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第1章 幻の石
第2話
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鳥のさえずりが聞こえる中、いざ幻の石探しに。
その前に行かなければならない所が。
まずは、現物をもう一度見てからという事で資料館へ。
既に何度も行って見ているのだが、やはり目に焼き付けてから探すという事で。
バイク(スクーター)で20分程行った所に資料館はある。
少し離れた所にある資料館は昔、学校だった所を再利用した物。所々、学校の雰囲気を残しているので懐かしさを感じる。
この学校にいた訳では無いが、古き良き昔の建物という事で、そんな思いがするのだろう。
資料館の目玉の展示物。
『瑠璃黒曜』が中央に置かれている。
決して大きくは無い石。
拳の半分にも満たない少し大きめ小石といったところだろうか。
元々、欠けていた状態の黒曜石。
欠けているところが、黒いガラス状の石質で真ん中辺りに濃い青っぽい色の筋がある。青色の部分は、大きくは無いけれど…… 何とも言えない青色。
黒光りする黒曜石の中だけあって、より青色が際立ち宝石の様に煌めいている。
高級なサファイアみたいに奥深い色合い。紫の様な、深緑の様な色合いも感じ…… まさに瑠璃色。
その瑠璃色を見ていると石の中に引き込まれそうになる。やはりただの石では無い、特別な石。
そんな特別な石だからこそ、自分で見つけたい。
『瑠璃黒曜』を見て、改めてやる気が出た。
そして資料館を後にし、もう一箇所行っておきたい所へ。
小高い山にある神社。
この集落で、一番古い所。
山の下に小さめな鳥居があり、そこから山の中腹辺りまで階段が続いている。
何段あるのだろうと思ってしまう程、長く急な石の階段。
石探しをする前に、是非この神社でお参りをしてからと決めていたので意を決して石段を登る。
周りからは、若造と言われて当たり前の年齢だが、流石にキツい。
半分も登ってないのに息が上がる。
ただこれは、自分に敢えて与えた試練。
そう簡単に『瑠璃黒曜』は見つからないだろう。それでもやれる所までやってみたいと思う気持ち。
神社の階段位で情けない事を言ってる様では、幻の石なんて……
その気持ちだけで、石段をコツコツと登った。これだけ登ったら綺麗な景色だろうとは思っていたが、途中で振り返る事無く登った。
もはや、ちょっとした登山並にゼェゼェ言いながら登りきった。
ここまで登って来た割には、小さな社。
少しポカンとしてしまったが…… 後ろを振り向いて見ると、まさに絶景。川がうねりながら続いていて、かなり先の方まで見えた。
両脇に山が連なり深い緑の森が遥か彼方まで繋がって見えた。
古い小さな社で、お参りした。
神社では願い事はしては、いけないそうだが…… 思わず願ってしまった。
「どうか…… 一目だけ、一度だけ『瑠璃黒曜』をこの手で…… お願いします」
まさに神頼み。
そして長い石段を降りた。
勾配が急な為、勢いだけで降りて来れたので登りよりは、かなり楽に降りて来れた。
「さて、やるべき事を全てやり終えたし。いざ川へ行くか」
とりあえずは、橋の架かっている所辺りで。橋が架かっている所以外は、木が生い茂っている為、川辺に行くまで一苦労。
神社のあの階段を登り降りした後なので、今日は少し楽な感じで。
橋の入り口から下に降り川辺に。
近くで見るとより透明な川。
そして意外と深そう。
間違い無く釣り竿を垂らせば、魚が釣れそうな雰囲気。でも残念ながら釣りは興味が無い。興味があるのは…… 石。
ぱっと見渡してみても、大した石は無く。まずは、黒曜石自体を見つけなければ話しにならない。
黒曜石は祖父の家にもあったので、よくわかる石。黒いガラスの様な石だが、それは中だけで外側のまわりは、白っぽい物が多い。白っぽい所に黒い部分が少し見えていたり、欠けていると黒いガラスの様な物が見えるので分かりやすいが。
橋の近くの川辺には、黒曜石すら無かった。
「もう少し上流に行かないと駄目かな」
そんな独り言を言いつつ歩く。
昼間とはいえ、人気もない山奥の川。
正直、少しビビりながら独り言を言って気を紛らせ上流の方に歩く。
少し歩くと何と無く見覚えのある景色。
確か……
そうこの辺は昔、祖父と石拾いをした所。……だと思う。
何せ、石拾いをした頃は自分がまだ小さかった時。確信は持てないが、多分この辺りの気がした。
川辺が少し広くなって、先程よりも石がゴロゴロと多い。
なんか…… 一気にやる気が復活した。
川の流れる音を聞きながら、下を向き石を探す。
「黒曜石~、黒曜石~、」
そう呪文の様にブツブツと言いながら。
下を向き続けながら歩き難い川辺を歩いたせいで、腰が……
曲がった腰を伸ばし、「はぁ~~ 」と一息ついた。
太陽の光がキラリと反射した。
「ん? 」
キラリと光った所に近寄ってみる。
「うぉ! 」
反射したのは正しく…… 黒曜石だった。
小さな黒曜石だが、黒いガラス状の面が見えていて直ぐに黒曜石だと分かった。
『瑠璃黒曜』は石の中に瑠璃色の模様がある。
欠けて黒いガラス状の面が見えていて、そこには青い色は無かったが、一応調べてみる。調べる方法は、石を割る。
原始的だが、それしかない。
早速、持ち歩いていたハンマーで割る。
だが、意外と硬い。石の性質は、ガラスの様に粉々になる脆い性質だが、石自体は硬い。大きめな石の上に黒曜石を置き、ハンマーを振りかざす。
この川に来て、初めて見つけた黒曜石。
小さな黒曜石が三つに割れた。
第2話 終
その前に行かなければならない所が。
まずは、現物をもう一度見てからという事で資料館へ。
既に何度も行って見ているのだが、やはり目に焼き付けてから探すという事で。
バイク(スクーター)で20分程行った所に資料館はある。
少し離れた所にある資料館は昔、学校だった所を再利用した物。所々、学校の雰囲気を残しているので懐かしさを感じる。
この学校にいた訳では無いが、古き良き昔の建物という事で、そんな思いがするのだろう。
資料館の目玉の展示物。
『瑠璃黒曜』が中央に置かれている。
決して大きくは無い石。
拳の半分にも満たない少し大きめ小石といったところだろうか。
元々、欠けていた状態の黒曜石。
欠けているところが、黒いガラス状の石質で真ん中辺りに濃い青っぽい色の筋がある。青色の部分は、大きくは無いけれど…… 何とも言えない青色。
黒光りする黒曜石の中だけあって、より青色が際立ち宝石の様に煌めいている。
高級なサファイアみたいに奥深い色合い。紫の様な、深緑の様な色合いも感じ…… まさに瑠璃色。
その瑠璃色を見ていると石の中に引き込まれそうになる。やはりただの石では無い、特別な石。
そんな特別な石だからこそ、自分で見つけたい。
『瑠璃黒曜』を見て、改めてやる気が出た。
そして資料館を後にし、もう一箇所行っておきたい所へ。
小高い山にある神社。
この集落で、一番古い所。
山の下に小さめな鳥居があり、そこから山の中腹辺りまで階段が続いている。
何段あるのだろうと思ってしまう程、長く急な石の階段。
石探しをする前に、是非この神社でお参りをしてからと決めていたので意を決して石段を登る。
周りからは、若造と言われて当たり前の年齢だが、流石にキツい。
半分も登ってないのに息が上がる。
ただこれは、自分に敢えて与えた試練。
そう簡単に『瑠璃黒曜』は見つからないだろう。それでもやれる所までやってみたいと思う気持ち。
神社の階段位で情けない事を言ってる様では、幻の石なんて……
その気持ちだけで、石段をコツコツと登った。これだけ登ったら綺麗な景色だろうとは思っていたが、途中で振り返る事無く登った。
もはや、ちょっとした登山並にゼェゼェ言いながら登りきった。
ここまで登って来た割には、小さな社。
少しポカンとしてしまったが…… 後ろを振り向いて見ると、まさに絶景。川がうねりながら続いていて、かなり先の方まで見えた。
両脇に山が連なり深い緑の森が遥か彼方まで繋がって見えた。
古い小さな社で、お参りした。
神社では願い事はしては、いけないそうだが…… 思わず願ってしまった。
「どうか…… 一目だけ、一度だけ『瑠璃黒曜』をこの手で…… お願いします」
まさに神頼み。
そして長い石段を降りた。
勾配が急な為、勢いだけで降りて来れたので登りよりは、かなり楽に降りて来れた。
「さて、やるべき事を全てやり終えたし。いざ川へ行くか」
とりあえずは、橋の架かっている所辺りで。橋が架かっている所以外は、木が生い茂っている為、川辺に行くまで一苦労。
神社のあの階段を登り降りした後なので、今日は少し楽な感じで。
橋の入り口から下に降り川辺に。
近くで見るとより透明な川。
そして意外と深そう。
間違い無く釣り竿を垂らせば、魚が釣れそうな雰囲気。でも残念ながら釣りは興味が無い。興味があるのは…… 石。
ぱっと見渡してみても、大した石は無く。まずは、黒曜石自体を見つけなければ話しにならない。
黒曜石は祖父の家にもあったので、よくわかる石。黒いガラスの様な石だが、それは中だけで外側のまわりは、白っぽい物が多い。白っぽい所に黒い部分が少し見えていたり、欠けていると黒いガラスの様な物が見えるので分かりやすいが。
橋の近くの川辺には、黒曜石すら無かった。
「もう少し上流に行かないと駄目かな」
そんな独り言を言いつつ歩く。
昼間とはいえ、人気もない山奥の川。
正直、少しビビりながら独り言を言って気を紛らせ上流の方に歩く。
少し歩くと何と無く見覚えのある景色。
確か……
そうこの辺は昔、祖父と石拾いをした所。……だと思う。
何せ、石拾いをした頃は自分がまだ小さかった時。確信は持てないが、多分この辺りの気がした。
川辺が少し広くなって、先程よりも石がゴロゴロと多い。
なんか…… 一気にやる気が復活した。
川の流れる音を聞きながら、下を向き石を探す。
「黒曜石~、黒曜石~、」
そう呪文の様にブツブツと言いながら。
下を向き続けながら歩き難い川辺を歩いたせいで、腰が……
曲がった腰を伸ばし、「はぁ~~ 」と一息ついた。
太陽の光がキラリと反射した。
「ん? 」
キラリと光った所に近寄ってみる。
「うぉ! 」
反射したのは正しく…… 黒曜石だった。
小さな黒曜石だが、黒いガラス状の面が見えていて直ぐに黒曜石だと分かった。
『瑠璃黒曜』は石の中に瑠璃色の模様がある。
欠けて黒いガラス状の面が見えていて、そこには青い色は無かったが、一応調べてみる。調べる方法は、石を割る。
原始的だが、それしかない。
早速、持ち歩いていたハンマーで割る。
だが、意外と硬い。石の性質は、ガラスの様に粉々になる脆い性質だが、石自体は硬い。大きめな石の上に黒曜石を置き、ハンマーを振りかざす。
この川に来て、初めて見つけた黒曜石。
小さな黒曜石が三つに割れた。
第2話 終
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