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第一章、聖女編/Ⅰ、旅立ちと覚醒
03、糞リーダー、イーヴォの策略
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俺たちのパーティは驚くべきスピードでランクシステムを駆け上がって行った。一年ちょっと経ったころには、俺たちのパーティはSランクに到達していた。
それに反比例するように、パーティ内での俺の立場はどんどん悪くなっていった。
「歌うしか能のない誰かがいなけりゃ報酬は俺様たち三人で山分けできるのにな」
ダンジョンの入り口で、振り返りもせずにイーヴォが言い放った。
「ったく、あの過保護な姉がギルド職員じゃなきゃあ、さっさとパーティから抜けてもらうってのによぉ」
ギルドマスターとも仲のいいねえちゃんがイーヴォに、俺をパーティから不当に追い出したら彼のギルド登録資格を抹消すると再三脅したおかげで、俺はまだパーティメンバーだった。
「ごめん……。俺を仲間に入れてくれてること、感謝してるよ……」
俺はうつむきながら、林の中に口を開けた石門をくぐる。見慣れない装飾がほどこされた門から、ひんやりとしたダンジョンに足を踏み入れた。
左腕に竪琴を抱え、右手の特製グローブをはずし、先祖返りした鉤爪で細い弦をなでる。繊細な音色に耳をすましていると、
「ったく単純作業かよ」
「イーヴォさんには肩慣らしにもなりませんね!」
苔の生えた壁にくっついたまま動かないスライムをニコが土魔法で狩り、イーヴォがドロップした魔石を腰から下げた革袋に放り込む。瘴気の強い場所に発生する魔獣や魔物は、体内に魔石を持っているのだ。
手すりの崩れ落ちた階段を下りてゆくと、吸血コウモリたちの羽音が聞こえてきた。俺は小声で歌を口ずさみながら、ダンジョンに住む者たちだけに影響を与えるように意図する。仲間たちには状態異常が及ばないように。
「こんな弱いモンスターに苦戦する奴らがいるなんて、信じらんねえな」
「イーヴォさんの言う通りっすね!」
天井付近からバサバサと落ちてきて、石畳の上で重なったまま動かない吸血コウモリを仕留めながら、ニコが相づちを打つ。
そのときだった。
「た、助けてくれーっ」
階下から叫び声と、複数人の足音が聞こえてきたのは。
「ほかのパーティかな!?」
俺の言葉に、サムエレが首をかしげた。
「下の階層から逃げてくるようですが……、確かこの下はSランクを付与された者しか立ち入れなかったはず」
「つまりは俺様たちのみってわけさ!」
イーヴォの言う通りヴァーリエ冒険者ギルドには現在、個人でSランクを持つ冒険者はおらず、俺たちが唯一のSランクパーティだった。
「キングオーガの大群が出たーっ!」
階段の下から這い上がってきたのは、ギルド内で何度か顔を合わせたことがある獣人族のパーティ。
「あんたたちAランクだったよな?」
俺の問いに答える余裕もなく、
「けが人がいるんだ! 回復魔法をかけるの手伝ってくれよ!」
「リーダーが功を急ぎすぎたせいだぞ?」
「そうだそうだ! ランク外の階層に行って負傷したなんてバレたら、ペナルティくらってギルドポイント没収されちまうよ!」
口々に騒ぎ立てるAランクパーティの面々。
「サムエレ、聖魔法かけてやってよ」
俺が上目づかいに頼むと、サムエレはしぶしぶ聖なる言葉を唱えだした。
Aランクパーティの奴らが何とか自力で動けるようになったのを確認して、俺たちはSランクのみに許された下層へ――。
「おい、本当に行くのか!?」
獣人パーティのリーダーが俺たちを止めた。
「前衛のいない君たちに、キングオーガの群れは厳しいぞ?」
「はんっ! 俺様たちを誰だと思っていやがる」
笑い飛ばすイーヴォに、
「剣士も盾役もいないのに、どうやって戦うんだ?」
「俺様は光より早く呪文詠唱するのさ! ハッハッハ!」
獣人リーダーの問いに不敵な笑い声を残して、イーヴォは階段を下りて行った。
俺は最後尾から竪琴片手に、ささやくように歌いながらついてゆく。色とりどりに発光する苔に覆われた地下神殿の壁に、俺の歌声が反響する。
「あの石壁んとこにうずくまってんのがキングオーガかな?」
歌うのをやめて、階段上から背伸びして階下を見下ろした。
「立ったまま寝てるヤツもいますね」
サムエレの言う通りで、図体ばかりでかいが愚鈍なキングオーガは、イーヴォたちの敵ではないだろう。
「俺様がやるまでもねえ」
「じゃ、おいらが」
ニコはいつも通りゆっくりと印を組むと、
「聞け、土の精」
落ち着いた声で呪文を唱え始めた。
「土塊よ、鋭き刃となりて愚かなる存在貫きたまえ」
キングオーガたちは逃げるわけでもなく、夢遊病のようにグルグル同じところを歩き回るばかり。
「壌塊斬!」
ニコの右手から放たれた土の刃がキングオーガたちを直撃した。
「楽勝ッス」
「あいつらAランクだって? Cの間違いだろ」
イーヴォが心底バカにした声を出しながら先へ進んでゆく。その背中にサムエレが声をかけた。
「イーヴォくん、これより下の階層はギルドが立ち入りを禁止しています」
「うるせーな、知ってらぁ。魔神アビーゾ伝説か何かだろ?」
手にした地図に視線を落としたまま、イーヴォが面倒くさそうに答えた。
「きっと迷信だよね」
と俺。子供の頃、夕方まで海や川で遊んでいると「水の底から魔神アビーゾが出るぞ」と大人たちに脅されたものだ。それくらいどこでも出くわすのが魔神アビーゾ伝説。
「迷信だとしても、ダンジョンに魔物が巣くうのは瘴気ゆえ。ダンジョンの底に何かがいるのは本当でしょう。ここより下層は危険です」
サムエレの忠告に顔をしかめながら、イーヴォは二つ出口がある小さな広間で立ち止まった。
「下には降りねえよ」
「イーヴォくん、地図は僕が見ますよ。なぜ今日は君が持っているんだ?」
手を伸ばしたサムエレをうるさそうに追い払って、
「ニコとサムエレはここで待っていてくれ。俺様とジュキでこの道があっているかちょっと見てくるから」
右の通路へ入って行くイーヴォを、俺は慌てて追った。少しでも役に立ちたい一心で必死だった。
「おい、イーヴォくん、ジュキエーレくん! 危険じゃないか?」
うしろから止めるサムエレの声。
「大丈夫だからここで待ちましょうよ、サムエレさん」
俺以外のヤツには下手に出るニコの声が聞こえた。
少し歩くと道は二手に分かれていた。
「左の道を見てくる。お前はここで待ってろ」
イーヴォのうしろ姿はすぐに角を曲がって見えなくなった。
俺は疑うこともなく細い石造りの道に立って、イーヴォを待った。
「遅いな……」
とは思ったが、深く考えることなく竪琴を鳴らしながら新しい曲でも考えていた。
だがさすがに、四種類の和音進行ができたあたりで心配になってきた。
「イーヴォ?」
大きな声で呼んでみるが、自分の声が不気味にこだまするだけ。
俺はついにしびれを切らし、イーヴォが姿を消した左の道へ進んだ。直角に曲がったあと、道はまた左右に分かれていた。
「これ、左に進めばさっきの広間に戻るんじゃねえか?」
果たして予想通りだった。だがそこに仲間の姿はなかった。
「イーヴォ、ニコ、サムエレ! どこに行ったんだ?」
答えはない。不安で高くなった俺の声が、閉ざされた空間にぶつかるだけ。
地図はイーヴォが持って行ってしまった。半日くらいで帰るつもりだったから飲み物しか持っていない。だんだん鼓動が速くなる。
「こういうときって動かないで救助を待った方がいいのかな?」
自問して俺は気付いた。
「救助なんか来るわけないな」
自嘲ぎみに笑って、それから俺は唇をかみしめた。
「だって俺は置いて行かれたんだから――!」
-----------------
地図も持たないジュキエーレは、無事ダンジョンから抜け出せるのか?
「続きが気になる!」と思っていただけたら、「お気に入り」に入れてくださると嬉しいです!
それに反比例するように、パーティ内での俺の立場はどんどん悪くなっていった。
「歌うしか能のない誰かがいなけりゃ報酬は俺様たち三人で山分けできるのにな」
ダンジョンの入り口で、振り返りもせずにイーヴォが言い放った。
「ったく、あの過保護な姉がギルド職員じゃなきゃあ、さっさとパーティから抜けてもらうってのによぉ」
ギルドマスターとも仲のいいねえちゃんがイーヴォに、俺をパーティから不当に追い出したら彼のギルド登録資格を抹消すると再三脅したおかげで、俺はまだパーティメンバーだった。
「ごめん……。俺を仲間に入れてくれてること、感謝してるよ……」
俺はうつむきながら、林の中に口を開けた石門をくぐる。見慣れない装飾がほどこされた門から、ひんやりとしたダンジョンに足を踏み入れた。
左腕に竪琴を抱え、右手の特製グローブをはずし、先祖返りした鉤爪で細い弦をなでる。繊細な音色に耳をすましていると、
「ったく単純作業かよ」
「イーヴォさんには肩慣らしにもなりませんね!」
苔の生えた壁にくっついたまま動かないスライムをニコが土魔法で狩り、イーヴォがドロップした魔石を腰から下げた革袋に放り込む。瘴気の強い場所に発生する魔獣や魔物は、体内に魔石を持っているのだ。
手すりの崩れ落ちた階段を下りてゆくと、吸血コウモリたちの羽音が聞こえてきた。俺は小声で歌を口ずさみながら、ダンジョンに住む者たちだけに影響を与えるように意図する。仲間たちには状態異常が及ばないように。
「こんな弱いモンスターに苦戦する奴らがいるなんて、信じらんねえな」
「イーヴォさんの言う通りっすね!」
天井付近からバサバサと落ちてきて、石畳の上で重なったまま動かない吸血コウモリを仕留めながら、ニコが相づちを打つ。
そのときだった。
「た、助けてくれーっ」
階下から叫び声と、複数人の足音が聞こえてきたのは。
「ほかのパーティかな!?」
俺の言葉に、サムエレが首をかしげた。
「下の階層から逃げてくるようですが……、確かこの下はSランクを付与された者しか立ち入れなかったはず」
「つまりは俺様たちのみってわけさ!」
イーヴォの言う通りヴァーリエ冒険者ギルドには現在、個人でSランクを持つ冒険者はおらず、俺たちが唯一のSランクパーティだった。
「キングオーガの大群が出たーっ!」
階段の下から這い上がってきたのは、ギルド内で何度か顔を合わせたことがある獣人族のパーティ。
「あんたたちAランクだったよな?」
俺の問いに答える余裕もなく、
「けが人がいるんだ! 回復魔法をかけるの手伝ってくれよ!」
「リーダーが功を急ぎすぎたせいだぞ?」
「そうだそうだ! ランク外の階層に行って負傷したなんてバレたら、ペナルティくらってギルドポイント没収されちまうよ!」
口々に騒ぎ立てるAランクパーティの面々。
「サムエレ、聖魔法かけてやってよ」
俺が上目づかいに頼むと、サムエレはしぶしぶ聖なる言葉を唱えだした。
Aランクパーティの奴らが何とか自力で動けるようになったのを確認して、俺たちはSランクのみに許された下層へ――。
「おい、本当に行くのか!?」
獣人パーティのリーダーが俺たちを止めた。
「前衛のいない君たちに、キングオーガの群れは厳しいぞ?」
「はんっ! 俺様たちを誰だと思っていやがる」
笑い飛ばすイーヴォに、
「剣士も盾役もいないのに、どうやって戦うんだ?」
「俺様は光より早く呪文詠唱するのさ! ハッハッハ!」
獣人リーダーの問いに不敵な笑い声を残して、イーヴォは階段を下りて行った。
俺は最後尾から竪琴片手に、ささやくように歌いながらついてゆく。色とりどりに発光する苔に覆われた地下神殿の壁に、俺の歌声が反響する。
「あの石壁んとこにうずくまってんのがキングオーガかな?」
歌うのをやめて、階段上から背伸びして階下を見下ろした。
「立ったまま寝てるヤツもいますね」
サムエレの言う通りで、図体ばかりでかいが愚鈍なキングオーガは、イーヴォたちの敵ではないだろう。
「俺様がやるまでもねえ」
「じゃ、おいらが」
ニコはいつも通りゆっくりと印を組むと、
「聞け、土の精」
落ち着いた声で呪文を唱え始めた。
「土塊よ、鋭き刃となりて愚かなる存在貫きたまえ」
キングオーガたちは逃げるわけでもなく、夢遊病のようにグルグル同じところを歩き回るばかり。
「壌塊斬!」
ニコの右手から放たれた土の刃がキングオーガたちを直撃した。
「楽勝ッス」
「あいつらAランクだって? Cの間違いだろ」
イーヴォが心底バカにした声を出しながら先へ進んでゆく。その背中にサムエレが声をかけた。
「イーヴォくん、これより下の階層はギルドが立ち入りを禁止しています」
「うるせーな、知ってらぁ。魔神アビーゾ伝説か何かだろ?」
手にした地図に視線を落としたまま、イーヴォが面倒くさそうに答えた。
「きっと迷信だよね」
と俺。子供の頃、夕方まで海や川で遊んでいると「水の底から魔神アビーゾが出るぞ」と大人たちに脅されたものだ。それくらいどこでも出くわすのが魔神アビーゾ伝説。
「迷信だとしても、ダンジョンに魔物が巣くうのは瘴気ゆえ。ダンジョンの底に何かがいるのは本当でしょう。ここより下層は危険です」
サムエレの忠告に顔をしかめながら、イーヴォは二つ出口がある小さな広間で立ち止まった。
「下には降りねえよ」
「イーヴォくん、地図は僕が見ますよ。なぜ今日は君が持っているんだ?」
手を伸ばしたサムエレをうるさそうに追い払って、
「ニコとサムエレはここで待っていてくれ。俺様とジュキでこの道があっているかちょっと見てくるから」
右の通路へ入って行くイーヴォを、俺は慌てて追った。少しでも役に立ちたい一心で必死だった。
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うしろから止めるサムエレの声。
「大丈夫だからここで待ちましょうよ、サムエレさん」
俺以外のヤツには下手に出るニコの声が聞こえた。
少し歩くと道は二手に分かれていた。
「左の道を見てくる。お前はここで待ってろ」
イーヴォのうしろ姿はすぐに角を曲がって見えなくなった。
俺は疑うこともなく細い石造りの道に立って、イーヴォを待った。
「遅いな……」
とは思ったが、深く考えることなく竪琴を鳴らしながら新しい曲でも考えていた。
だがさすがに、四種類の和音進行ができたあたりで心配になってきた。
「イーヴォ?」
大きな声で呼んでみるが、自分の声が不気味にこだまするだけ。
俺はついにしびれを切らし、イーヴォが姿を消した左の道へ進んだ。直角に曲がったあと、道はまた左右に分かれていた。
「これ、左に進めばさっきの広間に戻るんじゃねえか?」
果たして予想通りだった。だがそこに仲間の姿はなかった。
「イーヴォ、ニコ、サムエレ! どこに行ったんだ?」
答えはない。不安で高くなった俺の声が、閉ざされた空間にぶつかるだけ。
地図はイーヴォが持って行ってしまった。半日くらいで帰るつもりだったから飲み物しか持っていない。だんだん鼓動が速くなる。
「こういうときって動かないで救助を待った方がいいのかな?」
自問して俺は気付いた。
「救助なんか来るわけないな」
自嘲ぎみに笑って、それから俺は唇をかみしめた。
「だって俺は置いて行かれたんだから――!」
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