9 / 150
1章 名もなき村
09 食事
しおりを挟む
帰ってきた二人が発した一言は「ずるい」だった。
どうも、二人が帰るのを待たずに料理を始めてしまったのがまずかったようだ。
きちんと三人分の料理を用意してあるといったがどうも二人はいつも食べている緑菜が料理になるのを直接見て学びたかったようだ。
「悪かった。明日作るときにはきちんと二人を待って、二人に手伝ってもらいながら作るよ」
二人は斑芋もいくつか余分に持ってきてくれたようで斑芋と緑菜とポーションをもって食堂までやってきたのだ。
「じゃあそれで許すよ」
「絶対、次はミーナも誘ってよ」
苦笑いしか出ないが、二人が料理に真剣になってくれるのは確かにうれしい。
誰も興味を示さないなら俺がこの世界に呼ばれた甲斐がないが、たった二人でもこの世界に降り立って間もないうちに興味を持ってくれたのならこれからの未来も明るいってものだ。
「お兄さん、斑芋も持ってきたからまたさっきの粉ふきいもを作ろうよ」
「いやいや、二人が出ている間にパンを作ってみたからそれを食べてみてほしいんだ。今回は初めて作るものだったから一人で作ったけど二人が美味しいと思ってくれたらこっちも手伝ってほしいし」
パン作りは切実だ、一人分だとしても一週間分作れば今日以上の作業になる。
だが、週に二回も三回もパン作りするのはしんどいし、でも主食は欲しいしってな感じでぜひとも二人には手伝ってほしい。
パン作りで二時間以上、緑菜とバラ肉の鍋ものづくりで一時間くらいかけたから外は暗くなってきた頃合いだろう。
「さてさていい時間だから夕食にしようか。今日はパンと緑菜とバラ肉のスープだ。パンはそのまま齧れば大丈夫だ。味の感想を教えてくれ」
二人の前にスープの入った皿とフォーク、スプーンを出し、それとは別にパンを置く取り皿を渡したのちパンの入った籠をテーブルの中心に置く。
「パンってこれ? なんか表面が固いけど食べても平気なの?」
「スープのほうはさっき切ってたお肉と緑菜が入ってるの?」
二人とも未知の食べ物に質問がいっぱいだ。
まあ、俺にとっては異界のレシピで知っているし知識自体はあるからそこまで不思議じゃないけど初めて見る人間からするとびっくりだろうな。
「パンは外側は固いけど中身は柔らかくできているはずだ。スープのほうは熱いから気をつけて食べてくれ」
そう言って俺はパンを一つとって二つに割る。
なかなかうまくできたようで中に大きな気泡がたくさんあってスカスカというわけでもなく小さな気泡がたくさん見える形になっている。
……まあ、さすがに気泡の大きさはバラバラで素人仕事って感じではあるが。
「すごいっ、なんか食べたことない味がする。パンの中はふわふわしてるし」
「スープのほうもすごいっ、いつも食べてる緑菜なのに味も食感も全然違う。いつもみたいにシャキシャキしないでトロっとしてる」
二人の言うようにパンはふわふわしてるが、バターや牛乳を入れずに作ったので味のほうは甘いとまでは言えないほどだ。
スープのほうは固形のコンソメを使っているので改めて醤油やポン酢などで味付けしなくても美味しく頂ける。
特にデビルボアのバラ肉からは油が溶け出していて味に深みを出している。
「パンをスープに浸して食べるとスープの味がパンにしみて美味しいぞ」
そう言ってスープにパンを浸して食べる。
少し行儀が悪い気もするが、そもそも食事が野菜丸かじりの世界だからパンをスープに浸すくらい許されるだろう。
味の薄いパンもコンソメとバラ肉の油を吸ったことでかなり芳醇になる。
「すごいっ、パンがスープの味になった」
「パンがトロトロだよっ」
二人ともあっという間にパンとスープを食べきってしまうのですかさずおかわりをよそってやる。
そんなに大量に作ったわけではないが、それでも一人当たり二~三杯は食べられるだけの量は作ったから満腹になるだろう。
パンのほうは三十個も作ってあるからすぐにはなくならないだろうが、材料も調味料だけなので食べきってしまっても二人に手伝ってもらって再度作ればいいだろう。
しかしこうなってくるとあと気になるのは本当に食事でステータスが変わるのか、だ。
二人のステータスは鑑定のほうで逐一チェックしているが数字の変動はまだ見られない。
とはいっても、二人との食事はこれでまだ三回目なのでさすがにまだ変動するほどではないだけかもしれないが。
ちなみに二人のステータスはきちんと見てみると
『個体名:ミーナ 種族:人間 性別:女 年齢:十歳 天職:料理人 食用:可 雑食性のために国臭みがあることが多い。食用可能だが臭み取りに時間と手間がかかる。同種族の食肉は禁忌とされているので推奨はしない
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:10 知力:1 運:1』
『個体名:レイジ 種族:人間 性別:男 年齢:十二歳 天職:剣士(二刀流) 食用:可 雑食性のために国臭みがあることが多い。食用可能だが臭み取りに時間と手間がかかる。同種族の食肉は禁忌とされているので推奨はしない
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:12 知力:1 運:1』
食事は緑菜とポーションだけと言っていたことから緑菜で上がるステータスは器用なのだろう。
これまでにフライラットの肉と斑芋、そしてデビルボアの肉を食べさせたが、これで一体どのステータスが上がるだろうか。
「美味しかったっ」
「ミーナ、こんなにおなか一杯になるまで食べたの初めてだよ」
やはり主食とスープの組み合わせは成功だったようで、二人はかなり満足している。
俺もかなり満腹になったが、やはり人間、主食がなく肉や野菜だけの生活ではやはり満足感を得ることはできないのだろう。
毎回のことだが、食事終わりに二人を鑑定してみると二人そろって力のステータスが1上がっていた。
これは一体どういうことだ?
新しく食事に加えたデビルボアの肉がステータスに影響を与えたのか、それともこの世界に降り立ってから毎食のように食べていた肉類の影響か、そのどちらかだろう。
いや、きっと肉類を重ねて食べた影響なのだろう。
でなければ、緑菜しか食べてない二人のステータスが一項目とはいえ二桁に達している理由がわからない。
つまり、現地人のステータスは肉類で力が野菜類で器用が上がると考えるのが筋なのだろう。
この辺も逐一チェックしていかないとならないのだろうな。
どうも、二人が帰るのを待たずに料理を始めてしまったのがまずかったようだ。
きちんと三人分の料理を用意してあるといったがどうも二人はいつも食べている緑菜が料理になるのを直接見て学びたかったようだ。
「悪かった。明日作るときにはきちんと二人を待って、二人に手伝ってもらいながら作るよ」
二人は斑芋もいくつか余分に持ってきてくれたようで斑芋と緑菜とポーションをもって食堂までやってきたのだ。
「じゃあそれで許すよ」
「絶対、次はミーナも誘ってよ」
苦笑いしか出ないが、二人が料理に真剣になってくれるのは確かにうれしい。
誰も興味を示さないなら俺がこの世界に呼ばれた甲斐がないが、たった二人でもこの世界に降り立って間もないうちに興味を持ってくれたのならこれからの未来も明るいってものだ。
「お兄さん、斑芋も持ってきたからまたさっきの粉ふきいもを作ろうよ」
「いやいや、二人が出ている間にパンを作ってみたからそれを食べてみてほしいんだ。今回は初めて作るものだったから一人で作ったけど二人が美味しいと思ってくれたらこっちも手伝ってほしいし」
パン作りは切実だ、一人分だとしても一週間分作れば今日以上の作業になる。
だが、週に二回も三回もパン作りするのはしんどいし、でも主食は欲しいしってな感じでぜひとも二人には手伝ってほしい。
パン作りで二時間以上、緑菜とバラ肉の鍋ものづくりで一時間くらいかけたから外は暗くなってきた頃合いだろう。
「さてさていい時間だから夕食にしようか。今日はパンと緑菜とバラ肉のスープだ。パンはそのまま齧れば大丈夫だ。味の感想を教えてくれ」
二人の前にスープの入った皿とフォーク、スプーンを出し、それとは別にパンを置く取り皿を渡したのちパンの入った籠をテーブルの中心に置く。
「パンってこれ? なんか表面が固いけど食べても平気なの?」
「スープのほうはさっき切ってたお肉と緑菜が入ってるの?」
二人とも未知の食べ物に質問がいっぱいだ。
まあ、俺にとっては異界のレシピで知っているし知識自体はあるからそこまで不思議じゃないけど初めて見る人間からするとびっくりだろうな。
「パンは外側は固いけど中身は柔らかくできているはずだ。スープのほうは熱いから気をつけて食べてくれ」
そう言って俺はパンを一つとって二つに割る。
なかなかうまくできたようで中に大きな気泡がたくさんあってスカスカというわけでもなく小さな気泡がたくさん見える形になっている。
……まあ、さすがに気泡の大きさはバラバラで素人仕事って感じではあるが。
「すごいっ、なんか食べたことない味がする。パンの中はふわふわしてるし」
「スープのほうもすごいっ、いつも食べてる緑菜なのに味も食感も全然違う。いつもみたいにシャキシャキしないでトロっとしてる」
二人の言うようにパンはふわふわしてるが、バターや牛乳を入れずに作ったので味のほうは甘いとまでは言えないほどだ。
スープのほうは固形のコンソメを使っているので改めて醤油やポン酢などで味付けしなくても美味しく頂ける。
特にデビルボアのバラ肉からは油が溶け出していて味に深みを出している。
「パンをスープに浸して食べるとスープの味がパンにしみて美味しいぞ」
そう言ってスープにパンを浸して食べる。
少し行儀が悪い気もするが、そもそも食事が野菜丸かじりの世界だからパンをスープに浸すくらい許されるだろう。
味の薄いパンもコンソメとバラ肉の油を吸ったことでかなり芳醇になる。
「すごいっ、パンがスープの味になった」
「パンがトロトロだよっ」
二人ともあっという間にパンとスープを食べきってしまうのですかさずおかわりをよそってやる。
そんなに大量に作ったわけではないが、それでも一人当たり二~三杯は食べられるだけの量は作ったから満腹になるだろう。
パンのほうは三十個も作ってあるからすぐにはなくならないだろうが、材料も調味料だけなので食べきってしまっても二人に手伝ってもらって再度作ればいいだろう。
しかしこうなってくるとあと気になるのは本当に食事でステータスが変わるのか、だ。
二人のステータスは鑑定のほうで逐一チェックしているが数字の変動はまだ見られない。
とはいっても、二人との食事はこれでまだ三回目なのでさすがにまだ変動するほどではないだけかもしれないが。
ちなみに二人のステータスはきちんと見てみると
『個体名:ミーナ 種族:人間 性別:女 年齢:十歳 天職:料理人 食用:可 雑食性のために国臭みがあることが多い。食用可能だが臭み取りに時間と手間がかかる。同種族の食肉は禁忌とされているので推奨はしない
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:10 知力:1 運:1』
『個体名:レイジ 種族:人間 性別:男 年齢:十二歳 天職:剣士(二刀流) 食用:可 雑食性のために国臭みがあることが多い。食用可能だが臭み取りに時間と手間がかかる。同種族の食肉は禁忌とされているので推奨はしない
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:12 知力:1 運:1』
食事は緑菜とポーションだけと言っていたことから緑菜で上がるステータスは器用なのだろう。
これまでにフライラットの肉と斑芋、そしてデビルボアの肉を食べさせたが、これで一体どのステータスが上がるだろうか。
「美味しかったっ」
「ミーナ、こんなにおなか一杯になるまで食べたの初めてだよ」
やはり主食とスープの組み合わせは成功だったようで、二人はかなり満足している。
俺もかなり満腹になったが、やはり人間、主食がなく肉や野菜だけの生活ではやはり満足感を得ることはできないのだろう。
毎回のことだが、食事終わりに二人を鑑定してみると二人そろって力のステータスが1上がっていた。
これは一体どういうことだ?
新しく食事に加えたデビルボアの肉がステータスに影響を与えたのか、それともこの世界に降り立ってから毎食のように食べていた肉類の影響か、そのどちらかだろう。
いや、きっと肉類を重ねて食べた影響なのだろう。
でなければ、緑菜しか食べてない二人のステータスが一項目とはいえ二桁に達している理由がわからない。
つまり、現地人のステータスは肉類で力が野菜類で器用が上がると考えるのが筋なのだろう。
この辺も逐一チェックしていかないとならないのだろうな。
12
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる