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11 お茶会前に

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 人数も多いということで、特別に休みの日に学園を使わせてもらうことになりました。
 学園長には、お世話になりましたからと言われたのですが、迷惑をかけているのは第一王子なので、学園長が気にすることはないのですけどね……

「ソフィア様のおかげで、全員が参加することができました。ありがとうございます」
「いいえ、私のおかげという訳では……」
「そんなことはないです!ソフィア様はすごい方です…」
「あ、ありがとうございます」
「こちらこそ、大きい声を出してしまい申し訳ありません。ですが……」
「ですが?」
「ですが、ソフィア様の頑張りを私たちは知りもしませんでした。ソフィア様が生徒会の仕事を一人でしていることも…、それで、気安く話しかけていいのか少し躊躇っていました」
「それは…」
「高位貴族として、未来の王妃として、国民を守るのと同様に、私たちも守るのは当たり前のことですか?」
「……」

 びっくりしました。どうして私が考えていることが分かったのでしょうか?
 彼女の言った通り、私はこの国を、この国の民を守るために尽くさないといけないのです。

「ソフィア様がそうやって私たちを支えてくれるのはわかっているつもりです。ですが、それと同様に私たちもソフィア様を支えたいと思っているのです」
「そうです、ソフィア様。確かに私たちにできることなんて、少ないのかもしれません。ですが、嫌なことがあったら話すだけでもいいのです!そのぐらいでも私たちはソフィア様の力になりたいのです」
「アリア様、ニーナ様……そうですね、これからは皆様にも話を聞いていただけますか?」
「「「「はい。もちろんですわ!」」」」

 王妃とはこの国のために一人で支えて行くものだと、第一王子を見てからはより一層そう思っていました。けれど、こんなにも私を見て、支えたいと言って下さる方が多くいらっしゃるのですね。
 そのことを知ることができて、今回参加させていただいけてよかったです……
 最近、涙脆くなってきていますね…涙を我慢することができなくなってきています。

「「「「ソフィア様!?」」」」
「…気に…しないでください。嬉し涙なだけですから…」
「「「「……」」」」
「私は今まで一人でいるものだと思っていました。けれど、私は一人じゃないのですね」
「はい、私たちがいますわ。それに、ソフィア様を尊敬している方は他にもいらっしゃいますわ」
「ありがとうございます」

 私はもう、王妃にならないかもしれません。ですが、臣下としてでも、彼女たちとこの国のために邁進していきたいと思います。
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