85 / 87
ミニ園遊記
身長差
しおりを挟む
前編、五人揃った直ぐ後くらいの話。
覇白が加わったその次の日の事。山砕の住んでいる屋敷へ向かう際中の事だ。
喉かな山道で休む、ゆったりとした時間。しかし尖岩は非常に不服であった。何故か、それは今左右に並んでいる馬鹿みたいに身長が高いこの二人に挟まれているこの状況がとても遺憾だったのだ。
チビと言えど自分の背丈は百六十三センチ。そりゃ男としては小さい、だが人間としては少し低いくらいなのだ。
だというのに、この二人は何だ。揃って百八十以上、しかも息をのむほどの美形。当て付けかと。
しかし、この後会う山砕は自分より三センチ高いだけで、同じチビの部類だ。あと少しの辛抱だと、尖岩は横と横にある壁の圧に耐えていた。
山砕を連れ出した数日後、鏡月と出会いなんやかんやあって彼も仲間に入った。
「な、なぁ鏡月」
「はい、なんですか尖岩さん」
にこりと子どものように可愛らしい笑顔で振り返った鏡月。しかし、その頭は自分よりも上にある。
ざっと百八十くらいだろうか。白刃と覇白のせいでそこまでに見えないが、十二分に高い。
「い、いや。饅頭食べるか?」
「え、いいのですか? ありがとうございます!」
まぁ可愛いからいいか。尖岩は無意識に山砕との物理的な距離を縮めていた。
覇白が加わったその次の日の事。山砕の住んでいる屋敷へ向かう際中の事だ。
喉かな山道で休む、ゆったりとした時間。しかし尖岩は非常に不服であった。何故か、それは今左右に並んでいる馬鹿みたいに身長が高いこの二人に挟まれているこの状況がとても遺憾だったのだ。
チビと言えど自分の背丈は百六十三センチ。そりゃ男としては小さい、だが人間としては少し低いくらいなのだ。
だというのに、この二人は何だ。揃って百八十以上、しかも息をのむほどの美形。当て付けかと。
しかし、この後会う山砕は自分より三センチ高いだけで、同じチビの部類だ。あと少しの辛抱だと、尖岩は横と横にある壁の圧に耐えていた。
山砕を連れ出した数日後、鏡月と出会いなんやかんやあって彼も仲間に入った。
「な、なぁ鏡月」
「はい、なんですか尖岩さん」
にこりと子どものように可愛らしい笑顔で振り返った鏡月。しかし、その頭は自分よりも上にある。
ざっと百八十くらいだろうか。白刃と覇白のせいでそこまでに見えないが、十二分に高い。
「い、いや。饅頭食べるか?」
「え、いいのですか? ありがとうございます!」
まぁ可愛いからいいか。尖岩は無意識に山砕との物理的な距離を縮めていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる