抜けるような青空

笠原久

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第五章

巨人の森の遺跡1

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 近場のクニークルスの里で一泊し、少しばかり情報収集をしてから巨人の森へ向かった。

 里から遺跡までの距離はリックの足で十五分ほど。

 巨人の森は噂どおりの場所だった。

 なにせ、ここだけ木々が巨大化していたのだ。周りの木と比べるとよくわかる。一般的な大木の五倍くらいの樹高があるのだ。

 もちろん低木や下生えも完全に巨大化している。花でさえも巨大化していた。

 タンポポ、キンポウゲ、アヤメといったごく一般的な花たちが、とんでもない大きさになっている。

 どれも元の大きさの四倍から五倍程度のサイズになっていたのだ。花びらそのものが巨大化し、茎や葉も太く大きなものに変わっていた。

 突然変異で急激に成長したというより、もともと普通の大きさだったものが、何かのきっかけでそのまま巨大化させられたかのようだった。

 シュゼットはなんとなく森の状況に異様さを覚えた。

 近場の里で訊いたところ、巨大化したのは植物だけで、動物は以前と変わらぬ大きさだというから、なおのこと奇妙に思えた。

 リックも異様な雰囲気を肌で感じ取ったのか、それともフェーレースの野生の勘ゆえか、さっきからきょろきょりと辺りを見まわしていて落ち着きがない。

 顔つきも、どことなく警戒の色を浮かべていた。

「前に来たときもこうだったの?」

「ごめん、わかんない……」

「一回来たことあるんでしょう?」

「前は、遺跡の前までロゼールが連れて行ってくれたから……」

「森そのものにはあまり注意を払っていなかったのね?」

 リックはうなずいた。

「まぁ危険はないという話だし、大丈夫だとは思うけれど……」

 最寄りのクニークルスの里で仕入れた情報によると、この森はシカやイノシシが多く、カニスがよく狩りをしに来るとわかった。

 フェーレースのほうは滅多に来ないそうだが、それでも気まぐれに姿を現してはヒグマを仕留めているらしい。

 カニスにとって巨人の森は大事な猟場のひとつであり、ゆえに変異種は定期的に仕留めて森を綺麗にしているという。

 ついこのあいだも大規模な討伐をやったばかりで、森に生息する変異種を片っ端から掃除したそうだ。

 対応した年配のクニークルスの男はそう言って、シュゼットに笑顔を向けた。

「そのなかに、呪言種はいなかったのかしら?」

「呪言種?」

 年配のクニークルスの男は、困惑した顔つきで聞き返し、すぐに苦笑を浮かべた。

「いえいえ、おりませんよ。先ほど申しましたとおり、あそこはカニスが狩り場にしておりますからな。呪言石が手に入るのでしたら、彼らは自分たちが手にすべき当然の名誉を得るべく、我先にと森へおもむくでしょう」

「それはそうでしょうけれど――じゃあ、遺跡にも呪言種はいなかったのかしら?」

「あの廃墟のことでしょうか? 砦のような外観をした……」

「砦っぽいの?」

 シュゼットはリックを振り返って見た。

「ロゼールも、確か『昔の人間たちの砦じゃないか』って言ってはいたけど……」

「でしたら間違いありませんでしょう。そもそも巨人の森には、ほかに遺跡と思しい場所はありませんからな。そちらのほうにも呪言種はいなかったと聞いておりますよ。もっとも、仮にいたとしてもカニスがとっくの昔に討伐してしまって、おふたりが倒すことはできないかと……。呪言石をご所望で?」

「いえ、そういうわけではないのだけれど」

「でしたら、明日にでも行ってみてはいかがでしょうか? 先程も申しましたようにちょうど定期討伐を終えたばかりですからな、安全に見学ができるでしょう」

 年配のクニークルスはにこりと笑った。

「わたくしも何度か行ったことがありますので。よろしければご案内しますが?」

「いえ、ふたりだけで十分よ」

 シュゼットはリックに目を向けた。年配のクニークルスはにこやかに微笑した。

「そうですな。美しい淑女を守るのは、小さな騎士に任せましょう」

 言われたリックはきょとんとしていた。

「一応、森の様子や遺跡までの行き方を教えてくれる?」

 シュゼットの質問に、年配のクニークルスは快く答えてくれた。

 森の様子は当然だが、動物は何がいて、毒蛇や毒グモがどこそこにいるから注意すべきだ、といった細かなことまで教えてくれた。

 しかし一番シュゼットの興味を引いたのは、むしろ小さな植物を見つけるほうが難しい、という一言だった。

「普通の植物は生えていないの?」

「わたくしが知るかぎりではございません。ただ、そうですなぁ――ほかの森にない特色として、明るさが挙げられるでしょうか」

 普通の森と違って、巨人の森はあまり鬱蒼としておらず、薄暗い場所だという印象を与えないという。

 森を形成する木々があまりにも巨大であるため、一本一本がかなり距離を置いて生えているらしい。

 実際、シュゼットが大雑把に目算したかぎりでも、大きな屋敷が建てられるくらい離れていた。

 おかげで視界は開けていて、森のなかだというのにだいぶ遠くまで見渡すことができる。

 木々はまるで巨大な柱のようで、中身をくり抜いたら家にできそうなほど幹が太かった。

 天をつくように伸びる木の樹高は、遠目からでもはっきりわかるほどに高く、実際に森に入ってから上を見上げると、木の枝がはるか彼方にあるように思えた。

 空の青さまではわからなかったが、葉と枝のあいだを通って、日光が地面まで降りそそいできていた。枝葉の形がくっきりと浮かび上がるほどの濃い影ができている。

 地面はすべて背の高い雑草で覆われていて、これのせいで地面から少しばかり上を歩くことになった。

 生えている雑草がとにかく巨大で、しかも大きさに比例するように頑丈さも上がっているから、土を踏みしめることができないのだった。

 人間一人の体重では沈まず、雑草は強い弾力のあるベッドのようだった。歩く者の体を上へ上へと押し上げている。

 ときおり、この緑の絨毯を貫くようにして地面から木が顔を出していた。

 本来は低木なのだろうが、巨人の森では高木と呼んで差し支えないだけの樹高を誇っていた――といっても、栄養も日光も足りないせいか、枝も幹も細く、葉っぱもあまり生えていない。

 貧弱な体つきで背丈ばかりが伸びてしまったようだ。

 低木もまた、この森を形作る巨樹と同様に途切れ途切れにしか生えていなかった。

 通行の邪魔になるようなことはなく、むしろその奇態な姿から、森のなかに作られた奇妙なオブジェのように見えなくもない。

 葉がまばらにしか生えておらず、枝先まで見えるこの低木は滑稽な芸術品のようにも見えた。

 緑の絨毯を突き破っているのは何も低木ばかりでなく、花もそうだった。

 キンポウゲ、タンポポ、アヤメといった花たちが、背の高い雑草を貫いて力強く凛と咲いている。

 ところどころにぽつりぽつりと咲く程度だったが、近づくと強烈な花の香りがした。

 シュゼットとリックは無言で、辺りを警戒しながら進んだ。探知魔術は発動済みなので、まわりの動きは手に取るようにわかる。

 クニークルスの里で聞いたとおり、この森にはシカやイノシシが多いらしい。

 ふたりの行く手にも野生のシカがいて、シュゼットたちの姿を見ると、足音を立てながらどこかへ走り去っていった。

 見晴らしがいいので、シュゼットの探知魔術はあまり役に立っていない。

 魔術の有効範囲より、シュゼットの視界のほうがはるかに広いのだ。シカを見つけたのも目視による確認が先で、探知魔術に引っかかる前のことだった。

 そして、このシカはシュゼットの探知魔術の有効範囲に入ることなく走り去っていった。

 だが、シュゼットは魔術の使用をやめなかった。

 目だけでは確認しきれないこともある。なにより、ここにはロゼールに呪いをかけた呪言種がいるはずなのだ。

 変異種は一度住処を決めると、滅多なことでは移動しない。遺跡を根城にしているのなら、極力そこから離れないように生きるはずだ。

 この地に住まうカニスは、なぜか呪言種を発見できなかったようだが、それは逆説的に、これから戦う敵がいかに優秀かを示す証拠にもなりうる。

 つまり、カニスでさえ発見できない方法で隠れひそんでいるということだ。優れた五感を持つ地上の民の目をごまかすなら、魔術による探知で見つけるしかない。

 それに、リックのことを相手が覚えていたら、不意打ちを喰らう危険すらあった。

 油断はできない――決して。

 最大級に警戒して、いつでも反撃の一手を打てるようにしておかなくてはならない。シュゼットは手のなかの赤光石を握りしめた。

 だが、シュゼットの意に反して、遺跡までの道のりはとても順調だった。

 変異種に襲われることもなく、注意された毒蛇や毒グモと遭遇することもなく、なんの問題も起こらないまま、目的の廃墟までたどり着いた。

「ここ?」

「うん、ここだよ。間違いない」

 リックが建物を見上げながら言った――建物というより、小さな丘のように見えた。

 どうやら一階部分は完全に土に埋まっているらしく、地上に露出しているのは二階より上の部分だけだった。

 その二階部分も三分の一が土に埋もれ、さらに建物全体がツタやコケなどの植物に覆われているせいで、石造りの砦には見えなかった。

 かろうじて、かつて窓だったと思しい場所に四角く大きな穴が空いていたから、人造の建築物なのだろう、と判断できるくらいだった。

 はめ込まれていたはずのガラスはすでになく、あらかじめ砦だと聞かされていなければ、丘の下にある洞穴か何かだと勘違いしたに違いない。

 砦のうえに目を向ければ、巨大な木の幹や枝が見えた。長い年月をかけて木が生長し、石壁や天井を突き破っていたのだ。

 砦のあちこちから木々が生え、そこから枝が伸び、葉を茂らせていた。木々にはツタが巻きつき、表面にはコケが生い茂っている。

「入ってみましょうか」

「うん」

 リックはうなずいて、窓ガラスがあったと思しい四角い穴から砦へ入っていった。シュゼットもついて行き、内側の様子を観察した。

 変異種の気配はない。

 シュゼットは、より高度な探知魔術を使って生き物の気配を探ったが、小動物はいても、変異種のような異形の存在は感知できなかった。

 キツネやネズミが砦のなかを巣の代わりにし、鳥が木の枝に止まっていることはわかった。

 だが、それだけだ。変異種はいない。

 シュゼットはぐるりと砦のなかを見まわしてみた。

 内側は荒れていて、石壁や床、天井が植物のせいで崩れたり壊れたりしていた。特に天井と床は、太い木の幹と枝によって破壊されている。

 おかげで砦のなかであっても木陰にいるような気分だった。

 さすがに森のなかよりは薄暗いが、それでも日の光が青々と茂った葉のあいだを通って、シュゼットとリックのいる場所まで差してきている。

 瓦礫で埋まっている箇所を避けながら、シュゼットはリックについて行った。壁や天井は崩れているので、進むだけなら難儀することもない。

 かなり歩きづらかったが、膝と腰を落として身を低くしたり、横歩きになって背中を壁にこすりつけたりしながら進む分には支障がなかった――おかげでだいぶ汚れたが。

「つい最近、討伐が行なわれたというだけあって、見事に変異種がいないわね。目的の相手と遭遇した場所はどこなのかしら?」

「もっと奥――じゃなくて、地下って言ったほうが正確だね」

「地下? この砦、地下があるの?」

「うん、僕らが呪言種と遭遇したのは、神殿の祭壇なんだ」

「神殿……?」

 初耳だ。そんな情報はなかった――ひょっとしてクニークルス、あるいはカニスたちもこの事実を把握していないのだろうか?

「もっと奥に、地下に続く道があるんだ。そこから降りるよ」

 リックは身をかがめて、木の枝をくぐった。ちょうど廊下だったと思われる場所に、太い枝が伸びていた。

 その枝は崩れた壁のがらくたを登って、降りる途中にあったので、シュゼットは足を滑らしそうになって難儀した。

 リックはさすがにフェーレースだけあって、足場の悪い場所でもすいすい進んでいくが、人間のシュゼットはそうは行かない。

 たびたびリックに声をかけ、待ってもらわなければならなかった。

 シュゼットがおっかなびっくりバランスを取りながらやって来るのを待ちながら、リックはときおり焦燥に駆られたような顔つきで、遺跡の奥へ目を向けていた。

「早く行きたいって顔だわ」

「え? あ、いや、そんなことないよ……。シュゼットはゆっくりでいいし、なんだったら僕が抱きかかえて移動しても――」

「ごめんなさいね。わたし、完全に足を引っ張ってるわ」

「そんなことないよ!」

 大声でリックは言った。建物の壁に声が反響して、小さなこだまになった。

「シュゼットがいなきゃ地上に来られなかったし、それに――それに、きっと地上まで来られても、僕ひとりじゃここまで来られなかったと思うんだ」

「そう? わたしと一緒じゃなくても平気だったと思うけれど」

「でも僕、クニークルスの里で何を物々交換したらいいかわからないよ? それに僕ひとりだったら、きっとクニークルスの里に泊まろうなんて考えなかったと思う。普通に森で野宿というか、魔女の家で寝ちゃってると思う……」

「運がよければ、寝る前に小物と遭遇して気づけるかもしれないわ。それにロゼールの魔女の結界が強力で、リックを守ってくれるかも」

「そんな偶然に頼ってたら、きっとたどり着く前に死んでると思うよ」

 リックは弱々しく笑った。

「何度も言うけど、本当に感謝してるんだ。シュゼットのおかげで地上まで来られたし、遺跡までの旅もすごく順調だった。今からやる呪言種退治も手伝ってくれるし――だから」

 リックは言葉を切って、迷うような素振りでうつむいた。

「何かしら? なんのおねだり?」

「おねだりっていうか――」

 リックはちょっと顔を赤くして不服そうに、でもすぐに真剣な顔になって、

「あのさ、シュゼットは戻ってもいいよ? ここから先はきっと危ないと思うし、クニークルスの里で待っていてくれるだけでも、僕は十分心強い――」

 シュゼットはリックの唇に人差し指を当てて、言葉を途切れさせた。
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