RAID CORE

コヨタ

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第12話 連休明け

第12話・2 無理かもしれない

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 リル任務区域・廃村跡付近。
 爆ぜる風。焼け焦げた地面に、鋭い咆哮が響く。

 眼前に立ちはだかるのは、全身に岩のような外殻を持つ中型の龍。
 低難度とはいえ、都市部に出ていれば災害指定にもなりうる危険個体だ。

「ッ……ら゙ァッ!!」

 飛びかかるようにして、龍化した腕を振り下ろすリル。

 裂かれた龍の皮膚から、金属のような硬質の音が鳴った。
 リルの動きは既に冴え渡り、回復した肉体が完全に呼応している。

 機関のモニター室では、席に座るセセラがいつものように画面に目を走らせていた。

(バイタル安定。脳波も良好。……よし、今のリルなら大丈夫だ)

 視線は鋭く、状況把握もされているように見えた。

 しかし──。

(……妙だな……)

 目の奥が重い。

 言葉が、口に乗るまでに一拍遅れる。

『リル、左斜め後方……! いや、ちがう、後ろじゃないッ』

「ッ……薊野さん!? あぶねッ──」

 リルの背後に迫った龍の尾が、鋭く振るわれた。

 ギリギリのタイミングで身を反らし、地を滑るようにして躱す。
 吹き飛んだ土煙の中、リルは歯を食いしばって立ち上がった。

(……今の、完全に死角からだったぞ……! 薊野さん……何だ? 休みボケか?)

 ──セセラは息を整えていた。

『……っ、悪い。次、正面上空から来る。牽制を入れろ。距離詰めすぎんな』

「了解」

 通信を繋ぎながらも、セセラの表情は冴えない。
 焦点が一瞬ズレるような感覚、考えたはずの言葉が口から出てこない。

(ダメだ……なんか、集中力が続かねえ)

 ──あの話が、頭から離れない。

 ジキルの笑顔。
 あの無邪気な声。

 オレがやった──その声が、未だに耳の奥に貼りついて離れない。

 平静を装いながら、指先が僅かに震える。

 それでも、目の前の命令は止められない。

『こっちで誘導する。リル、そのまま反時計回りで側面を取れ。龍の腹下に潜るなよ!』

 再び動き出した通信の声に、リルは息を整え、応じた。

「……了解、薊野さん」

 その返事に、僅かに探るような色が混ざっていたことをセセラは気づかなかった。

 ──いや、気づかないふりをしていた。

 戦闘の状況は、表面上は順調。
 追い詰められる龍。
 的確な距離管理、立ち回り。

 だが、それらの殆どは、リル自身の判断によるものだった。

「チッ……」

 回避。滑り込むように死角へ。
 そして鋭いカウンターを打ち込む。

 龍の装甲が軋み、僅かにヒビが走る。

 しかし倒れない。

 何度も打ち込んでいるのに、なかなか沈まない。
 そして、通信からは、必要な情報が殆ど届いてこなかった。

(……なんだよ、さっきから。的確な状況指示がぇ)

 ひと呼吸の間に敵の動きに視線を走らせながら、リルは歯を噛みしめる。

(モニター室、通信悪いわけじゃねえだろうな……!)

 眉をひそめたその瞬間──。

『リル! 右方向へ回避……あッ……違っ──』

(え?)

 無意識に、体が動いてしまった。

「右……ッ!?」

 声に反応して踏み込んだ次の瞬間。
 刃のような龍の尾が、獣のような唸りをあげて振るわれた。

「……うあ゙ッ……!!」

 斬られたリルの体が吹き飛ぶ。

 コンクリート片に背を打ち付け、砂埃が舞った。

 痛みが、鮮明に脳を揺らす。
 血が大量に流れ出るが、すぐに立ち上がる。

 爪を地面に突き立て、唸るように息を吐いた。

「……ぐ……ッ…………」

(……いってえ……!! 右だって言われたから、動いちまったじゃねえかよ……!!)

 通信は静まり返っていた。

 龍は尚もこちらに気配を向けているというのに、指揮の声が返ってこない。

 一方、モニター室──。

「…………」

 目の前で、モニターのひとつが赤く点滅する。
 リルのバイタルに急激な異常。

 セセラは目を見開いて硬直する。

 ──完全に、自分のミスだった。

「……!!」

 胸が──軋む。

 そして、喉の奥から、胃の底から、何かがこみ上げてくる。

「ゔッ……!!」

 咄嗟に椅子を回し、机の下に置かれていた袋に顔を押しつけた。

「……ぐッ、……ぉ、え゙ッ…………!!」

 ──嘔吐。

 内臓を引きちぎられるような不快感。

 血が苦手なセセラは万が一のために常に汚物処理キットを用意している。
 大抵、吐けば些かスッキリしていた。

 しかし──今回は……全く回復しない。

「ハアッ……、は、ッあ゙っ……ぐ、ッ、お゙え゙っ……!!!」

 その苦しげな声に「薊野さん!」と駆け寄る職員の呼びかけも、全く耳に入らない。

 そして、血のにおいを想像しただけで全身にブワッと悪寒が走る。

(……血……リルの、血……!)

 膝が震えた。
 涙と冷や汗が、止まらなかった。

 ただでさえ不調であるところで見る血の不快感は壮絶だった。

「ハァッ……ハァッ……、ッ、はあ……、はあ……ッ……!!」

 手の震えが止まらず、無線のスイッチに触れることすらできない。

(俺が……指示を間違えた……)

(俺のせいで、リルが……)

 顔を上げられなかった。
 何も、聞こえなかった。

 何も、言えなかった。

 通信は、沈黙したまま。


 ◇


 独りきりの戦場。

「……ハァ……ハァッ……」

 リルは割れた装甲の隙間を見逃さず、腕を振り下ろして斬り裂く。

 呻くように龍がのたうち、やがて、沈黙した。

「…………ッ……」

 空気が、ようやく静かになる。

 リルの体には傷が残っている。
 しかし、再生が始まっている。

 致命傷ではない。

 だが、その目には、怒りと困惑があった。

(……なんだよ……薊野さん、あのまま……何も言ってこねぇって……)

 返事が無かったのは自分のせいなのか。
 それとも、あれは事故だったのか。

 しかし今は、問いただす気力も無い。

 そこへ、遠くからエンジンの音。
 医療班を乗せた輸送車が、土煙をあげて到着する。

 重たい空気が、現場とモニター室──そしてリルとセセラの間に音も無く横たわっていた。


 ◇


「ただいま帰還した紅崎リル単独での調査及び討伐任務完了」

 軽く手を挙げながら搬入口に足を踏み入れ、流れ作業のように早口で帰還報告をするリル。

 いつも以上に気怠そうだった。

 服や肌のあちこちには血と煤の跡。
 既に傷は塞がっているが、表情には影が残っている。

「お疲れ様、リルくん! 傷は……って、もう大丈夫か」

「……まあ、オレは平気だけどよ」

 リルは小さく首を回しながら、ぼそっと呟いた。

「……薊野さん、どうかしたの」

「ううん……それが、医療棟に行って、そこで止まってるって。どうも体調悪かったみたいで」

「体調……?」

 一瞬、リルの目が鋭くなる。

(まさか……オレのときのあれ、関係してんのか……?)

 少し考えたあと、リルはその場を離れた。


 ◇


 医療棟。
 病室の扉が半開きになっている。

 中では、ベッドに腰掛けたセセラが医療班の診察を受けていた。
 手には水の入った紙コップ。額には冷却シート。

「……熱は無し。ただ、かなり脱水症状とストレス反応が出てますね。今日はこのまま、お仕事は切り上げてください」

「……ああ、……悪い……」

 立ち上がろうとしたが、足がふらつき、ベッドに手をついて支える。

 扉の外にいた職員のひとりが、心配そうに中を覗きながら声をかけた。

「……薊野さんが早退なんて、珍しいですね。よっぽど悪いんですか……?」

「…………」

 セセラはふっと笑った。
 その笑みは、いつもより明らかに弱くて、張りついたよう。

「……ああ……ちょっと、戻しちまって。……休み中に変なもん食ったかな……」

 心配をかけまいとするその言葉も、どこか虚ろに響いていた。

「今日は、もう上がるよ。申し訳ねえ……後はよろしく頼む」

 職員たちは黙って頭を下げ、セセラを見送る。
 背中に纏わりつくような違和感が、胸に残った。


 ◇


「……変だな」

 リルは医療棟の廊下の壁にもたれかかったまま、薄く呟く。

(休み明けで調子出ない、なんてレベルじゃねえ……戦闘中もあんな指示ミス、ありえねえだろ)

 思い出すのは、地面に倒れたときの血のにおい。
 そして、その直後から完全に切れた通信。

 ただの体調不良──そう言い切れる何かではなかった。

(……でも、オレが聞いたところで、何も言わねえだろうな。薊野さんああ見えて……結構無理するタイプだし)

 壁から身を離し、リルはゆっくりと歩き出す。

(明日はレイラの任務か。あいつの前では、ちゃんと戻ってきてくれよな……薊野さん)

 心の中の声は、誰にも届くことなく、静かに消えていった。


 ◇


 翌日。
 レイラ任務・市街地封鎖エリア。

 瓦礫の間を、蒼白い光が疾走する。

「……次、来るッ!」

 声と同時に、ブレードを持ったレイラの体が滑るように動いた。
 周囲に展開される龍の膜──超振動を纏った鱗片がレイラを包囲する。

 その中心を見極め、一瞬で間合いを詰めると鋭く跳ね上がるように攻撃を加えた。

「──そこッ!!」

 叩き込んだ一撃が、龍の顎を跳ね上げる。
 反動で小さな爆風が巻き起こり、髪が大きくなびいた。

『リード取った! レイラそのまま、右旋回で追撃!』

「了解!」

 モニター室──。
 セセラの声が、滑らかに響いていた。

 その目は鋭く、動きに無駄が無い。
 他職員たちにも的確に指示を飛ばし、作戦進行は順調そのもの。

 だが、その横顔に浮かぶ汗の量は、明らかに普通ではなかった。

 近くにいた職員も心配そうに彼を見やる。

「……薊野さん、やっぱまだ具合良くないんじゃ」

「いいから。モニターB出しといて」

「……っ、は……はい……」

 問いを封じるような低い声に、周囲はそれ以上言えなくなった。

 戦場の様子もレイラの動きも読みやすく、冷静。

 セセラもまた、対応を見誤ることなく、いつも通りに仕事をこなしている。

 ただ、ひとつだけ。

 龍の体液が画面に映った瞬間、セセラの呼吸が僅かに乱れた。

「……っ……、…………!」

 不快感が、腹の底を這う。
 だが、昨日のようにこみ上げてくるほどではない。

(……なんだろうな。昨日は、こんなもんじゃ……なかった)

 苦い唾を飲み込んでから、ふとセセラは思った。

(……レイラの任務だと、なんでかに戻れてる)

 キーボードを打つ手は震えていない。
 声も出る。
 状況判断も、できている。

 だが。

(リルのときは、ダメなんだ)

 画面にリルの姿が映ると、息が苦しくなる。

 血を見たときの感覚が、何倍にも強く迫ってくる。

(……俺、リルの顔を見ると……平常心でいられなくなってる)

 初めて、そこにはっきりと自覚が芽生えた。

 ジキルの声。

『オレがやったんだよ』

 リルの血。

 自分の指示ミス。

 あれが原因だとわかっていても、感情は止められなかった。

(……俺、今……一線を越えかけてるな)

 それでも、今は動かなくてはならない。

『レイラ、残り30秒以内に制圧。……できるな?』

「了解……っ! もう、倒せる」

 レイラは呼吸を整え、再び剣を握り直す。
 その姿を画面越しに見つめながら、セセラは一瞬だけ目を閉じた。

(……頼む。今日だけは、何も起きないでくれ)


 ◇


 任務を終えて帰還したレイラは、シャワーも浴びずにそのまま司令フロアへと足を向けていた。

 モニター室の前で待っていると、中からちょうどセセラが出てくる。

 少し、疲れた様子。

「薊野さん」

「……ああ……レイラ。お疲れさん。よくやったな」

「……ありがとう。でも」

 少しだけを置いて、レイラは続けた。

「昨日、体調悪かったって……聞いた」

 その声に、セセラは一瞬、目を伏せる。
 けれどすぐに、いつもの調子を取り戻すように片手をひらりと振った。

「んー? いやあ……リルがグロいもん見せすぎなんだよ。ただでさえ俺、血とか内臓とか大っ嫌いなのに、あいつガンガンいくからさ」

 軽口。
 笑って済ませるような、冗談まじりのトーン。

 しかし。

『──

 自分の口からが出た瞬間。
 心臓が、一度だけ強く跳ねた。

(……ッ)

 胸の奥が、妙にざわつく。
 声は出ているのに、指先が冷たくなっていく。

 それでも顔には出さない。
 セセラはふっと笑ってみせる。

「……まあ、そんだけキツかったってことで。今日はもう、なんともねぇよ」

 レイラは、その笑みに小さく笑った。
 だが、目だけは少し鋭くなっていた。

「……ううん。やっぱり、まだ顔色が良くない気がする」

 その言葉に、セセラは思わず目を逸らす。

「まじかぁ。……やっぱ変なもん食った説が濃厚かな」

「ちゃんと寝てる? 食べてる?」

「……まぁ、そこそこには」

 レイラは黙ったまま、セセラの目をじっと見ていた。
 何も言わずに、ただその揺らぎを見逃さぬように。

 セセラは目を合わせきれず、「お前の方が大変だろ」と話題を切るように歩き出した。

(……まずいな。こいつにまで、気づかれちまう)

 背後から、レイラの優しい声が追いかける。

「……何かあったらさ……ちゃんと言ってね、薊野さん」

 セセラは立ち止まらず、振り返りもせず声の代わりに片手を軽く挙げるだけ。

 その手がどこか寂しげに見えたのは、レイラの気のせいではなかった。


 ◇


 ──シャアァァァ……

 白い蒸気が立ちこめる個室の中、シャワーの音が静かに響く。

 レイラは目を閉じたまま、髪の先から体の隅々まで濡らしていた。
 戦闘の汗と砂埃、付着した血の飛沫が流れていく。

「……ふぅー……」

 長く息を吐きながら、頭からシャワーを浴び続ける。

(……薊野さん、絶対疲れてる)

 目を閉じたまま、思い浮かべたのは──先程見たセセラの表情。
 笑ってはいたが、声のトーン、言葉の選び方、ほんの僅かにぎこちなかった。

(『リルがグロいもん見せすぎなんだよ』って、言ってたけど)

 手にお湯をためて、そっと顔を洗う。

(……私、知ってる。薊野さんが血見るの、苦手だってこと)

(……もう慣れたとかたまに言うけど、あれ、嘘だよ)

 機関で一緒に働いていれば、自然と見えてくる。

 普段どんなに冷静でも、突然血が流れるような場面になると、ほんの一瞬……あの人は呼吸を詰める。

(それでも、現場で指示して、モニター越しに戦場を見て、採血のサポートまでやってくれて……)

 シャワーの湯が背を流れる。
 レイラは壁に手をついたまま、瞼を伏せた。

(……そりゃ、しんどいよね)

(そりゃ、疲れるよ……)

 そう思えば、今日のぎこちなさにも納得がいった。
 昨日は、仕事で何かショックなことがあったのかもしれない。
 誰かが重傷になった? 龍の個体が想定より強かった?

(ストレス、相当溜まってるんだろうな……)

 もう一度、顔を洗って湯を拭う。

 少しでも、あの人の荷が軽くなればいい。

 そう思っていた。

 ただ、まさか今回ばかりは──。

 リルという存在そのものが、セセラを追い詰めているなどとは──。

 レイラは夢にも思っていなかった。

(……明日、何か甘いものでも渡そうかな)

 タオルを取り、髪を包む。
 その優しさが、どこか胸を締めつけた。


 ◇


 ──休憩ラウンジ。

 時計の針は、既に日付が変わろうとしていた。

 照明を落としたラウンジには、微かな空調音だけが響いている。 

 自販機の光だけが明るく、その向かいの席にひとり腰を沈めている男──セセラは、ソファの背もたれにだらしなく体を預けていた。

(……やらなきゃいけない仕事、まだ山ほどあるんだけどな……)

 だが、執務室に戻る気力も出ない。
 ただこの空間で、時間の流れから逃げるように過ごしていた。

 足元には空の缶がいくつも転がっている。
 手元にある缶コーヒーは、何本目かもわからない。
 煙草の箱も軽くなっていて、吸殻はテーブルの上の灰皿から溢れかけていた。

 一服するたびに、考えが深く沈んでいく。

(レイラの任務のときは……大丈夫だった。ただ、レイラの動きと状態に集中していればよかったから)

 でも、リルが戦場にいると……。
 ただ、それだけで頭が真っ白になった。

 喉に詰まるあの違和感。
 名前を聞くだけで、あの時の声が蘇る。

『オレがやったんだよ』

(……聞かなきゃよかった)

 ──息が、詰まる。



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