7 / 16
友誼
第三話
しおりを挟む
もう四、五年会ってない。
変わったのだろうか?変わってないのだろうか?
恋は、しているのだろうか?
楽しい日々を過ごしているんだろうか……
亜紀と真樹、お互いに考えていた。
亜紀は短大、真樹は四年制大学へ進み、もう五年。
一足先に社会に出た亜紀。
今年から社会に出た真樹。
お互いにこの五年間は、それなりに過ごして来た。普通に楽しみ普通に恋もして。
ただ…… お互いに物足りなさは、あった。
昔、
『卒業しても大人になっても、ずっと
一緒だよ! 』
その言葉が…… お互いに頭の片隅にあったから。
とっくに大人になった二人は、あの頃まだ幼かった時と違い、綺麗になり何よりしっかりとした考えを持てる女性になっていた。
今なら……
お互いに、きちんと気持ちを伝えられ昔の様に仲良く接する事ができるのでは?
そう思う日もあった。
なかなか社会に出て大変な毎日を過ごしていた二人だったので、行動に移す事が出来なかったが……
その頃、お互いに恋をした。
亜紀は、短大時代に知り合った男性と偶然出会った。その当時から多少の好意はあったが恋愛迄は、いかなかった。
偶然の出会いということもあり、意識するように。
積極的で行動が先の性格は、変わらない亜紀。早めのアプローチをするが、男性は好きな人が他にいるらしく、なかなか上手くいかなかった。それでも以前の亜紀らしく半ば強引に、気持ちを押し通し男性と付き合う事が出来た。
真樹は、社会人一年目で恋をする余裕など無いと思っていたが、同じ会社の人に好意を持つ。その相手の男性は他の女性たちにも人気があったが、男性も真樹に好意を持っていた為すんなり付き合う事が出来た。
ただ会社に入って一年目の真樹なので、周りの女性達からは嫉妬された。
真樹自身、自分を変えようとこの五年 過ごして来たので、周りの目より自分の素直な気持ちを優先した。
亜紀も真樹もお互い充実した日々を、過ごす事が出来た。短い時間だったが……
亜紀は、やはり苦労した。恋愛に。
元々、亜紀の相手の男性は他の女性を想っていたし。学生の時とは違う恋愛。
自分の気持ちだけでは、上手くいかない。徐々に男性とも距離が出来、結局は別れた。
別れたというより…… 男性が元々想いを持っていた女性と……
亜紀の一方的とも言える恋ゆえ、結果的に亜紀は捨てられた様なものだった。
真樹も……
亜紀とは違い、お互いに好き同士の仲。
ただ、真樹の弱さが段々と出て来た。
周りを気にせず自分の気持ちに正直に。
と思い男性と付き合ったが、徐々に周りに気を使う様に……
元々、他の女性たちにも人気のあった男性。嫉妬や妬みが続いた事が、辛かった。まだ社会に出て一年目の真樹には、そんな妬みに対して堂々とできる程、自分に自信が無かった。
結局…… 上手くいかなかった。
真樹は、昔の様に考え過ぎて恋に怖くなった。そんな自信を持てない真樹を見て、男性も離れていった。
男性は、その後すぐに派遣で来た若い女性と付き合う事に。真樹より二つ下の女性に。
何故か……
亜紀と真樹は、昔の恋愛そのまま同じ事をして、同じ過ちを繰り返していた。
それは、本人達も気づいていた。
一時の幸せな時間が終わり、急に淋しく孤独感が襲って来た二人。
そんな時、思うのは……
お互い連絡を取ろう思えば、何とか出来る筈なのに……
大人になりあの頃とは、また違うプライドもあったし何より、五年も会っていない事が二人の素直な気持ちに邪魔をした。
友達、親友、だから…… こんな時、一緒に居たかった。
お互い、足りない事を補える。
お互い、駄目な所を素直に言いあえる。
そして…… 慰め合い、一緒に前を向ける。
恋が上手くいかなかった事より……
ツラく…… 寂しく……
いつかは……
と、思い続けていた二人。
昔の中学生の頃の写真を見つめながら。
『真樹…… 大丈夫なの? 一人で、めそめそしてない? 元気かな~~? 逢いたいな』
『亜紀…… もう私の事なんて…… 何も考えずに突っ走って後悔とかしてないよね?
亜紀は…… つよいから大丈夫だよね?
…… 逢いたいな~~ 』
そんな二人の想いが……
静かに佇む愛染橋に風が吹いた。
二人に呼びかける様に……
第三話 終
変わったのだろうか?変わってないのだろうか?
恋は、しているのだろうか?
楽しい日々を過ごしているんだろうか……
亜紀と真樹、お互いに考えていた。
亜紀は短大、真樹は四年制大学へ進み、もう五年。
一足先に社会に出た亜紀。
今年から社会に出た真樹。
お互いにこの五年間は、それなりに過ごして来た。普通に楽しみ普通に恋もして。
ただ…… お互いに物足りなさは、あった。
昔、
『卒業しても大人になっても、ずっと
一緒だよ! 』
その言葉が…… お互いに頭の片隅にあったから。
とっくに大人になった二人は、あの頃まだ幼かった時と違い、綺麗になり何よりしっかりとした考えを持てる女性になっていた。
今なら……
お互いに、きちんと気持ちを伝えられ昔の様に仲良く接する事ができるのでは?
そう思う日もあった。
なかなか社会に出て大変な毎日を過ごしていた二人だったので、行動に移す事が出来なかったが……
その頃、お互いに恋をした。
亜紀は、短大時代に知り合った男性と偶然出会った。その当時から多少の好意はあったが恋愛迄は、いかなかった。
偶然の出会いということもあり、意識するように。
積極的で行動が先の性格は、変わらない亜紀。早めのアプローチをするが、男性は好きな人が他にいるらしく、なかなか上手くいかなかった。それでも以前の亜紀らしく半ば強引に、気持ちを押し通し男性と付き合う事が出来た。
真樹は、社会人一年目で恋をする余裕など無いと思っていたが、同じ会社の人に好意を持つ。その相手の男性は他の女性たちにも人気があったが、男性も真樹に好意を持っていた為すんなり付き合う事が出来た。
ただ会社に入って一年目の真樹なので、周りの女性達からは嫉妬された。
真樹自身、自分を変えようとこの五年 過ごして来たので、周りの目より自分の素直な気持ちを優先した。
亜紀も真樹もお互い充実した日々を、過ごす事が出来た。短い時間だったが……
亜紀は、やはり苦労した。恋愛に。
元々、亜紀の相手の男性は他の女性を想っていたし。学生の時とは違う恋愛。
自分の気持ちだけでは、上手くいかない。徐々に男性とも距離が出来、結局は別れた。
別れたというより…… 男性が元々想いを持っていた女性と……
亜紀の一方的とも言える恋ゆえ、結果的に亜紀は捨てられた様なものだった。
真樹も……
亜紀とは違い、お互いに好き同士の仲。
ただ、真樹の弱さが段々と出て来た。
周りを気にせず自分の気持ちに正直に。
と思い男性と付き合ったが、徐々に周りに気を使う様に……
元々、他の女性たちにも人気のあった男性。嫉妬や妬みが続いた事が、辛かった。まだ社会に出て一年目の真樹には、そんな妬みに対して堂々とできる程、自分に自信が無かった。
結局…… 上手くいかなかった。
真樹は、昔の様に考え過ぎて恋に怖くなった。そんな自信を持てない真樹を見て、男性も離れていった。
男性は、その後すぐに派遣で来た若い女性と付き合う事に。真樹より二つ下の女性に。
何故か……
亜紀と真樹は、昔の恋愛そのまま同じ事をして、同じ過ちを繰り返していた。
それは、本人達も気づいていた。
一時の幸せな時間が終わり、急に淋しく孤独感が襲って来た二人。
そんな時、思うのは……
お互い連絡を取ろう思えば、何とか出来る筈なのに……
大人になりあの頃とは、また違うプライドもあったし何より、五年も会っていない事が二人の素直な気持ちに邪魔をした。
友達、親友、だから…… こんな時、一緒に居たかった。
お互い、足りない事を補える。
お互い、駄目な所を素直に言いあえる。
そして…… 慰め合い、一緒に前を向ける。
恋が上手くいかなかった事より……
ツラく…… 寂しく……
いつかは……
と、思い続けていた二人。
昔の中学生の頃の写真を見つめながら。
『真樹…… 大丈夫なの? 一人で、めそめそしてない? 元気かな~~? 逢いたいな』
『亜紀…… もう私の事なんて…… 何も考えずに突っ走って後悔とかしてないよね?
亜紀は…… つよいから大丈夫だよね?
…… 逢いたいな~~ 』
そんな二人の想いが……
静かに佇む愛染橋に風が吹いた。
二人に呼びかける様に……
第三話 終
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる