13 / 13
戦後(?)
しおりを挟む
戦力を温存していたパンデモニア大陸の元大国、ザウエル帝国は、ユキヒラ達の行動に合わせるように、海路から要塞都市カインの港に上陸、要塞都市カインと要塞都市エイベルの制圧に成功する。そして、そのまま南下し、タルタロスまで制圧した。
家元達は、タルタロスで各々の影衆と合流し、そこで別れ、個別に、各国の軍隊に協力して、暗黒騎士の掃討を開始することになった。ザウエル帝国は、島の北東部の制圧を順調に進めて行った。
ユキヒラ達は、各国の軍隊とは協調せず、カインから大陸の東端まで進み、そこから海岸線沿いに南下して、港街の暗黒騎士の掃討を行った。連合国の制圧地域にぶつかると、今度は、タルタロスから大陸の西端に進み、海岸線沿いに北上してカインまでの港街の暗黒騎士の掃討を行った。
各港町には、我先にと、戦力を温存していた各国の部隊が上陸し、制圧を開始した。その後、パンデモニア大陸は、あっというまに魔族の勢力下から解放されて行ったのである。
その頃になると、未制圧地域が減ってきたので、各家元は、軍隊とは別行動をして、各地の暗黒騎士の討伐に乗り出し、地図上では、暗黒騎士の殲滅が終了した。
家元達は、タルタロスに集合し、影衆達に、逃げた暗黒騎士の情報収集と殲滅を行わせた。
その一月後、影衆達は帰投し、暗黒騎士の殲滅を報告。
家元達一行は、イサナミに帰投して行った。
ユキヒラは、サイゾウとセイゲンを帰投させ、大陸のその後をもう少しだけ、見守ることにした。
すでに連合国は解体され、各国は牽制を始めるようになっていた。
領土問題がかなり深刻な状況なようだ。
一方、魔界は、パンデモニア大陸に増援を送る余裕はなかった。
イサナミの遠征部隊が、魔都に進軍してきたからだ。
問答無用で、魔王の首を落とし、魔界に加担した修羅と修羅からイサナミを学んだ暗黒騎士の殲滅を開始した。
……
ユキヒラは、スターム共和国の領土となった要塞都市ユーフィリアの酒場でお茶を飲んでいた。
イナミが言う。
「大陸の奪還には成功したけど、平和にはならなかったですね。
早速、戦争始めてますね」
ユキヒラが返す。
「他国の事情はどうでもいいよ。
イサナミと冒険者には関係ないからな。
国に属する勇者達は、かわいそうだけど」
「今の勇者って、ほとんどが同級生だったのでしょ?
他国に離れ離れになって、戦争が起きたら殺しあわないといけないとか、酷すぎますよね。
そんなことやってるから、勇者が裏切るんじゃないですか?」
「まぁ、そうだな。
そういえば、未制圧の要塞都市に、残存していた魔族が集結し始めたんだって?
今は、どの国が攻めるかってところで揉めているらしいぞ」
「あらら、そうなのですか。
各国で牽制しあって早く制圧しないから悪いのですよ。
ほんとバカですよね」
ユキヒラは、お茶を一口飲んだ後、言う。
「そろそろ、この大陸もつまらなくなってきたな……」
「なら、もう帰国しましょうよ。
本国でやらないといけないこと、たくさんあるのですから。
いつまでも逃げていられないですよ」
「違う大陸で修羅狩りでもするか」
「だからダメですってば。
バカなんですか?」
「魔界とかいいよな。
龍泉の連中まだ、狩り続けてるんだろ?」
「だから、ダメなんですぅー!
魔界とかあり得ませんから。
どうすれば帰国してもらえますか?」
「帰国ねぇ……。俺にメリットないんだよね
堅苦しいの苦手だし」
「わかりますけど、待ってる人もいるわけですし。
少しは相手の身になって考えてあげてください」
「イナミは待ってるの?」
「そうですよ」
「ウズラも?」
ウズラが返す。
「私は若が行きたいところについてゆくだけ。
でも、できれば帰ってゆっくりしたいかも」
「……そうか。じゃ、帰るか」
家元達は、タルタロスで各々の影衆と合流し、そこで別れ、個別に、各国の軍隊に協力して、暗黒騎士の掃討を開始することになった。ザウエル帝国は、島の北東部の制圧を順調に進めて行った。
ユキヒラ達は、各国の軍隊とは協調せず、カインから大陸の東端まで進み、そこから海岸線沿いに南下して、港街の暗黒騎士の掃討を行った。連合国の制圧地域にぶつかると、今度は、タルタロスから大陸の西端に進み、海岸線沿いに北上してカインまでの港街の暗黒騎士の掃討を行った。
各港町には、我先にと、戦力を温存していた各国の部隊が上陸し、制圧を開始した。その後、パンデモニア大陸は、あっというまに魔族の勢力下から解放されて行ったのである。
その頃になると、未制圧地域が減ってきたので、各家元は、軍隊とは別行動をして、各地の暗黒騎士の討伐に乗り出し、地図上では、暗黒騎士の殲滅が終了した。
家元達は、タルタロスに集合し、影衆達に、逃げた暗黒騎士の情報収集と殲滅を行わせた。
その一月後、影衆達は帰投し、暗黒騎士の殲滅を報告。
家元達一行は、イサナミに帰投して行った。
ユキヒラは、サイゾウとセイゲンを帰投させ、大陸のその後をもう少しだけ、見守ることにした。
すでに連合国は解体され、各国は牽制を始めるようになっていた。
領土問題がかなり深刻な状況なようだ。
一方、魔界は、パンデモニア大陸に増援を送る余裕はなかった。
イサナミの遠征部隊が、魔都に進軍してきたからだ。
問答無用で、魔王の首を落とし、魔界に加担した修羅と修羅からイサナミを学んだ暗黒騎士の殲滅を開始した。
……
ユキヒラは、スターム共和国の領土となった要塞都市ユーフィリアの酒場でお茶を飲んでいた。
イナミが言う。
「大陸の奪還には成功したけど、平和にはならなかったですね。
早速、戦争始めてますね」
ユキヒラが返す。
「他国の事情はどうでもいいよ。
イサナミと冒険者には関係ないからな。
国に属する勇者達は、かわいそうだけど」
「今の勇者って、ほとんどが同級生だったのでしょ?
他国に離れ離れになって、戦争が起きたら殺しあわないといけないとか、酷すぎますよね。
そんなことやってるから、勇者が裏切るんじゃないですか?」
「まぁ、そうだな。
そういえば、未制圧の要塞都市に、残存していた魔族が集結し始めたんだって?
今は、どの国が攻めるかってところで揉めているらしいぞ」
「あらら、そうなのですか。
各国で牽制しあって早く制圧しないから悪いのですよ。
ほんとバカですよね」
ユキヒラは、お茶を一口飲んだ後、言う。
「そろそろ、この大陸もつまらなくなってきたな……」
「なら、もう帰国しましょうよ。
本国でやらないといけないこと、たくさんあるのですから。
いつまでも逃げていられないですよ」
「違う大陸で修羅狩りでもするか」
「だからダメですってば。
バカなんですか?」
「魔界とかいいよな。
龍泉の連中まだ、狩り続けてるんだろ?」
「だから、ダメなんですぅー!
魔界とかあり得ませんから。
どうすれば帰国してもらえますか?」
「帰国ねぇ……。俺にメリットないんだよね
堅苦しいの苦手だし」
「わかりますけど、待ってる人もいるわけですし。
少しは相手の身になって考えてあげてください」
「イナミは待ってるの?」
「そうですよ」
「ウズラも?」
ウズラが返す。
「私は若が行きたいところについてゆくだけ。
でも、できれば帰ってゆっくりしたいかも」
「……そうか。じゃ、帰るか」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる