ブルー・クレセンツ・ノート

キクイチ

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赤いナミダ

風の流れ#1

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────コウメイ=アベノ(ヒューマノイド、 イサナミ自治区、学者)


 僕の研究室が、ミユキちゃんの仕事場と化してしまった。

 ミユキちゃんに理由を聞いたら、知られちゃまずい情報あつかってるから、イサナミの研究所の学者を殺すと面倒なので、僕なら殺しても大丈夫だから、ここで仕事をしてるとのことだった。
 
 すでに、触っちゃダメ状態の機材がたくさん並べられている。
 特殊なコンソールも用意され、部屋の半分くらいを占領されてしまった。

 
「コウメイ、最近、ヒラタロー遊びにきてる?」
 ユキヒラくんは、なぜか、ヒラタローと呼ばれている。

「たまーにくるね。どうかした?」

「コウメイに敬語で話してた?」

「いあ、いつも通りだよ?」

「あいつめー、チクってやろう」
 そういうと、端末からメッセージを送信していた。

「どういうこと?」

「ミヅキがしつけを任されたのよ。いろんな人への態度が悪いから教育中なの」

「ミヅキちゃんて、やさしそうだけど大丈夫なの?」

「実力差がありすぎるから、ミヅキの前では絶対服従になってるね。
 ミヅキはかなりやさしいけど、ヒラタローにはキレたらしい。
 ミヅキが怒ると超怖いからねー、それから態度を改めたって聞いてる。
 ミヅキってさ、かなりの問題児にでもやさしい子なんだよ?
 ミヅキがキレるって、相当だよ?」

「ユキヒラくんショックだったみたいだよ」

「あー、初めて一ヶ月もたたないのにミヅキがイサナミを極めちゃったこと?」

「うん」

「まー、イサナミは体操の延長みたいなものだから、ちょろいよ。
 ヒラタローが未熟なだけだよ、自分の責任じゃん。
 しかも、超恵まれた体なのに極められないって相当不器用だよ?」

「そこまでいっちゃうの?」

「うん。ミヅキだってかなり不器用なんだから。しかも体が恵まれているわけでもないしねー」

「ククリさんだっけ? 教え方が超一流なんだって?」

「うん、ククリンは異常。ククリンの弟子になると皆バケモノよばわりされるようになる」

「ミユキちゃんも弟子?」

「私は弟子じゃないよ。マブダチ」

「ミユキちゃんもかなりの使い手だって聞いてるけど?」

「ククリンのお側付きだから色々手伝わされるの」

「そうなんだ。ユキヒラくん、ククリさんに指南してほしいみたいだったよ」

「ヒラタローは見てもらえないと思う」

「嫌われてるの?」

「いあ、気に入られてる。おもちゃとして」

「あはは。じゃあどうして?」

「イサナミを好きになれない人は、イサナミ使いとして成長できないからね。
 イサナミを極めたいなら好きになるのが必須条件だってさ。
 それができない人は、イサナミ使いではないっていってたよ」

「僕もイサナミが好きになれば極められるの?」

「イサナミが好きになれたら、ククリンだったらできるともうよ?」

「すごいね」

「でも、研究バカには難しいと思う。全部理詰めで考えると手も足も出ないからね」

「そっか、だからここの学者、外国からの移住者がおおいのか」

「かもねー。定期的に人さらいでもしてるの?」

「しらないよ。でも僕は似た感じかも。まぁ、結果オーライだけどね」

「あはは。イサナミ自治区も大概だねー」

「そうだね」
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