上 下
7 / 284

6話 パレットの野望

しおりを挟む
今より10年ほど前オチャ家


好きになった女の子は、父親に殺されてしまった
街であった平民だった
王族とは『吊りあわない』という馬鹿みたいな理由である
幼くして、世界に絶望したのだ

禁忌とされる宝物庫に忍び込んで、宝石を泥棒しようとした
家から逃げ出す為に費用がいる為である
だが宝物庫にあった何よりも厳重に守られていた本にひかれた


それは予言書で、こう書かれていた

『世界樹(ユグドラシル)の元で聖女5人の血が流れた時、世界は崩壊の危機を迎えるだろう』

この最低な世界から出ていけるのか、ならば探し出してみせよう


――――――――――――――――――――――――――――――


「という予定だった」
「メインキャラが地獄ルートなの?」
「最近のゲームなんて大体こうですわ、最終的に裏切りそうなキャラは裏切るものですわ」

確かに大学に合格してからやっていたゲーム
『このキャラクター裏切りで有名な声優で細目キャラとか絶対敵』
親切にしてくれている間も胡散臭さすごかった
裏切ってくるキャラクター実は流行ってる?

「性癖がゆがみそう」

パレットは紙を出して来て机に置いた

「他の聖女は見つけたが5人目の聖女である僧侶(プリースト)だけが見つからなくてな」
「これは?」
「聖女についてまとめた紙だ」

『僧侶(プリースト)』
『水神(オンディーヌ)』
『豊穣(デメテル)』
『強さ(タウリン)』
『知力(ニボシ)』

プリーストは分かる、僧侶の英語
水神と豊穣はギリシャ神話のモデルがありそう
強さのタウリンは『なんとかD』とかに入っている物質なので分からなくはない
知力のニボシが全部を台無しにしている気がする


「私がカイフで、残りの4人も魔法が?」
「一つ聞いていいか?」
「何を?」
「この乙女ゲーム、もしかしてRPGの要素ないか?」
「RPGって『敵を倒してレベルをあげて冒険の果てにラスボスと戦う』って定義でいい?」
「間違いないと思いますわ」
「クルリーナは確信しているみたいだけど、何か理由があるの?」

彼女は席を立って、扇を壁に向けた

「『デンゲ』」

バリバリッ!!

扇から放たれる電撃は壁を焦がした


「魔法で電撃が打てる設定があってもRPGとは限らないのではないか?」
「この魔法の消費MPは5ですわ、貫通がついていますの」
「確かに授業で魔物と戦ったりするからな」
「ステータスとか見られればいいんだけど」
「たしか※プラットフォームがマルチでしたわね」

※遊べる媒体の事

「スタートボタン……エックス、※いー?ダメだ何も見えない」

※パソコンのゲームの持ち物などを開くのによく使われるのがキーボードの『E』

「あまり適当な操作をしてもバグが怖いですわね」
「ボタン押しているだけでバグ起きるかなぁ?」
「起きますわ、最新のゲームなんてバグだらけで珍しくありませんもの」


まとめ
・RPGの要素がある
・パレットが世界を破壊するルートに行く
・バグって世界から出られなくなるのを防ぐ

「全クリの為にプレイヤーが攻略サイト見ながらクリア目指している2週目みたいだな」

ほんとそれ
しおりを挟む

処理中です...