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森の世界
森の世界
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「おにぃさん、やっと来たね」
森の世界【フォレオン】へと辿り着いたシン達を出迎えたのは水色の髪を持った少女だった。
見た目ではシンより少し年下だろうか、やや落ち着きの感じられる声はクールな印象を受ける。
太い枝に座り、宙に浮いた足を揃えシン達を見つめていた。
「エルリック、知り合いか?」
「いや、僕は砂の世界から出た事が無いのは知っているだろ?君の知り合いでは無いのか?」
お兄さん、そう言ったという事はシンかエルリックのどちらかの事を指しているのはわかる。
だがどちらともあの水色の髪の少女と知り合いでは無い。
怪しい、シン達は全員がそう感じた。
まずノアの強制転移によりこの場所にシン達が来ると言う事は神であるノアですらわからない。
だがこの少女はシン達の下へすぐさま現れやっと来た、と言っているのだ。
少女の目的はわからなかったがシン達の対応は早かった。
戦闘の出来ないリリアナとティナを下がらせ武器を取り出す。
シン達の反応を見た少女の対応も早いものだった。
「あっ!大丈夫、敵じゃない」
両手を挙げ無抵抗の意を表す少女だがそれだけで信用するシン達ではない。
「何が目的なの?」
真紅の刀を少女に向けユナは質問する。
返答次第ですぐさま斬りかかるつもりだ。
「目的か、うーんおにぃさんの力になりたいの」
シンを指差し少女は言う。
だが初対面の人間にいきなり力になると言うなど信じられない。
「俺か?お前とは初めてあった。手助けされるような事はないはずだ」
「何て言えばいいのかな?そうね、私は占い師なの、ほらこの水晶を見て。おにぃさんの姿が見えるでしょ?」
少女が取り出したのは人の頭ほどの大きさのある透明な水晶だ。
その水晶に映し出されているのは本当にシンの姿だった。
「ねっ?これがあったからここで待ってたの」
「それが何で協力する事になるんだ?」
「私にはそれしかないの、占い師って言ったけど映るのはおにぃさんの姿だけ。それがわかったのは2年位前から、今日までこの水晶に映るのはこの世界に来るおにぃさんの事だけだった。一緒に映ってる場所を探して、木の状態から季節を予想した。後はおにぃさんが来るまでここでずっと待ってた。明るい時間が映ってたから日が昇ったらここに来てたの」
話す少女の表情は真剣であった。
敵ではなさそうな事はわかったので武器はしまう。
だがまだ完全には信用出来ない。
「理由はわかった。でも何故あった事もない俺に協力する?お前に敵対するかもしれないぞ?」
「それはしない、私には何となくわかる。この森の世界の住人は必ず一つの使命が与えられる。それがおにぃさんを助ける事だと私は思ってる。」
森の世界【フォレオン】に産まれた住人は必ず使命が与えられる。
それは何かは誰にもわからない。
この世界の住人は生を受けたその日から己の使命を探し出し見つけ達成した者のみが完全な人間になれるのだ。
フォレオンの住人は全て人と何かの生物の混ざり合った姿で産まれてくる。
使命を達成した者は混ざり合った姿を人と何かの生物で別れる。
使命を果たした者はそこで初めてこの世界で一人前と認められる。
そして別れた何かの生物は使命を果たした者を主と認め生涯支え続ける。
この少女はその使命がシンを手助けする事と思っているのだ。
「シン様、敵ではないようです。それにこの世界に精通した人物と交友があるのは悪い事ではありません。ここは彼女を信用し旅に同行して頂いてはどうでしょう?」
なかなか結論の出さないシンにリリアナが提案する。
確かにこの世界についてシン達の中に詳しい者はいないだろう。
「わかった、俺はシン。お前の名前は?」
「私はシーナ、まだ使命を果たしてないからただのシーナよ。混ざってるのは狼よ」
シーナと言う少女に一行はそれぞれ自己紹介を、する。
ティナの姿に驚いていたがすぐに納得していた。魔王と聞き恐れていないのがわかった。
なかなか神経の太い少女だ。
「おにぃさんは何しにここに来たの?」
シーナはここにシンが訪れる事はわかっていても何をするのかはわかっていない。
シンは自分の目的、そしてノアの事を説明した。
「なるほどね、なら世界樹に行かなきゃね」
「世界樹?」
世界樹という単語にユナは反応した。
その疑問が浮かんだのはユナだけでなく他の面々も気になる単語だった。
「世界樹はこの世界の中心にある1番大きな木の事。あそこに見えるでしょ?大きすぎて木の幹を一周するのにゆっくり歩いてだと3ヶ月ぐらいかかる。この世界で1番大きな都市もその世界樹の中にあるの、気をくり抜いてその中に街が出来てるんだ。」
シーナが指差した先にあったのは空にかかる雲を突き抜ける一つの大木であった。
余りの大きさ故その大木の頂点は見えず、距離感にしても図る事が出来ない。
「それが何でそこを目指す理由になるんだ?」
「世界樹の頂点に至りし者に山の神サリスの祝福は授けられる。これがこの世界に言い伝えられている伝承よ。山の神サリスには代行者はいない。この世界では有名な事よ。私が産まれてから世界樹の頂点に辿り着いた人は1人も居ない」
シーナの言う通りその伝承の祝福が山の証である可能性が高い。
だが後半の話では世界樹の頂点に辿り着くのは困難に感じられる。
「今まで頂点に行った奴はいないのか?」
エルリックの疑問は皆が思う事だ。
誰も到達者がいないのならシン達の目的はほぼ達成出来ないだろう。
「いるよ、確か30年前に1人いる。その前は先先代の”獣王”様だね」
30年、あの大木を登った者はいなかった。
だが挑戦者がいないと言う訳ではないだろう。
「挑戦は続けられているのか?誰も登らない事はないだろ?」
「うん、今も登ろうとしてる人はかなりいる。けど誰も30階から先に進まないんだ。」
これはかなり困難になりそうだ。
シン達はそう感じたがここにはシンを始めとした序列に名を刻む者が3人に神と魔王、それに頭脳の明晰なリリアナがいる。
力を合わせれば頂点への到達も可能かもしれない。
「30階?」
だがシーナの言葉にはまたも知らない事が含まれている。
珍しく話したナナは首を傾げいつもの無表情でシーナを見つめている。
「世界樹の中は階層で別れてるの。最大の都市ユグンがあるのは1階。そこからは移動の魔法陣に乗って1個上の階層に行けるんだ。全部で100階あるのはわかってる。1階ごとに試練があってそれを達成すると上に登れるの、その試練を達成した人だけ上に登れる。誰がそんなのを作ったとかはわからない、多分山の神サリスってのが1番信憑性のある説だね」
全部で100階と言う事に先の長さが伺える。
それに30階から進んだ者はこの30年で1人だけだ。
「なんか面白そうな話ね、早くその世界樹に行きましょ!」
冒険に憧れのあったユナは楽しそうだ。
瞳を輝かせシンに告げる。
今のユナは心躍ると言う表現が正しいだろう。
その隣でティナを抱えながらナナも首を縦に振っているので表現は相変わらず変わらないがユナと同じ気持ちだろう。
「でも何で30階で止まってるんだ?今も挑戦者がいるなら誰か1人ぐらいは進めそうだけどな」
「私も30階の試練が何なのかはわからないの。試練の内容は挑戦した人だけにしかわからない、それを他人に話すと挑戦する資格が無くなるから誰も言わないの」
「それだともう挑戦するしか道はなさそうだな、ティナは挑戦した事ないのか?」
長い時を生きているティナなら挑戦した事はあるかもしれない。
だがシンは肝心な事を失念していた。
「妾は神の争いに興味がないと言ったでおろう?それにその事に関して協力もしないとな」
地下牢でティナはそう言っていたのをシンは思い出した。
”天帝”との戦闘からティナは協力してくれていたので完全に忘れていたのである。
「そうだったな、忘れてた。まあ今回は俺達の力でその試練とやらは突破してやる。シーナ、世界樹まで案内してくれるか?」
「いいよ、おにぃさんに協力するのが私の使命だから」
森の世界【フォレオン】に辿り着いたシン達は占い師の少女シーナを仲間に加え山の証があると思われる世界樹へと向かう。
森の世界【フォレオン】へと辿り着いたシン達を出迎えたのは水色の髪を持った少女だった。
見た目ではシンより少し年下だろうか、やや落ち着きの感じられる声はクールな印象を受ける。
太い枝に座り、宙に浮いた足を揃えシン達を見つめていた。
「エルリック、知り合いか?」
「いや、僕は砂の世界から出た事が無いのは知っているだろ?君の知り合いでは無いのか?」
お兄さん、そう言ったという事はシンかエルリックのどちらかの事を指しているのはわかる。
だがどちらともあの水色の髪の少女と知り合いでは無い。
怪しい、シン達は全員がそう感じた。
まずノアの強制転移によりこの場所にシン達が来ると言う事は神であるノアですらわからない。
だがこの少女はシン達の下へすぐさま現れやっと来た、と言っているのだ。
少女の目的はわからなかったがシン達の対応は早かった。
戦闘の出来ないリリアナとティナを下がらせ武器を取り出す。
シン達の反応を見た少女の対応も早いものだった。
「あっ!大丈夫、敵じゃない」
両手を挙げ無抵抗の意を表す少女だがそれだけで信用するシン達ではない。
「何が目的なの?」
真紅の刀を少女に向けユナは質問する。
返答次第ですぐさま斬りかかるつもりだ。
「目的か、うーんおにぃさんの力になりたいの」
シンを指差し少女は言う。
だが初対面の人間にいきなり力になると言うなど信じられない。
「俺か?お前とは初めてあった。手助けされるような事はないはずだ」
「何て言えばいいのかな?そうね、私は占い師なの、ほらこの水晶を見て。おにぃさんの姿が見えるでしょ?」
少女が取り出したのは人の頭ほどの大きさのある透明な水晶だ。
その水晶に映し出されているのは本当にシンの姿だった。
「ねっ?これがあったからここで待ってたの」
「それが何で協力する事になるんだ?」
「私にはそれしかないの、占い師って言ったけど映るのはおにぃさんの姿だけ。それがわかったのは2年位前から、今日までこの水晶に映るのはこの世界に来るおにぃさんの事だけだった。一緒に映ってる場所を探して、木の状態から季節を予想した。後はおにぃさんが来るまでここでずっと待ってた。明るい時間が映ってたから日が昇ったらここに来てたの」
話す少女の表情は真剣であった。
敵ではなさそうな事はわかったので武器はしまう。
だがまだ完全には信用出来ない。
「理由はわかった。でも何故あった事もない俺に協力する?お前に敵対するかもしれないぞ?」
「それはしない、私には何となくわかる。この森の世界の住人は必ず一つの使命が与えられる。それがおにぃさんを助ける事だと私は思ってる。」
森の世界【フォレオン】に産まれた住人は必ず使命が与えられる。
それは何かは誰にもわからない。
この世界の住人は生を受けたその日から己の使命を探し出し見つけ達成した者のみが完全な人間になれるのだ。
フォレオンの住人は全て人と何かの生物の混ざり合った姿で産まれてくる。
使命を達成した者は混ざり合った姿を人と何かの生物で別れる。
使命を果たした者はそこで初めてこの世界で一人前と認められる。
そして別れた何かの生物は使命を果たした者を主と認め生涯支え続ける。
この少女はその使命がシンを手助けする事と思っているのだ。
「シン様、敵ではないようです。それにこの世界に精通した人物と交友があるのは悪い事ではありません。ここは彼女を信用し旅に同行して頂いてはどうでしょう?」
なかなか結論の出さないシンにリリアナが提案する。
確かにこの世界についてシン達の中に詳しい者はいないだろう。
「わかった、俺はシン。お前の名前は?」
「私はシーナ、まだ使命を果たしてないからただのシーナよ。混ざってるのは狼よ」
シーナと言う少女に一行はそれぞれ自己紹介を、する。
ティナの姿に驚いていたがすぐに納得していた。魔王と聞き恐れていないのがわかった。
なかなか神経の太い少女だ。
「おにぃさんは何しにここに来たの?」
シーナはここにシンが訪れる事はわかっていても何をするのかはわかっていない。
シンは自分の目的、そしてノアの事を説明した。
「なるほどね、なら世界樹に行かなきゃね」
「世界樹?」
世界樹という単語にユナは反応した。
その疑問が浮かんだのはユナだけでなく他の面々も気になる単語だった。
「世界樹はこの世界の中心にある1番大きな木の事。あそこに見えるでしょ?大きすぎて木の幹を一周するのにゆっくり歩いてだと3ヶ月ぐらいかかる。この世界で1番大きな都市もその世界樹の中にあるの、気をくり抜いてその中に街が出来てるんだ。」
シーナが指差した先にあったのは空にかかる雲を突き抜ける一つの大木であった。
余りの大きさ故その大木の頂点は見えず、距離感にしても図る事が出来ない。
「それが何でそこを目指す理由になるんだ?」
「世界樹の頂点に至りし者に山の神サリスの祝福は授けられる。これがこの世界に言い伝えられている伝承よ。山の神サリスには代行者はいない。この世界では有名な事よ。私が産まれてから世界樹の頂点に辿り着いた人は1人も居ない」
シーナの言う通りその伝承の祝福が山の証である可能性が高い。
だが後半の話では世界樹の頂点に辿り着くのは困難に感じられる。
「今まで頂点に行った奴はいないのか?」
エルリックの疑問は皆が思う事だ。
誰も到達者がいないのならシン達の目的はほぼ達成出来ないだろう。
「いるよ、確か30年前に1人いる。その前は先先代の”獣王”様だね」
30年、あの大木を登った者はいなかった。
だが挑戦者がいないと言う訳ではないだろう。
「挑戦は続けられているのか?誰も登らない事はないだろ?」
「うん、今も登ろうとしてる人はかなりいる。けど誰も30階から先に進まないんだ。」
これはかなり困難になりそうだ。
シン達はそう感じたがここにはシンを始めとした序列に名を刻む者が3人に神と魔王、それに頭脳の明晰なリリアナがいる。
力を合わせれば頂点への到達も可能かもしれない。
「30階?」
だがシーナの言葉にはまたも知らない事が含まれている。
珍しく話したナナは首を傾げいつもの無表情でシーナを見つめている。
「世界樹の中は階層で別れてるの。最大の都市ユグンがあるのは1階。そこからは移動の魔法陣に乗って1個上の階層に行けるんだ。全部で100階あるのはわかってる。1階ごとに試練があってそれを達成すると上に登れるの、その試練を達成した人だけ上に登れる。誰がそんなのを作ったとかはわからない、多分山の神サリスってのが1番信憑性のある説だね」
全部で100階と言う事に先の長さが伺える。
それに30階から進んだ者はこの30年で1人だけだ。
「なんか面白そうな話ね、早くその世界樹に行きましょ!」
冒険に憧れのあったユナは楽しそうだ。
瞳を輝かせシンに告げる。
今のユナは心躍ると言う表現が正しいだろう。
その隣でティナを抱えながらナナも首を縦に振っているので表現は相変わらず変わらないがユナと同じ気持ちだろう。
「でも何で30階で止まってるんだ?今も挑戦者がいるなら誰か1人ぐらいは進めそうだけどな」
「私も30階の試練が何なのかはわからないの。試練の内容は挑戦した人だけにしかわからない、それを他人に話すと挑戦する資格が無くなるから誰も言わないの」
「それだともう挑戦するしか道はなさそうだな、ティナは挑戦した事ないのか?」
長い時を生きているティナなら挑戦した事はあるかもしれない。
だがシンは肝心な事を失念していた。
「妾は神の争いに興味がないと言ったでおろう?それにその事に関して協力もしないとな」
地下牢でティナはそう言っていたのをシンは思い出した。
”天帝”との戦闘からティナは協力してくれていたので完全に忘れていたのである。
「そうだったな、忘れてた。まあ今回は俺達の力でその試練とやらは突破してやる。シーナ、世界樹まで案内してくれるか?」
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