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35話 豪華客船アクア・プリンセス殺人事件⑧
しおりを挟む船で事件を解決したあとのこと。
憧礼神具は李朝というオネェ警官の部屋を訪ねた。
枕は一つ、にしては多きなベッド。
李朝の部屋は例の男性が殺されていた部屋の近くだった。
部屋の作りはほぼ同じだがこの部屋には冷蔵庫までついている。
「それでアンタどんなセックスがしたいのかしら?」
「俺の尻に入れろ」
裸になる憧礼神具を眺める瞳。
欲情ではなく、観察。
探偵のような眼差し、頭からつま先まで【確認】している。
「アタシが入れればいいのね?」
李朝が頭から断るようならそれまでの人間として見限る気だった。
セックスの誘い、と言えば聞こえはいいが実際は心理戦。
愛とか恋とか上辺すらも無い。
「えーとスキンが確か財布に――」
「持っているわよアタシ、穴でも開けられていたら嫌だからアタシのスキンを使わせて頂戴」
「今更だけど彼氏さんに悪いなぁとかねぇの?」
「アタシの彼氏なら死んでいるわ、オウルに殺されたの」
想定と違う動きを李朝がしてきた。
乳首をいじってきたのだ。
雑に引っ張られても痛いし、そもそも痛い。
「そこはやめろ」
「あら本当に嫌なのね?」
「……悪かったな」
「ねぇアタシ現役警官なの、力で適うと思う?」
防ぐ手を押しのけて犯された。
警官がレイプしてくんじゃねぇ。
というか本気で痛い。
「……」
「恨まれてキレられても困るし、そろそろ入れるわよ」
入れられて、結論からいうと2分で終わった。
刺激に慣れてない雰囲気。
快楽の我慢なんて必要なかったのだろう。
「すげぇ下手だったなぁ、力で勝ててもチンコが敗北って……」
あからさまにがっかりした顔をした憧礼神具。
別に気持ちよくなれなかったから、なんて理由ではない。
この心理戦は敗者しかいなかった。
憧礼神具から李朝へは、もしかしたら自分を正式な牢屋に入れてくれるかもという期待が少しだけあった。
知識も実力もシングが思うところへ李朝が到達していなかった。
到達していたら、生きる希望があったのに。
「……悪かったわね?」
「オウルに立ち向かう奴がこの程度も出来ないなんて実力不足にもほどがあるだろ」
「こんな技術想定してないわよ」
「ちょっと考えれば子供でも分かるだろ、色じかけなんざ子供向けのアニメでさえやってることだってのに」
「何でもやるわ、あんたが望むほどのヒーローになれるように」
「レイプも?」
「え」
「何の為に、どこまで犠牲にするかぐらい決めておけよ」
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