〈円環〉を歩む者達

笠原久

文字の大きさ
1 / 15

第1話

しおりを挟む
 然う高らかに宣言してから、壇上の男は顔を俯かせた。表情には苦悶が、或いは迷いが見える。何を迷って居るのかと聴衆は苛立った様子を見せ始めて居る。
 然し壇上の男は然う云った事には関心が無いらしく気にする様子は無い。聴衆の我慢が限界にまで達しようとした時、漸く壇上の男は顔を上げ、真っ直ぐに正面を見据えて再び演説を開始した。

「然うだ! 諸君! 我々は〈円環〉の中に居るのだ! と言っても君達には何の事かさっぱり分るまい。然う、之は体感した者にしか分らぬのだ。如何に君達が理解しようと努めても無意味と云う物――いやいや、然う騒がずに聴いて貰いたい。何も僕は君達を怒らせようとか、君達の理解力を疑って居るとか、然う云う訣では断じて無いのだ! 君達の能力を寧ろ僕は高く評価して居る。何故なら君達は選ばれたからだ! この何億と云う人々の暮す地の中で――然うだ! 僅か三百人と云う精鋭! 選ばれし者達よ! 諸君らは之より〈円環〉からの脱出と云う重い任を熟さなくては為らない! 恐ろしく困難が伴う事だ。若しかしたら一人も脱出出来ないかも知れない……。然し! 僕は何時か抜け出す者が居ると信じて居る! 敢えて――然う! 敢えてだ! 君達に命じようでは無いか! 『〈円環〉から脱出せよ!』と!」

 演説は終り、壇上の男は舞台から消え去った。




「今の演説、どう思う?」

 熊の様な大男が隣に居る年若い男に話し掛けた。

「さあね。『〈円環〉から脱出せよ』と言われても〈円環〉が何か分らないんじゃ、何うしようも無い。せめてもう鳥渡何か説明があれば好いのだが……」

「慥かにな。精鋭だとか何だとか随分と褒め称えて居たが、結局何を遣らせたいのか分らん」

「で――」と呟いてから、年若い男は言った。

「君は結局、此れに乗る気が有るのかい? 今の説明を聞く限りじゃ、何うしようも無さそうだが。いや、何うしようも無いと云うより動きたくても動けないと言ったほうが正確か」

「『〈円環〉から脱出する術を見附けられれば如何なる望みも叶える』か……それに惹かれて大層面倒な試験を受けて、挙句に説明が好く分らんから止める、じゃ情け無いだろ?」

「其れはそうだが、然しなぁ……合格すれば〈円環〉が何か分るかと思って居れば……」

「其れを探す事が、あたし達を集めさせた本当の理由なんじゃないかい?」

 いつの間にか近くまで遣って来て居た妙に露出の多い婀娜やかな女が言った。

「困惑してるのは何もあたし達だけじゃないさ。見なよ」と扉を指差した。

 聴衆が這入って来た扉は閉ざされて居た。出ようとする聴衆が集って居たが出られない様だった。どうなって居るのかと言う声が聞える。
 然し何処を捜し廻っても、演説をして居た男も、茲へ案内した妙な大男も、薄着の女も見附からない。

「要するに、あれか。途中で降りるのは許可しません、ってか」

 熊の様な大男がおどけた調子で言った。

「何うやら俺達に拒否権は無い様だ。人権侵害で訴えて見るかい?」

「茲を無事に脱出出来たら、考えて見るよ」と年若い男は答えた。

「脱出なんて見るからに無理そうだけどね」

 建物は頑丈な壁で囲まれて居た。既に壁や扉や窓を破壊しようとして居る者も居たが、誰一人として壊せて居なかった。どころか傷一つ附いて居ない。
 何処かを壊して脱出する事は無理な様だった。其の内に床や天井を攻撃する者まで出始めたが、結果は同じだった。

「おいおい、まさか俺達を集めて殺す事が目的じゃないだろうな」

「そいつは無いよ」と婀娜やかな女が答えた。

「周りの人数を数えて御覧よ」

 年若い男は自らの感覚を押広げ、意識を集中して館内に残されている人数を把握した。現在、建物内に取り残されて居る人間は二四四人だ。

「驚いたな。既に六十人近くが茲から脱出したと云う事か」

「数え間違いじゃねぇのか? この短時間にどう遣って出たんだよ」

 大男の言葉に、少し不機嫌な声で年若い男は答えた。

「有り得ないね。僕のこの能力は間違い無く正確無比だ。何なら一人一人調べて見るかい? 既に二三九人に減って居るよ。数えて行けば君も認めざるを得ない」

 そう言って睨み附けると、大男は慌てた様に辯明した。

「いや悪かったよ。別にあんたを疑ってる訣じゃねぇんだ。あんたも合格者なんだもんな、それくらいの芸当は出来て当然か……。いや悪いな、俺ぁ腕っ節だけで来た様なもんだからよ、どうもその手の力で把握したって事に頭が廻らねぇんだ」

 年若い男は暫く大男を黙って見詰めて居たが、やがて視線を逸らした。

「ふふっ、喧嘩なんてしてる場合じゃないと思うけどねぇ」

 婀娜やかな女の言葉に年若い男が応じた。

「既に残りが二百人近くに為って居る事は把握して居る。さっさと出る方法を攫むに限る」

 年若い男は場を離れようとした。其れを婀娜やかな女は止める。

「そう慌て為さるな。脱出する糸口はそう簡単には見附からないよ。何せ此のあたしでさえ、先刻から何う遣って脱出して居るのか全く分らないんだからね」

 年若い男は立ち止って、婀娜やかな女を見詰めた。

「自分と組め、とでも云う積りか?」

 婀娜やかな女は品の無い笑みを浮べた。

「話が早くて助かるよ。で、返辞はどうだい? 組むか一人で遣るか……」

「報酬はどうする積りだ?」

「何だ、そんな事かい? 『〈円環〉から脱出する術を見附けられれば如何なる望みも叶える』としか書かれて居なかっただろう? つまり複数居たって構わないって事さ」

「屁理窟に聞えるがな……」と答えた後、年若い男は少し考え、諒承した。

「一つだけ言って置くが、抜け駆けは許さんぞ」

「そいつはこっちの台詞だね――で、あんたはどうするんだい?」

 大男に向き直って女は問うた。大男は意外そうに「俺もかい?」と言った。

「てっきりこっちの兄さんだけかと思ってたがな……。念の為言って置くがよ、俺ぁ腕力しか能が無いぜ? 好いのかい?」

「この試験には君の様なタイプの人間も多数居る様だ」と年若い男が言った。

「それはつまりこの件は単に智力だけでは解決出来ないと云う事だろう」

「ふふっ、漸く気附いたのかい?」

「遅れ馳せながらね。残った人間がどう云うタイプかを探って居たら分ったよ」

 年若い男は周囲を見廻しながら説明した。

「現在残って居るのは二〇九人。此の内、八十人程度が武闘派の様だ」

「何かすげェ嫌そうな言い草だな、それ」

「正直、余り関り合いに為りたくない柄の悪い奴が多い様だからな」

「あー……まぁ慥かに言われりゃ、そう云う感じの連中が多いか。で」と大男は自分を指差して「俺は柄が悪く無さそうだって判断された訣か?」と言った。

「その辺に就いてはそっちの姉さんに訊いて呉れ。僕には本当に柄が悪いのかどうかは判定出来ない。飽くまでも形姿と表面に出て居る態度しか分らない」

「本当の所はあたしにも分らないんだけどね、只あたしの勘はこいつは大丈夫だって言ってる。だから信頼して呉れて構わないさ」

「非道く曖昧だな」

「仕方無いのさ。これはあたしの本来の能力とは別物だから。で、あんたは組む気が有るのかい? 無いって云うなら残念だけど、別の御仁を探す事にするよ。……まぁ尤も、あんたは断らないって、あたしの勘は言ってるけどね。当ってるかい?」

「ああ当ってるよ。喜んで組ませて貰う。どうやらここを俺一人で脱出するのは無理そうだからな。ここはあんた等に任せる事にするよ。出番が来たら言って呉れ」

「それじゃあ決りだね」と婀娜やかな女は言った。

「じゃ早速だけど脱出するとしよう。あたしはどうもこう云う中に居るのが苦痛でね」

「手立ては有るのか? その口振りからするとそう難しくは無いようだが」

「気附いてないのかい? 茲を真っ先に脱出したのは所謂あんたの様な情報を収集して即座に分析するタイプの使い手だよ。茲から抜け出る方法はあんたが一番好く知って居ると思うけどね。分らないかい?」

「余り買い被られてもな」と答えつつ年若い男は自身の集中力を高めて周囲の情報を収集し、分析して行った。婀娜やかな女の言う通り、既に自分と同じ様なタイプの人間は殆ど居ない様だった。

 残って居るのは大男の様な奴が七十六人、それに潜入や偵察と云った事柄を得手とする者が九十三人、自身と同じく情報を集め分析するのが得意なタイプは九人しか居ない。其れから婀娜やかな女と同じく、分析不能な者が十四人居た。

 建物は縦四十米、横三十五米、高さ二十五米の四階建て。内部の総面積は約四八〇〇平方米。建物内には演説を聴いた者以外は既に居らず、出入口は凡て施錠されて居る。

 天井・壁・床・窓の材質は分析不能。取敢えず人間の力で破壊出来る類いの物では無い事だけは分った。屋上が有るが、其処への扉にも鍵が掛って居る。

 隠し扉や通路と云った物も無い。七本の巨大な円柱が一階から四階までを突き抜けて居る。建物を支えるには充分過ぎる物だった。

 何か脱出の鍵と為りそうな気もしたが分析結果は無関係。単にデザインの関係で無意味なまでに巨大な物を拵えた様だ。

 建物の内部から外部へと情報網を拡げようとしたが、何かに阻まれ出来なかった。飽くまでも内部情報のみで脱出の手立てを見附けよと云う事を表して居るとの結果が出た。

 年若い男は舌打ちして自らの分析結果を婀娜やかな女と大男に報告した。

「単にお前の能力不足って可能性は――」

 大男は慌てて口を噤んだ。遣り甲斐の無い男だ、と年若い男は思った。少し許り睨み附けただけであっさりと屈して了う。その癖、単純な戦闘能力では明らかにこの男が内部に取残された中で最強なのだった。

 それも明らかに傑出して居る。婀娜やかな女が仲間に引入れようとするだけの事は有る。然し、その強さと反比例する様に意志が弱い。

 他人にこうと言われたり今の様に少し睨め附けられただけで簡単に自らの意志を曲げて了う様な、そう云う所が此の男には有る。

 にも拘らず、戦闘時に於いてこの意志の弱さが全く影響しないとの分析結果が出て居た。意志が薄弱で有っても強いとはどう云う事なのか。

 疑問が浮ぶが年若い男は直ぐに忘れた。彼は己れの能力に絶対の自信を置いて居る。

 だから意志は弱いが戦闘時には最も強いとの分析結果を受入れた。仮令今は謎でも此の男の出番が来れば判明する事。今考えるべき事では無い。

 婀娜やかな女は考える素振りを見せて居た。此の女は一体何なのかと年若い男は考えた。明らかに異質な女だった。これまでにも分析の出来ない人間と云うのに会った事はある。然しここまで謎の存在は居なかった。

 分析どころか情報を収集する段階で躓いて了って居る。表面的な性格や嗜好は疎か体のサイズと云った誰にでも採取可能な情報すら判然としない。

 他にも此の場にはそう云う類いの人間が居るが、矢張り外見の情報に関する事くらいなら取得出来る。

 然し此の女に対してはそう云う物すら知る事が出来ない。何か得体の知れない物を、此の女は持って居る様だった。

 出来る事なら余り関り合いに為りたくなかったのだが建物内からの脱出の為には此の女の力を借りて置いたほうが好さそうだった。

 外部の情報が取得出来ないなどと云う事態には今まで遭遇した事が無い。此の女も不可思議な存在だが今の状況も不可解な状態だった。

 婀娜やかな女は考え込む様な素振りを見せた後に口を開いた。

「直接触れて見たら? 距離が有ると把握出来る情報は減って行くんだろう? 実際にその物に触れて見れば何か分る筈さ」

 其れから不意に年若い男を見詰めて嫣然と微笑み、「何なら、あたしの体にも直接触れて見る? 面白い事が分るかもよ?」と言った。

「止めて置くよ」と年若い男は目線を外して首を振った。

「何か知りたくない、知っては為らない恐ろしい情報が有りそうだ」

「ふふっ、残念だねぇ。あたしとしてはあんたの反応を見てみたかったんだけど、其れは又今度に譲ろうか。取敢えずあたしに附いて来な」と婀娜やかな女は一階から四階に向った。

 四階には人が居なかった。脱出を試みて居る者はまだ一階と二階に居た。一階から徐々に上の階へと調査を拡げて行く算段で動いて居る。然し婀娜やかな女は行き成り最上階に遣って来た。

 そうして七つある柱の内の階段から一番離れた地点にある物の所まで歩いて行った。其処で立ち止り年若い男に向って柱を親指で指した。分析出来ずとも調べて見ろと態度が示して居た。

 年若い男は柱に近寄って掌を当てた。石の冷たく滑らかな感触が伝わって来た。情報を収集し、分析を開始する。

 成分不明。極めて硬度が高い。破壊は不可能。作られた時期も不明。新しいのか古いのかすら分らない。円柱の直径は凡そ六米。

 一階床から四階天井まで垂直に伸びて居る。太さは常に一定で変らない。材質にも変化は見られない。

 凡て同じ石が使われて居る。俄には信じ難いが二十五米の岩を削って作成したとの分析結果が出た。然も一階床部分の更に下、基礎部分と云うか地面とも一体化して居る。

 即ち此の建築物は元々岩だった物を切り出して製作した物と云う事になる。そんな馬鹿な、と年若い男は思ったが、然し自身の能力を信じる事にした。

 地面の下に洞窟が有った。否、洞窟と云うよりも迷路と称すべき物がある。内部は恐ろしく広く年若い男の収集範囲を超えて居た為、全体像の把握は諦めた。高低差があり把握出来る範囲内では十二米が最大。

 地底湖も彼方此方に存在し、四〇平方米程度の小さな物もあれば、完全には把握出来ない程に巨大な物(分って居るだけでも二〇〇〇平方米以上)の湖もあった。巨大な方の湖の水深は七〇米以上と云う事以外分らなかった。

 洞窟内部は入り組んだ道筋をして居る上に水没して居る箇所が多く、歩くのに難儀しそうだった。

 十五平方米前後の小部屋とでも称すべき部分が四四箇所あり、その倍の三〇平方米前後の部屋が十三箇所、更に湖のある部屋の様な数千平方米に達する規模の物が把握出来る範囲に二つある。

 洞窟内部は冷えていて、気温は十三度、湿度は七一パーセント。地底湖の影響で空気が大分湿って居た。当然の事ながら人の反応は無く生物も居ない。地底湖内にも魚は居らず、正真正銘の生き物の全く居ない空間だった。

 だが内部には奇妙な事に人の手が加えられた箇所がある。水没して居るとは云え、きちんと歩ける様に地面は出来る限り平らにされて居る。高低差のある場所も登って行ける様、成る丈整備が為されて居る。

 最も高低差のある十二米の部分に至っては(既にぼろぼろに為って使い物に為らないが)縄梯子さえ掛って居る。洋燈の残骸も二四個あった。

 道は細い廊下の様に伸びて居る。小部屋の中には三つの出口があり、孰れも他の部屋と通じて居る。部屋と部屋との間の距離は一定でない。

 最も近いのが十四米、遠いのが三三米、もう一つは二〇米だった。

 十四米先には小部屋があり、二〇米先には其れよりも少し大きな物が、そして三三米先には巨大な地底湖のある部屋があった。

 洞窟内部は基本的に暗闇だが湖のある部屋は薄ぼんやりとした明りに包まれて居た。原理は不明だが水自体が発光して居る。

「と云う事は、その水を持ち運べば明りには事欠かない訣ね」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活

シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!

詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」 病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。 気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた! これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。 だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。 皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。 その結果、 うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。 慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。 「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。 僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに! 行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。 そんな僕が、ついに魔法学園へ入学! 当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート! しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。 魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。 この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――! 勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる! 腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

捨てられた貴族六男、ハズレギフト『家電量販店』で僻地を悠々開拓する。~魔改造し放題の家電を使って、廃れた土地で建国目指します~

荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
 ある日、主人公は前世の記憶を思いだし、自分が転生者であることに気がつく。転生先は、悪役貴族と名高いアストロメア家の六男だった。しかし、メビウスは前世でアニメやラノベに触れていたので、悪役転生した場合の身の振り方を知っていた。『悪役転生ものということは、死ぬ気で努力すれば最強になれるパターンだ!』そう考えて死ぬ気で努力をするが、チート級の力を身につけることができなかった。  それどころか、授かったギフトが『家電量販店』という理解されないギフトだったせいで、一族から追放されてしまい『死地』と呼ばれる場所に捨てられてしまう。 「……普通、十歳の子供をこんな場所に捨てるか?」 『死地』と呼ばれる何もない場所で、メビウスは『家電量販店』のスキルを使って生き延びることを決意する。  しかし、そこでメビウスは自分のギフトが『死地』で生きていくのに適していたことに気がつく。  家電を自在に魔改造して『家電量販店』で過ごしていくうちに、メビウスは周りから天才発明家として扱われ、やがて小国の長として建国を目指すことになるのだった。  メビウスは知るはずがなかった。いずれ、自分が『機械仕掛けの大魔導士』と呼ばれ存在になるなんて。  努力しても最強になれず、追放先に師範も元冒険者メイドもついてこず、領地どころかどの国も管理していない僻地に捨てられる……そんな踏んだり蹴ったりから始まる領地(国家)経営物語。 『ノベマ! 異世界ファンタジー:8位(2025/04/22)』 ※別サイトにも掲載しています。

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

処理中です...