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Ⅲ、クリスティーナ皇后の決定は電光石火
32★プレゼントはオリジナルソング 【前半レモ視点】
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(レモネッラ視点)
ジュキは精霊力を集めて出現させた水で手を洗うと、一瞬でその水を消した。そばにいると、彼が水の精霊王から引き継いだ力を生活魔法みたいに使うのをよく見かける。つくづく便利な力よねぇ。
亜空間収納から竪琴を出すと、小声でハミングしながら調弦する。左腕に抱えた竪琴の弦をはじきながら首をかしげると、光をまとう銀髪がさらりと肩にかかった。ケーキを頬張っていたときは下町の悪ガキみたいだったけれど、竪琴に優しいまなざしを落とす姿は風雅な貴公子のようだ。
「それじゃあ――」
はにかむように笑ってから、ガラス細工を思わせる透き通ったかぎ爪で、彼は細い弦をなでた。ケーキの残り香に妙なる調べがたゆたい、みなもにインクを落としたみたいに広がってゆく。
峰が連なり稜線を描くように、次々と響きを変える和音に耳を傾けていると、彼の形良い唇がひらき、素直な旋律が紡ぎ出された。
「――終わらぬ夜に昇らぬ陽
絶望だけが積みあがる
あかり届かぬ独房に――」
ジュキのどこか物哀しい声音が竪琴に支えられて、部屋を満たしてゆく。
「――斯様な日々に 舞い降りし君――」
彼が私を想って書いてくれた曲だと思えば飛び上がるほど嬉しいはずなのに、なぜか胸がきゅんとしめつけられる。下がっていくベースラインが切ないから?
「――その笑い声 初夏の風
輝く瞳は木漏れ日か
俺の手を引き連れ出した
青く澄んだ空のもと――」
そういえばこの歌詞、定型詩風に書き換えてあるけれど、意味は前に歌ってくれたものと同じなんだわ。本当にあの曲を編曲したのね。そのあいだじゅう私のことを考えていてくれたと思うと、喜びの炎が全身を包み込んだ。
「――失っていた この息吹き
望めば徐々に 変わりゆく
夢をみること 遠くても
歩きだすこと 今ここから
君のおかげで 思い出す――」
思えばジュキに出会ってこの一月と少しばかり、つねに一緒に過ごしていたわ。朝も昼も夜も。だからかまるで、きみとは生まれる前から親友だったみたいに感じるの。
「――過去がどれほど 暗闇に
沈めど君と めぐり合い
いまや全てが 輝かん――」
ジュキの声が明るく凛とした響きを帯びる。美しさと同時に力強さを感じさせるその歌声が、私は大好きなの。繊細で優しい心を持ちながら、いつも私を守って戦ってくれる――そんないつものかっこいいジュキに、ぴったりだわ。
「――今日この場所へ 辿りつき
なかばに降りず よかったと
きみの笑顔に かみしめる――」
曲が盛り上がり、メロディーは次第に高くなる。
彼が歌いあげる高音は、煌々と輝く満月から舞い落ちるきらめきのよう。澄んだ音色の中に硬質の響きを秘めていて、ふんわりほほ笑みながらも芯の強い彼らしさを感じる。
「――今度は俺が きみの手を
あの日のように 引いて行く
ともに歩まん どこまでも――」
最後の一節を歌うとき、彼はまっすぐ私を見つめてくれた。その色香漂うかっこよさに、何も考えられなくなる。
竪琴の弦の震えが止まって静寂が訪れるまで、私は彼の深いエメラルドの瞳から目をそらせなかった。それは永遠とも思える一瞬――
うしろからユリアと師匠の拍手が聞こえて、私は弾かれたみたいに我に返った。
「ああ、なんて素敵なの、ジュキ!」
途端に思いが言葉となってあふれ出す。
「私とっても幸せよ。あなたみたいに素晴らしい芸術家が私を愛してくれるなんて、誇りに思うわ!! ジュキは優しくて美しくて、みんなを幸せにできる才能の持ち主で、しかも帝国一の騎士様で――」
みるみるうちに彼の頬が朱に染まってゆく。
「レモ、そのっ、喜んでもらえたならよかったよ!」
とがった耳の先まで桃色にして、ジュキったらほんとにかわいらしい。ほんの一瞬前まで、麗しい芸術家だったのに。
ユリアと師匠がからかう声も耳に入らずに、私はまた愛するジュキを抱きしめたのだった。
*
同じころ――
魔石救世アカデミー本部では、一般会員のあいだで騒ぎが起こっていた。
始まりはいつもと変わらぬ光景――「如意の間」と呼ばれる小部屋に、寄付金を持って一人の会員がやってきたところから。
如意の間には、なんでも願いの叶うありがたい魔石が安置され、その魔石と意思疎通できる幹部会員が待機している。幹部会員に渡した寄付金額の多寡により、魔石に願をかけられることになっていた。
「持ってきました。金貨五十枚です」
男は幹部会員が座る机の上に、ドサッと革の小袋を乗せた。
「中身を確認してくれ。これで娘を――」
そこまで言って、男はふいに言葉を止めた。
幹部会員は黙ったまま金貨の枚数を数えていたが、異様な雰囲気に気が付いて顔を上げた。
「どうした?」
「我はラピースラ・アッズーリだ」
男はうわ言のようにつぶやいた。目の焦点が合っていない。
「アッズーリ教授に対して不敬にあたるぞ」
「よく聞け。我はラピースラ・アッズーリだ。この男の身体を借りて話している」
「気でも違ったか?」
幹部会員の額に魔石は嵌まっていない。彼は椅子から立ち上がると、廊下に続く扉を開けた。
「とっとと出ていけ」
「なぜ我の言葉を信じぬ? オレリアン殿下に至急、伝えねばならぬことがある。案内せよ」
「お前のような一般会員に、殿下が気安くお会いになるわけないだろ」
幹部会員は男の身体を廊下に押し出しながら、
「おい、そこにいる君たち! こいつを外に放り出してくれ」
大きな声で呼びかけた。
「おぬし……!」
男の形相は憤怒に染まった。
「なんと物分かりの悪い愚か者じゃ! このままではアカデミーがつぶされてしまう!」
幹部会員の胸倉をつかんだところで、駆け寄ってきた一般会員によって男は引きはがされた。
だが事件はそこで終わらなかった。
「ええい、まどろっこしい! 我が直接話しに行けばよいだけじゃ!」
男を引きはがしたはずの青年が、突然ホールに向かって駆け出したのだ。
捕らえられた男の方は、訳が分からずきょろきょろしている。
ホールでは上階に続く扉の前で、青年が大声を出していた。
「誰かおらぬか! 我はラピースラ・アッズーリじゃ。この扉の鍵を持て!」
「おい、何をしている!?」
扉の向こうにある階段が、皇子の居室につながっていることを知る幹部会員が、慌てて青年を制止する。
「こいつを捕らえろ!」
「兄さん、どうしたのよ!」
青年の妹らしき少女が走り寄ってくる。同時に男性会員たちの力で、青年は大理石の床に組み敷かれた。しかし――
「遠回りになるが正面階段から向かうか」
今度は少女が勝手に、大きな大理石の階段へ走ってゆく。
その後もラピースラは、額に魔石を埋め込まれた一般会員を次々と渡り歩き、二十人近くの男女が屋敷の外へつまみ出されたのだった。
─ * ─
次回『クロリンダの偽物が現れた!?』
レモネッラ嬢の姉であるクロリンダ嬢が久し振りの登場です。
クロリンダ嬢と魔法医がヴァーリエ冒険者ギルドで、第二皇子の呼び出しを知ってから一週間程度経っています。ちょっと時間がかかった理由はのちほど明かされます!
今回ジュキが歌ったオリジナルソングは、前回のもの(第一章「51、大聖女と呼ばれた者の怨嗟」)のアレンジ版です。
ベースラインが下がっていく曲っていいですよね!
ジュキは精霊力を集めて出現させた水で手を洗うと、一瞬でその水を消した。そばにいると、彼が水の精霊王から引き継いだ力を生活魔法みたいに使うのをよく見かける。つくづく便利な力よねぇ。
亜空間収納から竪琴を出すと、小声でハミングしながら調弦する。左腕に抱えた竪琴の弦をはじきながら首をかしげると、光をまとう銀髪がさらりと肩にかかった。ケーキを頬張っていたときは下町の悪ガキみたいだったけれど、竪琴に優しいまなざしを落とす姿は風雅な貴公子のようだ。
「それじゃあ――」
はにかむように笑ってから、ガラス細工を思わせる透き通ったかぎ爪で、彼は細い弦をなでた。ケーキの残り香に妙なる調べがたゆたい、みなもにインクを落としたみたいに広がってゆく。
峰が連なり稜線を描くように、次々と響きを変える和音に耳を傾けていると、彼の形良い唇がひらき、素直な旋律が紡ぎ出された。
「――終わらぬ夜に昇らぬ陽
絶望だけが積みあがる
あかり届かぬ独房に――」
ジュキのどこか物哀しい声音が竪琴に支えられて、部屋を満たしてゆく。
「――斯様な日々に 舞い降りし君――」
彼が私を想って書いてくれた曲だと思えば飛び上がるほど嬉しいはずなのに、なぜか胸がきゅんとしめつけられる。下がっていくベースラインが切ないから?
「――その笑い声 初夏の風
輝く瞳は木漏れ日か
俺の手を引き連れ出した
青く澄んだ空のもと――」
そういえばこの歌詞、定型詩風に書き換えてあるけれど、意味は前に歌ってくれたものと同じなんだわ。本当にあの曲を編曲したのね。そのあいだじゅう私のことを考えていてくれたと思うと、喜びの炎が全身を包み込んだ。
「――失っていた この息吹き
望めば徐々に 変わりゆく
夢をみること 遠くても
歩きだすこと 今ここから
君のおかげで 思い出す――」
思えばジュキに出会ってこの一月と少しばかり、つねに一緒に過ごしていたわ。朝も昼も夜も。だからかまるで、きみとは生まれる前から親友だったみたいに感じるの。
「――過去がどれほど 暗闇に
沈めど君と めぐり合い
いまや全てが 輝かん――」
ジュキの声が明るく凛とした響きを帯びる。美しさと同時に力強さを感じさせるその歌声が、私は大好きなの。繊細で優しい心を持ちながら、いつも私を守って戦ってくれる――そんないつものかっこいいジュキに、ぴったりだわ。
「――今日この場所へ 辿りつき
なかばに降りず よかったと
きみの笑顔に かみしめる――」
曲が盛り上がり、メロディーは次第に高くなる。
彼が歌いあげる高音は、煌々と輝く満月から舞い落ちるきらめきのよう。澄んだ音色の中に硬質の響きを秘めていて、ふんわりほほ笑みながらも芯の強い彼らしさを感じる。
「――今度は俺が きみの手を
あの日のように 引いて行く
ともに歩まん どこまでも――」
最後の一節を歌うとき、彼はまっすぐ私を見つめてくれた。その色香漂うかっこよさに、何も考えられなくなる。
竪琴の弦の震えが止まって静寂が訪れるまで、私は彼の深いエメラルドの瞳から目をそらせなかった。それは永遠とも思える一瞬――
うしろからユリアと師匠の拍手が聞こえて、私は弾かれたみたいに我に返った。
「ああ、なんて素敵なの、ジュキ!」
途端に思いが言葉となってあふれ出す。
「私とっても幸せよ。あなたみたいに素晴らしい芸術家が私を愛してくれるなんて、誇りに思うわ!! ジュキは優しくて美しくて、みんなを幸せにできる才能の持ち主で、しかも帝国一の騎士様で――」
みるみるうちに彼の頬が朱に染まってゆく。
「レモ、そのっ、喜んでもらえたならよかったよ!」
とがった耳の先まで桃色にして、ジュキったらほんとにかわいらしい。ほんの一瞬前まで、麗しい芸術家だったのに。
ユリアと師匠がからかう声も耳に入らずに、私はまた愛するジュキを抱きしめたのだった。
*
同じころ――
魔石救世アカデミー本部では、一般会員のあいだで騒ぎが起こっていた。
始まりはいつもと変わらぬ光景――「如意の間」と呼ばれる小部屋に、寄付金を持って一人の会員がやってきたところから。
如意の間には、なんでも願いの叶うありがたい魔石が安置され、その魔石と意思疎通できる幹部会員が待機している。幹部会員に渡した寄付金額の多寡により、魔石に願をかけられることになっていた。
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「我はラピースラ・アッズーリだ」
男はうわ言のようにつぶやいた。目の焦点が合っていない。
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幹部会員の額に魔石は嵌まっていない。彼は椅子から立ち上がると、廊下に続く扉を開けた。
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だが事件はそこで終わらなかった。
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男を引きはがしたはずの青年が、突然ホールに向かって駆け出したのだ。
捕らえられた男の方は、訳が分からずきょろきょろしている。
ホールでは上階に続く扉の前で、青年が大声を出していた。
「誰かおらぬか! 我はラピースラ・アッズーリじゃ。この扉の鍵を持て!」
「おい、何をしている!?」
扉の向こうにある階段が、皇子の居室につながっていることを知る幹部会員が、慌てて青年を制止する。
「こいつを捕らえろ!」
「兄さん、どうしたのよ!」
青年の妹らしき少女が走り寄ってくる。同時に男性会員たちの力で、青年は大理石の床に組み敷かれた。しかし――
「遠回りになるが正面階段から向かうか」
今度は少女が勝手に、大きな大理石の階段へ走ってゆく。
その後もラピースラは、額に魔石を埋め込まれた一般会員を次々と渡り歩き、二十人近くの男女が屋敷の外へつまみ出されたのだった。
─ * ─
次回『クロリンダの偽物が現れた!?』
レモネッラ嬢の姉であるクロリンダ嬢が久し振りの登場です。
クロリンダ嬢と魔法医がヴァーリエ冒険者ギルドで、第二皇子の呼び出しを知ってから一週間程度経っています。ちょっと時間がかかった理由はのちほど明かされます!
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