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リン・ゴールド編

53話 リン・ゴールドEP7

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「いい加減、長いな 」

乙女ゲームでキャラ攻略するイベは確か豊富な方がいいとは言う
だけど興味ないのに強制イベが長いとクソゲー化するんだよね
とはいえ夏休みイベントもどやら終わり

かなりダサい所(リンが用意した部屋)で一か月も過ごす事は無くて良かった


ノックの音


「……どうぞ」
「ユメカ、今いいか?」
「いいですけど」
「確認するぞ?織田信長を討ったのは?」
「明智光秀」
「やはり叶絵さんか」
「状況を教えて下さい」
「夏休みが終わって再び授業が開始された、昼間の間は『授業』だった」
「本当のヒロインが動いていたって事ですか?」
「そうだな」

夏休みの間をまるまる分かっていない上に、今日の事まで分からないのはな

「私が今日、誰と一緒にいたかとか分かりますか?」
「パレットだな、リン・ゴールドが風邪をひいているから」
「風邪!?」
「おそらくこれは見舞いイベだ」
「だよね!?」
「こっちがおかゆで、こっちが飲みやすい水……ポ〇リだと思ってくれればいい」
「……一緒に見舞い行く?」
「私もいくのか!?」



2人で部屋を訪ねた


「……え」
「大丈夫?」
「おかゆと飲料をおいておくから、食べれそうなら食べるといい」
「……ありがとう、2人ともすぐ帰って」
「何?」
「パレット様はともかく、私はみてるよ?放っておけないもん」
「ああ、そうだな」

「ごほっ……高熱出てる奴に近づくな、こういうのは感染って言って移るんだよ」

怒っている?

「えーと?」
「ごはんと水は受け取るから、部屋に帰って」
「私は帰るが、ユメカに看病ぐらいは頼んだほうがいい」
「そうだよ」
「スペ風邪だったら大変な事になるから帰れ」


部屋から押し出された



「そんな事ある?」
「……スペ風邪、スペシャルな風邪か?」
「この世界だから多分そうだろうね、人名とかメインキャラでもそのまんまだし」

代表例:ドウガン・オサナスギーやカモック・ヒトリー

「バグっている気配は無い、よな?」
「そうだね」
「ちなみにエックスは押せるか?」
「『エックス』」

【POSE】

「あっ部屋じゃないと開け無さそう」


――――――――――――――――――

部屋で【メニュー】を開いて時間を止めた

「ふむ、イベントがおかしいと?」
「というよりログが不思議なんだ」
「リン様の部屋にいったら看病を断られたんです」
「え、看病して【起きられないから食べさせて・はいあ~ん】的な奴では?」
「私もそう思ったけれど何故か追い出されたんだよね」
「実は超短いだけで普通のイベだったという可能性はありますわ」
「あるかな?」
「夏休みの間、アナタはリン様の所でしたわね?」
「うん」
「何かおかしな出来事はありましたの?」
「セロ:Eもっと頑張れとは思ったけども」
「つまり何も無かったんですのね……」
「うん、1日しかログ無かったし部屋の趣味が奇抜すぎる事いがいは特に無かったかな?
晩御飯に食べた肉まんみたいなの美味しかったよ」


パレットが恐ろしい顔で舌打ちした

「チッ―――!!!!」

それもう、ブチギレなご様子で

「えーと?何か、嫌な事いいましたかね?」
「私の方が絶対に美味い物が作れるが????」
「相手、ナカン(リン・ゴールドの国で人工と面積が多い)で王宮料理人してるんで比べなくても」
「肉まんですね?私の方が絶対に美味しいの作れますから付いて来て下さい」

「クルリーナ、どうしよう?」
「その美味しい肉まんとやらを食べてとっとと次のログいきますわよ」
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