入り口に触れた。
「……っ……」
この狭い場所に、熱く屹立したものを埋めたい。美しいルビーを快感の涯まで突き上げてやりたい。そうしたら彼女は、どんな表情をするのだろう。どんな声を上げるのだろう――。
激しい衝動が、ユーリの中を掻き乱した。欲望のままに乳房を揉みしだき、先端にやんわりと歯を立てる。
「く……っ……ハァッ……」
ルビーは唇を噛み締めて痺れるような快感の波に耐えていたが、たまらず身を翻して愛撫から逃れた。
途端、ルビーの白く美しい背中が、ユーリの目に飛び込んできた。
「ハァッ……ハァッ……ハァッ……」
ユーリに背を向けて、肩で息をしているルビーの秘所に、ユーリは指を挿し入れた。
「ぁあ!」
その場所はしかし、入り口の先で固く閉じて、ユーリの指が奥まで侵入するのを拒んでいる。
「あ……くぅ……ああ……っ」
ルビーの真っ直ぐな背骨がしなる。浮き出した肩甲骨が、大理石の彫刻のように美しい。
ユーリはその背中に掌を沿わせた。傷ひとつないなめらかな肌が、しっとりと吸い付いてくる。
(こんなに綺麗な背中は、眩しくて見ていられない――)
ユーリはたまらなくなって、ルビーの躰を仰向けにさせた。
「――何故、泣く?」
「――――!」
ルビーの言葉で初めて、ユーリは涙がひとすじ頬を伝っていることに気がついた。
「……わたしではないな。誰を想っている?」
ルビーが射るような眼で見上げてくる。
「なんでも……」
ユーリは横を向いて顔を拭った。
「ふん」
興醒めしたような顔で、ルビーは鼻を鳴らした。
「失礼な奴だ」
「すまない」
「まあいい。利用したのはお互い様だ。ここまできたら最後まで抱いてもらうぞ」
「……いや……やめておくよ」
ユーリは床に落ちた服を拾い上げた。
「何故――!?わたしでは不足か?」
「いや、そうじゃない」
「どこまでも失礼な男だな。よほどいい女だったか?お前が失恋した相手は」
「そんなんじゃない……あんたは綺麗だよ。綺麗すぎるくらいだ。俺には勿体ない」
「馬鹿にするな!」
ルビーが声を荒げた。大きな瞳が、怒りに震えて一層大きく見開かれ、燃え上がるように美しい。
「馬鹿になんかしていない……あんた、初めてだろう?」
「――――っ!」
ルビーは唇を噛んだ。
「どうやらあんたは、いい家の娘のようだ。それが何故、密貿易をしているのか知らんが。聞いた話だが、貴人の花嫁は処女でなければならないとか。あんた、結婚したくないから、俺と関係したい――大方そんなところだろう」
「その片棒を担がされるのは嫌だと言うのか?既にお尋ね者のお前が」
「いいや」
「じゃあ何だ?昔の女に操でも立てているのか?」
ユーリは静かに首を振った。
「あんたは強くて綺麗な女だ。俺なんかと寝なくたって、自由に生きていくだろう。いつか本当に強い男に出会う日のために、取っておけ」
「……わたしはユーリがいい、と言ったら?」
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