上 下
22 / 55
地球を快楽で侵略した宇宙人 カイタ編

21話 取引(NH)

しおりを挟む
酒場でマスターに声をかけられた

「……アンタにお勧めのブツがあるんだが」

不思議な話だ


「俺に?言っておくが俺は……」
「エクス星人用の特殊な薬があるぞ」

薬?

「どういう薬?」
「甘えん坊になるんだ、しかもエクス星人にしては珍しくムラムラする」
「値段を」
「1万」

俺の月給が20万なのでそこまでには感じないな
貯金でどうにでも出来る
※外交官の特権で家賃がタダで月の食事は配給制

「買う」
「まいど……これオマケでやるよ」
「これ何?」
「エクス星人をTSさせる薬」
「男にする薬!?」
「TSさせる薬だから男を女にも出来る筈……あいつに使ってみる?」
「女にしてヤったらこう浮気っぽくなりそうでヤだな、ん!?」

いや待て、うちの嫁は【産みつけ】が出来ない
男になれば射精はいけるのでは?
俺が女になれば?

いやでもイケるのか?


「どうした?」
「それでガキって出来るかな……?」
「くっそ難しいぞ、そもそもエクス星人で雄の奴と人間だと前者の個体がいなすぎるし」
「確かに前例はないけど可能性はあるだろ?」
「それに多分その場合はエンジェちゃんがマジどう考えるか分からんし」
「TS事体を嫌がるかもしれない?」
「話し合いしろや」




――――――――――――――――――――

家に帰って来た

「と、いう訳なんだが」
『……子供が欲しいんですか?』
「お前が望むなら、が付く」
『えっと私はカイタさんが男でも女でも愛せますが』
「俺もだよ、エンジェがどうなろうと幸せになってほしい」

ビビビ!!


『ふむ?』
「どうしたの?」
『ブルーマンさんが相談したいと』
「相談?まぁ俺もしたかったし丁度いいな」



10億円貯めるのでしばらく帰れないという内容
何でも父親が10億円でハグしてくれると言ったそうだ

「あの野郎……!!」
『だから急いで10億円集めるんです!!気が変わらないうちに!!』
「そっか、集まるといいな」

とはいえエクス星人が本気を出せば3か月もあれば集まるだろう



―――――――――――――――――――――――――――――――


何て思って3か月
変な連絡が来た、相手の名前表示が『スズキタロウ』
本名だったのかと苦笑いしつつ


「もしもし?」
「……お前の所に青い奴いってる?」
「ブルーマンなら3か月前から見てねぇよ」
「10億円まじで集めて来たから約束は守ってやった」
「へぇ」
「エクス星人用の特殊禁止ドラッグってしってるか?」
「あんの!?」

そもそもエクス星人用の薬なんかこの世界にあるのをついさっき知った
そういえば俺が犯された時にブルーマンがカルコ星人が使う薬は中途半端だとか言ってた
薬が効く時点でドラッグも存在するか


「仕事の都合で詳しいんだよ、禁止されていると言ってもエクス星人が使用するのは自由だ」
「どういう事?」
「そもそもエクス星人に『禁止』はねぇ、他の惑星の宇宙人が使う事が禁止されてる劇薬だ」
「ふむ」
「それをブルーマンが入手したって話」
「医者だし劇薬も扱うって事か?」
「薬の内容は『同じ記憶』がずっと繰り返される」
「同じ記憶?……あ」
「これ以上は勝手にしろ」

ぶつっ



「エンジェ―!!助けてくれ!!」
『ど、どうしたんですか!?』

―――――――――――――――――――――――――――――――

酷い状態の親友と病院で再会した
水気が抜けていて生きてるのかも怪しい
プルプルというかカピカピ


「マジか……」
『これもう廃棄した方がいいですよ?』
「ふっざけんな!!」

エクス星人に固執する地球人は珍しいので首(?)をかしげる

『彼の技術は素晴らしいと聞いていますが、代わりの医者を今手配しますね』
「俺は患者じゃねぇ」
『え?』

余計混乱している

「それより、ブルーマンは生きてられるんだろうな!?」
『つぶさないんですか!?』
「……親友をつぶされてたまるか」



家に連れ帰った、自分で食事も出来ないようなエクス星人を連れ帰った変なのがいるとあっという間に噂に成ったが俺は元々変態として認識されていたのでどうという事も無い
介護っていう言葉久しぶりに使った

『あー……?』
「ほら、ここにご飯あるの見えるか?」
『……』

反応が無い

『手伝いますよ』
「悪い」
『何て言うか、ブルーマンさんを養子にしようって私がもっと早く言えればカイタさんが悲しむ事がおきてなかったのかなって』
「もしもの話だ、俺も気付け無かったし」
『でもいいニュースがあるんですよ!!』
「ん?」
『記憶の殆どが無くなってしまうけれど、身体を元に戻せるそうです!!』
「マジ!?」
『学者様いわく一度、卵に戻して1から育つという方法ならいけると』
「卵に?」
『母体なんですが』
「産む」
『……それがですね』

どうやらエクス星人の母体は元の奴でなければならないらしい



――――――――――――――――――――――――――――――

後日、奴に連絡をとった
喫茶店で会っては貰えたのだが

「……金でいいのなら払う」
「嫌だ」
「欲しいのは土地か?金でも手に入らないような鉱石か?」
「俺は産卵業を引退してる」
「は!?」
「……奴らの幸福度装置あるだろ?」
「あるね」
「俺が仕事に行く度に弟と妹が不幸になっている事が分かって、止めた」
「それで?」
「金は元々、持ってたからそこまで生活に変化は無いな家は買い取った物だし」
「へぇ」
「アンタにゃ嫌いなもんが自分から産まれてくる辛さなんて分からんだろうが、もう辛い事をしないでくれと泣きつかれた」
「なるほど」
「家族と約束したよ『二度とやらん』と」
「分かった」
「案外ひくの早いな?」
「社畜上がりなもんで絶対駄目な商談ってのは分かるもんだ」
「……へぇ」
「だから今は名刺だけ渡して置く、気が変わるか弟さん妹さんに何かあれば連絡くれ」





と名刺を渡した5日後


『あー……』
「ほら、ご飯は食べような?」

家で【息子】にご飯をあげていたらタブレットにコールが来た



「もしもし?」
「さっさとうちに来い」
「え?」
「気が変わってもしらねぇぞ、さっさと来い」

エンジェに任せて行けば



「……どちら様でしょうか?」

スカートに髪の毛がロングの美女がいた

「……鈴木太郎」
「なんで女体化したの?」
「戻ったの!!」
「へ?」
「俺は元から女だっての」
「うん、分かった」

驚きはしたが、今はそれどころではない
というかTSぐらい自分でも経験している
毎日の気分で男と女を変える事すら容易なんでこれ以上はいいだろう

ただ旧日本で娘に太郎(タロウ)って名前じゃ苦労も多そうだ

「この姿で金持ちだ、見合い話が後をたたねぇ」
「だろうな」
「ヤらせろ」


流石に言葉につまった


「すまん、なんでそうなったか説明してもらっていいか?」
「お前の精子がいる」
「その前段階を頼む」
「妹が……俺には他に相応しい相手がいるし子供もその人と作る!!って近所に言ったらしい」
「宇宙人よりも近所の人間が恐ろしい事あるもんな」
「ただでさえ支配されてないせいで変人なのに嘘つきだと思われたら妹も弟も危うい」

ふむ

「分かった、ヤろう」
「即決!?」
「お前は家族を大事にする、俺にとってブルーマンは家族で失いたくない、子供が増えるぐらい構わん」
「……」
「っていうか相手は何で俺?」
「洗脳されてる奴との子供なんて嫌だからだよ」

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

踏み出した一歩の行方

BL / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:65

俺のセフレが義妹になった。そのあと毎日めちゃくちゃシた。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:78pt お気に入り:37

【※R-18】αXΩ 〜男性妊娠 候補生〜

BL / 連載中 24h.ポイント:156pt お気に入り:67

おもちゃのしあわせ

BL / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:57

【R18】カラダの関係は、お試し期間後に。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:177pt お気に入り:165

初恋の王女殿下が帰って来たからと、離婚を告げられました。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:70,297pt お気に入り:6,933

You're the one

BL / 完結 24h.ポイント:149pt お気に入り:62

処理中です...