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8 壊された宝物④
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「…………?」
ふと見ると、目の前にはご飯と味噌汁、焼き鮭とそして卵焼きが並んでいた。
なんてことはない、今まで何度も見てきた朝の食卓だ。
「えっ、楓……?」
「どうしたの? 康介さん」
向かい合って座る楓が不思議そうに康介を見つめる。
自宅のテーブル。いつもの朝食。いつもの楓。
いつも当たり前のようにあった光景だ。
「え? 何で……」
訳が分からず康介は混乱する。
「病院は? 怪我は? 一体、何がどうなってるんだ?」
「何を言ってるの? 変な夢でも見た?」
「夢……そうか、夢か」
どうやら自分は悪い夢を見ていたらしい。
楓は拉致されてないし、惨い暴行も受けていない。
綺麗な姿のまま、目の前で笑っている。
これこそが現実だ。康介が望む現実はここにあるのだ。
「さ、冷めないうちに朝ご飯食べよ」
「ああ、そうだな」
楓が作ってくれた朝ごはんを食べる。
これも、ずっとそこにあった“当たり前”だ。
「美味い。やっぱり楓が作る卵焼きは世界一美味いなあ」
「ありがとう。そう言ってもらえて嬉しい」
温かい笑顔を交わしながら箸を進める。
しばらくしてから、ふと康介が切り出した。
「なあ、楓」
「何?」
「まだ少し先だけど、月末頃にはお前の誕生日がくるだろう。
何か欲しいものはないか?」
「欲しいもの?」
「掃除機とかコーヒーメーカーとかの実用品じゃなくて、
楓の為のプレゼントを用意してやりたいんだ。
鞄とか、腕時計とか、何でも良いぞ。言ってみてくれよ」
「うーん。もう充分に貰ってきたから。欲しい物はもう無いよ」
「何言ってるんだよ。お前、いつも自分の望みは後回しにしてるだろ」
「ううん。そんなことない。康介さんには感謝してもしきれないぐらい、
たくさんの幸せを貰ったから。もう充分だよ」
「何だよ、遠慮してるのか?俺たちは家族なんだぞ。遠慮なく甘えてみろって」
「うーん……欲しい物は無いけど、お願いしたいことならある、かな」
「何だ? 何でも良いぞ。言ってみろ」
「あのね、康介さん」
康介が促すと、楓はそれまでの微笑みを仕舞い込んだ。
「どうか幸せになって」
妙に改まった様子の楓に、康介はえも言われぬ胸騒ぎを覚える。
「おいおい、何を言ってるんだよ。俺は、楓と一緒に居られればそれで幸せなんだぞ」
胸騒ぎを払拭するように康介は笑って応える。
それに合わせるように、楓も微笑んで見せる。
突如、その微笑みが血にまみれた。
「えっ?」
見れば、辺りは真っ暗な空間になっていた。
さっきまであったはずのテーブルも、朝食も、何もかもが無くなっていた。
足元には……楓が血まみれになって倒れていた。
「な……んで……?」
困惑する康介の目の前に、大鎌が差し出される。
その刃は血に染まっていた。
死神だ。黒いローブに身を包んだ死神が、現れたのだ。
角ばった顔に敵愾心に満ちた険しい目……その顔は、浦坂実そのものだった。
『ならば、その幸せを奪い取ってやるまでだ』
死神の姿をした浦坂が、血まみれの大鎌を振り上げる。
その刃は真っ直ぐに楓に襲いかかる──
「──!!!!」
弾かれるようにして康介は飛び起きた。
心臓がバクバクと忙しない脈を打っている。
ゼエゼエと荒い呼吸を整える。
冷たい汗が頬を伝い落ちる。
やがて落ち着きを取り戻すと、そこが楓の病室であることに気付いた。
嫌な予感に駆られて、思わず彼の手を強く握り締める。
人間らしい温もりがそこにあることを確認して、康介は軽く安堵した。
(いつの間にか寝てしまっていたのか)
先ほど見た光景は、全てが夢だったと理解する。
(それにしても、酷い悪夢を見せられたもんだ)
やれやれと大きくため息をつく。
ふと窓の方を見ると、闇色だった空がうっすらと白み始めていた。
夜明けが近いらしい。
「…………」
相変わらず昏々と眠り続ける楓を見て、康介は少しばかり表情を緩めた。
「焦る必要なんかないよな。目を覚ますのはいつでも良い。お前のタイミングで良い。
俺はいつまででも付き合うから」
楓の頭を優しく撫でて、彼の耳元で囁くように思いを伝える。
「お前が生きててくれさえいれば、それで良い」
そして今一度、康介は楓の手を握る。
両手でしっかりと、包み込むようにして。
「…………⁉︎」
不意に、康介は自身の手の中で何かがピクリと動くのを感じた。
楓の指先が微かに動いたような気がしたのだ。
「楓……⁉︎」
思わず身を乗り出して、楓の顔を覗きこむ。
その時、もう一度、康介の手の中で楓の指が動いた。今度は確実に。
そして、彼の瞼がフルフルと震える。
固く閉じられていたその目が、ゆっくりと抉じ開けられた。
「楓!」
虚ろな眼差しの瞳に、懸命に呼びかける康介の姿が映る。
途端に、楓は大きく目を見開いた。明らかに怯えた様子だった。
「楓、俺が分かるか?」
怖がらせないように、できるだけ優しい声で康介が問いかける。
楓は、不安そうに瞳を揺らしながら小さく首を横に振った。
状況が理解できず、混乱しているようだった。
それを察して、康介は右手を伸ばして楓の頭を撫でてやった。
「そうだな。何も分からなくて当然だよな。でも、何も心配しなくて良いから」
よしよし、と小さな子供をあやすように、康介は優しく優しく楓の頭を撫でた。
そんな中で、康介はふと思い出す。幼い頃、警察に保護された時の楓の姿を。
突然に母親を亡くしたのち、楓は親戚筋の男性に引き取られた。
しかしそこで、彼は酷い虐待を受けていた。
彼が保護された時、全身は痣と傷だらけだった。
あと少しでも発見が遅れていたら、確実に命を落としていただろう。
(何でお前が、こんな目に遭わなければならないんだ)
悲しい気持ちと悔しい気持ちが込み上げてきて、康介は左の拳を強く握りしめる。
「うぅ……」
「あ、無理に動くな」
体を起こそうとした楓だったが、痛みに顔を歪めてすぐに体勢を崩す。
もう一度起き上がろうとした楓を、康介が優しく制した。
「大丈夫。ここは病院だから。安心してくれ。な?」
「…………」
「とにかく、お医者の先生を呼ばないとな」
未だに混乱の中にいる楓の手を握りながら、康介はナースコールを押した。
ほどなくして担当の医師と看護師が現れる。
彼らは、楓の体に触れて状態を確かめ、各種の数値を確認した。
更に楓にいくらか問診したが、いずれも彼は困惑してただただ首を横に振るばかりだった。
結果として、体の方は少しずつだが回復傾向にあることが分かった。
精神面については判断を保留とした。
医師による診察を終えると、楓は再び眠ってしまった。
「楓」
静かに目を閉じている楓に康介がそっと呼びかける。
その声は優しく、穏やかだった。
指先で楓の頬を軽くつつく。
柔らかい肌の感触を堪能して、康介は口元にほんのりと笑みを浮かべる。
ずっと混乱していて怯えきっていた為、楓とまともにコミュニケーションを取ることはできなかった。
しかし、意識を取り戻したという事実が、康介に希望をもたらしていた。
「…………」
ようやく心から安堵した為だろうか。康介は急な眠気に襲われる。
そのまま、楓のベッドの縁に突っ伏せるようにして眠り始めた。
柔らかな朝の日差しが窓から差し込む。
その光の中で、二人は束の間の休息を得るのだった。
ふと見ると、目の前にはご飯と味噌汁、焼き鮭とそして卵焼きが並んでいた。
なんてことはない、今まで何度も見てきた朝の食卓だ。
「えっ、楓……?」
「どうしたの? 康介さん」
向かい合って座る楓が不思議そうに康介を見つめる。
自宅のテーブル。いつもの朝食。いつもの楓。
いつも当たり前のようにあった光景だ。
「え? 何で……」
訳が分からず康介は混乱する。
「病院は? 怪我は? 一体、何がどうなってるんだ?」
「何を言ってるの? 変な夢でも見た?」
「夢……そうか、夢か」
どうやら自分は悪い夢を見ていたらしい。
楓は拉致されてないし、惨い暴行も受けていない。
綺麗な姿のまま、目の前で笑っている。
これこそが現実だ。康介が望む現実はここにあるのだ。
「さ、冷めないうちに朝ご飯食べよ」
「ああ、そうだな」
楓が作ってくれた朝ごはんを食べる。
これも、ずっとそこにあった“当たり前”だ。
「美味い。やっぱり楓が作る卵焼きは世界一美味いなあ」
「ありがとう。そう言ってもらえて嬉しい」
温かい笑顔を交わしながら箸を進める。
しばらくしてから、ふと康介が切り出した。
「なあ、楓」
「何?」
「まだ少し先だけど、月末頃にはお前の誕生日がくるだろう。
何か欲しいものはないか?」
「欲しいもの?」
「掃除機とかコーヒーメーカーとかの実用品じゃなくて、
楓の為のプレゼントを用意してやりたいんだ。
鞄とか、腕時計とか、何でも良いぞ。言ってみてくれよ」
「うーん。もう充分に貰ってきたから。欲しい物はもう無いよ」
「何言ってるんだよ。お前、いつも自分の望みは後回しにしてるだろ」
「ううん。そんなことない。康介さんには感謝してもしきれないぐらい、
たくさんの幸せを貰ったから。もう充分だよ」
「何だよ、遠慮してるのか?俺たちは家族なんだぞ。遠慮なく甘えてみろって」
「うーん……欲しい物は無いけど、お願いしたいことならある、かな」
「何だ? 何でも良いぞ。言ってみろ」
「あのね、康介さん」
康介が促すと、楓はそれまでの微笑みを仕舞い込んだ。
「どうか幸せになって」
妙に改まった様子の楓に、康介はえも言われぬ胸騒ぎを覚える。
「おいおい、何を言ってるんだよ。俺は、楓と一緒に居られればそれで幸せなんだぞ」
胸騒ぎを払拭するように康介は笑って応える。
それに合わせるように、楓も微笑んで見せる。
突如、その微笑みが血にまみれた。
「えっ?」
見れば、辺りは真っ暗な空間になっていた。
さっきまであったはずのテーブルも、朝食も、何もかもが無くなっていた。
足元には……楓が血まみれになって倒れていた。
「な……んで……?」
困惑する康介の目の前に、大鎌が差し出される。
その刃は血に染まっていた。
死神だ。黒いローブに身を包んだ死神が、現れたのだ。
角ばった顔に敵愾心に満ちた険しい目……その顔は、浦坂実そのものだった。
『ならば、その幸せを奪い取ってやるまでだ』
死神の姿をした浦坂が、血まみれの大鎌を振り上げる。
その刃は真っ直ぐに楓に襲いかかる──
「──!!!!」
弾かれるようにして康介は飛び起きた。
心臓がバクバクと忙しない脈を打っている。
ゼエゼエと荒い呼吸を整える。
冷たい汗が頬を伝い落ちる。
やがて落ち着きを取り戻すと、そこが楓の病室であることに気付いた。
嫌な予感に駆られて、思わず彼の手を強く握り締める。
人間らしい温もりがそこにあることを確認して、康介は軽く安堵した。
(いつの間にか寝てしまっていたのか)
先ほど見た光景は、全てが夢だったと理解する。
(それにしても、酷い悪夢を見せられたもんだ)
やれやれと大きくため息をつく。
ふと窓の方を見ると、闇色だった空がうっすらと白み始めていた。
夜明けが近いらしい。
「…………」
相変わらず昏々と眠り続ける楓を見て、康介は少しばかり表情を緩めた。
「焦る必要なんかないよな。目を覚ますのはいつでも良い。お前のタイミングで良い。
俺はいつまででも付き合うから」
楓の頭を優しく撫でて、彼の耳元で囁くように思いを伝える。
「お前が生きててくれさえいれば、それで良い」
そして今一度、康介は楓の手を握る。
両手でしっかりと、包み込むようにして。
「…………⁉︎」
不意に、康介は自身の手の中で何かがピクリと動くのを感じた。
楓の指先が微かに動いたような気がしたのだ。
「楓……⁉︎」
思わず身を乗り出して、楓の顔を覗きこむ。
その時、もう一度、康介の手の中で楓の指が動いた。今度は確実に。
そして、彼の瞼がフルフルと震える。
固く閉じられていたその目が、ゆっくりと抉じ開けられた。
「楓!」
虚ろな眼差しの瞳に、懸命に呼びかける康介の姿が映る。
途端に、楓は大きく目を見開いた。明らかに怯えた様子だった。
「楓、俺が分かるか?」
怖がらせないように、できるだけ優しい声で康介が問いかける。
楓は、不安そうに瞳を揺らしながら小さく首を横に振った。
状況が理解できず、混乱しているようだった。
それを察して、康介は右手を伸ばして楓の頭を撫でてやった。
「そうだな。何も分からなくて当然だよな。でも、何も心配しなくて良いから」
よしよし、と小さな子供をあやすように、康介は優しく優しく楓の頭を撫でた。
そんな中で、康介はふと思い出す。幼い頃、警察に保護された時の楓の姿を。
突然に母親を亡くしたのち、楓は親戚筋の男性に引き取られた。
しかしそこで、彼は酷い虐待を受けていた。
彼が保護された時、全身は痣と傷だらけだった。
あと少しでも発見が遅れていたら、確実に命を落としていただろう。
(何でお前が、こんな目に遭わなければならないんだ)
悲しい気持ちと悔しい気持ちが込み上げてきて、康介は左の拳を強く握りしめる。
「うぅ……」
「あ、無理に動くな」
体を起こそうとした楓だったが、痛みに顔を歪めてすぐに体勢を崩す。
もう一度起き上がろうとした楓を、康介が優しく制した。
「大丈夫。ここは病院だから。安心してくれ。な?」
「…………」
「とにかく、お医者の先生を呼ばないとな」
未だに混乱の中にいる楓の手を握りながら、康介はナースコールを押した。
ほどなくして担当の医師と看護師が現れる。
彼らは、楓の体に触れて状態を確かめ、各種の数値を確認した。
更に楓にいくらか問診したが、いずれも彼は困惑してただただ首を横に振るばかりだった。
結果として、体の方は少しずつだが回復傾向にあることが分かった。
精神面については判断を保留とした。
医師による診察を終えると、楓は再び眠ってしまった。
「楓」
静かに目を閉じている楓に康介がそっと呼びかける。
その声は優しく、穏やかだった。
指先で楓の頬を軽くつつく。
柔らかい肌の感触を堪能して、康介は口元にほんのりと笑みを浮かべる。
ずっと混乱していて怯えきっていた為、楓とまともにコミュニケーションを取ることはできなかった。
しかし、意識を取り戻したという事実が、康介に希望をもたらしていた。
「…………」
ようやく心から安堵した為だろうか。康介は急な眠気に襲われる。
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