異世界転生した女勇者と山を登る話

宝者来価

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10話 手探り

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高校を卒業して実家で農業の仕事をする日々を送っていた日

「モンスタークエストのオンラインゲーム?」
『時間も出来たしやってみねぇ?』


いわゆるキャラメイクで動物みたいな可愛いキャラがあり選択
主人公は別世界から神様に助けを求められた勇者であり
他に何人もいて協力して魔王を討伐してほしいとの事

「やっぱ王道が一番かな」

モンスターをやっつけてレベルを上げる
宝箱などを取り逃したくないタイプの自分は寄り道をしまくり
謎の道があるのを発見した

レアなアイテムとかある隠し道かもしれないとエリアに入る


「ちょおおおい!!」
「え?」
「そこに入ったらアカン」
「何でです?」
「倒すのに50レべぐらい必要な奴らがうろうろ歩いてる」
「注意看板もなく!?」
「そーなんだよ」
「有難うございました」
「俺はヒロ」
「タロウです」
「フレンド登録しておこうぜ、何かあれば俺を頼れ」
「僕ら出会って5分ですけど!?」
「初心者には優しくするもんだ」

ザザッ





テントで寝静まってからかなり寒い朝を迎え
昨夜なんとなくヒロさんとの出会いを思い出していた
あれが本当に出会いと言えるかは微妙な所ではある

「焚き火するか」
「ですね!!」
「今なら火の魔法も使えるが」
「怪我を治せないの本当に困りそうですよ」
「じゃあ『コンロ』だな」

昨日集めて置いた焚き火用の木にコンロで火を付けた。
幸いキャンプ自体には慣れている(詳しくは思い出せない)
火の扱いも長けているようで大きな火をおこすことが出来た。


「昨日のアレ食べようぜ」
「そうですね」

日持ちの気配がするので取っておきたい所だが
今は温かい物を食べてどうにか寒さをふせぐのが最優先だった
寒すぎて凍えそうになりつつも箱の確認する

箱は出現していたので触って確認すればタオルが2枚だけ。


「どうだった?」
「タオルが2枚だけ」
「食い物が良かったが成程なぁ」
「でもまた時間が来れば可能性はありますよ!」
「テントの中で火が使えればいいんだがな」
「下に燃え移って危ないです」
「よし『らーめん』が出来たぞ」

全てみそだったので他の味が恋しいが
今は贅沢なこと言わず同じ味で全然構わないからカップ麺18個セット
これがもう一度手に入ったら大喜びだ

「……美味しいですね」
「足りてない、よな」
「提案があります」
「何だ?」
「『どんぐり』が生えてませんでしたか?」
「ああそういえば川の向こうに生えてたな」
「とって来て食べてみませんか?」
「喰えるのか!?」
「アクを抜いて食べる話を見た事があるんです」
「このままジリ貧になっても困るから探してくる」
「僕は?」
「穴が掘れそうな所探してなるべく深く掘ってくれるか?」


頼まれ別れすぐ適当に掘ろうとすれば硬くてとても掘れなかった
あちこち探ってみると凍りついている様子
もしかしてと思い火の近くの土に触れば柔らかい
焚き火を絶やさないように枯れた木を追加して大きな火に

それなりの穴といっていいぐらいの穴を作る事は出来た。

「おーいタロウ!」
「ヒロさんお帰りなさい」

貸し出したリュックにドングリを詰めて来てくれた
水の方も大きなペットボトルに2本
自分に体力が無いのか勇者に体力があるか不明だがちょっと自分が不甲斐ない

「これで試してくれ」
「そうですね」

鍋に水を入れて中にどんぐりを入れる
かき混ぜてみれば聞いていた通りいくつかドングリが浮かんできた
虫に食われたり腐っている恐れがあるので全部取り除いて

「フライパンあります?」
「ほら」
「重かったですよねこれ……」
「モンスターの気配が無かったし必要そうだったんだよ」

油は無いがフライパンでどんぐりを焼いて炒める
しばらくすると殻が割れて中身が飛び出していく
焦げる前に火を止めて地面にフライパンを置いた。

「これで喰えるのか?」
「冷ませば多分」

冷まして殻を向いて食べたが
二人で微妙な顔をした

「んー渋いですね」
「耐えられなくはねーけどキツイな」
「そうだ茹でてみましょう」

鍋に湯を沸かして茹でてみる
太陽が登って来て温かくなり始め
さらに『箱』もまた出現し二人で開けた。

紙の袋に入ったものが2袋だけ
けれど喜ばしすぎる物だったのだ
『小麦粉』と書かれている

「小麦粉ですっ!!」
「パンを作る材料の粉か!?」
「イースト菌が無いのでパンは難しいかもですけど」

ひとまずドングリを茹でてみる
思わぬ小麦粉というアイテムに少し落ち着いていた
これで渋みが抜けたものが出来上がれば食事を多く心配する必要が薄れる

「こんなもんかな……どうだろう」

はしでいくつか取り出して一つ食べてみる
先ほどよりかなり『マシ』にはなった
渋みはのこりはするものの食べられはする

「どれどれ(ぱくっ)これなら喰えるじゃん!!」
「しばらくは何とかなりそうですね」
「なら身体を洗っておきてーな」
「え?」
「川で水をあびれるのは今ぐらいだし」
「そこの穴ほった所にお湯を貯めればお風呂になりませんか?」
「いいなそれ!!」

言っといてなんだが目の前にいるの同い年ぐらいの女性
いや自分が高校生ではないことは思い出したのだが
自分も風呂には入りたいしとモヤモヤする

「もう少し掘れれば」
「なら俺が」

ざくざくとプリンのように穴を広げて
かなりの大きさの穴となり水を試しに入れればしみ込んでしまったし泥水へ
そこで持ってきた大きなブルーシートをしく


「これに鍋でお湯を沸かして入れていけばお風呂が出来ますよ」
「早く沸かそうぜ」

沸かしてはいれていくが思ったよりもたまっていかない
水を沢山茹でるのは時間がかかる
最初のお湯はあっという間に冷えてしまった

「そうだ石だ!!」
「何で?」
「石を焼いてお湯を温める方法があるんです」

お湯を同時につくって中へ入れていく
その間に水の運搬をさせてしまい考え無しだった事に気付くも
今更もう風呂づくりを辞める選択は出来ず


「こんなもんで大分いいですかね」
「先に入っていいぜ?」
「いえ先にどうぞ!!僕は離れた所にいますから」
「好きに見ていいんだがな」
「遠慮しますッ!!」



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