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リインカーネーション
LiViNG iN A BOX#1
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────ファ=ルシオーヌ=ティア=リオン(ヴェルキエーレ種、特異種)
僕の羽化がようやく終わった。
晴れて、正式なヴェルキエーレになったのだ。
特異種は成人して羽化を終わらせないとヴェルキエーレの能力が使えない。
また、存在が不安定なので、転移装置も利用できないなどの不便が多かったのだ。
「よく頑張ったね、おめでとう」
ククリさんが、嬉しそうに僕を抱きしめてくれた。
「すごーく変な気分。本当のヴェルキエーレってこういう風に世界を知覚していたんだね。今までの僕は、別の種だったのかな?」
「ちがうよ、どっちもヴェルキエーレだよ。ルシオーヌはルシオーヌ、変わってないでしょ?」
「まー。僕は僕だね。でも、ようやく転移ゲートが使えるのようになるんだね。ほんとそれはサイコーにありがたいよ」
「いつでも、私のところにおいで。お婆ちゃんが思いっきり可愛がってあげるからね」
「それ、アストレアのみんなに叱られちゃうよ」
「大丈夫。相談役の任が解かれたからね。だから、好きなだけ可愛がることにしたんだ。誰にも文句は言わせない! だからいつでもおいで。来てくれないと寂しくて泣いちゃうからね」
「わかった、絶対行くね。人が変わったように甘くなったね?」
「気兼ねなく家族扱い出来るのが嬉しくてねー。
娘たちも可愛がってあげたくても立場上できなかったからね。
ケイにいろいろ託しておいたから、いっぱい教えてもらいなよ」
「うん。僕もついに光翼が広げられるんだよね?
やろうとおもっても、まだ全然できないよ。まるでわからない」
「雛鳥が巣立ちするようなものだから、練習するしかないよ。
あとね、完全言語は、毎日、詠いなよ。
光翼がなくても、詠えるから、とにかく早くマスターしてね。
完全言語はとても美しいから、毎日が楽しくなるからね」
「わかった。光翼のことは誰に聞くのが一番?
やっぱりグラミアかクラウソラス?」
「グラミアは、感覚でざっくり説明するからやめておいたほうがいいね。誰にも理解できないと思う。クラウソラスとオートクレールは、すごく詳し過ぎて難しくて理解できなくなろだろうね。ケイかレイにお願いして時間取ってもらうといいと思うよ」
「そっか、グラミアはそんな気がしていたけど、クラウソラスとオートクレールもそうなんだね。意外だった」
「グラミアは誰に似たのかわからないけど、デュ=ランドールの二人はルシーニアにそっくりだから。入門者向きの説明は期待しないほうがいいよ。上達してから相談するといい。あとは、グラミアの光翼の使い方を真似するのはやめておいたほうがいいね。あれはグラミアじゃないと無理だとおもう。綺麗で華やかに見えるから憧れる娘が多いけど、一番模範とすべきなのはクラウソラスだよ。彼女の使い方を知覚して、盗むといい。説明を求めると頭が痛くなるから、それは上達してからにしなよ」
「わかった、まずは、ケイとレイだね。お手本はクラウソラスだね」
「うん。ほかに悩みはある?」
「ルカティアから聞いたの?」
「うん」
「僕もみんなと一緒に前線に出たいんだ。
大事な体だって言われて、もの扱いされるのはいやだよ」
「うん」
「わがままかな?」
「そんなことないと思うよ」
「どうすればいいかな?」
「今はとにかく実力を示すしかないね。もう、肉体的なハンデはないよ。
そうしたら誰も放っておけなくなるし、自然に周りから頼られるようになる。
大変な道のりになるかもしれないけど、私も応援するから、最初の開拓者になってごらんよ。そうしたら、君の後輩たちも喜ぶとおもう」
「本当にハンデはないの?」
「うん、能力的に違いはない」
「わかった。やってみる。わからないことがあったら教えてくれる?」
「もちろん、大歓迎だよ。用がなくても来て欲しいくらいだし。
できれば一緒に住んで欲しい……」
「さすがにそれは、叱られるとおもうよ?」
「だよね……一人くらいそばに置いて可愛がりたいよ」
僕の羽化がようやく終わった。
晴れて、正式なヴェルキエーレになったのだ。
特異種は成人して羽化を終わらせないとヴェルキエーレの能力が使えない。
また、存在が不安定なので、転移装置も利用できないなどの不便が多かったのだ。
「よく頑張ったね、おめでとう」
ククリさんが、嬉しそうに僕を抱きしめてくれた。
「すごーく変な気分。本当のヴェルキエーレってこういう風に世界を知覚していたんだね。今までの僕は、別の種だったのかな?」
「ちがうよ、どっちもヴェルキエーレだよ。ルシオーヌはルシオーヌ、変わってないでしょ?」
「まー。僕は僕だね。でも、ようやく転移ゲートが使えるのようになるんだね。ほんとそれはサイコーにありがたいよ」
「いつでも、私のところにおいで。お婆ちゃんが思いっきり可愛がってあげるからね」
「それ、アストレアのみんなに叱られちゃうよ」
「大丈夫。相談役の任が解かれたからね。だから、好きなだけ可愛がることにしたんだ。誰にも文句は言わせない! だからいつでもおいで。来てくれないと寂しくて泣いちゃうからね」
「わかった、絶対行くね。人が変わったように甘くなったね?」
「気兼ねなく家族扱い出来るのが嬉しくてねー。
娘たちも可愛がってあげたくても立場上できなかったからね。
ケイにいろいろ託しておいたから、いっぱい教えてもらいなよ」
「うん。僕もついに光翼が広げられるんだよね?
やろうとおもっても、まだ全然できないよ。まるでわからない」
「雛鳥が巣立ちするようなものだから、練習するしかないよ。
あとね、完全言語は、毎日、詠いなよ。
光翼がなくても、詠えるから、とにかく早くマスターしてね。
完全言語はとても美しいから、毎日が楽しくなるからね」
「わかった。光翼のことは誰に聞くのが一番?
やっぱりグラミアかクラウソラス?」
「グラミアは、感覚でざっくり説明するからやめておいたほうがいいね。誰にも理解できないと思う。クラウソラスとオートクレールは、すごく詳し過ぎて難しくて理解できなくなろだろうね。ケイかレイにお願いして時間取ってもらうといいと思うよ」
「そっか、グラミアはそんな気がしていたけど、クラウソラスとオートクレールもそうなんだね。意外だった」
「グラミアは誰に似たのかわからないけど、デュ=ランドールの二人はルシーニアにそっくりだから。入門者向きの説明は期待しないほうがいいよ。上達してから相談するといい。あとは、グラミアの光翼の使い方を真似するのはやめておいたほうがいいね。あれはグラミアじゃないと無理だとおもう。綺麗で華やかに見えるから憧れる娘が多いけど、一番模範とすべきなのはクラウソラスだよ。彼女の使い方を知覚して、盗むといい。説明を求めると頭が痛くなるから、それは上達してからにしなよ」
「わかった、まずは、ケイとレイだね。お手本はクラウソラスだね」
「うん。ほかに悩みはある?」
「ルカティアから聞いたの?」
「うん」
「僕もみんなと一緒に前線に出たいんだ。
大事な体だって言われて、もの扱いされるのはいやだよ」
「うん」
「わがままかな?」
「そんなことないと思うよ」
「どうすればいいかな?」
「今はとにかく実力を示すしかないね。もう、肉体的なハンデはないよ。
そうしたら誰も放っておけなくなるし、自然に周りから頼られるようになる。
大変な道のりになるかもしれないけど、私も応援するから、最初の開拓者になってごらんよ。そうしたら、君の後輩たちも喜ぶとおもう」
「本当にハンデはないの?」
「うん、能力的に違いはない」
「わかった。やってみる。わからないことがあったら教えてくれる?」
「もちろん、大歓迎だよ。用がなくても来て欲しいくらいだし。
できれば一緒に住んで欲しい……」
「さすがにそれは、叱られるとおもうよ?」
「だよね……一人くらいそばに置いて可愛がりたいよ」
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