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4.球技大会
しおりを挟むそれからしばらくそのショックから抜け出せずにいた。
もう諦めなければ。もう忘れなければ。
僕は、それだけを考えて生きていた。
それからしばらく時が経ち、まだ忘れられずにいた。
この学校では球技大会というものがある。
小学校からサッカーをやっていたしサッカーが種目としてあったので自然のごとくサッカーを選んだ。
中には初心者もいたがほとんど経験者で僕はその中でも活躍し続けた。
クラス対抗戦で僕たちは1年の中で優勝を果たした。
もちろん、クラスメートはサッカーともなればたくさんの応援をしてくれる。
そこに、彼女の姿はなかった。
学年で優勝すると今度は他の学年と試合ができる。
もちろん、相手は先輩で上手い。
初戦から僕たちは負けていた。
もう、本当に諦めよう。
そう思った時、その彼女は声を張り上げた。
「なにそんなやる気ないプレーしてるんだよ!!本当は誰よりも上手いのに、もっと頑張れよ!!」
目が覚めた。
試合は同点に追いついてPK戦になった。
時間がないせいなのか始めからサドンデスで行われた。
☆サドンデスとはキッカーが一巡して点差が開いた時勝敗が決まる。
キッカーは3人目まで続いた。
蹴るのは僕だ。
いつの間にかクラスメートだけでなく1年生全体が僕たちを応援していた。
もちろん、その彼女も。
緊張はしない。
そして、僕はボールを蹴った。
キーパーの読みが当たりゴールを外してしまった。
後攻だった僕たちは試合に負けた。
みんなよくやった凄いよ。と応援してくれた人達は笑顔だった。
だけど1人だけ悔しくて泣いている彼女を見てしまった。
「由美ほんとにごめん。」
「最高にかっこよかったよ!」
僕の目は自然と涙で溢れてしまった。
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