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二章
六十一話
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父が失踪して二日後。
半ば無理やり気持ちを落ち着けた俺は、母方の祖父母の家に居候させてもらうこととなった。仕事の影響で父はしばらく海外に行っている、と話すとあっさり泊めてくれることになった。
祖父母の家は学校にも、更には病院にも近い。
ただでさえ娘である母が病に伏せているのに、優しい祖父母を騙して負担をかけてしまうことに罪悪感を覚える。
「ごめんなさい」
「いいのよ、翼」
祖母は優しく微笑み、晩御飯の支度を始めた。久しく忘れていた家庭の匂いが、俺の鼻孔をくすぐる。
「そうだぞ、翼。お父さんに会えないのは残念だが、お前の母さんは図太い精神の持ち主だ。きっと戻ってくるだろう」
祖父も、元気づけるように俺の肩を叩く。吐き捨てるような言い方が気になったが、まあ年のせいだろう。祖父は昔から少し気難しいたちだ。
祖母が作った味噌汁を、一口啜る。温かい。涙がこぼれそうになった。
父が失踪した今、ようやく佐久間に連絡する決心がついた。
深呼吸して、手元に携帯を取り寄せた。
半ば無理やり気持ちを落ち着けた俺は、母方の祖父母の家に居候させてもらうこととなった。仕事の影響で父はしばらく海外に行っている、と話すとあっさり泊めてくれることになった。
祖父母の家は学校にも、更には病院にも近い。
ただでさえ娘である母が病に伏せているのに、優しい祖父母を騙して負担をかけてしまうことに罪悪感を覚える。
「ごめんなさい」
「いいのよ、翼」
祖母は優しく微笑み、晩御飯の支度を始めた。久しく忘れていた家庭の匂いが、俺の鼻孔をくすぐる。
「そうだぞ、翼。お父さんに会えないのは残念だが、お前の母さんは図太い精神の持ち主だ。きっと戻ってくるだろう」
祖父も、元気づけるように俺の肩を叩く。吐き捨てるような言い方が気になったが、まあ年のせいだろう。祖父は昔から少し気難しいたちだ。
祖母が作った味噌汁を、一口啜る。温かい。涙がこぼれそうになった。
父が失踪した今、ようやく佐久間に連絡する決心がついた。
深呼吸して、手元に携帯を取り寄せた。
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