53 / 92
03-Bridge
052話-大捜査網
しおりを挟む
リーチェの魔技を使って生み出した自分自身の幻影。
その幻影がアイテムボックスである『貪欲な貝』に放り込んだアイテムがオリジナルの俺も取り出せる事が判明してしまった。
しかも、例えば俺が大量の金貨を持った状態で自分の幻影を作ると、そいつも幻影ではあるが金貨を持った状態で現れる。
(この魔技ヤバすぎる……いろんな意味でヤバい)
オリジナルのリーチェはまだ触れる幻影を出せないのだが、俺が使ったときと同じような効力をもった魔技持ちが他にいるとなるとかなり危険だ。
しかし逆に考えれば、今回この街を襲った奴がこの方法を使っているのならオリジナルさえ倒してしまえば延々と増え続ける賊は出現しないわけだ。
(泥棒し放題なんだよなぁ……)
ともあれ、なんとなく今回アペンドの街を襲ったやつらの手口は理解できた。
どこかから仲間を呼び出しているわけでも、殺しても死なないゾンビでもない。
すべては実態を持った偽物だ。
オリジナルである魔技使いを始末すれば同じような事件は起こらないだろう。
「えっと、トーマスさん、フレイさん、あと他の皆さん。見てもらった通り、犯人が街を襲った方法は恐らく私がやったのと同じ方法の可能性が高いです」
「お、おう……嬢ちゃんすごいんだな……」
「すいません、男です俺」
そう言えば言うのを忘れていた。
俺が女じゃないという事実に目を見開いているトーマスさんは、先ほど目の前で起きていたことがうまく理解できていないようだったのだが方針だけ共有させてもらおうと思う。
「この後の事で相談したいんですが皆さん良いでしょうか?」
俺は改めてテーブルに着くと、全員の顔を改めて見回す。
「まず一度街の捜索をしましょう。他がに隠れて生き残っている人がいないかどうか。うちの戦えるメンバーが同行しますので案内をお願いします」
「わっ、わかった」
「遺体は俺が纏めようか?」
一番やりにくい仕事だけれど、サイラスが率先して手を挙げてくれる。
サイラスの巨体ならどんな遺体であっても対応できるし、幻影で増やせば一気に処理もできるだろう。
街の至る所に転がっている遺体は個別に処理するのも難しいので、一箇所に集めて火葬するしかないだろうとシスターの意見。
「じゃあ、私とケレスに……クルジュナはもういける?」
「うん、少し腰が重いぐらいだから大丈夫」
「じゃあ、三人と……ユキも行くなら四人かな?」
住人の捜索にはトーマスさんたちと、アイナクルジュナ、ケレスが参加することになった。
これも同じように幻影で増やして一気に終わらせることが出来るだろうと思う。
自分の消費魔力も確かめられるし一石二鳥である。
「アイナ、ここは一気に片付けよう。トーマスさんたちも協力してください」
「んー? ユキもしかして……」
「そりゃ、使えると解ったからね。とりあえず今日は日が沈むまでかな。あと俺の魔力が尽きたら一旦そこで終了で」
問題はどれぐらい魔力の消費が激しいかということぐらいだが、先ほどぐらいなら三倍ぐらい出しても問題なさそうだ。
アイナとケレス、クルジュナと、後ろにトーマスさんやシスターのライナさんたちが並ぶ。
「じゃあ、行きます――『兎の幻想』」
その場に先ほどと同じようにトーマスさんを含む六人とアイナ、ケレス、クルジュナ、俺の幻影が現れる。
並行してサイラスの幻影も作り出し、遺体の捜索へ向かってもらう。
「じぁや皆さん、捜索のほうよろしくお願いします。もし敵がいたらすぐに撤退してください」
そうして街に散っていくみんなを見送り、俺は一人で教会の屋根から遠視で捜索を開始したのだった。
――――――――――――――――――――
街中を捜索を続け、家の床下や倉庫の奥から見つけた住人はなんと約二百人。
それぞれ数人ずつが家の地下室や物陰、トイレなどに隠れていたのを発見したのだった。
パニックになるものや泣いて「命は助けてくれ」と懇願するほど取り乱す人もいたが、概ね胸をなでおろし街の惨状に悲しんだあと教会の付近へと集まってきてくれた。
老人や女の人、子供が多かったが家族や身近な人を守っていた衛兵の生き残りや自警団の人もそれなりに居た。
街をくまなく調べ、敵の姿が確認できなかったので翌日からは見つけた住人の皆さんにも捜索と遺体処理を手伝ってもらった。
サイラスを中心としたチームが集めた遺体は数え切れず、シスターたちが簡単に祈りを捧げて火葬していく。
教会の裏庭から天に登る煙が消えることはなかった。
この山間の街で生き残ったのは結局これだけだった。
それでも助かった人々は涙を流し、知り合いを見つけ喜び開い、家族をなくした子供たちの面倒を率先して見てくれた。
自分のことでも精一杯のはずなのに皆ちゃんと相手のことを優先して考えてくれ、教会の周りに作られた簡易的な炊き出し場はある意味憩いの場となっていた。
食事は俺たちが持っていたものと街中から集めたもので賄っており、リーチェやおばちゃんたちがせっせと炊き出しを続けてくれている。
(なんとか……大丈夫そうで良かった)
街一つが全滅という時点であまり大丈夫ではないのだが、それでも生き残った人たちの様子を見ているとなんとかなりそうだなと思った。
少なくとも絶望に沈み、自ら命をたったり他人に当たったりするような様子は見受けられない。
「なんとか大丈夫そうね」
「うん……クルジュナも体調悪いのにごめんね?」
「私は大丈夫よ。ユキこそ大丈夫? まだ小さいんだから無理しないでね? それと、買い物行けなくてごめんね」
「それはクルジュナのせいじゃないし、また今度いこうね」
「うんっ、楽しみにしてるわ」
クルジュナは少し顔色は悪いが概ね元気そうだ。
先日寝込んでしまったのは定期的なものだということだが、無理をしないように伝えておく。
「リーチェ」
「はーい! あ、すいませんクーニャさん、お鍋お願いしていいですか?」
「ごめんねリーチェ忙しい所で呼んじゃって」
「いいよーどうしたのユキ」
「食材とかは大丈夫そう? 足らないようなら俺が前の街まで行って買ってくるから言ってね?」
「うん、今のところ大丈夫。お店のものとか使わせてもらっているし」
「そっか、ありがとう」
「んふふ、それよりユキ、今度ちゃんと私にも魔技教えてね? それがお礼ってことで!」
いたずらっ子のようにニカッと笑ったリーチェは、炊き出し場へと戻っていく。
どうやら今回の事で自分の魔技の可能性をマジマジと見てしまいやる気がでたらしい。
アイナとケレスは新しく組んだ自警団の皆と一緒に街の捜査で朝から晩まで動き回ってくれている。
アイリスとハンナ、ヘレスはシスターさんと一緒に子供たちに勉強を教えたり広場で遊んだりと、子供たちが悲しまないよう一日中相手をしてくれていた。
(だいじょうぶ。うん。この街は大丈夫だ)
俺は『荒野の星』の皆に街のことを任せ、一人で今回の犯人を探すことにした。
街を見渡せるこの教会の塔の屋根に登り、自分自身の幻影を出してアイナの魔技を使って四方八方へと向かわせることにした。
事件からそれなりに時間が経過しているので、かなり捜索範囲は広がってしまうのだが一つ秘策を思いついたのだ。
これは助け出した住人の人たちの中に賊が紛れ込んでいないかを確かめていたときに気づいた。
ステータスを確認できるカーミラさんの魔技『真実の鏡』。
これは発動時にざっくりと対象を指定しておくと、視界の範囲に該当があれば手帳にステータスが表示されるのだ。
幻影で自分を増やしてから、遠視の魔技『小夜鳴鳥の瞳』を組み合わせることで、たとえ山の中であってもかなり広い範囲を一気に捜索することが可能になった。
対象エリアに人の集団があると手帳が大変なことになるが、それは都度『小夜鳴鳥の瞳』で確認して潰していくしか無い。
「とはいえ、流石に魔力の消費が半端ない……頭クラクラする」
三十分に一度ぐらいの割合で休憩を挟み、アペントの街を中心に徐々に範囲を広げて捜索をしていくこと三日。
すでに南に向かった俺は前回滞在していたローシアの街へと辿り着いてしまう。
北に向かった俺は巨大な山脈を越え、その先にある村へと辿り着いたのだった。
西と東はそれぞれ大きな樹海のような場所に到着した。
全部の幻影が勝手に『猫の反乱』を使って長距離でも一気に移動していくので、地図は見たことが無いが移動距離がすごいことになっている気がする。
「集中すれば、幻影が見ている視界を共有できるってすごいよな……」
おそらく『兎の幻想』の上位効果だと思うが、最初はできなかったのだが徐々に幻影が見ているものを見ることが出来るようになったのだ。
これで自らが動かなくても、魔力の続く限りあちこちを虱潰しに捜索ができるのは助かる。
そうやって探し続け、五日目の夜。
北の山を越えた俺の幻影から届いた唐突の一報だった。
『見つけた――多分あの五人組だ』
その幻影がアイテムボックスである『貪欲な貝』に放り込んだアイテムがオリジナルの俺も取り出せる事が判明してしまった。
しかも、例えば俺が大量の金貨を持った状態で自分の幻影を作ると、そいつも幻影ではあるが金貨を持った状態で現れる。
(この魔技ヤバすぎる……いろんな意味でヤバい)
オリジナルのリーチェはまだ触れる幻影を出せないのだが、俺が使ったときと同じような効力をもった魔技持ちが他にいるとなるとかなり危険だ。
しかし逆に考えれば、今回この街を襲った奴がこの方法を使っているのならオリジナルさえ倒してしまえば延々と増え続ける賊は出現しないわけだ。
(泥棒し放題なんだよなぁ……)
ともあれ、なんとなく今回アペンドの街を襲ったやつらの手口は理解できた。
どこかから仲間を呼び出しているわけでも、殺しても死なないゾンビでもない。
すべては実態を持った偽物だ。
オリジナルである魔技使いを始末すれば同じような事件は起こらないだろう。
「えっと、トーマスさん、フレイさん、あと他の皆さん。見てもらった通り、犯人が街を襲った方法は恐らく私がやったのと同じ方法の可能性が高いです」
「お、おう……嬢ちゃんすごいんだな……」
「すいません、男です俺」
そう言えば言うのを忘れていた。
俺が女じゃないという事実に目を見開いているトーマスさんは、先ほど目の前で起きていたことがうまく理解できていないようだったのだが方針だけ共有させてもらおうと思う。
「この後の事で相談したいんですが皆さん良いでしょうか?」
俺は改めてテーブルに着くと、全員の顔を改めて見回す。
「まず一度街の捜索をしましょう。他がに隠れて生き残っている人がいないかどうか。うちの戦えるメンバーが同行しますので案内をお願いします」
「わっ、わかった」
「遺体は俺が纏めようか?」
一番やりにくい仕事だけれど、サイラスが率先して手を挙げてくれる。
サイラスの巨体ならどんな遺体であっても対応できるし、幻影で増やせば一気に処理もできるだろう。
街の至る所に転がっている遺体は個別に処理するのも難しいので、一箇所に集めて火葬するしかないだろうとシスターの意見。
「じゃあ、私とケレスに……クルジュナはもういける?」
「うん、少し腰が重いぐらいだから大丈夫」
「じゃあ、三人と……ユキも行くなら四人かな?」
住人の捜索にはトーマスさんたちと、アイナクルジュナ、ケレスが参加することになった。
これも同じように幻影で増やして一気に終わらせることが出来るだろうと思う。
自分の消費魔力も確かめられるし一石二鳥である。
「アイナ、ここは一気に片付けよう。トーマスさんたちも協力してください」
「んー? ユキもしかして……」
「そりゃ、使えると解ったからね。とりあえず今日は日が沈むまでかな。あと俺の魔力が尽きたら一旦そこで終了で」
問題はどれぐらい魔力の消費が激しいかということぐらいだが、先ほどぐらいなら三倍ぐらい出しても問題なさそうだ。
アイナとケレス、クルジュナと、後ろにトーマスさんやシスターのライナさんたちが並ぶ。
「じゃあ、行きます――『兎の幻想』」
その場に先ほどと同じようにトーマスさんを含む六人とアイナ、ケレス、クルジュナ、俺の幻影が現れる。
並行してサイラスの幻影も作り出し、遺体の捜索へ向かってもらう。
「じぁや皆さん、捜索のほうよろしくお願いします。もし敵がいたらすぐに撤退してください」
そうして街に散っていくみんなを見送り、俺は一人で教会の屋根から遠視で捜索を開始したのだった。
――――――――――――――――――――
街中を捜索を続け、家の床下や倉庫の奥から見つけた住人はなんと約二百人。
それぞれ数人ずつが家の地下室や物陰、トイレなどに隠れていたのを発見したのだった。
パニックになるものや泣いて「命は助けてくれ」と懇願するほど取り乱す人もいたが、概ね胸をなでおろし街の惨状に悲しんだあと教会の付近へと集まってきてくれた。
老人や女の人、子供が多かったが家族や身近な人を守っていた衛兵の生き残りや自警団の人もそれなりに居た。
街をくまなく調べ、敵の姿が確認できなかったので翌日からは見つけた住人の皆さんにも捜索と遺体処理を手伝ってもらった。
サイラスを中心としたチームが集めた遺体は数え切れず、シスターたちが簡単に祈りを捧げて火葬していく。
教会の裏庭から天に登る煙が消えることはなかった。
この山間の街で生き残ったのは結局これだけだった。
それでも助かった人々は涙を流し、知り合いを見つけ喜び開い、家族をなくした子供たちの面倒を率先して見てくれた。
自分のことでも精一杯のはずなのに皆ちゃんと相手のことを優先して考えてくれ、教会の周りに作られた簡易的な炊き出し場はある意味憩いの場となっていた。
食事は俺たちが持っていたものと街中から集めたもので賄っており、リーチェやおばちゃんたちがせっせと炊き出しを続けてくれている。
(なんとか……大丈夫そうで良かった)
街一つが全滅という時点であまり大丈夫ではないのだが、それでも生き残った人たちの様子を見ているとなんとかなりそうだなと思った。
少なくとも絶望に沈み、自ら命をたったり他人に当たったりするような様子は見受けられない。
「なんとか大丈夫そうね」
「うん……クルジュナも体調悪いのにごめんね?」
「私は大丈夫よ。ユキこそ大丈夫? まだ小さいんだから無理しないでね? それと、買い物行けなくてごめんね」
「それはクルジュナのせいじゃないし、また今度いこうね」
「うんっ、楽しみにしてるわ」
クルジュナは少し顔色は悪いが概ね元気そうだ。
先日寝込んでしまったのは定期的なものだということだが、無理をしないように伝えておく。
「リーチェ」
「はーい! あ、すいませんクーニャさん、お鍋お願いしていいですか?」
「ごめんねリーチェ忙しい所で呼んじゃって」
「いいよーどうしたのユキ」
「食材とかは大丈夫そう? 足らないようなら俺が前の街まで行って買ってくるから言ってね?」
「うん、今のところ大丈夫。お店のものとか使わせてもらっているし」
「そっか、ありがとう」
「んふふ、それよりユキ、今度ちゃんと私にも魔技教えてね? それがお礼ってことで!」
いたずらっ子のようにニカッと笑ったリーチェは、炊き出し場へと戻っていく。
どうやら今回の事で自分の魔技の可能性をマジマジと見てしまいやる気がでたらしい。
アイナとケレスは新しく組んだ自警団の皆と一緒に街の捜査で朝から晩まで動き回ってくれている。
アイリスとハンナ、ヘレスはシスターさんと一緒に子供たちに勉強を教えたり広場で遊んだりと、子供たちが悲しまないよう一日中相手をしてくれていた。
(だいじょうぶ。うん。この街は大丈夫だ)
俺は『荒野の星』の皆に街のことを任せ、一人で今回の犯人を探すことにした。
街を見渡せるこの教会の塔の屋根に登り、自分自身の幻影を出してアイナの魔技を使って四方八方へと向かわせることにした。
事件からそれなりに時間が経過しているので、かなり捜索範囲は広がってしまうのだが一つ秘策を思いついたのだ。
これは助け出した住人の人たちの中に賊が紛れ込んでいないかを確かめていたときに気づいた。
ステータスを確認できるカーミラさんの魔技『真実の鏡』。
これは発動時にざっくりと対象を指定しておくと、視界の範囲に該当があれば手帳にステータスが表示されるのだ。
幻影で自分を増やしてから、遠視の魔技『小夜鳴鳥の瞳』を組み合わせることで、たとえ山の中であってもかなり広い範囲を一気に捜索することが可能になった。
対象エリアに人の集団があると手帳が大変なことになるが、それは都度『小夜鳴鳥の瞳』で確認して潰していくしか無い。
「とはいえ、流石に魔力の消費が半端ない……頭クラクラする」
三十分に一度ぐらいの割合で休憩を挟み、アペントの街を中心に徐々に範囲を広げて捜索をしていくこと三日。
すでに南に向かった俺は前回滞在していたローシアの街へと辿り着いてしまう。
北に向かった俺は巨大な山脈を越え、その先にある村へと辿り着いたのだった。
西と東はそれぞれ大きな樹海のような場所に到着した。
全部の幻影が勝手に『猫の反乱』を使って長距離でも一気に移動していくので、地図は見たことが無いが移動距離がすごいことになっている気がする。
「集中すれば、幻影が見ている視界を共有できるってすごいよな……」
おそらく『兎の幻想』の上位効果だと思うが、最初はできなかったのだが徐々に幻影が見ているものを見ることが出来るようになったのだ。
これで自らが動かなくても、魔力の続く限りあちこちを虱潰しに捜索ができるのは助かる。
そうやって探し続け、五日目の夜。
北の山を越えた俺の幻影から届いた唐突の一報だった。
『見つけた――多分あの五人組だ』
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる