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Ⅳ、着実に進む決戦への準備
36、あわれなクロリンダ嬢
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クロリンダのくすんだ金髪があたりに舞い散る。
『覚えていろよ!』
その言葉はクロリンダの口からではなく、直接頭に響いてきた。
がっくりとひざを折り、その場にくずおれたクロリンダの頭部を見て、俺は愕然とした。
「お姉様ったら半分坊主になったー!」
レモがとびきり嬉しそうな声をあげて、姉の頭を指差す。向かって左側の頭髪がすべて刈り取られている。
「わたし知ってるよー!」
ユリアがしたり顔で近付いてくる。
「そういう髪型、オシャレなんだよね! 安心メドレーって言うんでしょ!」
「ユリア、アシンメトリーのこと言ってる?」
「足メドレー?」
メドレーから離れろ。
「命が無事ならよかったではないか」
緊張がほどけた笑顔を浮かべて、エドモン第二皇子もやってくる。
「貴族女性の間では、頭に船の模型や鳥かごを乗せた髪型が流行っているくらいだ。ユリア嬢の言うこともあながち間違いではない」
進歩的な皇子のセンスに彼の護衛も、ミスリル甲冑の騎士たちも返す言葉を探して目が泳いでいる。
レモはクロリンダにつかつかと歩み寄り、
「そもそもお姉様が、ラピースラの悪霊をしっかり押さえていないからいけないのよ?」
腰に両手を当てて見下ろした。
意識が戻ったクロリンダは、ホールの壁ぎわに並ぶ彫像の影から戻ってきた魔法医に支え起こされながら、
「どういう意味よ?」
険のある声で訊き返した。
「いきなり変な意識が頭の中に入ってきたのよ!? 追い出すのに必死だったわ!」
確かにそうなるよな。しかしレモは激高した。
「追い出しちゃダメなの! 私が聖魔法で浄化するまで、しっかりつかんでおいてくれなくちゃ。お姉様、また乗り移られるわよ?」
「一体あれはなんなのよ? どうしてアタクシばかりがひどい目に遭うの?」
ああクロリンダ姉さん、こんな感じだったな。被害妄想がお得意なんだよな。
レモは冷静な声で、
「お姉様の中に入り込んでいたのは千二百年前の大聖女、ラピースラ・アッズーリ。我が王国の瑠璃石に封印されていたけれど、数十年前に抜け出してから現世をフラフラしているの」
理解しているのか分からないが沈黙するクロリンダに、レモは解説を続けた。
「あれはどうやら、子孫の女性には簡単に乗り移れるみたい。聖ラピースラ王家や私たちのような公爵家などね」
「それならアタクシだけじゃなく、あんたもじゃない。どうしてあんたに乗り移らないのよ?」
「私はこの聖石で守られているから」
レモがネックレスとベルトにはまったローズクォーツのような石を指差すと、クロリンダの目がつり上がった。
「それをアタクシによこしなさい!」
レモに向かって手を伸ばす。
「おい、やめろよ!」
「おやめください、クロリンダ様!」
俺と魔法医が止めに入る間もなく、
「暴風殴!」
強化魔法をかけたレモのこぶしが、クロリンダの顔面に炸裂した。
第二皇子宮内にある救護の間。
使用人が運んできた布張りの肘掛椅子に座ったエドモン第二皇子を囲むように、俺とレモとユリア、それからクロリンダを連れて来た魔法医に、セラフィーニ師匠が座っている。
レモがクロリンダを卒倒させたあとで、セラフィーニ師匠が到着したのだ。エドモン殿下の侍従たちはクロリンダの顔を見分けられる者として、レモか俺、もしくはセラフィーニ師匠を手分けして探していたそうだ。
「乗り移られた状態で帝都に到着するとは、想定外でしたね」
師匠は、少し離れたベッドで眠っているクロリンダのほうを見ながら、苦々しい顔をした。
「殿下を危険にさらしてしまい、申し訳ない」
「何言っているんだ、アンドレア。僕が自分で決めて、クロリンダを帝都に呼び寄せたんだ」
二人の会話が一通り終わったところで、クロリンダに付き従っていた魔法医に、俺は気になっていたことを尋ねた。
「クロリンダ嬢の様子は、いつからおかしかったんだ?」
「昨日の午後ですな。口調が変わって、記憶喪失のようになって……」
魔法医は不安そうに首を振った。
「昨日の午後か…… もっと前からかと」
ひとり言のようにつぶやいた俺に、
「私たちがロベリア叔母様の身体をミイラにしちゃったの、十日くらい前だもんね」
レモも同じことを考えていたらしく、となりで気味悪そうに声をひそめた。
皇子は腕組みして、
「十日も何していたんだろうな」
「霊魂に我々生きている人間と同じ時間感覚があるとは思えませんが――」
師匠が前置きしてから、
「誰にも姿を見られることなく、どこへでも移動できるのですから、皇后様の計画を知ったのかも知れません」
オレリアン第一皇子を権力の中枢から排除しようと動いている様子を、見ていたかもしれないのか。
エドモン皇子も合点がいったようだ。
「それでクロリンダ嬢に乗り移って、僕に頼んできたのか。兄上に会わせろって」
外堀が埋められていく危険性を、本人に伝えようとしたのか。俺も首を縦に振って、
「霊魂の状態のままじゃあ、オレリアン殿下と意思疎通できないもんな」
聖ラピースラ王国で瑠璃石を割ったとき、どこからともなく現れたラピースラの魂はレモの目には見えず、その声も聞こえなかった。――にも関わらず、レモは楽しそうに話し出した。
「そうかしら? 誰もいないはずの天井裏で音を出したり、鏡に血文字を浮かび上がらせたり、寝てる人を金縛りにして枕元でしゃべったりできるんじゃない?」
「レモさん、ホラー小説の読み過ぎです」
呆れ声でたしなめる師匠のローブを、ユリアがクイッと引いた。
「じゃあ本物のお化けさんは目に見えなくて、このへんフワフワ漂ってるのぉ?」
その言葉に、エドモン殿下は警戒の色がにじんだ目で左右を確認し始めた。
俺は竜眼に意識を集中し、部屋の中、廊下、それから宮殿全体へと薄く精霊力を広げてみた。
「安心して下さい。今この宮殿にラピースラの気配はありませんから」
「ジュキエーレちゃん、分かるのか?」
「わたしだって部屋にいるかいないかくらい分かるもん!」
ユリアは胸を張る。そういえばこいつ、ラピースラが近づいてくると納骨堂の匂いがするとか不気味なこと言ってたもんな。
エドモン殿下は俺とユリアに尊敬のまなざしを向け、
「さすが亜人族だな。我々人族より精霊に近いとされる君たちならではの力だ」
腕を組んで感心している。亜人族なら誰でも悪霊を見られるなんてことは、ないと思うんだけどな……
「殿下、俺の場合は―― ヴァーリエ冒険者ギルドから情報の開示があったと思うけど、竜眼のおかげなんだ」
「竜眼? ギルドからの情報? なんだそれ」
「えっ、知らないの?」
俺がギルドに登録した情報が皇后様に流れていたことを話すと、エドモン殿下は笑い声をあげた。
「僕ちゃんには、聖剣の騎士に関する重要機密にアクセスできる権限なんてないよ。父上と母上、もしかしたら宰相も知ってるかな。あとは騎士団長か」
それから師匠をちらっと見て、
「僕よりむしろ、帝国騎士団から情報を得ているアンドレアのほうが詳しいかもね」
俺もつられて師匠を見ると、オッサンはすいーっとあさっての方を向いた。……怪しいやつ。
「と、とにかくですね!」
師匠は気まずい空気を笑顔でごまかしつつ、
「問題は二つ。一つは、どうすればクロリンダさんがラピースラを自分の身体から追い出さず、離さないと決意してくれるか。もう一つは、いつクロリンダさんが乗り移られるか分からず危険だということです」
「どっちも簡単に解決できるわ」
レモがよく通る声で答えた。
─ * ─
レモの提案した方法は? またどうせ、ろくでもないことなんだろうな~と言わずにお待ちください!
次回『クロリンダ、エドモン殿下に恋をする?』
『覚えていろよ!』
その言葉はクロリンダの口からではなく、直接頭に響いてきた。
がっくりとひざを折り、その場にくずおれたクロリンダの頭部を見て、俺は愕然とした。
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「わたし知ってるよー!」
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進歩的な皇子のセンスに彼の護衛も、ミスリル甲冑の騎士たちも返す言葉を探して目が泳いでいる。
レモはクロリンダにつかつかと歩み寄り、
「そもそもお姉様が、ラピースラの悪霊をしっかり押さえていないからいけないのよ?」
腰に両手を当てて見下ろした。
意識が戻ったクロリンダは、ホールの壁ぎわに並ぶ彫像の影から戻ってきた魔法医に支え起こされながら、
「どういう意味よ?」
険のある声で訊き返した。
「いきなり変な意識が頭の中に入ってきたのよ!? 追い出すのに必死だったわ!」
確かにそうなるよな。しかしレモは激高した。
「追い出しちゃダメなの! 私が聖魔法で浄化するまで、しっかりつかんでおいてくれなくちゃ。お姉様、また乗り移られるわよ?」
「一体あれはなんなのよ? どうしてアタクシばかりがひどい目に遭うの?」
ああクロリンダ姉さん、こんな感じだったな。被害妄想がお得意なんだよな。
レモは冷静な声で、
「お姉様の中に入り込んでいたのは千二百年前の大聖女、ラピースラ・アッズーリ。我が王国の瑠璃石に封印されていたけれど、数十年前に抜け出してから現世をフラフラしているの」
理解しているのか分からないが沈黙するクロリンダに、レモは解説を続けた。
「あれはどうやら、子孫の女性には簡単に乗り移れるみたい。聖ラピースラ王家や私たちのような公爵家などね」
「それならアタクシだけじゃなく、あんたもじゃない。どうしてあんたに乗り移らないのよ?」
「私はこの聖石で守られているから」
レモがネックレスとベルトにはまったローズクォーツのような石を指差すと、クロリンダの目がつり上がった。
「それをアタクシによこしなさい!」
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「おい、やめろよ!」
「おやめください、クロリンダ様!」
俺と魔法医が止めに入る間もなく、
「暴風殴!」
強化魔法をかけたレモのこぶしが、クロリンダの顔面に炸裂した。
第二皇子宮内にある救護の間。
使用人が運んできた布張りの肘掛椅子に座ったエドモン第二皇子を囲むように、俺とレモとユリア、それからクロリンダを連れて来た魔法医に、セラフィーニ師匠が座っている。
レモがクロリンダを卒倒させたあとで、セラフィーニ師匠が到着したのだ。エドモン殿下の侍従たちはクロリンダの顔を見分けられる者として、レモか俺、もしくはセラフィーニ師匠を手分けして探していたそうだ。
「乗り移られた状態で帝都に到着するとは、想定外でしたね」
師匠は、少し離れたベッドで眠っているクロリンダのほうを見ながら、苦々しい顔をした。
「殿下を危険にさらしてしまい、申し訳ない」
「何言っているんだ、アンドレア。僕が自分で決めて、クロリンダを帝都に呼び寄せたんだ」
二人の会話が一通り終わったところで、クロリンダに付き従っていた魔法医に、俺は気になっていたことを尋ねた。
「クロリンダ嬢の様子は、いつからおかしかったんだ?」
「昨日の午後ですな。口調が変わって、記憶喪失のようになって……」
魔法医は不安そうに首を振った。
「昨日の午後か…… もっと前からかと」
ひとり言のようにつぶやいた俺に、
「私たちがロベリア叔母様の身体をミイラにしちゃったの、十日くらい前だもんね」
レモも同じことを考えていたらしく、となりで気味悪そうに声をひそめた。
皇子は腕組みして、
「十日も何していたんだろうな」
「霊魂に我々生きている人間と同じ時間感覚があるとは思えませんが――」
師匠が前置きしてから、
「誰にも姿を見られることなく、どこへでも移動できるのですから、皇后様の計画を知ったのかも知れません」
オレリアン第一皇子を権力の中枢から排除しようと動いている様子を、見ていたかもしれないのか。
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聖ラピースラ王国で瑠璃石を割ったとき、どこからともなく現れたラピースラの魂はレモの目には見えず、その声も聞こえなかった。――にも関わらず、レモは楽しそうに話し出した。
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「レモさん、ホラー小説の読み過ぎです」
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その言葉に、エドモン殿下は警戒の色がにじんだ目で左右を確認し始めた。
俺は竜眼に意識を集中し、部屋の中、廊下、それから宮殿全体へと薄く精霊力を広げてみた。
「安心して下さい。今この宮殿にラピースラの気配はありませんから」
「ジュキエーレちゃん、分かるのか?」
「わたしだって部屋にいるかいないかくらい分かるもん!」
ユリアは胸を張る。そういえばこいつ、ラピースラが近づいてくると納骨堂の匂いがするとか不気味なこと言ってたもんな。
エドモン殿下は俺とユリアに尊敬のまなざしを向け、
「さすが亜人族だな。我々人族より精霊に近いとされる君たちならではの力だ」
腕を組んで感心している。亜人族なら誰でも悪霊を見られるなんてことは、ないと思うんだけどな……
「殿下、俺の場合は―― ヴァーリエ冒険者ギルドから情報の開示があったと思うけど、竜眼のおかげなんだ」
「竜眼? ギルドからの情報? なんだそれ」
「えっ、知らないの?」
俺がギルドに登録した情報が皇后様に流れていたことを話すと、エドモン殿下は笑い声をあげた。
「僕ちゃんには、聖剣の騎士に関する重要機密にアクセスできる権限なんてないよ。父上と母上、もしかしたら宰相も知ってるかな。あとは騎士団長か」
それから師匠をちらっと見て、
「僕よりむしろ、帝国騎士団から情報を得ているアンドレアのほうが詳しいかもね」
俺もつられて師匠を見ると、オッサンはすいーっとあさっての方を向いた。……怪しいやつ。
「と、とにかくですね!」
師匠は気まずい空気を笑顔でごまかしつつ、
「問題は二つ。一つは、どうすればクロリンダさんがラピースラを自分の身体から追い出さず、離さないと決意してくれるか。もう一つは、いつクロリンダさんが乗り移られるか分からず危険だということです」
「どっちも簡単に解決できるわ」
レモがよく通る声で答えた。
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