15 / 76
第1章
第15話 出逢い(ミア視点)
しおりを挟む
◇ 【ミア視点】
ある日、わたしは目を覚ますと真っ白な空間にいました。
そこには沢山の人がいて、みんな知らない人ばかりでした。
周りをキョロキョロ見渡していると「スキルの素を選べ」って、頭の中で声がしたから驚きました。
ラノベは読むし、ゲームもするので『スキル』は知っています。
この状況だから、きっと異世界転生して選んだスキル使えるようになるのかなって、あまり疑いもしませんでした。
わたしは美大で絵画を専攻しているので、勇者になって魔王を討伐するよりも、スローライフを送りたかった。
だからわたしは『素材』『特徴』『表現』のスキルの素を選びました。大好きな絵を描いて過ごしたかったから。
選び終わったので、これから転移しようとしたとき、知らない女の子から声をかけられました。
「ねえ、一緒に転移しない? 最初から1人だと不安だからさ」
それは周りの日本人に声かけて、一緒に転移しようという話でした。
メンバーは女性だけの5人だったので、わたしはそのお誘いを受けることにしました。
男性がメンバーにいなかったのも安心でしたし。
◇
――転生した先は、バーセリーという街。
メンバー全員がラノベ好きだったこともあり、真っ先に冒険者ギルドへ行きました。
冒険者ギルドの受付の女性から、この世界で私達は異世界人として認知されていること。冒険者に登録するときのルールなどを教えてもらいました。
全員が冒険者登録した後、わたしに声をかけてくれたリーダーのマサミさんが、興味津々の顔でみんなに話しかけました。
「ねえねえ。みんな職業何にした? みんな驚かないで、私は勇者になれたの!」
「えーーー! かぶったじゃん。私も勇者なんだけどぉ!」
「ふふふ、勇者なんか魔王倒さないと人権剥奪されそうで大変じゃない。私は賢者よ」
「やっぱりこうなったわね。パーティに必ずタンクは必要よ。誰もやらないと思ったから私がなっておいたわよ。聖騎士にね」
……なんということでしょうか。
みなさんバリバリの戦闘狂です。スローライフしたいわたしと対極の人達でした。
どうしよう。職業が『画家』なんて言えない。
そんな焦ってるわたしにリーダーのマサミさんが聞いてしまいました。
「ミアは何にしたの? あっ、わかったわ。聖女でしょ!? ミアに合ってるわよ」
お願いです。やめてくれませんか。ハードル上げるの……
「え、いや、その……画家です」
……
「ご、ごめんなさい。ちょっとよく聞こえなかったわ。もう一度お願い」
「……画家です」
「「「「画家っ!!」」」」
みなさん、宇宙人でも見たような、理解できないものと遭遇したような顔をしていました。
「だ、大丈夫よ。遊び人も転職すれば賢者よ! きっと凄い職業に転職できるわよ」
「そ、そうよね」
「きっとそうよ。画家なんてレアジョブよ。普通なれないわよ」
それからの扱いは完全に痛い子に対するものでした。
微妙な空気のままわたし達はクエストへ行き、冒険者ギルドに戻ってきたとき、わたしはパーティから外されました。
理由は「まだ私達のレベルだと、ミアを守りながら戦えない」ということでした。
しょうがありません。みんなは剣や魔法のスキルでバシバシと魔物を倒しますが、わたしはゴブリン一匹にすら勝てませんでしたから。
それから二日後、他の冒険者が新しくパーティに入るので、出ていってほしいと言われ、途方にくれました。
わたしは生活費を稼ぐため、冒険者ギルドでパーティに入れてくれるところを探しているとき、ひとつのパーティからお声がかかったのです。
エルフと少し柄の悪いおじさん達がいるパーティでした。
怪しいと思いましたが、背に腹は代えられないので話をさせてもらいに行きました。
自己紹介をした途端、わたしの職業とスキルをギルド内に言いふらされてパーティへの参加は断られました。
そして、他のどのパーティにも入れなくなったのです。
そのおじさん達は、翌日もわたしと同じ新人冒険者だったタクミさんに絡んでバカにしてました。
けれど、わたしはタクミさんが大量の魔石を買取りに出したのを見てました。
どうやってバカにされるようなスキルで、大量の魔物を倒せるんだろうってこのときは思ってました。
その次の日、もう、わたし死ぬのかも……って半ば諦めながらも、パーティを探すため冒険者ギルドに来てタクミさんを見つけました。
わたしと同じような境遇なら、協力しあえるかもと思い声をかけました。
本当にこれが最後のチャンスと思い、必死に話を聞いてもらおうとがんばりました。
見た目は背が低くて幼い雰囲気がありますが、ものすごくしっかりしていて、わたしの誰からも見向きもされないスキルを、とんでもないスキルに変えてくれました。
宿屋でいきなり部屋に呼ばれたときは正直焦りました。男の人と部屋で二人っきりになるなんて、今までなかったからです。ドキドキしてしまったのが、タクミさんに伝わってなければいいけど……
異世界に絶望もしたけれど、わたしは最高の出逢いをしたと思います。
スローライフも楽しみたいですが、今はタクミさんと冒険するのが一番の楽しみです。
ある日、わたしは目を覚ますと真っ白な空間にいました。
そこには沢山の人がいて、みんな知らない人ばかりでした。
周りをキョロキョロ見渡していると「スキルの素を選べ」って、頭の中で声がしたから驚きました。
ラノベは読むし、ゲームもするので『スキル』は知っています。
この状況だから、きっと異世界転生して選んだスキル使えるようになるのかなって、あまり疑いもしませんでした。
わたしは美大で絵画を専攻しているので、勇者になって魔王を討伐するよりも、スローライフを送りたかった。
だからわたしは『素材』『特徴』『表現』のスキルの素を選びました。大好きな絵を描いて過ごしたかったから。
選び終わったので、これから転移しようとしたとき、知らない女の子から声をかけられました。
「ねえ、一緒に転移しない? 最初から1人だと不安だからさ」
それは周りの日本人に声かけて、一緒に転移しようという話でした。
メンバーは女性だけの5人だったので、わたしはそのお誘いを受けることにしました。
男性がメンバーにいなかったのも安心でしたし。
◇
――転生した先は、バーセリーという街。
メンバー全員がラノベ好きだったこともあり、真っ先に冒険者ギルドへ行きました。
冒険者ギルドの受付の女性から、この世界で私達は異世界人として認知されていること。冒険者に登録するときのルールなどを教えてもらいました。
全員が冒険者登録した後、わたしに声をかけてくれたリーダーのマサミさんが、興味津々の顔でみんなに話しかけました。
「ねえねえ。みんな職業何にした? みんな驚かないで、私は勇者になれたの!」
「えーーー! かぶったじゃん。私も勇者なんだけどぉ!」
「ふふふ、勇者なんか魔王倒さないと人権剥奪されそうで大変じゃない。私は賢者よ」
「やっぱりこうなったわね。パーティに必ずタンクは必要よ。誰もやらないと思ったから私がなっておいたわよ。聖騎士にね」
……なんということでしょうか。
みなさんバリバリの戦闘狂です。スローライフしたいわたしと対極の人達でした。
どうしよう。職業が『画家』なんて言えない。
そんな焦ってるわたしにリーダーのマサミさんが聞いてしまいました。
「ミアは何にしたの? あっ、わかったわ。聖女でしょ!? ミアに合ってるわよ」
お願いです。やめてくれませんか。ハードル上げるの……
「え、いや、その……画家です」
……
「ご、ごめんなさい。ちょっとよく聞こえなかったわ。もう一度お願い」
「……画家です」
「「「「画家っ!!」」」」
みなさん、宇宙人でも見たような、理解できないものと遭遇したような顔をしていました。
「だ、大丈夫よ。遊び人も転職すれば賢者よ! きっと凄い職業に転職できるわよ」
「そ、そうよね」
「きっとそうよ。画家なんてレアジョブよ。普通なれないわよ」
それからの扱いは完全に痛い子に対するものでした。
微妙な空気のままわたし達はクエストへ行き、冒険者ギルドに戻ってきたとき、わたしはパーティから外されました。
理由は「まだ私達のレベルだと、ミアを守りながら戦えない」ということでした。
しょうがありません。みんなは剣や魔法のスキルでバシバシと魔物を倒しますが、わたしはゴブリン一匹にすら勝てませんでしたから。
それから二日後、他の冒険者が新しくパーティに入るので、出ていってほしいと言われ、途方にくれました。
わたしは生活費を稼ぐため、冒険者ギルドでパーティに入れてくれるところを探しているとき、ひとつのパーティからお声がかかったのです。
エルフと少し柄の悪いおじさん達がいるパーティでした。
怪しいと思いましたが、背に腹は代えられないので話をさせてもらいに行きました。
自己紹介をした途端、わたしの職業とスキルをギルド内に言いふらされてパーティへの参加は断られました。
そして、他のどのパーティにも入れなくなったのです。
そのおじさん達は、翌日もわたしと同じ新人冒険者だったタクミさんに絡んでバカにしてました。
けれど、わたしはタクミさんが大量の魔石を買取りに出したのを見てました。
どうやってバカにされるようなスキルで、大量の魔物を倒せるんだろうってこのときは思ってました。
その次の日、もう、わたし死ぬのかも……って半ば諦めながらも、パーティを探すため冒険者ギルドに来てタクミさんを見つけました。
わたしと同じような境遇なら、協力しあえるかもと思い声をかけました。
本当にこれが最後のチャンスと思い、必死に話を聞いてもらおうとがんばりました。
見た目は背が低くて幼い雰囲気がありますが、ものすごくしっかりしていて、わたしの誰からも見向きもされないスキルを、とんでもないスキルに変えてくれました。
宿屋でいきなり部屋に呼ばれたときは正直焦りました。男の人と部屋で二人っきりになるなんて、今までなかったからです。ドキドキしてしまったのが、タクミさんに伝わってなければいいけど……
異世界に絶望もしたけれど、わたしは最高の出逢いをしたと思います。
スローライフも楽しみたいですが、今はタクミさんと冒険するのが一番の楽しみです。
5
あなたにおすすめの小説
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした
渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞!
2024/02/21(水)1巻発売!
2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!)
2024/12/16(月)3巻発売!
2025/04/14(月)4巻発売!
応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!!
刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました!
旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』
=====
車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。
そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。
女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。
それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。
※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる