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その後
後編※
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胸と秘部を一緒に責め立てられ、足下が覚束なくなってくる。壁に手を突いていなければ、ギルベルトが腰を抱いていてくれなければ、確実に崩れ落ちていただろう。
敏感なところを擦り上げられて、彩瑛の体は高みへと押し上げられていく。
「あっ……はぁっ……っギ、ル……」
「ん、なぁに」
「ぁ……ギル、も……きもち、いい?」
肩越しに振り返って、彩瑛は尋ねる。先ほどとは違って、挿入の伴わない疑似的な性行為だ。果たしてこれで気持ち良くなってもらえるのか、わからなかった。
だから知りたかったのだけれど、ギルベルトは乱れて落ちた前髪の奥の瞳を軽く見開き、彩瑛を見つめていた。
「ギル……? ──っんんーっ」
いきなり、荒々しくくちびるを奪われる。
眉根を寄せて、切羽詰まったような様子のギルベルトが、憎々しげに、けれど優しく呟いた。
「っまったく、煽らないでって言ったのに、そんなにお仕置きされたいの」
「ち、が……やっ……あっああ!」
下腹部に押し付けられた腰の動きが早くなった。ゆるゆると太股を撫で、割れ目を行き来していた硬い雄芯の先端が、敏感になった花芽を強く擦る。
胸の先端をこねられ、抓られて、与えられる快楽が増していく。
「──このまま、サエの厭らしい姿をずっと見ていたいぐらい、気持ち良い」
ギルベルトが腰を強く押し付けてくる。耳元に落ちてくる囁きに、荒い息遣いに、彩瑛のお腹の奥がずくりと疼いた。
ちかちかと視界が瞬く。上も下も、敏感な場所を嬲られて、彩瑛は絶頂へ追い込まれていく。
「んっ……あっ……ひ……あっぁあ……ッ」
「──っ」
花芽を強く刺激された瞬間、体を大きく震わせながら彩瑛は達した。
直後に、ギルベルトは太股に挟まれていた雄芯を引き抜き、飛び出した白濁を彩瑛の臀部へと吐き出す。
「ん……は、ぁ……ぅ……」
彩瑛の上半身から力が抜けていく。壁に突いていた手がずり落ちそうになり、体勢が完全に崩れる前にギルベルトに抱き留められる。
浴室に、ふたり分の荒い息遣いが響く。
しばらくして、先に冷静に戻ったのはギルベルトの方だった。
彼は彩瑛を抱き上げ、汚れた互いの体を洗った。そして戸惑っている彩瑛を余所に、着替えの場所を彼女から聞き出す。
さすがに我に返り、抵抗したお陰で着替えだけは自分ですることができた。ショーツを穿くときには、若干苦労したけれど。
着替え終わってギルベルトの方を向くと、彼は難なく着替えを終わらせていた。ジャケットは着ずにワイシャツとスラックスだけを身に付けている。ネクタイはしておらず、ワイシャツの袖をめくり、かなりラフな格好だ。
まだ髪は乾かしていないため、前髪を持ち上げる形で掻き上げられている。
しっかりと着こなしていた姿も素敵だったけれど、着崩している姿も、ひどく格好いい。
どきどきしながら見惚れていると、ギルベルトに視線を気付かれてしまったようで、見つめられる。
不意に伸びてきた指先が、彩瑛の頬を撫でた。
「顔真っ赤だね。食べごろの林檎みたい」
「ん……」
ぴくん、と肩が揺れる。顔を覗き込まれて、視線だけを逸らしたら、ギルベルトが僅かに笑い声を零したのが聞こえた。
彩瑛の腰に、ギルベルトの片腕が巻き付いてくる。そしてそのまま、抱き寄せられた。
「ふ……んんっ」
のし掛かってくるように抱き締められて、くちびるを重ねられた。
ぐちゃぐちゃと考えていたしがらみが解けるくらいに甘やかされて、愛されて。
ずっと胸がどきどきしている。このままだと、心臓が飛び出してしまいそうだ。
「ギ、ル……」
「サエ……」
甘い雰囲気の漂う中、見つめ合っていたら。
そこに響いたのは、ぐう……という空腹を告げる腹の虫。
「……お腹空いた」
そう言って、ギルベルトは額を擦り付けるように彩瑛の肩口にぐりぐりと押し付けてきた。
彩瑛はぱちくりと瞬きをする。一瞬あとに喜びが湧き上がってきて、ギルベルトの背中に腕を回した。
食事をすることに執着がなく、何食抜いても平気な顔をしていたギルベルトが空腹を訴えたことが嬉しかった。
「ご飯に、しよっか」
嬉しさの滲み出た声でそう言ってギルベルトの背中を撫でたら、頷きが返ってきた。
彩瑛が夕食にと買ってきた食事は、当然ながらひとり分だ。なのでその分はギルベルトに食べてもらって、彩瑛は近くのコンビニに行って、何か買ってこようと考えていた。
悲しい哉、冷蔵庫には食べるものは何も入っていない。
けれどそう考えていた彩瑛が家を出ることはなく、彼女は今、ギルベルトに背後から抱きかかえられて、テーブルの前に座っていた。
テーブルの上には、彩瑛が買ってきたものが並べられている。
少し多めに買った海鮮のサラダは、保冷剤が入っていたお陰でまだ冷えていた。檸檬風味のドレッシングを掛けてあるので、海老やホタテと言った海鮮類や野菜がつやつやと輝いている。
温め直したオムライスにはデミグラスソースとトマトソースがたっぷりと掛かり、濃厚な匂いと甘酸っぱい匂いが鼻を擽った。
「サエ、口開けて」
「ギ、ギル、自分で食べれ……」
「ん」
食事を買ったときに入れてくれた真っ白いスプーンは、今はギルベルトの手にある。その上には、いい匂いのするオムライスがひと掬い分乗っていた。
そしてそれを、彼は楽しそうに彩瑛の口に差し出してくる。
首を横に振ったけれど、くちびるにスプーンを押し付けられて、彩瑛は迷った末に口を開いた。
でないと、いつまで経ってもギルベルトはスプーンを引いてくれそうには、なかったから。
彩瑛の口に入れられたのはデミグラスソースの掛かった部分で、ふんわりと焼かれた卵に乗った濃厚なソースと、味がしっかり付いているのにしつこくないバターライスが合っていて、とても美味しい。
もぐもぐと咀嚼していたら、サエ、と呼び掛けられる。強請るようにギルベルトの口が開いて、彩瑛は思わず固まった。顔が一層、熱くなる。
彼が指し示している意図は、考えなくてもわかる。ただ、彩瑛の羞恥心がすぐに行動に移すことを拒んでいた。
以前、研究に没頭したギルベルトが食事を抜いて倒れたときに、無理やり口の中に食事を突っ込んだことはあった。けれどそのときとは、状況が違うのだ。
目で訴えかけても、ギルベルトは睫毛を伏せていて気付いていないのか反応はない。
気付いているけれど、あえて気づかないふりをしているのかもしれないけれど。
彩瑛は意を決したように、持っていた銀色のスプーンにトマトソースの掛かったオムライスをひと掬いして、ギルベルトの口内に差し込んだ。
僅かにギルベルトの頬が緩む。
これで満足してくれるかな、と胸を撫で下ろした彩瑛だったけれど、そのあとも互いに食べさせるという行為が止むことはなく、腰に回った腕の拘束から逃げる術も、なかった。
顔を赤くしながら、彩瑛はギルベルトにオムライスを食べさせ、ギルベルトから与えられるそれを咀嚼する。
「付いてる」
そう言って、彩瑛のくちびるの端に付いたソースをギルベルトは恥ずかしげもなく舌で舐め取ってきた。
顔が、より一層熱い。
詰るように彩瑛が見上げたら、何故か口付けられた。ちゅ、とリップ音がして、くちびるが離れていく。
「な、な……」
「したかったから」
言葉にならない音が、彩瑛の口から零れ落ちる。なんで、と問おうとしたのだけれど、動揺できちんとした言葉にならなかった。
けれどギルベルトは彩瑛の表情から何を言おうとしたのか気付いたようで、さらりと、素直すぎる答えをくれた。その答えに動揺したのは彩瑛の方で、ギルベルトを見ることができず、顔を伏せる。
視界の端で、ギルベルトがスプーンを空になった器に置くのが見えた。
そして空いたその手は、彩瑛の腰を拘束するものに変わる。
腰に回っていたギルベルトの腕が、一本から二本に増えた、密着度を高めるように強く抱き寄せられて、ぴったりと彩瑛の背中とギルベルトの胸元がくっつく。
その温もりにまた、心臓がどきどきして、早い鼓動を刻み始める。
「サエ」
肩口に重みを感じたと思ったら、耳元でギルベルトの声がした。吐息が耳朶を擽って、ぴくん、と思わず肩が揺れる。
「愛してるよ」
耳元に落ちた愛の言葉は、あまりに穏やかで、甘く優しい。
「……わたしも、ギルのこと……あ、あ……っ世界で一番、す、好き……です……」
愛の言葉を言われることも、言うことも慣れていない彩瑛は「愛してる」とは言えなくて。
けれど代わりに、「世界で一番好き」だと伝えた。
そう遠くないうちに、同じ言葉を返せるようになりますように、と願いながら、そっと腰に回る腕に手を添えたら、背後でギルベルトが、ふ、と微笑んだような気がした。
敏感なところを擦り上げられて、彩瑛の体は高みへと押し上げられていく。
「あっ……はぁっ……っギ、ル……」
「ん、なぁに」
「ぁ……ギル、も……きもち、いい?」
肩越しに振り返って、彩瑛は尋ねる。先ほどとは違って、挿入の伴わない疑似的な性行為だ。果たしてこれで気持ち良くなってもらえるのか、わからなかった。
だから知りたかったのだけれど、ギルベルトは乱れて落ちた前髪の奥の瞳を軽く見開き、彩瑛を見つめていた。
「ギル……? ──っんんーっ」
いきなり、荒々しくくちびるを奪われる。
眉根を寄せて、切羽詰まったような様子のギルベルトが、憎々しげに、けれど優しく呟いた。
「っまったく、煽らないでって言ったのに、そんなにお仕置きされたいの」
「ち、が……やっ……あっああ!」
下腹部に押し付けられた腰の動きが早くなった。ゆるゆると太股を撫で、割れ目を行き来していた硬い雄芯の先端が、敏感になった花芽を強く擦る。
胸の先端をこねられ、抓られて、与えられる快楽が増していく。
「──このまま、サエの厭らしい姿をずっと見ていたいぐらい、気持ち良い」
ギルベルトが腰を強く押し付けてくる。耳元に落ちてくる囁きに、荒い息遣いに、彩瑛のお腹の奥がずくりと疼いた。
ちかちかと視界が瞬く。上も下も、敏感な場所を嬲られて、彩瑛は絶頂へ追い込まれていく。
「んっ……あっ……ひ……あっぁあ……ッ」
「──っ」
花芽を強く刺激された瞬間、体を大きく震わせながら彩瑛は達した。
直後に、ギルベルトは太股に挟まれていた雄芯を引き抜き、飛び出した白濁を彩瑛の臀部へと吐き出す。
「ん……は、ぁ……ぅ……」
彩瑛の上半身から力が抜けていく。壁に突いていた手がずり落ちそうになり、体勢が完全に崩れる前にギルベルトに抱き留められる。
浴室に、ふたり分の荒い息遣いが響く。
しばらくして、先に冷静に戻ったのはギルベルトの方だった。
彼は彩瑛を抱き上げ、汚れた互いの体を洗った。そして戸惑っている彩瑛を余所に、着替えの場所を彼女から聞き出す。
さすがに我に返り、抵抗したお陰で着替えだけは自分ですることができた。ショーツを穿くときには、若干苦労したけれど。
着替え終わってギルベルトの方を向くと、彼は難なく着替えを終わらせていた。ジャケットは着ずにワイシャツとスラックスだけを身に付けている。ネクタイはしておらず、ワイシャツの袖をめくり、かなりラフな格好だ。
まだ髪は乾かしていないため、前髪を持ち上げる形で掻き上げられている。
しっかりと着こなしていた姿も素敵だったけれど、着崩している姿も、ひどく格好いい。
どきどきしながら見惚れていると、ギルベルトに視線を気付かれてしまったようで、見つめられる。
不意に伸びてきた指先が、彩瑛の頬を撫でた。
「顔真っ赤だね。食べごろの林檎みたい」
「ん……」
ぴくん、と肩が揺れる。顔を覗き込まれて、視線だけを逸らしたら、ギルベルトが僅かに笑い声を零したのが聞こえた。
彩瑛の腰に、ギルベルトの片腕が巻き付いてくる。そしてそのまま、抱き寄せられた。
「ふ……んんっ」
のし掛かってくるように抱き締められて、くちびるを重ねられた。
ぐちゃぐちゃと考えていたしがらみが解けるくらいに甘やかされて、愛されて。
ずっと胸がどきどきしている。このままだと、心臓が飛び出してしまいそうだ。
「ギ、ル……」
「サエ……」
甘い雰囲気の漂う中、見つめ合っていたら。
そこに響いたのは、ぐう……という空腹を告げる腹の虫。
「……お腹空いた」
そう言って、ギルベルトは額を擦り付けるように彩瑛の肩口にぐりぐりと押し付けてきた。
彩瑛はぱちくりと瞬きをする。一瞬あとに喜びが湧き上がってきて、ギルベルトの背中に腕を回した。
食事をすることに執着がなく、何食抜いても平気な顔をしていたギルベルトが空腹を訴えたことが嬉しかった。
「ご飯に、しよっか」
嬉しさの滲み出た声でそう言ってギルベルトの背中を撫でたら、頷きが返ってきた。
彩瑛が夕食にと買ってきた食事は、当然ながらひとり分だ。なのでその分はギルベルトに食べてもらって、彩瑛は近くのコンビニに行って、何か買ってこようと考えていた。
悲しい哉、冷蔵庫には食べるものは何も入っていない。
けれどそう考えていた彩瑛が家を出ることはなく、彼女は今、ギルベルトに背後から抱きかかえられて、テーブルの前に座っていた。
テーブルの上には、彩瑛が買ってきたものが並べられている。
少し多めに買った海鮮のサラダは、保冷剤が入っていたお陰でまだ冷えていた。檸檬風味のドレッシングを掛けてあるので、海老やホタテと言った海鮮類や野菜がつやつやと輝いている。
温め直したオムライスにはデミグラスソースとトマトソースがたっぷりと掛かり、濃厚な匂いと甘酸っぱい匂いが鼻を擽った。
「サエ、口開けて」
「ギ、ギル、自分で食べれ……」
「ん」
食事を買ったときに入れてくれた真っ白いスプーンは、今はギルベルトの手にある。その上には、いい匂いのするオムライスがひと掬い分乗っていた。
そしてそれを、彼は楽しそうに彩瑛の口に差し出してくる。
首を横に振ったけれど、くちびるにスプーンを押し付けられて、彩瑛は迷った末に口を開いた。
でないと、いつまで経ってもギルベルトはスプーンを引いてくれそうには、なかったから。
彩瑛の口に入れられたのはデミグラスソースの掛かった部分で、ふんわりと焼かれた卵に乗った濃厚なソースと、味がしっかり付いているのにしつこくないバターライスが合っていて、とても美味しい。
もぐもぐと咀嚼していたら、サエ、と呼び掛けられる。強請るようにギルベルトの口が開いて、彩瑛は思わず固まった。顔が一層、熱くなる。
彼が指し示している意図は、考えなくてもわかる。ただ、彩瑛の羞恥心がすぐに行動に移すことを拒んでいた。
以前、研究に没頭したギルベルトが食事を抜いて倒れたときに、無理やり口の中に食事を突っ込んだことはあった。けれどそのときとは、状況が違うのだ。
目で訴えかけても、ギルベルトは睫毛を伏せていて気付いていないのか反応はない。
気付いているけれど、あえて気づかないふりをしているのかもしれないけれど。
彩瑛は意を決したように、持っていた銀色のスプーンにトマトソースの掛かったオムライスをひと掬いして、ギルベルトの口内に差し込んだ。
僅かにギルベルトの頬が緩む。
これで満足してくれるかな、と胸を撫で下ろした彩瑛だったけれど、そのあとも互いに食べさせるという行為が止むことはなく、腰に回った腕の拘束から逃げる術も、なかった。
顔を赤くしながら、彩瑛はギルベルトにオムライスを食べさせ、ギルベルトから与えられるそれを咀嚼する。
「付いてる」
そう言って、彩瑛のくちびるの端に付いたソースをギルベルトは恥ずかしげもなく舌で舐め取ってきた。
顔が、より一層熱い。
詰るように彩瑛が見上げたら、何故か口付けられた。ちゅ、とリップ音がして、くちびるが離れていく。
「な、な……」
「したかったから」
言葉にならない音が、彩瑛の口から零れ落ちる。なんで、と問おうとしたのだけれど、動揺できちんとした言葉にならなかった。
けれどギルベルトは彩瑛の表情から何を言おうとしたのか気付いたようで、さらりと、素直すぎる答えをくれた。その答えに動揺したのは彩瑛の方で、ギルベルトを見ることができず、顔を伏せる。
視界の端で、ギルベルトがスプーンを空になった器に置くのが見えた。
そして空いたその手は、彩瑛の腰を拘束するものに変わる。
腰に回っていたギルベルトの腕が、一本から二本に増えた、密着度を高めるように強く抱き寄せられて、ぴったりと彩瑛の背中とギルベルトの胸元がくっつく。
その温もりにまた、心臓がどきどきして、早い鼓動を刻み始める。
「サエ」
肩口に重みを感じたと思ったら、耳元でギルベルトの声がした。吐息が耳朶を擽って、ぴくん、と思わず肩が揺れる。
「愛してるよ」
耳元に落ちた愛の言葉は、あまりに穏やかで、甘く優しい。
「……わたしも、ギルのこと……あ、あ……っ世界で一番、す、好き……です……」
愛の言葉を言われることも、言うことも慣れていない彩瑛は「愛してる」とは言えなくて。
けれど代わりに、「世界で一番好き」だと伝えた。
そう遠くないうちに、同じ言葉を返せるようになりますように、と願いながら、そっと腰に回る腕に手を添えたら、背後でギルベルトが、ふ、と微笑んだような気がした。
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