イシュラヴァール戦記

解説

解説 君主制と共和制（共和国元首との問答）

今回マルスとルビーパパが語り合ってますが、
王政と共和制については、ちょっと思うところがあって。
小説なんかでは「王道に基づく君主制が理想」という意見はたまに見ますね。
明治維新から戦後という二大転換期を越えて、民主主義教育をがっつりされてしまった日本人は
民主主義至上主義みたいになっている気もしますが、
果たして本当に民主主義は万能なのか…？と、やはり考えてしまいます。

この物語は架空の砂漠が舞台ですが、
現実のアラブ世界でも、君主制をとる国家（モロッコとかサウジとか）のほうが
共和制国家（シリアとかイラクとか）よりも紛争が少ない…と言っている文献もありました。
その内実は、
「王さまがきっちりやってくれるから任せときゃ大丈夫！」というのもあれば、
「絶対的な権力を見せつけられたら、反抗する気も起きねえ……」というのもあるでしょう。
産油国というのも大きそうです。
いずれにせよ、長い歴史で見たら共和制国家よりも君主制国家の方が多かったように思うし、
どっちにしたって戦争はいっぱい起きているわけですから、
たぶん「どっちがいい」、とかは言い切れないんじゃないかなーと思います。

ついつい民主主義最強みたいに思っちゃうけど、民主主義が絶対ってわけじゃないんじゃね？
というお話でした。