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獣王との戦い
繰り返される死
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世界樹の80階層の試練、試練の間へと足を踏み入れたシン達は、これまで通り試練の開始を告げる声を聞いた。
その直後である。
死んだ、シンはそう確信した。
何故そう感じたのか、シンは良く理解をしていない。
死んだ事など、あるはずがないからだ。
それでも、自分が死んでいくのを不思議と感じとっていた。
事実、シンは確かに死亡した。
突如として、活力に満ち溢れていた体から力が抜けた。
それは、気が抜けたからではない。
自在に動かしていたはずの手足は、鉛を抱え込んだかのように動かなくなった。
徐々に重さを増すその鉛により、シンは寝転ぶ事すら、苦痛に感じた。
異変は、体が動かなくなるだけではなかった。
声は枯れ、次第に音を発する事が出来なくなり、瞳は急激に、視界をぼやけさせる。
おぼろげな視界の中、何とか目にした物は、自分の手とは思えない程、皺くちゃになった手であった。
老衰、それがシンが初めて経験した死の瞬間であった。
「生きてる、のか?」
死亡したはずのシンは、意識を取り戻した。
あれ程重かった体は、自由を取り戻したように、軽快に動かす事が出来る。
己の死を乗り越えろ、その試練の意味をシンは正確に分析した。
「何度か死ねって事か、正確が悪いな」
これからシンは、試練が終わるまで、死んで生き返り、また死ぬのだろう。
試練に対する愚痴を漏らすシンに、またもや変化が訪れる。
「あぁ?」
声にならない声を発したシンは、地面に崩れ落ちる。
何が起きたのか、シンは考える事は出来ない。
考えるよりも先に、脳がその機能を維持出来なくなっていた。
薄れゆく意識の中では、シンは地面に広がる赤い液体が、己の血液である事すら認識する事を許されなかった。
失血死、シンの2度目の死は、大量出血により、訪れていた。
空白の時間のあと、シンは目を覚ます。
体は怠く、意識は朦朧とする。
シンはこれまで生きて来た中で、最悪の気分であった。
生物として生きる者ならば、誰しもが死にたくはないだろう。
嫌悪感、不快感、様々な負の感情が、シンの中に渦巻いている。
だが、そんな時でも試練は死を与え続ける。
「ぁっ?」
立ち竦むシンの腹部に、何かの物質が送り込まれる。
腹部から感じる異物感に、吐き気を感じるが、幾ら吐き出そうとその異物感は取れる事がない。
異物感に耐えられなくなったシンは、腹部を殴りつける。
痛みにより、異物感を誤魔化そうとした瞬間、シンは腹部を中心に、霧散した。
シンが最後に聞いたのは、何かが爆発する音であった。
それを最後に、シンという者を形成していた体は、辺り一帯に弾け飛ぶ事となった。
爆死、シンは腹部に送り込まれた爆発物によって、3度目の死を迎える。
その事に気がついたのは、次に目を覚ましてからであった。
目を覚ましたシンは、こみ上げてきた物に耐え切れなくなり、嘔吐する。
口や鼻に強い不快感を覚えるが、それどころではない。
目を覚ました直後、頭に浮かぶのは、自分が爆散する姿である。
己の体を形成する肉片1つ1つに至るまで、正確に脳の中に送り込まれる。
この試練は、死した後にも、己の死に様を正確に伝え続けてくる。
本来であれば、痛みなど感じる暇のない、爆死のような一瞬の死であっても、この試練では後から、その死に様が怒涛のように押し寄せてくる。
それを実感している間にも、試練はさらなる死をもたらす。
シンの体が、磔にされたかのように、その場で凍りつく。
足先から徐々に伝わる冷気に、シンの頭は危機を感じ取り、急激に冴え渡る。
逃走、無意識のうちに動き出そうとするが、それは叶わない。
シンの足は完全に凍り付き、地面に縫い止められたかのように動く事すら出来ない。
あまりの冷気に、激痛を感じる。
その痛みは徐々に足先から頭部へ向け、移動していく。
痛みの通り過ぎた後は、感覚すら奪われ、何も感じなくなる。
だが、ゆっくりと進む凍てつく氷は、シンに恐怖を刻み込む。
体温は徐々に低下し、体が熱を生み出す為に震えるが、その行動も足先から広がる氷により不可能になる。
凍死、4度目の死の瞬間を、シンは永遠のように感じていた。
「ふっはぁ、はぁ」
荒く息を吐くシンは、身震いする体を抱え込むように小さくうずくまる。
今までに感じた事のない恐怖に、シンは心を折られそうになる。
それでも、ここで挫ける訳にはいかない。
そう持ち直そうとするシンだが、試練はその時間を与える事をしない。
体を抱え込むようにしていたはずの腕は、十字架に磔にされたかのように、強制的に広がり、手足の自由を奪われる。
何が起きているのか、思考が追い付かないシンの目の前に、一振りの刀が現れる。
ひとりでに浮かぶその刀は、斬れ味を示すように光を反射し、ゆっくりと動き出す。
刀が向かう場所、それはシンの磔にされた右腕だ。
「ゔぐっ!」
ゆっくりとシンの右腕を斬り刻む刀は、シンに激痛を与える。
痛みを堪えようと必死に歯を食い縛るシンだが、その抵抗を嘲笑うかのように、刀の動きが速さを増す。
右腕を原型を残さない程斬り刻んだ刀は、続いて左腕、右脚、左脚とシンの手足を斬りつける。
それは、斬り、突きを繰り返し、鍛え抜いた筋肉から骨に至るまで、余すところなくシンを斬り続ける。
激痛により気絶し、激痛により目を覚ます。
永遠に続く地獄の繰り返しは、シンを容易く殺す事なく行われ続ける。
滴る血液は、既に致死量に達しているはずだが、シンは死ぬ事はない。
何故ならば、今回の死は、斬殺によりもたらされる。
それ以外の理由で、死ぬ事はないのだ。
手足を斬り終えた刀は、シンの腹部を貫く。
貫いた刀は、それだけにとどまらず、ゆっくりとシンの腹部を切り開くように回り出す。
溢れる血液は、絶える事なく流れ続け、刀により切り開かれたシンの腹部から、あらゆる臓器が流れ落ちる。
小さく脈動する臓器達は、1つずつシンの目の前で斬り刻まれ、その活動を終える。
自身の臓器を見る事や、それが無残に斬り刻まれる光景に、シンは吐き気を感じ、嘔吐しようとするが、その嘔吐する物は、もうシンの体内にはない。
切り開かれた腹部に、風を感じる。
その風がシンにさらなる激痛を与える。
それを最後に、刀がシンの頭部を横薙ぎに斬り裂いた。
「ぁぁぅ」
斬殺から戻ったシンに、言葉を話す、何かを考える余裕など、残ってはいない。
今がどんな状況なのか、自分でも判断がつかない状態である。
地面に寝転がるシンに、次なる死が迫り来る。
音もなく、シンに迫るのは、天井であった。
ゆっくりと高さの低くなる部屋は、倒れ込むシンに何が起きるのかを、理解させる。
シンの次なる死因、それは天井と床に挟まれる圧殺であった。
迫り来る天井は、遂にシンの鼻先に辿り着く。
両手を天井に当て、必死に抵抗しようとするシンだが、その行動をするには遅すぎた。
ゴキッとシンは、己の鼻の骨が折れる音を聞く。
それは徐々に、骨を砕く音に変わり、天井はシンの鼻を粉砕し、体を平等に圧し潰すように進む。
肉が潰れ、骨が砕け、内臓がビチャビチャと圧し潰される。
完全に天井と床が衝突するまでに、シンだった物は、張り裂けた皮膚だけを残し、完全に圧縮されていた。
続く死は、溺死であった。
いつの間にか大量に溢れ出してきた水に、シンは逃げ場なく呑み込まれた。
呼吸の出来ない苦しみの中、シンは静かに息をひきとった。
抵抗する気力を、既に持ち合わせていないのだ。
その後もあらゆる死を、試練はもたらす事になる。
衰弱死、病死、焼死、転落死、撲殺、窒息、破裂、その他にもありとあらゆる死を、試練の挑戦者に与え続ける。
『試練は、突破された』
永遠にも思えた時間は、唐突に終わりを告げる。
喜びなど感じる事などなく、試練は突破となる。
だが、試練は終わりを迎えても、その試練が与えた影響が消え去る訳ではない。
リリアナ・イーノルド・ラピスの異変に、まだ気づいている者はいない。
その直後である。
死んだ、シンはそう確信した。
何故そう感じたのか、シンは良く理解をしていない。
死んだ事など、あるはずがないからだ。
それでも、自分が死んでいくのを不思議と感じとっていた。
事実、シンは確かに死亡した。
突如として、活力に満ち溢れていた体から力が抜けた。
それは、気が抜けたからではない。
自在に動かしていたはずの手足は、鉛を抱え込んだかのように動かなくなった。
徐々に重さを増すその鉛により、シンは寝転ぶ事すら、苦痛に感じた。
異変は、体が動かなくなるだけではなかった。
声は枯れ、次第に音を発する事が出来なくなり、瞳は急激に、視界をぼやけさせる。
おぼろげな視界の中、何とか目にした物は、自分の手とは思えない程、皺くちゃになった手であった。
老衰、それがシンが初めて経験した死の瞬間であった。
「生きてる、のか?」
死亡したはずのシンは、意識を取り戻した。
あれ程重かった体は、自由を取り戻したように、軽快に動かす事が出来る。
己の死を乗り越えろ、その試練の意味をシンは正確に分析した。
「何度か死ねって事か、正確が悪いな」
これからシンは、試練が終わるまで、死んで生き返り、また死ぬのだろう。
試練に対する愚痴を漏らすシンに、またもや変化が訪れる。
「あぁ?」
声にならない声を発したシンは、地面に崩れ落ちる。
何が起きたのか、シンは考える事は出来ない。
考えるよりも先に、脳がその機能を維持出来なくなっていた。
薄れゆく意識の中では、シンは地面に広がる赤い液体が、己の血液である事すら認識する事を許されなかった。
失血死、シンの2度目の死は、大量出血により、訪れていた。
空白の時間のあと、シンは目を覚ます。
体は怠く、意識は朦朧とする。
シンはこれまで生きて来た中で、最悪の気分であった。
生物として生きる者ならば、誰しもが死にたくはないだろう。
嫌悪感、不快感、様々な負の感情が、シンの中に渦巻いている。
だが、そんな時でも試練は死を与え続ける。
「ぁっ?」
立ち竦むシンの腹部に、何かの物質が送り込まれる。
腹部から感じる異物感に、吐き気を感じるが、幾ら吐き出そうとその異物感は取れる事がない。
異物感に耐えられなくなったシンは、腹部を殴りつける。
痛みにより、異物感を誤魔化そうとした瞬間、シンは腹部を中心に、霧散した。
シンが最後に聞いたのは、何かが爆発する音であった。
それを最後に、シンという者を形成していた体は、辺り一帯に弾け飛ぶ事となった。
爆死、シンは腹部に送り込まれた爆発物によって、3度目の死を迎える。
その事に気がついたのは、次に目を覚ましてからであった。
目を覚ましたシンは、こみ上げてきた物に耐え切れなくなり、嘔吐する。
口や鼻に強い不快感を覚えるが、それどころではない。
目を覚ました直後、頭に浮かぶのは、自分が爆散する姿である。
己の体を形成する肉片1つ1つに至るまで、正確に脳の中に送り込まれる。
この試練は、死した後にも、己の死に様を正確に伝え続けてくる。
本来であれば、痛みなど感じる暇のない、爆死のような一瞬の死であっても、この試練では後から、その死に様が怒涛のように押し寄せてくる。
それを実感している間にも、試練はさらなる死をもたらす。
シンの体が、磔にされたかのように、その場で凍りつく。
足先から徐々に伝わる冷気に、シンの頭は危機を感じ取り、急激に冴え渡る。
逃走、無意識のうちに動き出そうとするが、それは叶わない。
シンの足は完全に凍り付き、地面に縫い止められたかのように動く事すら出来ない。
あまりの冷気に、激痛を感じる。
その痛みは徐々に足先から頭部へ向け、移動していく。
痛みの通り過ぎた後は、感覚すら奪われ、何も感じなくなる。
だが、ゆっくりと進む凍てつく氷は、シンに恐怖を刻み込む。
体温は徐々に低下し、体が熱を生み出す為に震えるが、その行動も足先から広がる氷により不可能になる。
凍死、4度目の死の瞬間を、シンは永遠のように感じていた。
「ふっはぁ、はぁ」
荒く息を吐くシンは、身震いする体を抱え込むように小さくうずくまる。
今までに感じた事のない恐怖に、シンは心を折られそうになる。
それでも、ここで挫ける訳にはいかない。
そう持ち直そうとするシンだが、試練はその時間を与える事をしない。
体を抱え込むようにしていたはずの腕は、十字架に磔にされたかのように、強制的に広がり、手足の自由を奪われる。
何が起きているのか、思考が追い付かないシンの目の前に、一振りの刀が現れる。
ひとりでに浮かぶその刀は、斬れ味を示すように光を反射し、ゆっくりと動き出す。
刀が向かう場所、それはシンの磔にされた右腕だ。
「ゔぐっ!」
ゆっくりとシンの右腕を斬り刻む刀は、シンに激痛を与える。
痛みを堪えようと必死に歯を食い縛るシンだが、その抵抗を嘲笑うかのように、刀の動きが速さを増す。
右腕を原型を残さない程斬り刻んだ刀は、続いて左腕、右脚、左脚とシンの手足を斬りつける。
それは、斬り、突きを繰り返し、鍛え抜いた筋肉から骨に至るまで、余すところなくシンを斬り続ける。
激痛により気絶し、激痛により目を覚ます。
永遠に続く地獄の繰り返しは、シンを容易く殺す事なく行われ続ける。
滴る血液は、既に致死量に達しているはずだが、シンは死ぬ事はない。
何故ならば、今回の死は、斬殺によりもたらされる。
それ以外の理由で、死ぬ事はないのだ。
手足を斬り終えた刀は、シンの腹部を貫く。
貫いた刀は、それだけにとどまらず、ゆっくりとシンの腹部を切り開くように回り出す。
溢れる血液は、絶える事なく流れ続け、刀により切り開かれたシンの腹部から、あらゆる臓器が流れ落ちる。
小さく脈動する臓器達は、1つずつシンの目の前で斬り刻まれ、その活動を終える。
自身の臓器を見る事や、それが無残に斬り刻まれる光景に、シンは吐き気を感じ、嘔吐しようとするが、その嘔吐する物は、もうシンの体内にはない。
切り開かれた腹部に、風を感じる。
その風がシンにさらなる激痛を与える。
それを最後に、刀がシンの頭部を横薙ぎに斬り裂いた。
「ぁぁぅ」
斬殺から戻ったシンに、言葉を話す、何かを考える余裕など、残ってはいない。
今がどんな状況なのか、自分でも判断がつかない状態である。
地面に寝転がるシンに、次なる死が迫り来る。
音もなく、シンに迫るのは、天井であった。
ゆっくりと高さの低くなる部屋は、倒れ込むシンに何が起きるのかを、理解させる。
シンの次なる死因、それは天井と床に挟まれる圧殺であった。
迫り来る天井は、遂にシンの鼻先に辿り着く。
両手を天井に当て、必死に抵抗しようとするシンだが、その行動をするには遅すぎた。
ゴキッとシンは、己の鼻の骨が折れる音を聞く。
それは徐々に、骨を砕く音に変わり、天井はシンの鼻を粉砕し、体を平等に圧し潰すように進む。
肉が潰れ、骨が砕け、内臓がビチャビチャと圧し潰される。
完全に天井と床が衝突するまでに、シンだった物は、張り裂けた皮膚だけを残し、完全に圧縮されていた。
続く死は、溺死であった。
いつの間にか大量に溢れ出してきた水に、シンは逃げ場なく呑み込まれた。
呼吸の出来ない苦しみの中、シンは静かに息をひきとった。
抵抗する気力を、既に持ち合わせていないのだ。
その後もあらゆる死を、試練はもたらす事になる。
衰弱死、病死、焼死、転落死、撲殺、窒息、破裂、その他にもありとあらゆる死を、試練の挑戦者に与え続ける。
『試練は、突破された』
永遠にも思えた時間は、唐突に終わりを告げる。
喜びなど感じる事などなく、試練は突破となる。
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