上 下
9 / 20
出動ハートレンジャー

第2話 ウレナーイをやっつけろ

しおりを挟む
『……あぁあ!!』


泣きながら登校したクラスメイトにハートレンジャーレッドがかけよります。


「何でも言ってくれ!!」
『……うち、ケーキ屋なんだけど』
「へぇ」
「いいなぁ」
『いいもんか!!売れなくて潰れそうなんだ!!』
「あら、それは困るわね」
『俺のお小遣いどころじゃないって渡して貰えなくて』



ヒーローたちは彼の家に行きました

『あんた友達こんなにいたの!?』
『売れないって相談したらまずは現場視察だって』
『友達……え、なに?』

5人はお店を見ました。
ケーキがたくさん並んでいます。


「おぉ美味そうだな」
「売れないっていう感じには見えないけど」
「ピンクの意見は?」
「僕は売れないっていうなら何かしら原因はあると思うんだ」

ブルーが店長(クラスメイトの母)にかけよります

「すみません大勢で来て」
『1人すごく礼儀ただしい子がいるわぁ』
「ちょっと不躾な質問ですが、今までは売れていたのでしょうか?」
『出来てすぐは結構な黒字だったの』
「ありがとうございます」


『でもだんだんお客さん減ってきて』
「ふーん」
「ケーキ以外は売らないの?」
『うちケーキ屋だし』
「回転寿司でもケーキ売ってるから違う物でもいいんじゃないの?」
「ホワイトのいうこと一理あるわね」
「僕もハンバーガー屋で飲むシェイクおいしくて好きだよ」
「シェイクはどうかしら?」

『それはちょっと難しいかなぁ……』

レッドが閃きます

「そういえば洋菓子と和菓子って材料そんなに変わらないんだよな」
「へー、じゃあ『モナカ』とか作れるのか?」
「何でモナカなのぉ?」
「昨日のテレビでアイス特集やってて」

思ったよりずっとまともな会話で店主がびっくり

『うーんあれは米粉だから難しい、かなぁ』

「じゃあ客層を変えたらいい」
「何ですかそれ?」
「一番多く売れる人間を予想するんだ、ケーキって誰が買う?」

ホワイトとピンクは答えます

「特別な日にパパやママ」
「おじいちゃんは買ったの見た事ないな」
「お祖母ちゃん餡子しかたべないから」

それを聞いてブルーが閃きます

「どら焼きを売ってはどうでしょう?」
『それなら作れるけど』
「このあたりにはお年寄りの家が多いですから」
『そうね、たしかに』
「手土産にするなら形がくずれにくいどら焼きはうってつけです……が」
『が?』
「ただのどらやきだとインパクトが無くて」
『真剣に考えてくれてる』

ホワイトちゃんがケーキを眺めています

「一番うれるのは苺のケーキなのかな?」
『そうね、やっぱり何種類か買うときはそれを買う人がおおいわ』
「ケーキの苺ってホワイトちゃんおおきくて苦手」
『えぇ!?』

ブルーが閃きました


「それだ!食べやすい苺どら焼き」
「さすが俺の見こんだブルー」
「苺を小さく切り分けてホイップにまぶし餡子でどら焼きを作る」

こうしてお店では新発売『食べやすい苺どら焼き』が販売され始めました。





1週間後にケーキ屋の彼が疲れた顔で寄ってきました。

『……おまえら』
「だ、駄目だったのか!?」
『めちゃくちゃ売れたぞあのどら焼き!!」

ハートレンジャーたちが店にいくと長蛇の列
お年よりが沢山ならんでいます
あのときの店主が気が付きました


『ごめんお母さん今日も忙しいからごはん買いに行ってきて!!』


『売れすぎてすごく家事させられるようになって……』
「でも、悪くないだろ?」
『……やっぱそうだわ』

5人で集まりポーズをキメました。


「「「「「解決ハートレンジャー!」」」」」

しおりを挟む

処理中です...