楽園遊記

紅創花優雷

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後編

子どもの無邪気さ

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 森の中。白刃不在の四人と、あと、超越者がいる。
『それで……』
『タイミング悪く忙しい僕をわざわざ呼び出したと』
 彼の腕の中には、緑色の瞳の子どもがいる。見た目だと一歳より前くらいだろうか。子どもは超越者という単語を舌足らずに発音し、きゃきゃと手を伸ばしている。
 また新しいのを拾ったのかと思ったが、これは前に超越者が拾ったと言っていた子どもの、文字通りの赤ちゃん返りの姿らしい。
「悪かったって。だってお前くらいしか頼れる奴いなかったからよ」
『いやそれは嬉しんだけどねぇ』
 タイミングの問題だ。よりによって忙しくなっていた時に、もう少し前なら暇を持て余していたと言うのに。
 小さい悟陸は、つぶらな瞳で超越者を見詰め、構って欲しそうに声を出す。
「ちょーえちゅしゃー」
『ちょっと待っててねー。お兄ちゃん達が用事あるみたいなんだ、悟陸はお兄ちゃん達と比べて大人しい子だから、もう少しだけ待てるよねー?』
「待って異議あり! チビ助と同じ扱いしないでよ、俺はそれなりに大人しかったじゃん」
『そんな事なかったさ、君も大概ヤンチャ者だよー。尖岩が尖岩だから目立たないだけだよ』
「俺の反論の余地がどこにもねぇ!」
『分かり切った事じゃない。っと、それで術の話だったよね。その砂の城か、ちょっと見てみるから待っててねー』
 尖岩は不服そうだが、あやしといてくれと子どもを渡されたらそれ以上何かを言う気にもなれなかった。
 まぁ、どうせ否定した所で否定になりきらない。今はあの術をどうにか出来るかを知りたいし。
 悟陸は自分を抱いている相手が変わった事に気が付いたようだ。誰だろうかと観察をしてから、大丈夫な人と判断したのか再び安らぎ始める。
 そんな赤子を横から覗いて、覇白がその頬をむにっと突く。
「これは可愛いな。赤子を見るのは久しぶりだ」
「赤ちゃん、こうして見ると可愛いですねぇ。むにむにです」
 構ってくれるのが嬉しいみたいだ。きゃっきゃと上機嫌な悟陸は、砂の城を前にしゃがんでいる超越者を呼びかけた。
『はいはーい、ちょっと待っててねー』
 向こうも大体把握できたようで、立ち上がってこちらに戻って来る。
『この術だけど、基盤は単純な呼び込みの術だね。名前を呼んで、それに反応を示した人を繋がっている空間に招き入れることが出来るやつ』
「それで、白刃は大丈夫なんか?」
 術の正体よりも、こちらの方が大事だ。尖岩が食い気味に訊くと、超越者は安心させるように答える。
『うん、とりあえずは無事そうだよ』
『きっと無事に戻って来るさ、あの子の実力は僕も知っているからね。君が安心するなら、僕の名前に誓ってあげてもいいよー』
「んあー、お前の名前での誓いなんか微妙だなぁ。もう一声くれよ」
「うん。威厳が無いからね」
 これは育てられた子ども視点からの感想だ。超越者はわざとらしく傷付き、覇白に同意を求める。
『ひっどい! ねぇ覇白、この子達酷くない?』
「あー。悪いが威厳だけを考えるのであれば、父上の方があるな」
 これは龍王を父に持つ王子の感想だ。いや、これに関しては龍王を知っている者であれば皆こう答えそうな気もする。
『もー! 皆してそんな事言ってさー、僕プンプンだよ!』
「超越者さん、私はあると思いますよ!」
 超越者は鏡月のいい子っぷりに感動したようだ。
『僕、こういう子育てたい!』
「無理だろ」
「無理だね」
『即答かいっ!』
 次男と三男が声を合わせて否定するモノだから、超越者から綺麗なツッコミが飛んだ。それを見て、赤子の悟陸は楽しそうにきゃっきゃと笑う。
 その身内ノリは置いておくにして、とにかく今大事な術の事についての結論は、無事を祈って待っていろという事だ。
「とりあえずは待つしか出来ないと言う事か」
 覇白はそう言って、そこにいあった岩に座る。
「白刃さんなら大丈夫だと思いますけど、心配ですね……」
「まぁ、心配せずとも上手くかわして戻ってくるであろう」
「そうですね!」
 鏡月が、笑みを浮かべて頷いた。
 その時、何処からか壮大な爆発音が聞こえ、その場にいた皆が体を跳ねさせる。同時に、砂の城が壊れ、宝砂の攻撃を受け止めている白刃が飛び出て来た。
 驚いていると、どちらも戦いに熱中しているのか、外に出た事は気が付いたようだが肝心の皆は見えていない様子。
「もう、やっぱ壊れちゃったじゃん!」
「仕方ないでしょう、外に出るには壊した方が手っ取り早いのです」
 彼が空間内で暴れたのか、とにかく何かをして壊したようだ。
「正々堂々戦うって言ったのに!」
「ズルはしていません。あの空間は私にとって不都合だから壊した、それだけの話です」
「ハンデだよハーンーデー! 強いんだから少しはハンデ頂戴よ!」
「認めません」
「性格悪いー! 酷いよ大人のくせに!」
 子どものような駄々をこねている宝砂に、白刃は不思議そうに首を傾げて言う。
「貴方だって生きた年数を合算すれば大人でしょう?」
「そうだけどそうじゃないの! その基準でいけばあんた何歳になるんだよ! このっ、サディスト!」
「それは心外ですね。私程誠実な者はいないかと……あ、やはり今の台詞はお忘れなさい」
 なんなんだそれはと思ったのは、会話をしていた宝砂だけではなく、尖岩達も同じだった。しかし、この調子だと大したダメージは無かったのだろうと安心する。
「おーい白刃、無事だったか?」
 尖岩が声を掛けると、二人もようやっと周りにいる人たちに気が付いたようだ。そうして、白刃は一瞬だけ驚いたような顔を見せる。
「私としたことが、やはり鈍っているのか……」
 白刃がそう呟くが、尖岩は聞き取れずに「だいじょぶ?」ともう一度訊いてくる。
「あ、あぁ。多分、問題ないが」
「多分ってなんだよ多分って。俺等がどれだけ心配していたか知らずによ……ま、無事ならいいわ。んで、そいつ誰?」
 とても曖昧な答えに苦笑いを浮かべ、宝砂を横目で見る。
 尖岩はあの双子が合体したことを知らないし、ついでにあの子どもが双子だったことも分かってはいなく、当然の疑問だ。一応初見の相手ではないのだが、大食い大会の他の参加者の顔など一々覚えていない。
 だが、白刃もあいつが誰かを訊かれても、パッと即答は出来なかった。
「まて、思い出す。確か宝砂とか言う奴だ、さっきの子どもと、その双子の兄弟が合体してあぁなった、気がする」
「気がするって、そこも曖昧かい」
「すまない」
 はっきりとはしていないが、多分それであっているのだろう。あの子どもをもう少し成長させたらこんな感じなんだろうなーという見た目をしている。
「ねーねー、君が術壊したせいで僕が更に不利になったじゃん! 少しくらいハンデくれたっていいのにぃ……」
 不満そうに言うと、宝砂は再び分裂して双子になる。ささっと端の方に移り、こそこそと話し始める。
「どうするの、金砂。こうなったらいよいよ勝てっこないよ」
「けど銀砂、ここで帰ったらダサいよ」
「そうだけど。怪我して帰ったらかあさんに怒られちゃわない?」
「とうさんは『子ども怪我は元気な証拠だ』って言ってたよ?」
「けど、とうさんよりかあさんの方が立場上だよ」
「それを言ったらとうさんが可哀想だよ」
「だって、この前牛助食べられて泣きそうになってたじゃん」
「それはそうだ。じゃあやっぱ、とうさんの方が下の立場だ」
「「ねー!」」
 どうやら話が違う方向にズレてしまったようだ。両親の家庭での立場の話になってしまっている。これに関しては今全く関係ない。そして結果父親の方が下だという判定に至ったらしい。なんとも不憫な。
「あれ、何の話だっけ?」
「牛肉は美味しいって話だよー!」
 今度は肉の話になった。これに関しては何故こうなったのか分からない。
「ダメだよ金砂、牛肉食べたらとうさん泣いちゃうよ」
「そっか。じゃあ豚肉だね! その辺の豚狩って帰ろ、かあさん喜ぶよ」
 完全に話は逸れてしまった。怪我して帰ったら怒られるとこれ以上の戦闘は避けたのに、豚狩はいいみたいだ。
 豚と言えば、山砕のお友達か。尖岩は山砕に目をやって、冗談半分に訊く。
「三歳児、いいのか? 止めなくて」
「いや、俺も他人の食事には口出さないよ」
 豚を食べないのは個人のそれだ。他人が食べているのに突っ込んで行ったらキリがないし、なによりそれじゃあ害悪だ。双子の父親が牛肉を食べないのと一緒で、多分自分の知り合いの豚を食べられたら山砕も泣くだろうが。
 その肉の制限で一番苦労したのは、今ここで赤子を抱えているこの超越者なのだが。
 とにかくだ、ここで肉に話題が逸れてそのまま豚狩に行ってくれたらありがたい。確かに戦っても苦戦はしないだろうが、それでも労力は使う。極力静かにして、双子が去るのを待つ。
 そんな時だ。
「ブーヒーっ!」
 まるで待ってましたと言わんばかりの良いのか悪いのか分からないタイミングで、豚が山砕に駆け寄って来たのだ。
「っちょ、今このタイミングなの!?」
「ブ? ブヒ、ブブー」
「いや、俺に会いに来てくれたのは良いんだけどね。ちょっとタイミングが……」
 ちらりと双子を見ると、この鳴き声を聞き逃さない訳が無かった。
「「あ、お肉発見だ!」」
 目を輝かせて、豚を仕留めにかかる。
「ちょいちょい、待って待って!」
「え?」
「な、この子は子豚だし、どうせならもっとおっきいのがいいでしょ? ね!」
 これは山砕の必死の「止めてあげて」だ。
 何とも素直に双子は手を止め、まだ小さい子豚は食べるには小さいと判断した。
「「確かに!」」
「行こ、金砂!」
「うん、銀砂!」
 そうして、とことこと野の方に駆けて行った。
 完全に姿が見えなくなった二人。とりあえずはどうにかなったようだ。それは良いのだが、この流れは何だか違和感がある。
「あいつ等、何で急に話題転換したんだ? いくらなんでも、無理あるだろ。特に二回目」
「超越者よ、何かしたか?」
『そりゃぁ、子どもに暴力沙汰を見せる訳にもいかないからねぇ。多少はね』
 彼が何かしたのだろうという覇白の考えは当たっていたようだ。このまま戦闘が続いたら、悟陸に悪影響だろうと考えたのだ。お遊びの手合わせならまだしも、本気で命を狩ろうとするような戦闘はまだ見せたくないと。
 何の術を使ったのかは分からないが、尖岩は一つ言いたくなった。
「てか、そういう事出来んなら、兄貴がどうこうの話おめぇが自分でどうにかしろよ」
『そうはいかないんだ、尖岩。あの双子みたいに単純な一個の目的だけで動いているのなら同じことできるけど。あの子はとっくに子どもじゃない、多少の緩和だけだよ』
「そっかぁ、そりゃ残念。それで、どんな術なの? 超越者」
『んー、なんて説明するのかなぁ。目的をすり替えるというか、意識を別に持っていくというか。意識の対象を頭の中にある別の物に変換するのさ。使用用途は今のと同じ感じ』
 山砕の問いに答えると、術を可視化させて見せてくれる。とは言え、これを見ても尖岩も山砕もぴんと来ないが。鏡月もこれに関しては良く分からないが、単純に術に関して感心した。
「そんな術あるんですね、凄いです」
 言うと、超越者は苦笑いする。
『それだけ聞くとそう思うだろ? けどねぇ、これが案外使い勝手悪くて』
 手を握ると、可視化されていた術が消えた。
『なんてたって、すり替えるにしてもあまりにも不自然だといけない。あまりにもかけ離れ過ぎていると、相手に術を悟られる。まぁこれに関してはちょっとずつずらせばいい話だけどさ』
『なにより、この術は同時に一つにしか作用しないんだ』
 一番不便な点はここにある。
 人の行動理由は、必ずしも一つという訳ではない。むしろ、一つである方が珍しいだろう。そのうちの一つを変えた所でなんだという話だ、少しの気休めでしかない。
 全ての悪事が、子どもの悪戯のように単純なモノであるならどれ程良かったか。誰も、魔になんて呑まれたくはないはずなのに。
 心の中で呟くと、魔の者関連で良い報告が一つあるのを思い出した。これは早く知らせてあげた方がいい。
『あぁそうだ。鏡月、君の叔父さんの事だけど、もう大丈夫そうだったよ。魔の者が起こしたちょっとした発作だろうからさ、あのお付きの子に魔除け渡したから、余程の事がなければそこまでの発作はもう起こらないよ』
 鏡月も心配していた事だ。もう大丈夫だという言葉を聞いて、ホッと安心する。
「本当ですか? 良かったです……」
『うん。けどまぁ、あの子にとっては君が元気な顔見せてあげるのが一番の魔除けだろうからさ。通信術なり会いに行くなり、顔見せてやりなー』
 その報告だけすると、腕の中で悟陸が空腹を訴え始めた。
『あぁ、ごめんね悟陸、ご飯ねー。白刃も無事だったし、僕はもう大丈夫かな。また何かあったら呼んでくれて構わないから。あ、今はこの子いるからちょっとだけ構うかもだけれども。まぁ、その時は統白に子守り頼むから気にしないで!』
 分かって言っているのだろうか、統白は龍王で、つまりは覇白の父親だ。
「待て、それだと私が気にする!」
 それを言うと、超越者は分かって行っていたようで、ふっふーっと笑って、浮かび上がる。
『安心して、子育てでたじたじする統白が見たいとか、そういうやましい気持ちは少ししかないから! じゃ、またねー』
「少しはあるのではないか……」
 ふわりと姿を消した超越者に呆れたように呟く。そんな覇白に、白刃が言った。
「まぁ大丈夫だろ、二児の父なんだから」
「いや、そうでもないぞ。父上は、赤子を前にしたら固まる。それで赤子が父上を怖がって泣いて、結果母上があやす」
 こう言っては悪いが、凄く想像しやすい光景だ。あぁそんな感じするなーっと山砕が考えていると、足元の子豚が訊いてくる。
「ブヒ」
「え、いや俺は赤ちゃんの相手はしたことないから分からないよ」
「ヒー?」
「えっ、ちょ、そ、そんな事言うんじゃないよこんな所で!」
「山砕さん、豚さん何を言ってたんですか?」
「えーっと、子供はいないのか的な、そう言うの」
 本当はもっと生々しい所まで言っていたのだが、自己規制と言う事で。その対応で、山砕が豚に何を言われたのかは大体分かる。
「なぁ覇白、これ行為の事まで訊かれたんのかな?」
「だとしたら、お前等も似たような事私に言ったがな」
「ははっ、わりぃわりぃ」
 まぁ相手がいれば致しているのは変な話じゃない。夜の営みというやつだ、別に夜でなくても問題は無いのだが。
 既婚の女性が桃を食べたら妊娠すると思っている鏡月が、山砕とその奥さんの子どもは可愛いんだろうなぁと考えていると、何か考えている様子の白刃に気が付いて声を掛ける。
「白刃さん、どうかしましたか?」
「あぁ。いや、気にするな。お前等、今度こそ行くぞ」
「あ、はーい」
 白刃について行って、五人は先を目指した。
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